Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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ゴミクズの呪い
ゴールデンウィーク前は、ありがたいことに、いくつか仕事をいただいた。

大急ぎではないが、休み中に進めておかなければ後で後悔を悔いるので、大まかなスケジュールをたてて、ゴールデンウィーク中に処理していこうと思っている。

しかし、そんな矢先に、明らかに邪魔な電話がかかってきた。
しかも、朝の8時前だ。
こんな非常識なことをするのは、荻窪のゴミクズだろうと思ったら、「当たり」だったので、笑った。

説明しよう。
荻窪のゴミクズとは、WEBデザイナーのタカダ君(通称ダルマ)のことだ。

WEBの中だけでしか生息できず、現実世界では何の役にも立たないし、何もできない。
仕事をして生計を立ててはいるが、パソコンの前を離れたら、お掃除ロボットに吸い込まれるのがお似合いなほど、ゴミと同化している。

「師匠! 一大事です! トモちゃんのお父さんが入院で、トモちゃんが子供を連れて実家行きです。誰もいません。カップラーメンは飽きました。俺、どうしましょ」

朝8時に聞いて楽しい内容ではない。
テンションが下がる。
だから、切ろうかと思ったが、哀れなダルマの顔を想像すると、心は全く痛まないとはいえ、このままゴミ箱に捨てるのは忍びない思いもある。

いま、ある食材を言ってみよ。

「米と卵だけです。あとはカップヌードル、カレーヌードル、シーフードヌードル、あと・・・・・」

ご馳走が作れるじゃないか。
具なしチャーハンとスープがわりにカップヌードル。
そして、チャーハンには目玉焼きを乗せよう。

豪華フルコースじゃないか。

「でも、俺、チャーハン作ったことないから! それに、具のないチャーハンは、チャーハンじゃありませんよ!」

具のないチャーハンとは言っても、一流のシェフが作れば、鉄人チャーハンになる。
贅沢を言うと、月にかわってお仕置きよ。

というわけで、お仕置きをしに、荻窪のダルマの事務所まで行ってきた。

悲愴な顔で迎えられたので、空気を和らげようと投げキッスで応えたら、「人の気も知らないで!」と怒られた。

私は常識人なので、ひとの気は知っているが、ダルマの気は知らない。
吐きそうになりながら投げキッスをしたのに、人の気も知らないで!

などとじゃれあいながら部屋に侵入し、すぐに冷蔵庫を開けた。
確かに、卵以外にあるのは、牛乳とコーラなどの炭酸類、ビールだけ。
あの料理上手のトモちゃんの冷蔵庫が、こんなに寂しいことになっていたなんて。

まさか、ダルマは捨てられたのか。
あるいは、食材を買うこともできないほど貧窮してしまったのか。
とうとう私と同じ「貧民族」の仲間入りか。

・・・・・などと考えながら、キッチンを動き回っていたら、キッチンストッカーと外国製と思われる野菜ストッカーを見つけた。
開けてみたら、キッチンストッカーには、調味料やパスタ類、レトルト食品がマンザイ、いや満載だった。
野菜ストッカーには、タマネギ、キャベツ、ナス、トマトなどが仲良く出番を待っていた。

いくら料理をしないとは言え、こんなにわかりやすいところに食材があるのに気づかないとは、ゴミクズの判断力はゴミクズ以下に成り下がったと思われる。

しかも、キッチンストッカーの目立つところには、「ダルちゃん。悪いけど、しばらくはこの中のレトルトを温めて食べてね。お惣菜はコンビニかルミネで買ってください」という貼り紙があった。

こんな目立つ貼り紙にも気づかないとは、ゴミクズは目もゴミクズ以下になってしまったのか。

ダルマに、このことを問いただすと、「だって、男子厨房に入らずって言うじゃないですか。俺、男子ですから!」と口を尖らせた。

確かに生物学的には人間の男子かもしれないが、ゴミは厨房に限らず、どこにでも入ってくるものですよ。
我が家には、よくサーキュレーターに付着していますが。

・・・・・と、どS的にいたぶるのも可哀想になってきたので、ダルマのために、朝メシを作ることにした。

レトルトは使わない。
野菜も使わない。

卵とご飯だけでチャーハンを作る。
調味料は、鶏がら粉末、塩コショウ、醤油、マヨネーズ。
スープは、鶏がらでダシを作り、塩コショウ、醤油で味を整え、よく溶いた卵を回しかけるだけ。
チャーハンに目玉焼きをのせようとしたが、卵がもったいないので省略した。

2人分の量のチャーハンをダルマは、2分5秒で完食した。

しかし、食ったあとの「美味い」のリアクションがない。
ごちそうさま、さえも言わない。

こんなゴミクズに育てたおぼえはないんだが。

と思っていたら、ダルマがiPhoneを取り出して、どこかに電話をかけ始めた。

そして、「トモちゃ〜ん」と叫んだ。
「いま、師匠が来てるんだ。ものすごく美味しいチャーハンを食べさせてくれたよ! トモちゃんのチャーハンも美味しいけど、師匠のはシンプルなのに深い味がして、すごく美味しいんだ。師匠に、味付けを聞いてみたら?」

ダルマが、iPhoneを差し出したが、私は断った。
トモちゃんがつくるチャーハンの方が、美味いに決まっている。

ダルマは腹を減らしたゴミだから、何でも美味く感じただけだ。

iPhoneから61センチ離れたところから、トモちゃんが一番! と叫んで、私はダルマの事務所から逃亡した。

そのあと、ダルマから「師匠、なんで怒ってるんですか」という留守番電話が2度あったが、無視した。


怒ってなんかないですよ。

ただ、突然、持病の不整脈が舞い降りてきたので、どこか静かなところで、心臓のブレイクダンスを抑えようと思っただけだ。

10分ほどおとなしくしていたら治まったので、小さなブレイクダンスだったようだ。

しかし、なぜ突然不整脈が舞い降りたのか。

きっと私がダルマのことを「ゴミクズ」「ゴミ」などと表現したせいだ。

どんなゴミにだってホコリはあるだろう。
そして、ゴミクズだって、人を呪う能力は持っているナッシー。

油断をしてはいけない。


だから、これからは尊敬の念を込めて、ダルマのことを「ゴミクズ大王」と呼ぶことにする。



2015/05/01 AM 06:27:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]



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