Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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2014年の反省文
今年の反省点を一気に。
(順不同)

9月。
杉並の建設会社の顔でか社長に、「近くにカフェができてよお。あんた、コーヒーが好きだったよな。2千円のコーヒーがあるんだが、ごちそうするぜ」と言われて、ついていった。

一杯2160円のコーヒー。
「味はどうだい?」と聞かれて、値段ほどでは、と答えてしまった私。

顔でか社長の反応ですか?
「あんた、正直すぎるわ」と苦笑いしておりました。


5月。
担当者が変わったため、静岡の広告代理店に、ご挨拶に伺った。

そのとき、40代半ばと思われる新しい担当者・Tさんに、「僕、チェッカーズが好きなんですよね」と言われた。

突然言われたので、何を言っているのか、わからなかった。
「カラオケでは、チェッカーズばっかりですよ」と言われて、むかし活躍したグループではないか、と見当をつけた。

そこで、言わなくてもいいことなのに、俺、チェッカーズは避けて生きてきたので、まったく知らないんですよ、と言って、相手を白けさせた。
私は、正直すぎる男だ。


12月。
吉祥寺のサンロードを歩いていたら、前から歩いてきた若い女性に声をかけられた。
「あれっ、髪の毛、染めたのぉ〜?」と馴れ馴れしい態度だった。

無礼者、と思って、お辞儀だけして通り過ぎようとしたら、「あたしですよ。気づいてないね」と両肩を揺さぶられた。
なぜ、この年になって、若い子に肩を揺さぶれなければいけないのか、と自由民主党公明党政権を呪ったら、相手が自分の左頬を指さして、エクボを強引に見せた。

それで、気づいた。
同業者との飲み会に利用する居酒屋の店長代理だった。

店では作務衣と前掛けだが、不思議なことに、外では私服を着ているようだ。
これでは、わかるわけがない。
しかも、長い髪を下ろしているし。
ミニスカートにショート・ブーツだし(恥ずかしながらヨダレ)。

店では評価6.9点くらいだが、外では8.4点をあげてもいいほどの変わりようだ。
おじさん、ちょっとドキドキしましたぞ。

そして、片エクボさんは、さらにドキドキさせることを言うのだ。
「あたし、ノド渇いてるんだけど、ガスト行きませんか?」

何を言ってるのだ。
我々は、そんなに気安い仲ではなかろう。
オジさんをからかって、何が楽しいのだ。

うろたえまくった私は、いそ、いそ、いそ………いそでるので、と「い」を2つ飛ばして、逃げるようにサンロードを早足で通過した。

惜しいことをした。


2月。
印刷をいつも頼んでいる東京立川市の印刷会社の社長から、仕事を依頼された。

この社長は、私が推測するに、年功序列が好きなようだ。
4年前の初対面から、「Mさんは、何歳なの?」と17回以上、私に聞いてくるのだ。

年齢を聞いて、自分より若ければ、先輩風を吹かせようと思っている気配が、濃厚にある。
だが、私は、その手には乗らない。
だから私は、その都度キッパリと、273歳です、と答えている。

最初だけは笑ったが、2回目からは、毎回舌打ちしそうな顔をされた。
それからの社長は、私にタメグチをきくようになった。

まあ、それは、理解できないこともない。
私が、悪い。

そして、社長は、こんなことも言うのだ。
「Mさん、仕事以外何もできないでしょ。趣味もなさそうだし、不器用そうだもんね」
明らかに、蔑んでいらっしゃるようだ。

そして、こうも言った。
「俺の趣味は、カラオケと囲碁と温泉だね。この三つさえあれば、老後も退屈しないからね。Mさん、今のうちに、老後に楽しめるものを考えておいた方がいいよ」

心の中で、料理、ランニング、パソコンで作曲、スーパー銭湯でマッタリ、ママチャリ超高速サイクリング、路上の犬猫可愛がり、美脚鑑賞、おでこフェチ、鎖骨凝視と唱えたが、馬鹿にされそうなので、言わなかった。

そして、その社長は、私が仕事を頼むと、「え? そんな早くできるわけないでしょ! うちは、Mさんの仕事ばっかりしてるわけじゃないんだから! 我がまま言わないでよ!」と、びっくりマークを3つ付けて、私が頼んだ納期より、必ず1日プラスして仕事を請けるのである。
そして、最後に「これだけ早くできるのは、うちだけだからね」と恩着せがましく言うのを忘れない。

そんな社長が、「お客さんに頼まれたから、フライヤーのデザイン、やってよ」と言ったのである。
しかし、そのときは、仕事が重なっていたので、残念ながら、今週中には無理ですね、と答えた。

すると社長は、「いつもMさんの無理な注文を請けてるんだから、ここは聞くのが常識でしょう! 仕事は義理と人情(死語ですな)じゃない!」と、びっくりマークを2つ付けて、怒ったのだ。

そのときは、社長の顔を立てて請けたが、私も、あんたの仕事ばかりしているわけじゃないんだからね、と啖呵を切れなかったことをマリアナ海溝くらいの深さで後悔している。


10月半ば。
小金井公園をランニングした。

そのとき、よく同じコースを走っている2人組の男に声をかけられた。
2人とも、30代後半くらいだろうか。
4、5回、同じ時間帯に遭遇したので、2回目からは会釈をした。

その2人は、陸上競技経験者ではないと思う。
健康のために走っているような、フォームが一定しないブレた走り方をしていた。

偉そうに言うのだが、陸上競技経験者かそうでないかは、足の蹴りと呼吸でわかる。
その安定の仕方で、わかるのだ。

その2人の内の一人が、「経験者ですか?」と聞いてきた。
そして、そのあとに続いて、もう一人が「そんなわけないですよね。ノンビリ走ってますもんね。スピード全然出てないですし」と言った。

私の場合、ランニングはポテンシャルの7割〜8割で走るようにしていた。
しかし、今は事情があって、55パーセントくらいで走った。

そのノンビリ振りが、「そんなわけない」という結論になったのだと思う。

だが、最初に聞いてきた方が、「でも、走っているとき、足音がほとんど聞こえないんで、経験者じゃないかって思ったんですよ」と言った。
それに対してもう一人は、「痩せてるからだよ」とナメたことを言った。

経験者の走る足音が小さい、ということはない。
バタバタと走る人も多い。

私の場合は、人より足首が柔らかい(足首が350度回転する)ので、足音が小さいというだけである。
ただ、経験者と見られたのは、単純に嬉しい。

しかし、もう一人はまた「痩せてるからでしょ!」と喧嘩を売ってきた。

わかりました。
では、1キロのレースを今からしましょう、と提案した。

歩測で約1キロを計って、私をナメた男と競争した。
最初は、男を先行させて、私は5メートルほど後ろを走った。

そして、最後の百メートルで一気に抜き去ろうと思った。
その方が、相手に与える精神的なダメージが大きいだろうという、性格の悪い走りをした。
それは、見事に当たって、男に簡単に勝つことができた。

どんなもんだい!

しかし、私の体に異変が起きた。
体から血の気が引いたのだ。

見栄っ張りの私は、2人の前では平気な顔をしたが、肉体は限界だった。
帰りは、タクシーで帰った。

その後、3時間、私は死んでいた。
とても後悔した。


12月22日。
冷蔵庫を掃除していたら、冷蔵庫の2段目の一番隅っこ、脱臭剤の隣に、クリアアサヒの500缶があるのを発見した。

私は、ある事情があって、8月7日の「バナナの日」以来、酒を飲んでいない。
主治医の優香観音様が、白塗り頬紅で、「ダメよ、ダメダメ〜」と言うからだ。

「まったく飲んでいけないということはないですけど、飲まない方が回復は早いかもしれませんね」

はい、ゼッタイに、飲みません!

それを守ってきた。
しかし、そこにあるクリアアサヒ。
(トム・クランシーの『そこにある危機』は名作だが、『そこにあるクリアアサヒ』も名作だ)

悲しいことに、人間にもクリアアサヒにも「消費期限」というのがある。
私自身とクリアアサヒの期限が切れるまでに飲んでしまわなければ、コイツが可哀想だ。
人様の胃袋に入るために産まれてきたのだから、不憫だ。

飲んだ。

美味しくいただきました。

12月23日から、また禁酒を続けているが、罪悪感が消えない。
優香観音様に、合わせる顔がない。

俺は、ダメな男だ。




ということで 少々早いですが みなさま よいお年を





2014/12/28 AM 08:14:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

師走の母
心配性 お人好し 涙もろい ひと思い

私の母のことだ。

母は人間として上級者だと思う。
息子の私に、その血が受け継がれなかったのは残念なことだが。


母は、50年以上朝日新聞を購読しているのだが、ある宗教を信心している我がヨメが懇願するので、20年近く前から、その宗教が出版する新聞を購読し続けていた。

「だって、ユミコさんが、それで助かるなら、いいじゃない」
おそらく、その新聞は、一度も読んだことがないと思う。

他にも、「半年だけでもとってもらえませんか」と、勧誘員に頼まれた読賣や毎日、産經を購読することもしばしばだった。
多いときで、4つの新聞を購読していたことがあった。

読むのは朝日新聞だけだから、もったいない話だが、母は、「しょうがないわよ」で笑って済ませる。
そういう人なのだ。

むかし百万円もする羽毛布団を、訪問販売で売りつけられたことがあった。
その事後処理は、私がやった。

40万円のガラクタ貴金属を売りつけられたこともあった。
20万円の怪しげな薬を売りつけられたことも。
詐欺丸わかりの原野商法というのもあった。

そのすべての事後処理を私がやった。

だが、「いい加減、学習してくれよ!」とは、私は言わない。

人を騙すのがプロの人たちと、人を信じるのが仕事の母は、とても相性がいい。
それが、母の性格なのだから、怒っても仕方がない。

私は、そんな母の性格が好きである。
人を疑う母は、母ではない。

だから、いいのではないかと思っている。

一週間ほど前のことだが、母から電話があった。
「壷を売りたいという人が来てるの」

楽しそうである。

川崎から東京武蔵野に越してきた母の金銭管理は、私がしている。
だから、最近、人から騙されたことがない。

ただ、世の中には、いかがわしい人が稀にいる。
その日、たまたま母の目の前に、そんな人がいたということだ。

私は、近くに住む母の賃貸ワンルーム・バリアフリー・マンションまで自転車を走らせた。
マンションの前には、高級そうな外車が横付けされていた。

入居のとき、セキュリティ万全のオートロック・マンションだと説明されたが、プロの方たちにとって、そのセキュリティは鼻で笑うほど貧弱なものだったようだ。

部屋に入ると、屈強の男が2人。
20歳代と30歳代だろう。

まあ、私から見れば、どんなに強面な振りをしても、ガキはガキですがね。
(友人の尾崎の方が、はるかに怖い)

部屋に入ると、私はドアを開け放ち、窓のすべてを開け放した。
そして、必要以上に大きな声でこう言った。

お話を伺いましょう。
でも、わからないことがあったら質問しますので、説明をよろしくお願いします。
(あとで喉が痛くなった)

そして、母には、こう言った。

電話の3番は、何だったっけ?

「確か………ひゃくとおばん、警察だったわね」

母の携帯は、3つの番号しか認識しない。
1番は、私の携帯。
2番は、医者。
そして、3番が警察だ。

それだけあれば事足りる生活を母は送っていた。

しかし、その言葉に過剰に反応したのが、男たちだった。
眉間に皺を寄せて「どういうことだ?」

説明しましょう。
私の母は忘れっぽいので、いま携帯の「3番」の機能を確認してもらったのですよ。
これを忘れると取り返しがつかない場合がありますので。

男たちは無言で壷を袋にしまった。
そのとき、その壷が、川崎の実家に置いてきた壷の形と図柄がよく似ていたのに気づいた。

同じ壷は、二ついらない。
母も私も壷コレクターではないのだから。

名刺は、置いていかないのですか、と聞いたら、ガキが精一杯の虚勢を張って私を睨んだ。
怖がった振りをしてあげた。

部屋が静かになったので、ドアを閉め、全部の窓を閉めた。
鍵もかけた。

母が、「壷買わなくてもいいの?」と聞いたので、もっといい花瓶を今度買ってくるから、と答えた。
「ありがとう」と母が答えた。

嬉しそうだった。


昨日、母の散歩に付き合った。

母の歩速は、時速1キロ程度だろう。
しかし、歩かないよりは、歩いた方がいい。
だから、可能な限り歩いてもらうようにしている。

その日も、マンションの回り、3百メートルほどを手を引きながら歩いてもらった。
その場所の途中に、横断歩道があった。
横断歩道の向かいにお花屋さんがあるので、花好きな母に、たまに季節の花の香りを嗅いでもらうことにしていた。

その横断歩道には、信号がなかった。
そこを渡っているとき、3台の車を待たせっぱなしにした。
申し訳ないことだが、どなたもクラクションを鳴らさずに待っていてくれた。

しかし、横断歩道の真ん中まで来たとき、反対車線をクラクションをけたたましく鳴らした緑色の車が走ってきて、横断歩道前で急停車した。
急停車したあともクラクションを長く鳴らしていた。
(私の記憶では、横断歩道を人が歩いていたら、車は停まらなければいけないと教わったが勘違いだったか)

母がいなかったら、私はフロイド・メイウェザー・ジュニアに変身して、右のコークスクリュー・ブローをドライバーの体に炸裂させたに違いない。

だが、母がいた。
かなり前から、自分の心をコントロールすることを覚えた私は、緑の車のドライバーに頭を下げ、母の手を引いて、横断歩道を渡りきった。
私の心に大きく波たった変化は、誰にもわからなかったはずだ。

そして、振り返って、申し訳なくも私たちを待ってくれた車が走り去る方向に頭を下げた。

感謝の思いを込めつつ頭を下げ、花屋の店先まで母の手を引いた。

そのとき、母が笑顔で、こう言った。

「よく我慢しましたねぇ、あなた。あなたも大人になったわね」


母は、何もかもすべて、まるっとお見通しだった。





花屋の店先で、嬉しそうに花を見ている母の横顔を見て、一つの歌詞が頭に浮かんだ。


いつかしら 僕よりも母は小さくなった
知らぬ間に白い手は とても小さくなった




2014/12/22 AM 06:27:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

年末にオレ流
「これが俺流ですから」

神田のイベント企画会社の担当者とは、2年近い付き合いになる。
外見は、俳優の中村獅童氏に似ていて、本人もそれを意識して、ヘアスタイルやヒゲを獅童氏寄りにしている気配がある。

年齢は興味がないので、聞いたことがない。
25歳から39歳までの間だと思う。
(聞いたことがあっても忘れた場合がある)

その獅童氏は、原稿の用意の仕方が雑である。
いっぺんに揃ったことが一度もない。
真っ先になくてはならない原稿が後回しということがよくある。

これでは、アイディアは浮かびません、と抗議すると「これが俺流ですから」と、よく言う。

都合のいい「俺流」だ。
この言葉を使えば、すべてが許されると思っているのか、獅童氏は、それをドヤ顔で言う。

だから、「俺流」って、何?!

「俺、名古屋出身なんで、まさしく俺流ですよね!」

さあ………意味不明なコトバが来たぞ。
名古屋出身だから、「俺流」?
つまり、名古屋人は、皆こんなにも仕事が雑だってことか。

「いや、違いますよ。オチアイじゃないですかァ!」

これも意味不明。
私がオチアイで思い浮かべるのは、新宿区上落合に住む、ヨメのお友だちのエンドウさんだ。

彼女は、今年50歳になったが、外見は49歳にしか見えないくらい若々しく、しかもスィーツ作りの天才である。
アップルパイの見事さは、行列のできる店並みだ。

「いや、違いますって! 中日のオチアイですよ!」


軽いパニック!


中日のオチアイって……要するに、名古屋にもオチアイという地名があるということなのか。
千種区落合とか。
……と、ボケのスパイラルに陥りそうになったとき、突然、野球界の「オチアイ選手」の顔が浮かんだ。

まさか、あの三冠王のオチアイ氏ですか?

「そうですよ。やっと気づいたんですか!」

しかし、その大打者と「俺流」は、あなたの仕事と何の関係があるのでしょうか。
この会社のオーナーが、実はオチアイ氏だったとか。

獅童氏が、突然無口になり、斜め下から私を睨んだ。
からかわれている、と思ったのかもしれない。
あるいは、「俺流」に、ただ私を蔑んだだけなのか。

しかし、考えてみてくださいよ。
名古屋出身で、中日で、オチアイ、俺流って、獅童氏の仕事とのかかわり合いが、私にはまったくわからないのです。

すべてが「雑」という答えにしか行き着かないのだが。

完全に意思の疎通を欠いたまま、第一回目の打ち合わせは終了した。

大丈夫だろうか、この仕事。
年内に、無事終わるのだろうか。


家に帰って、インターネットで「俺流」を調べてみたら「オレ流」だった。

オチアイ氏が、回りの意見に惑わされずに、自分の意見や行動を押し通すことを「オレ流」と表現しているようだ。
知らなかったのだが、「オレ流」はオチアイ氏の代名詞のようなものらしい。

「オレ竜」と表現しているものもあった。
もちろん、ドラゴンズに引っ掛けた表現なのだろう(ハハハ)。

ただ、いくつか記事を読んでいて気になったのは、オチアイ氏のやることは、すべて「オレ流」と表現して、筆者が肯定していることだ。
「オレ流」のオチアイ氏の流儀を、「オレ流」と表現することで、なにか特別なことをしているようなニュアンスで、「オレ流」と言えば何でも許容して、そこから先の結論や意見が抜け落ちていた。

要するに、盲目的な「オレ流崇拝」。
野球界には、「オレ流」という宗派があるのかもしれない。

これは、楽だな、と思った。
要するに、オチアイ氏は、「オレ流」(彼が実際にそう表現したわけではないだろうが)と言うことで、事の是非は別にして、まわりの人の批判を「オレ流」で跳ね返す能力を持っているようなのだ。

アベソーリと言えば、すべて「アベノミクス」に集約されて、政治家としての資質を問われないのと同じこと?
(違う?)

何をしても「オレ流」で受け入れられる人。

さすが、大打者。
さすが、三冠王だ。

その絶対的なポジションは、うらやましいと思う。
それは、実績があるから、できることだ。

しかし、一般人が、それを同様の意味で使うには、違和感がある。

誰だって、今まで生きてきた中で、「オレ流」を主張して個性を磨いてきたと思うのだ。
つまり、私も「オレ流」だし、あなたも「オレ流」。

しかし、一つだけ、オチアイ氏と違うのは、一つの分野で一時代を築いた人と、自分史しか持たない人とでは、「オレ」が持つ重みがまったく異なるということ。

私は、オチアイ氏の現役時代を知らないし、監督になってからも知らない。
ただ、Wikipediaで彼の業績を見たとき、「真のプロフェッショナル」という言葉が真っ先に浮かんだ。

仕事をして金をいただいている以上、獅童氏も私も「プロフェッショナル」だが、オチアイ氏と同列を気取るには、おこがましすぎて、ケツが痒くなる。


2回目の打ち合わせの昨日。

「オレ流」の意味はわかりました。

でも、ケツが痒くなりませんか。
おこがましい気がしませんか、とストレートに聞いてみた。


すると、獅童氏が、鼻を膨らませながら言ったのだ。

「ケツなんか、痒くなりませんよ。下品ですね、Mさん。幻滅ですよ」

「それに………『おこがましい』って、何? どういう意味ですか?」



私は、「オレ流」を気取って、「おこがましい」の意味を獅童氏に説明したが、獅童氏はきっと「オレ流」に、それを理解したに違いない。



ただ、獅童氏と私は意外にも気が合うので、私も「雑」で「オレ流」なのかもしれない。



2014/12/16 AM 07:55:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

ヒステリーぎらい
「今度の選挙は、何のためだ?」

大学1年の娘は、まだ選挙権はないが、来年取得するということもあってか、いつもより選挙に対する関心は強いようだ。

選挙が何のためだ?
自民党のためだ。

追いつめられてもいないのに解散をするのは、今なら勝てるという単純な計算があるからだろう。
2年後には、経済的にも外交的にも、おそらく追いつめられている可能性があるから、「アベノミクスの錯覚」の効力があるうちに勝負に出る、ということではないのか。

自民党シンパの方々は、それを「戦略的」と取るだろうが、アンチには「姑息」に見える。

消費税増税を延期する場合は、法律的な手続きが必要になる、だから民意を諮るとソーリは主張しているが、その程度のことなら、過去日本の与党は「強行採決」で片を付けてきた。

「国民の日常生活に関連する法案」を今まで力で採決してきた政党が、今回だけは都合のいいことを言う。
アンチには、「詭弁」にしか聞こえない。

そんなことを言うと、娘が「おまえ、本当に自民党が嫌いなんだな」と呆れ顔をする。

娘の高校時代のお友だちが月に数回晩メシを食いにくるが、彼女らは「アベちゃん大好き」「自民スキスキ」娘たちである。
聞いてみると、親が「自民党ブランドファン」だから、子である彼女たちも、それに影響されているようだ。

それに、メディアに登場する度合いが、自民党政治家の方が多いこともあるかもしれない。
ほぼ毎日見かける女性アナウンサーが、外見が平均値だとしても、みな「美人女子アナ」に見えるのと同じことだ。

では、我が娘は、私がアンチ自民だから、アンチなのか、というとそうでもない。

娘は、社会福祉に興味があるので、その部分の政策を確実に実行してくれる政党や政治家を応援することに決めているらしい。
自民が、社会福祉に関して「正真正銘の本気」を出してくれるのなら、自民を選ぶこともあると言う。
選挙権取得まで、まだ半年以上あるから、それまでに「吟味してやらんこともない」と言っていた。


そんな社会福祉オタクの娘と確実に一致した考え方が2つある。

一つは、社会福祉とは少々離れるが、GDP(国民総生産)だ。

速報値を見て、世間では「落ちた」「下がった」と、マスメディア経由で大騒ぎしていた。
しかし、我々は、冷静である。

消費税増税前に、企業や報道媒体が、「消費税が上がる前に買うのがお得」「今が買い時」と消費を煽っていたら、買い漁ったあとは、買い控えるのは当たり前の行動だ。

金持ちはいざ知らず、庶民が、3か月や半年、いや1年くらい買い控えたって不思議ではない。
消費財で、数が必要なものは、それほど多くない。
食関連以外は、一度買い替えたら、長く保つものが多い。

ましてや、日本の高品質の電化製品などは、耐久性が高いから、毎年買うものではない。
我が家では、洗剤と小麦粉、常備薬類だけを買いだめしたが、まだ使い切っていない。
しばらくは保つ。

他のご家庭も、そんなものではないだろうか。

企業や報道媒体が、「今のうち今のうち」と煽ったから、増税前は消費が増した。
あれだけ煽っておいて、消費を控えた途端「下がった下がった、大変だあ!」と騒ぐのは、愚の骨頂、ゲスの極み乙女(ご存じない方はグーグルで)である。

集団ヒステリーみたいだ。

それに同調した政権党が、再増税をしないという決断は、彼らの政策の問題であり、それが国民のためなのかは疑わしい。
民意を問うというが、集団的自衛権のときに民意を問えなかった理由は何だろう。
解せぬ。

一番解せないのは、700億円の選挙費用をかけてまでするということだ。
今まで「強行採決」の歴史を繰り返してきたのに、何を今さら、という疑念が私には払拭できない。

これから政治家たちが、問答無用の強行採決はしない、と公約してくださるのなら、多少は納得するが。
しかし、それにしても、700億円の選挙費用支出は大きい。

だって、その根本は、税金ですから。

今年、出直し大阪市長選を強行した大阪市長は、これを「民主主義のコスト」と強弁していたが、これも選挙をするためだけに唱えた「民主主義」だから、都合が良すぎる。

ひねくれ者の私は、政治家に都合の悪いことは、みんな「非民主主義」なのかと思ってしまう。
そうなると、善良な国民のほとんどは「非民主主義」になる。

話が、かなり脱線。

話を戻すと、いま消費が上がらないのは、当たり前ということ。
そもそも景気は元々良くはなかったし、悪くもなかった。

それが増税前に、当たり前の「駆け込み需要」があって、今それぞれのご家庭は、「賢く収支を調整」しているところなのだと思う。

だから、「下がった下がった」と騒ぐのは、愚の骨頂、ゲスの極み乙女(2回目の登場)。


それよりも、娘と私は「少子化問題だよね」と口を揃える。

GDPがすべてではないが、中国やブラジルの例でもわかるように、総生産は国民の数が多い方が数値は高くなる傾向が強い。
つまり、人が減れば、GDPは下がる。
生産性が下がる。

若者が少ない国が徐々に滅びていくのは自明のこと。
では、滅びないために何をしたらいいか。
人口を増やすしかないナッシー!(突然のフナッシー語)

もちろん、ほとんどの政党が政策に掲げているとは思うが、過去の例を見ると実効性に乏しい。

人は、国の根幹。
それが増えない国の未来は危うい。

妊娠時、出産後の特例とか、企業に出産休暇や男性社員に育児休暇を義務付けたりとか、子育て後の再就職に国を挙げて便宜を図るとか、子どもを産みやすい環境を作るという、当たり前の政策の強化が必要なのでは。
(ただ、GDPが高いからといって幸福の度合いが高いわけではない。アメリカは疑心暗鬼の銃社会だし、中国は自分たちだけが栄えればいいという共産党独裁政権だ。これから生まれいずる子どもたちに、火薬のにおいを嗅ぐことがない環境を与えることが、豊かな国家だと言える)

ということで、娘は、選挙権を取得したら、少子化対策、人口増の政策に力を入れた政党、政治家に投票するそうです。

ただ、娘はミステリーは好きだが、ヒステリーが嫌いなので、その場その場で、感情的で煽動的な言語を噴射するヒステリックな政治家は選ばないと言っています。

私も同様の意見だが、私は生まれながらのアンチなので、自民党以外に投票することを宣言いたします。


マイナスばかり書いて、プラスも書かないのは、ヒステリー傾向のある主導者と支持者に申し訳ないので、私が思うアベノミクスの功績にも触れたいと思います。

アベソーリがカムバックする前までは、日本経済は悲観的な話題ばかりだった。
企業もそうだが、内外のマスメディアがこぞって「日本は大不況だ」「日本は終わった」の大合唱だった。

日本のフラッグシップ企業である自動車会社が一度赤字を出しただけで、自称・他称経済専門家が、悲観論を声高に語り合った。
その結果、日本の平均株価は約8千円にまで落ち込んだ。

日本経済の実態と比べて、それが低すぎることを説く人は少なく、「失われた10年」「失われた20年」を大げさに悲観的に論じる人がほとんどだった。

しかし、アベソーリは、その悲観論を、違う方向に舵を取ってくれた。
それは、政治の道しるべを持たないオザワ氏という政治家がいた民主党政権には、絶対にできなかったことだ。
(民主党政権も、ある種のヒステリーな支持者が産んだ現実感を無視したバブル政権だった)

アベ氏の日本経済をイメージアップした、その功績は大きいと思う。

ただ、それは単に日本の企業体力と平均株価が正しい方向に近づいただけなのだが、鬱陶しい悲観論が鳴りを潜めたのは、喜ばしいことだ。

実際の景気は、株価が普通に戻っただけだから、少なくとも私の近辺では景気回復はないが、数字上のマジックで「好景気」の印象を与えたイメージ戦略は、政治家として流石だと思う。

このところの原油価格の下落とアメリカの好景気という追い風も吹いてきて、株価だけは、この辺りで高止まりしそうな気がする(勿論すべて素人意見ですが)。
その幸運な追い風を受けて、「アベノミクスは認知された」とダルマに目を入れるソーリの姿が私には見えます。

おめでとうございます。



しかし、そうはいっても、前回の解散時にノダ前ソーリと約束した「議員定数削減」をギリギリまで後回しにしたという、侠気(おとこぎ)を感じられないヒステリックな政治家集団には、私は投票しませんがね。



最後に……財務相のアソータロー氏が、選挙戦の演説で「失言」を繰り返しているという話題を。
(アソー氏を擁護することになるが、『運がない能力がない』『産まない方が悪い』発言は、私の感覚ではアソー氏が悪いとはならない。前者は、中小企業の現実を知らない人を財務相にした人が悪いし、後者は、男ばかりの国会議員の中でお偉くなった人だから、『産む』ことの重大性がわかっていない人の発言だということ。つまり、彼を任命した人が悪い)

もし彼がソーリだったら、それは自民党政権にとって大きな失点だろうが、今の主役はアベ氏である。
自民党には、いま無風という風が来ている。

だから、政府の構成要因である脇役が何を言おうが、よそ者扱いの女性議員が失態を犯すほどのダメージはない。

男社会は、脇役の男性政治家の発言には寛大だ。
もしかしたら、アソー氏は主役になりたがっているのかもしれないが、「アベノミクス」以上の主役にはなれない。

主役の発する言葉と脇役の発する言葉は、ゼロか百ほどの違いがある。

アソウ氏は、とても頭のいい人だから、そのあたりの有権者の許容度は読んでいて、今回の選挙に「俺の発言」が、どれほど影響があるかもお見通しなのだろう。



つまり、この「失言現象」については、結局、自民党の体質が変わらないという証であろうし、選挙民と野党がナメられている現実がすべてではないかと私は思っている。



私は、ナメられると悶絶する体質なので、自民党の体質とは合わないナッシー(2回目のフナッシー語)。



2014/12/10 AM 06:28:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

友人が昼顔
「最近、ビール泥棒が来ない」

友人である京橋のウチダ氏が、メールで嘆いていた。

異論のある方はおられるでしょうが、ビールは、この世界の飲み物の中で、最大級に魅力的な飲み物だと私は思っている。
ただ、飲まなくても生きていける、という事実もある。

若干の矛盾が入るが、今の私はノンアルコール・ビールを愛している。
日本の「龍馬1865」とオーストラリアの「ブローリー」だ。
ブローリーは厳しい解釈ではノンアルコールではないが、麦芽とホップだけでできているローアルコール・ビールとして私は気に入っている。

日本には優秀なノンアルコール・ビールがあるが、風味やコクを出すためにカラメル色素、果糖などを使っているので、私には馴染めない。

人様からしたら、どうでもいい話だろうが。

そのどうでもいいことを受け入れてくれたウチダ氏は、今まで彼の事務所の大型冷蔵庫に大量に格納していたクリアアサヒとスーパードライを他の人に分け与え、冷蔵庫の中を「龍馬1865」と「ブローリー」で満たしたことをメールで私に報告をした。

そして、こんなこともメールに付け加えたのだ。

「Mさんの誕生日に、俺は仕事でいないですけど、いつでも『泥棒』は歓迎しますから、好きな時間に侵入してください。何をしても文句は言いませんから」

京橋のウチダ氏は、私より5歳下だが、一人でイベント会社を切り回している有能な男である。
7年前に独立した彼は、彼自身の能力を縦横無尽に発揮して、いつも数個の企画を抱え、忙しい日々を送っていた。

要するに、「できる男」なのだ。

しかも、イケメン。
身長以外の要素では、私に勝負を挑ませる隙を与えず、独走状態を続けている。

そのイケメン社長の京橋の事務所の鍵を、「恋人」でもない私が持っているという衝撃の事実。
そういう事実があるので、年に2回程度、京橋の事務所に侵入することを私は趣味にしていた。

そこでの私は、冷蔵庫にあるビールを飲み、各種チーズを胃の中に盗むのを職業にしていた。
しかし、今年は1回しか侵入していないので、ウチダ氏から「愛のメール」が来たということだ。


中央線武蔵境駅から快速で東京駅まで一本で行ったのち、八重洲の地下街を歩き、地上に出てから6分で事務所へ。
立地条件はいい。
家賃は、相当高いに違いない。
興味がないので、聞いたことはないが。

事務所に入った。

ウチダ氏の事務所は、20畳ほどのスペースに、応接セットと仕事机、液晶テレビだけという殺風景なものだったが、今回一番先に目に入ったのは、壁際に置かれた簡易ベッドだった。
そのベッドの上には、高級そうな羽毛布団が折り畳んで置いてあった。

つまり、この事務所に愛人を連れ込んでいるということだ。
愛妻家のウチダ氏が、まさか「昼顔」を実践しているとは思わなかった。

人は見かけによるものである。

………と思ったら、羽毛布団の上に、私へのラブレターがあるのを見つけた。

A4一枚に、ヒラギノ明朝体ProW3で打ち出された長文の恋文だった。


要約すると、ホテルほど綺麗なベッドではないが、イベントなどで使っているレンタル会社からベッドとシーツ、羽毛布団は借りたとのこと。
今日は事務所に帰る予定はないので、心置きなく休んで欲しい。
冷蔵庫にあるものは、何を食べてもいい。殻つきの生ガキがたくさんあるが、全部食べてもいい。
帰りは、後払い式のタクシーチケットを同封しておいたので、それで帰ってほしい。
誕生日おめでとう。
ちなみに、僕に「愛人」はいない(本当に書いてあったのですよ)。


お言葉に甘えて、エアコン温度を適温にして、ベッドに横になった。
いちいち断らなくてもいいことだが、全裸で寝た(ウチダ氏がパジャマを忘れるという痛恨のミスをしたから)。
時間は、午前11時05分。

快眠後、目覚めたのが午後4時37分。
窓の外の景色は、暗くなり加減だった。

全裸で起き上がったが、礼儀として全裸で応接セットに腰掛けるのは申し訳ないと思ったので、シャツとパンツだけは着けた。
冷蔵庫から発泡スチロールの丸皿に盛られた生ガキを取り出し、応接セットのテーブルに置いた。
そして、ブローリーと龍馬1865を交互に飲みながら、10個の生ガキを完食した。

極めて大変に、厳かに清々しくも、美味しくいただきました。

寝て食って飲んだら、もう他に、やることはない。

帰ろうと思い、封筒の中のタクシーチケットを取り出したとき、もう一つチケットが入っていることに気づいた。

「柴咲コウ 椎名林檎直筆サイン引換券」

その上に大きな付箋が貼ってあった。

「申し訳ないが、まだサインは手に入れていません。
 努力中ですので、いましばらくお待ちください。
 敬愛しないM先輩へ」

数年前、ウチダ氏に、君の人脈と経済力を駆使して、オークション以外で柴咲コウ様、椎名林檎様の直筆サインか生写真を手に入れろ、可及的速やかに手に入れろ、そうしないと、愛人がいることを世間にバラすぞ、と優しい言葉でお願いしたことがあった。

律儀なウチダ氏は、それを憶えてくれていたようである。
ありがたいことだ。

ただ、それ以上に私の目を奪ったのは、「M先輩」という文字である。

実は、ウチダ氏と私は10年以上の付き合いだが、2年前まで、ウチダ氏が私の大学の後輩だということを知らなかった。
5歳離れているから、大学生活が重なってはいないということもある。
しかし、親しい付き合いをしている以上、大学が同じだということは言うのが自然だ。

そのことを私は、共通の友人である私の大学時代の同級生、コンサルタントのオオクボから聞かされたのである。
そして、そのときウチダ氏がした弁明を聞いて、私は耳を疑った。

「だって、Mさんのこと、先輩って呼ぶのイヤなんだもん!」

唖然ボーゼン。

まあ………わからないではないが。

何となく納得して、私は、先輩ヅラする機会を失って、今に至っていた。

それなのに、ここで「M先輩」ですよ。
「敬愛しない」という言葉は無視するとして、彼の心に、私に対する何がしかの変化が訪れたのは間違いがない。
まあ、どうせ、私に、愛人の存在をバラされるのが怖い程度の変化だとは思うが。


深く考えるのが面倒くさいので、食い散らかしたものをレジ袋に放り投げてデイパックに格納したのち、身だしなみを整えてから、ウチダ氏の事務所をあとにした。
時間は、午後6時04分。

電話でタクシーを頼んでいたので、ピックアップ先のブリヂストン美術館前まで急いだ。
タクシーは、すでに待っていてくれた。

日比谷公園を左に見たところまでは覚えていたが、あとは意識を失った。

優しく揺さぶられて起きたら、オンボロアパートのピッタリ前だった。

7時を少し過ぎていた。

目をこすりながら深く頭を下げて降りたあとで、ウチダ氏に感謝のメールを送ろうとiPhoneを取り出したとき、メールが6件届いていることに気づいた。
中に、ウチダ氏からのメールがあった。

「俺、本当に愛人いませんから」



これからウチダ氏のことを「昼顔ウチダ」と呼ぶことにする。




2014/12/04 AM 06:44:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]



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