Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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胸に負けた男
ヤクルトレディが好きである。

もちろん、嫌らしい意味で言っているわけではない。
関連性が理解できないかもしれないが、タレントの剛力彩芽さんがジョアの宣伝をしているから、好きなのである。

これは、どうでもいい話だが、私は女性に限らず、人から悪口を言われたり、仲間はずれにされたりする人を好む傾向が強い。
いつも多数決では少数派についている。
おそらく、ヒネクレているからだと思う。

たとえば、今はそれほどでもないが、出川哲朗師匠と江頭2:50師匠が嫌われタレントの双璧をなしていたことがあった。
私はその現象を見て、なぜ彼らが嫌われるのか理解できなかった。

彼らに代わる芸人さんは絶対にいない。
あの芸の見事さは、マエストロと言っていい。
そして、彼らは今も変わらずマエストロだ。

それは、尊敬できる。

ただ、彼らが世間から嫌われていなかったら、これほど彼らを尊敬することはなかったかもしれない、とも私は思っている。
開き直るのだが、ひねくれ者とは、そんなものなのです。

最近の私の大好物はNON STYLE井上裕介氏である。
ウザい嫌われ役を演じきっているところがいい。
マエストロとまではいかないが、達者だとは思う。

それに、関西の方々はシャレがわかるので、井上氏に対して、「キモくて嫌いじゃ、ボケ!」と言いながらも、彼の嫌われキャラを温かくサポートしている気配もある。
「ブス!」という罵倒は、愛情の裏返しなのかもしれない。

………と、いつもながらに話が脱線したところで、軌道修正。

ようするに、私は剛力彩芽さんが逆風を浴びているが故に、ヤクルトジョアが好きなのだ。
(同じ理由で沢尻エリカさんを応援するために、ひところスニッカーズをよく食った)
だから、道でヤクルトレディが立ち止まっていたら、私は必ずジョアを買うことにしていた。

埼玉にいた頃は、路上でヤクルトレディを見ることは、宇宙人に遭遇するくらいまれだったが、武蔵野に越してきてからは、頻繁に見かけるようになった。
中央線武蔵境駅半径634メートルのところで、週に1〜4回は見かける。

同じ人のときもあるが、違う人のときもある。
年齢は20代後半から40代が多いかもしれない。
呼び止めるたびに、レディの方たちは愛想良く対応してくれる。

「寒くなりましたねえ」「今日は遠くに行かれるのですか?」「いつも眠そうですね。お忙しいんですか?」「お仕事頑張ってください!」

ありがとうございます。


先日の日曜日、小金井市のOK牧場(ストア?)に、買い出しに行った。
私の場合、週に一度、武蔵野市、三鷹市、小金井市のスーパーを回って、一週間分の食材を買い出しするのが習慣になっていた。

インターネットで、その日の特売を調べて、まとめ買いをするのだ。
OKストアは、この日最後に回ったスーパーだった。
調味料などが安いので、重宝していた。

溶けるチーズ、スライスチーズ、ロースハム、ベーコンブロックをまとめ買いしていたとき、「あら、お買い物ですか?」と声をかけられた。
30歳前後の声のよく通る女性だ。
お会いした記憶はない。

私は、咄嗟に、何かタチの悪い勧誘なのではないかと疑い、「まあ」とだけ言って、逃走した。

武蔵野市で2番目にビンボーな私は、ランボルギーニ・カウンタックLP5000Sを薦められたとしても、買うことができない。
だから、勧誘からは、いつも逃走することにしていた。

買い物をすべて終えて、OKストアの駐輪場で、自転車の荷台に段ボールに入れた戦利品を括り付けているとき、また声をかけられた。

「この近所に、お住まいなのですか?」
先ほどの女性だった。

だから、俺はランボルギーニ・カウンタックLP5000Sは買えませんから! と拒否しようとしたが、そのとき、女性の胸が恐ろしく膨らんでいることに気づいた。

小さなスイカを盗んできたのか?
つまり、スイカ泥棒?
いや、しかし、スイカの季節ではなかったような気がしたが…。

首を傾げながら、胸に隠したスイカを凝視していたとき、「いつもジョアをお買い上げ、ありがとうございます」と頭を下げられた。

ジョア、剛力彩芽さん、ヤマザキ製パン・ランチパック。
突然、ランチパックのポテトサラダが食いたくなった。
帰りに「いなげや」で買って帰ろうか。

などと考えながらも、私の目は相手の胸に隠した小玉スイカに釘付けだった。
冷静に考えて、いま小玉スイカは出回っていないはずだ。
早くて4月だろう。

つまり、それはスイカではない。
では、カボチャか。
しかし、カボチャにしては、凸凹がない。

それに、もっと冷静に考えても、胸にカボチャを隠すお茶目な変態が、こんなに堂々と世間を歩いているわけがない。
普通は、日陰をこっそりと歩くものだ。

つまり、これは自家製の胸!?

断っておくが、私は貧乳派である。
私が神と崇める柴咲コウ様、天使のスマイル・新垣結衣天女、天性の女優・宮あおい姫、世紀の美女・仲間由紀恵女史、朝昼晩いつでも美味しいベッキー菩薩、そして、ジョア剛力彩芽さんは、貧しい胸しか持っていない。
私の大学1年の娘に、この人たちの共通点は何だと思う、と聞いてみた。

「美人というところか」

違う。
みな、キーがつくのだ。
シバサッキーコウ、アラガッキーユイ、ミヤザッキーアオイ、ナカマユッキーエ、ベッキー、ゴウリッキーアヤメ。
どうだ、すごいだろ。

私がそう言うと、娘は哀れみを目にたたえて、「君はいつも楽しそうだねえ。でも人前では言うなよ」と頭を撫でてくれた。

はい、言いません。
(ブログで公表してしまったが)


ということで、貧しい、という言葉の響きが、私は好きだ。
だから私は、貧しい胸が好きだ。
美脚があれば、胸のクォリティは問わない。

しかし、意に反して、私の目は巨大な胸に釘付け。
ヤクルトレディが、何か言うたびに、私は「はいはいはい〜」と心のこもらない相づちを打つだけだった。

おそらく、ヤクルトレディは、私のことを軽蔑したに違いない。

顔は笑っていたが、逃げるように「では、またお願いします」と言って、私の前から姿を消した。
小玉スイカが、消えた。

喪失感を味わう私。

帰りに「いなげや」で、ランチパックを買うのも忘れ、小玉スイカ、小玉スイカと呪文を唱えながら、私は自転車を漕いだ。
まるで、夢の中にいるような感覚だった。

家に帰って、これからは、ヤクルトレディに声をかけるのはやめよう、と私は心に誓った。

心に誓わなくても、おそらく私は、小玉スイカ好きの変態オジさんとして、ヤクルトレディの間で認知されたに違いない。
これからは、ヤクルトレディを見かけたら、超高速で逃げるのが一番だ。

それ以外に、私に残された選択肢はない。


そう固く誓った次の日の朝、私は得意先に行くために、9時15分にオンボロアパートを出た。

そのとき、目の前にいたのは、なんと、小玉スイカ!

「あら、おはようございます。昨日は、どうもぉー」
明るく、話しかけられた。

しかも、住んでいるところが、バレてしまったし。

絶体絶命。

このあと、私はどうしたかというと、毎週月曜日この時間にジョアを7個届けてくれるように、お願いしてしまったのですよ。
つまりこれは、後ろめたさへの出費!



これから先、きっと私は「胸に負けた男」として、後世まで語り継がれるに違いない。




2015/01/21 AM 06:50:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]



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