Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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品格とゴキブリと集団ヒステリー
潔癖性の人が増えたように感じる。

私はプロ野球には興味がないので知らなかったのだが、「賭博」やら「試合に関わる金銭授受」で、大騒ぎになっていることを昨日極道コピーライターのススキダから教えられた。

とはいっても、剣道以外運動が全くダメなススキダも野球には興味がないらしく、ネット情報を読んだだけだから正確ではない、と言い訳じみたことを言っていた。

もし本当に野球賭博をやっていたなら、それは職業野球人としてバッテンを付けなければならないだろう。
永久追放されても仕方がない。
ただ、自分のチームの勝敗にお小遣いをかけることくらいならバッテンを付けるほどではない、と私は思う。

人は、それぞれ違うモチベーションを高める方法を持っていると思う。
それが自分のポケットマネーで合法になされているのなら、外野がとやかく言うのは余計なお世話だ。
それは、矮小化した正義感を無駄なことに使っているように私には思える。

「仲間内で金銭をかけるのは最終的に八百長につながる恐れがある」という意見もあるらしいが、細かい可能性を上げたら、それはどんな競技にも当てはまるのではないか。

要は、間に胴元がいて、それが暴力組織に繋がっているかどうかだと思う。
それが、暴力組織の資金源になっていたら違法な賭博行為だと言っていい。
しかし、そうでなければ、ただの遊びだ。

小遣いをかけただけで八百長云々を言うのは、潔癖すぎて、私はその考えには馴染めない。

皆さん、そんなにご立派な品格をお持ちなのか、と私が言うと、ススキダが「そうだよ、おまえ以外はみんな品格を持っているんだ」と、品格の欠片もないゴキブリ顔で笑った。

横浜大倉山ガストのテーブルをひっくり返してやろうかと思った。

そのゴキブリが、さらに話を続けた。
「この間、ブライアン(ススキダの娘さんの夫・カナダ人)を京都に連れて行ったついでに、大阪で相撲を見てきたんだよ。
しかし、今時の横綱は品格がないよな。勝ち方が綺麗じゃない。
ブライアンは喜んでいたが、俺はガッカリしたよ」

私は男の裸に興味がないので、ほとんど相撲のことを知らない。
だから、こう聞いた。

ほぅー、その裸の男たちには、品格が必要なのか?
裸にまわしを締めただけの男に、おまえは品格を求めるのか?
なぜ裸の男に品格がなければいけないんだ?

「相撲は神事だからだよ。
あれは、神様に奉納するための儀式なんだ。
おまえは、そんなことも知らないのか?」

近くにゴキジェットプロがあったら、私はまわりの迷惑も顧みずに、ゴキブリに向かって噴射していただろう。
なぜ、ガストのテーブルの上には、ゴキジェットを置いていないのだ。
要望を書いて、あとで店員さんに渡すことにしよう。

相撲が神事に近いものだということは知っているが、今はプロスポーツの興行の一つだ。
興行というのは「商売」だということだ。
商売である相撲は、金が絡んでいる以上、俗世間のスポーツと同列とみなしていい。

話は逸れるが、柔道や剣道、弓道などは、強いだけでは上段者、高段者になれないらしい。
年齢や知識、態度などが「ご立派」と認められなければ、上に上がれない。
しかしそれは、元々がそういうシステムなのだから、受け入れるしかない。

もし柔道で3段のままだったとしても、強ければ、4段、5段を差し置いて世界大会に出ることができる。
つまり、実力で栄光を掴むことができる。
そこに、「品格」は必要ない。

競技場のど真ん中で、外人さん相手に、「俺、品格があるんだよね」と威張ったって、弱ければ負ける。
実に、わかりやすいではないか。

だから、正式な神事でもない男同士の裸の闘いに、品格を求める根拠が私にはわからない。

プロスポーツの世界は、テッペンを取った強いものが喝采を浴びるところだ。
品格だけで喝采を浴びられるほど甘い世界ではない。

おまえ・・・品格のない顔で、壊れたボイスレコーダーのように「ヒンカク、ヒンカク」って繰り返して、何が楽しいんだ。
ブライアンは、そんなことは思いもせずに、相撲を楽しんだんだろ。
ブライアンの方が、よっぽど相撲の楽しみ方を知っている、と俺は思うぞ。

まったくゴキブリらしい考え方だ。

ゴキブリが拗ねたようだ。
舌打ちが聞こえた。
「今日は、ランチを奢るつもりだったが、割り勘だな」

いや・・・ススキダ先生。
ゴキブリは、言いすぎました。
「ゴキブリの進化系・テラフォーマーズ」と訂正させていただきます。

だが、それも、お気に召さなかったようだ。

では、「ゴキブリ界の横綱」では、いかがでしょうか?


そんな風に「ゴキブリ界の横綱」と戯れていたとき、今まで耳に入ってこなかった会話が隣りのテーブルから聞こえてきた。

40歳前後の5人の奥様方が、声のトーンを上げたらしい。
聞き耳を立てたわけではないのに、大音量の会話が勝手に左耳に飛び込んできた。

「保育園に入れなかったくらいで、国会前でデモするなんて横暴じゃない?」
「子どもを持っているのが、そんなに偉いのかしら。私なんか働かないで、二人を育てたわよ」
「私なんか四人よ」
「被害者意識が強すぎるんじゃないかしら」
「保育園に子どもを預けて働くことが、そんなに凄いことなの?」
「奥さんを働かせなければ子どもを育てられない夫を選んだ自分が悪いんじゃないの!」
「そうよ! そうよ!」


ススキダと顔を見合わせた。
そして、小声で聞いた。

あのぉ・・・・・・ススキダ先生。
お隣りの奥様方は、何をお怒りになっていらっしゃるんでしょうか。
かなり、ご不満が溜まっておられるようですが。

「これは、おまえの得意な『集団ヒステリー理論』で説明できるが、もう時間がない。
この件は、宿題ということにしておこう。
次回までに、リポートにまとめて持ってきなさい」


はい! わかりました!
では、ここは先生の奢りということで。


「それは、却下!」



ゴキジェットプロを買って来て、ゴキブリに噴射してやろうか。



ついでに、隣のテーブルにも噴射したいところだが、それは「私の品格」が許さない・・・・・・・なんちって(RADWIMPS)



2016/03/26 AM 06:25:10 | Comment(22) | TrackBack(0) | [Macなできごと]



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