たろうのナンデモブログハゼ。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            

2008年09月05日  環境教育Imagination。
いつもの電車に乗るべく駅に向かう途中。
先生に引率されて歩く子どもたちの行列に遭遇しました。

みんな自分の虫かごを持って、手には虫捕り網。
中には、虫博士と思われる、まわりよりも装備のいい子がいたり。

教室を飛び出して、公園あたりで理科の授業だろうか。
どんなに普通の虫であっても、一度でも触れたことがあるのと無いのとでは大違いだ。
いろんなことを一気に学べる、とてもいい授業だと思う。
僕は学校の授業として虫捕りをしたことがあったかな…。

虫捕り網の使い方は、一度セミでも捕って手本を見せれば、子どもならそれだけでやりたい気持ちが爆発して、やってるうちにどうにか自分のものにするだろう。

アブラゼミはいっぱいいるから捕ったら5点、ミンミンゼミは10点、ヒグラシは逃げられやすいから20点。
それだけで、種類による生息数や習性の違いを子どもたちは一瞬で理解するだろう。
どの虫がたくさんいるかではなく、種類ごとに違いがあるのを知ることが大事なのだ。

種類を見分ける力や集中力はもちろん、ヒグラシが高得点だからって捕まえるのが困難な虫に時間をかけないような計画力だって身につくだろう。

そんなことを思っているうちに、短い生き物小説を思いついたので、書きとめておくことにします。


<王者の水域>

20年以上前。
家のそばでクルマバッタモドキやイボバッタ、たまにツチイナゴなどを捕って飼うのが楽しかったある日。
遊びに出かけた川の河川敷を歩いていると、足元から跳びたった一匹のバッタが、十メートルくらい先の道の真ん中に着地した。

トノサマバッタだ…!!

僕はそのとき、図鑑以外で初めてそれを見た。
そのバッタは、僕の目には神々しく映った。

第一に、スマートな体のシルエットが近所のバッタとの格の違いを感じさせた。
そして、こちらを挑発するように、後ろ脚と羽をこすりあわせて音を出す。

こいつ、バッタなのに鳴くのか!

そんなことは図鑑には書いてなかった。

キュルキュルキュルッ。

まるで高笑いをしているかのようだ。

ジリジリジリッ。

今度はじっくりとこちらの様子を見ながら僕に話しかけているようだ。

図鑑がすべてだと思っていたあの頃。
それは僕にとって大きな発見であった。

捕まえてみたい…。

近所でバッタを捕る技術に自信があった僕にとって、それは当然の衝動だ。

じりじりと近付いて、わざと相手を跳ばせ、浅い草原に着地させる。
相手の姿が草に隠れて見えなくなることもあるが、かまわない。
着地点だけ確認すれば、バッタは跳ばずに歩いて移動することはほとんどないからだ。

草の茎にとまったなら真横から、地面にとまったなら上から少しだけ角度をつけて。
相手が再び跳ぶ前にひと思いに網を振れば、ぼくの勝ちだ…。

跳んだ!!

決して見失わないように、相手が着地するまではまばたきをしない。

速いっ!!

近所のバッタとは段違いだ。

あぁ〜っ・・・。

・・・それは、名前のとおり、王者の飛翔であった。

速いだけでなく、王者は姿の見えなくなる丘の向こうまで一気に飛んでいった。

バッタなのにあんなに飛び続けることができるなんて。
完敗だ。

図鑑を見れば、体が一番大きいのはショウリョウバッタのメスだ。
しかし、それより体の小さい彼等に、王者の名が与えられた理由が初めてわかった。

新たなライバルの出現。
しかし、いつかどうにかして必ずライバルに勝利する技術を身につける。
それはハゼ好きである今の私と全く同じなのであった。

たろう10歳。
この頃から僕は、運動が得意な友達に混じって、気がつけば運動会のリレーの選手に毎回選ばれるようになっていく。

<おわり>

AM 12:10:36 | [文学虫]

プロフィール
名前たろう
URLhttp://www17.tok2.com/home2/tarogoby/
年齢ハイジと同じくらい
ボウズハゼ類とヨシノボリの飼育、生き物の現状と保護などについて考えるサイト「Freshwater Goby Museum」を運営しております。

新聞読まない人に捧ぐ。

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