Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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冷や汁を食うホッキョクグマ
とても信じがたい話なのだが、一日のブログのアクセス数が一昨日はじめて1万を超えた。

ほんまですの?
デスノート?

夢かも知れないと思ったので、おんぼろアパートの庭のダンボールに住み着いた野良猫の「セキトリ」のほっぺをつねったら、「フギャー、何すんじゃ、ボケ!」と怒られたので、夢ではなかったようだ。
(ちなみに、これはイジメでも虐待でもございませぬ。私とセキトリは親友ですゆえ)

おそらくCGI解析を間違った結果だと思いますが、これからこのようなことはないだろうから、一度だけ自慢しておきました。

日頃の感謝を込めまして、皆様の健康と交通安全、家内安全、商売繁盛、安産スッポン、世界平和、受験合格、夫婦円満、進撃広島、柴咲コウ様結婚、日本列島震動停止、安倍内閣悪霊退散を祈願したいと思います。


……という話とは何の関係もなく、杉並区荻窪に生息するWEBデザイナー、タカダくん(通称ダルマ)から、突然のSOSが来たので、たいへん忙しかったのだが、冷やかしに行ってきた。

行ってみたら、ダルマの仕事場は、北極だった。
だから、ダルマがホッキョクグマに見えた。

しかし、このホッキョクグマは、本当のホッキョクグマより遥かに暑さに弱い珍種だった。

「だって、俺、汗かくの嫌なんですもん!」

ダルマの奥さんの微笑みの天使・トモちゃんは、お子様二人を連れて水族館に行ってらっしゃるという。
しかし、ダルマは暑くなると実の子どもの情操教育にさえ参加しない、クズ中のクズだった。

「なんで暑い中、わざわざ汗をかきに行かないといけないんですかね」
「冷房の効いた部屋から出るのは、絶対に嫌!」

いや、家族サービスのためにかく汗は美しいものだ。
その場合、汗をかいたとしても、その汗は気持ちのいいものではないのか。

「気持ちのいい汗なんか、ありませんよ!」

逆ギレされた。

舌打ちしながらエアコンの設定温度を見たら、22度だった。
無理やりな節電をしろとは言わないが、もう少し、地球にやさしくなれないものだろうか。

「暑さに弱い人間は、夏だけは地球にやさしくなれませんね! 他の人がやさしくすればバランスは取れるでしょう。俺は俺なんだから!」
これを人間の世界では「開き直り」と言う。
ホッキョクグマには、わからないかもしれないが。

設定温度22度。
室内の実質温度23度。

外気温との差、10度以上。
脂肪の少ないガイコツは、凍えそうですよ。

我が家のオンボロアパートは、すべての窓の外側に二重にスダレをかけて直射日光を遮っているから、室内温度が29度を超えることはない。
冷房を全く使わないということはないが、暑いときでも使うのは1日1〜2時間程度だ。

私の仕事場は、熱暴走防止のために、2台の扇風機を2台のパソコンにだけあてているが、それでパソコンも私も不自由はない。
パソコンも私も普通に動いている。

ただ、たまに無性に涼しい空気にあたりたいときがある。
そんなときは、中央線武蔵境駅前の「武蔵野プレイス」という図書館に行くか、イトーヨーカ堂の食品売り場をうろついて涼をとることがある。

私には、それで充分だ。
それ以上の涼しさは毒だ。

だから、ダルマの仕事場は「毒のふきだまり」と言っていい。

私は、設定温度を27度にしないと仕事を手伝わないぞ、と憎々しいパワーハラスメントのクソオヤジになった。

それを聞いて、ダルマは「エーッ!」と口から泡を吹いた。
それを見て、私は「ダルマカニ」というインドカレーを思い出した。
ただ、ダルマの顔は、「ダルマカニ」ほど美味しく見えなかったが。

ダルマの仕事を手伝っているとき、高校野球オタクのダルマが何かを言っていたが、私はその全てを無視した。

高校野球に関しては、あらゆる角度から苦言を呈することができるが、それは人によっては、「タチの悪い言いがかり」と捉えられるかもしれないので、ここでは述べない。

ダルマは、私の「高校野球無関心」を知っているはずだ。
しかし、今回は暑さで脳が溶けたのか、しつこく私にとっては難解な「高校野球語」をしゃべるのだ。

ここ3、4年ほどで、やっとお得意様の中で、私の「高校野球無関心」「プロ野球無関心」が浸透してきて幸せを感じているところだったのに、こんなところに地獄の穴があったとは。

そこで、私は仮説を立てた。

室内温度は、30分も経たないうちに26度になっていた。
ダルマは、室内気温が25度を超えると「脳が溶ける変態グマ」なのではないか、と。

早速、実証してみた。
設定温度を23度に下げてみた。
室内温度は10分も経たずに、25度を切った。

すると、ダルマが言ったのだ。
「師匠、腹が減ったでしょう。出前を取りましょうか」

気温が下がって、脳が正常に働き、昼メシどきを過ぎていたのを思い出したようだ。

夏に弱いダルマのメシは、朝はソーメン、昼はざるそば、夜は冷やし中華と決まっているらしい。
他のものは全く喉を通らないらしいのだ。
料理上手のトモちゃんが、どんなに工夫しても、結局は冷たい麺類しか食わないと言う。

だから、夏は必ず5キロ以上痩せる。
ダルマがいつ死んでも私は気にしないのだが、トモちゃんと子ども二人のことを思うと少しは栄養のあるものを食わせなくては、と思った。

そこで、出前はやめて、私が昼メシを作ることにした。
食材を漁ってみるとキュウリと大葉、ナス、塩昆布、イカ1杯、冷凍ご飯を見つけたので、「冷や汁」を作ることにした。

まず耐熱皿に味噌を適当に塗りこみ、10分間オーブンで焼いた。
そして、イカの内蔵を抜き、軟骨を剥がし、イカをソーメン状に薄く切って氷水にさらした。
キュウリ、ナス、大葉も粗みじんに切って、他の容器で水にさらした。

味噌をミキサーに入れ、水とコンブ茶の顆粒を入れて攪拌し、出汁を作った。
チンした冷凍ご飯を丼に盛り、出汁を回しかけたあとで、キュウリ、ナス、大葉、塩昆布を乗せ、最後にイカソーメン、練りワサビを乗せるだけの簡単な食い物。

豆腐があれば、さらに栄養価は高くなるのだが、イカがあるだけでも上等だ。

さあ、召し上がれ。

「なんですか。この変な食べ物は? 今の俺は、ご飯は喉を通らないんですよね」とお怒りのダルマだったが、レンゲで軽く掬って一口食ったあとの顔は、ホッキョクグマが、まるで愛らしい「ダルマのプーさん」に見えた。

そして、瞬く間に完食。
「おかわり!」とおねだりするので、私の分も与えたら、またもやすぐに完食。

結局、私は冷や汁を食うことができず、残ったキュウリと塩昆布をマヨネーズとマスタードで和えたものを食パンに挟んでサンドイッチにして食った。
これは、これで美味しかった。

「師匠! レシピ、レシピ!」
「これなら俺、毎食でも食えますよ。ほら! レシピ、レシピ!」
「レシピィ、レシピィ、レ・シ・ピッ! YO!」
最後は、ラップ調で叫ばれた。


あれから、ホッキョクグマは、朝昼晩、トモちゃんが作る冷や汁を食っているらしい。

そして、イカは必需品だというのだ。


あいつ、イカれてるんじゃないのか?
(最低なダジャレ)



2015/08/01 AM 06:28:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | [料理]



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