Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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仏頂面でモノマネ
他人の深刻な顔と深刻な話と屈折したボヤキが苦手である。

だから、野村克也氏が好きではない。
(いきなりの個人攻撃)

20年以上プロ野球の情報から遠ざかっている。

20数年前のことだったと思うが、ノムラ氏は、スワローズの監督をしていた。
友人の家に招かれたとき、たまたま某大新聞社所有の球団とスワローズとの試合中継が、ブラウン管テレビに映し出されていた(当時は大新聞社所有球団がらみの試合は、ホームの場合、全試合放映されていた)。

友人は、某山陽地方出身の田舎者のくせに、大新聞社所有の球団を愛していた。
なぜ、山陽モモタローズのファンではないのだ、と罵ったら、友人の奥さんから「え? 新しいチームができたんですか!」と、騒音に近い音で叫ばれた。

おもろい奥さんだ。

その試合は、スワローズが大差で勝っていたのに、ブラウン管テレビに映し出された監督の顔は、仏頂面だった。
ずーーーーーーっと、仏頂面だった。

自分のチームの投手が、いいピッチングをしていても口をへの字に曲げて深刻フェース。
主砲がホームランを打っても深刻フェース。

その顔を見たとき、プーさんのぬいぐるみを座らせておいた方がいいのではないかと思った。
その方が、ベンチが和む。

勝っているのに喜びを顔に出さない人種って、俺にはエイリアンにしか見えないけどな、と私は友人に言った。
すると、友人は「あまり喜ぶと相手チームに失礼だからじゃないか。負けているチームから見たら、バカ喜びしている姿を見たら腹が立つ!」と、仏頂面でビールをあおった。

その幼稚園児並みの理屈を聞いて、こいつもエイリアンではないか、と思った。

勝っているチームの監督は仏頂面、負けているチームのファンも仏頂面。
人を招いておいて、その仏頂面はないだろう。
テーブルをひっくり返して帰ってやろうかと思ったが、重そうなテーブルだったので諦めた。

結局その日は、友人の奥さんとだけ、この年話題になったスタジオ・ジブリの「おもひでぽろぽろ」の話で盛り上がった。
帰るとき、「悪かったな、お前の好きなチームを念力で負けさせたのは俺だ」と喧嘩を売ったら、「バカの相手をする気分じゃない」と拒絶された。

お互い、ガキですな。

これ以降、興味深く観察すると、プロ野球の監督のほとんどが、仏頂面だということに気づいた。
その仏頂面には、もちろん理由があるのだろうが、少なくともノムラ氏ほかジイさんたちの仏頂面は、見ていて楽しくないので、私はプロ野球に興味がなくなった。
(某大新聞社所有球団の負けを願うことを生き甲斐にしていたが、その熱も徐々に冷めていった)

私が仏頂面が苦手なのは、あからさまに機嫌の悪い態度を取って、まわりに気を使わせる無神経さと屈折した感情表現が理解できないからである。

だが、勤め人だった頃の私は、中身は今と同じおバカだったが、他人様からは、ポーカーフェースで何を考えているかわからないとよく言われていた。

ただ、仏頂面ではなかった。
マヌケ面のポーカーフェース。

何を考えているかわからない、と言われても、昨晩渋谷で見た美脚を思い出しているだけなのだが、そんなヘンタイの心は、他人様にはわからない。
気味の悪いやつ、としか思えないらしいのだ。

気味が悪いのは本当だから、まあ、いいか、で済ましていたが、個人で仕事をする立場になると、お客様に「気味が悪い」という印象を与えるのは、フリーランサーとして致命的である。

だから、私は方向転換をして、内面のおバカさをさらけ出すことにした。
「あなたの目の前にいる男は、ここにいる誰よりもおバカさんですよイメージ作戦」を決行することにしたのだ。

世の中には、「バカは嫌いなんだよね」という人が多くいる。
しかし、「ああ、こいつはバカだったのか」と喜んでくれる人も同じくらいいるものである。

その「バカ嫌い」には、長期戦で接し、「バカ好き」には、大々的におバカをアピールした。
もちろん、その作戦は、失敗の方が多かったが、何人かの中には、長期戦と短期戦を戦っているうちに、「おバカ上等」と受け止めてくれる場合もあって、その方たちには、いまお得意様になっていただいている。


たとえば、結婚式のスピーチを頼まれたとする。
私のスピーチの9割は冗談で埋まり、1割だけが真面目な内容だ。
最後の1行2行で真面目なことを言って、おめでとうございます、末永くお幸せに、で締める。

列席者の中には、眉をひそめる方もいたが、どうせこの場限りしか会わない人が多いのだから、評判は気にしないようにしている。
「おバカのかき捨て」だと、割り切っている。


先週、取引先の創業30周年パーティに呼ばれたとき、受付の脇で、若い担当者に「悪いんですけど、スピーチお願いできないですか。ドタキャンした人が2人いて困ってるんで」と、少しも困っていない笑顔で言われた。

私は、公衆の面前で、いや、それは困ります、「いや、お願いしますよ」、ホント、勘弁してくださいよ〜、というコントをするのが嫌いなので、引き受けた。

ただし、アドリブだから、内容に責任は持ちませんよ、内容については、このさき日本が沈没するまで文句を言わないこと、と釘を刺すことだけは忘れなかった(心の中で、スピーチを頼んだことを後悔させてやる、と呪いの言葉を唱えた)。

場所は東京港区新橋のホテル。
立食形式の「たった309人」程度の客しかいないパーティだ。

貧相なガイコツがマイクの前に立ったとき、618の目が私の全身に突き刺さるのを感じた。
足の震えが、全身を震動させているのを感じた私は、ここだけ震度10の揺れが続いています、と言って、大げさに足を震わせた。

笑ってくれたのは、全体の8パーセント程度だったが、少しでも笑ってくれる人がいたのは心強かった。
笑ってくれた人たちの目を見ながら、モノマネをした。

テレビドラマ「JIN」に出ていた坂本龍馬役の内野聖陽氏のセリフを真似たのである。
この会社の創業者が高知県出身(社員も高知出身が多いらしい)だということを聞いていたからだ。

下手くそな土佐弁でセリフを真似たあとで、龍馬の言葉、「ことは十中八九まで自らこれを行い 残り一二を他に譲りて功をなさむべし(仕事は8割9割を自分でやり、残りの1割2割を他人にやらせ、その人に手柄を立てさせた方がいい)」を感情を込めずに言い、最後に、御社の発展をお祈りいたします、で締めた。

時間にして、3分未満。
「バカ」を見せられて許せる時間は、せいぜいこの程度だろう。

招待された側としては、終わり近くまでいるのが、マナーかもしれないが、完全燃焼した私は、担当者に断って、会場を出ようと思った(背中汗ビッショリ)。

帰ろうとしたとき、最後に1杯くらい飲んでいってくださいよ、と担当者に無理矢理握手をさせられたあとで、シャンパングラスを渡された。

私は首を横にゆっくりと振りながら、内野聖陽氏になりきって言った。

申し訳ないがで、酒やめちゅうが。

顔は、少し仏頂面だったかもしれない。

すると、担当者が、「そりぃや、わりぃことした。許しちょくれ」と、坂本龍馬を真似た仏頂面で、2杯分のシャンパンを一気に飲んだ。
(さすが、土佐の『いごっそう』だ。強引に飲ませようとはしなかった。それに、関西の人に下手くそな関西弁を使うと怒られるが、土佐人は怒らないようだ)


2つの仏頂面が、笑顔に変わった。


こんな風に気を使わない仏頂面は、嫌いではない。




2014/09/29 AM 06:18:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

百パーセントの自信
ずーっと私だけがバカだと思っていた。

ただ、「侍ジャパン」「なでしこジャパン」に関しては、無知によるものだという自覚はあった。

数年前、「侍ジャパン」という文字を見たとき、剣道の達人たちを総称して言うのかと思った。
「なでしこジャパン」は、茶道か華道のエキスパートの方たちのことだと思った。

「さむらい」という言葉から、野球を想像できなかったし、「なでしこ」からサッカーを想像する能力が私にはなかったからだ。

知人から、そのことを聞かされたとき、こいつらこんなに底意地が悪いのか、と呪いたくなるほど嘲笑された。
「こんなの常識だろうがぁ!」

常識?
侍=野球、なでしこ=サッカーが、いまの日本では常識なのか。

猿の惑星から帰還したら、日本だけが、違う言語を使う国になっていた。

そこで、猿とほぼ同程度の知能を持つ私は、最新の猿語で聞いてみた。

スマイル・ジャパン、マドンナ・ジャパン、ポセイドン・ジャパン。

「なんだ、それ?」
「スマイル・ジャパンって、何かの標語だろ? クール・ジャパンみたいな」
「マドンナは、あのマドンナだよな」
「ポセイドンは、神話に出てくるやつだな。海の神だったか。日本にポセイドンに纏わる神話はあったかな? さっぱり、わからない」

私も、その言葉を見たとき、似たような反応しかできなかった。
つい最近、ブログを書くネタに困ってネットをさまよっていたら、「ジャパン繋がり」の通称がたくさんあることを知って驚き、いいブログネタを探したと膝を叩いた。

普通の生活をしている人は、〜ジャパン、と言われても、そのスポーツを想像することができない。

スマイルは大事だが、それはスポーツだけに大事なのではなく、あらゆる日常生活に大事なものだ。
(某ファストフード店ではゼロ円で売っている)
それを限定されても困る。
スマイルから想像できるスポーツは、スポーツに笑顔を持ち込むのがタブーの日本では、特定することが難しい。

マドンナもそうだ。
私には(私だけではなく知人のほとんどが)あのスーパースターしか思い浮かばなかった。

「マドンナの真似が上手い女性の集まりだよな」
「それか、マドンナを目指すシンガー志望の日本女性たちか」
「いや、ミス日本ってのもありだな」

ポセイドンにいたっては、ポセイドン自体を知らない者もいた。
知らないのを誤魔化すために「新しい丼物だろ」と、その無知なヘンタイは自分の言葉に自分で笑った。

要するに、彼らも、侍ジャパン、なでしこジャパンを知らなかった私と同レベルだったのである。

私だけが、バカだったわけではない。

たまたま彼らが好きなスポーツの名称だから知っていただけのことで、興味のないスポーツのことは、目の記憶にも耳の記憶にも残らないのが現実だ。

日本代表の存在を身近に感じてもらいたいために、ジャパンを付けたとしても、皆が意味の分からない冠を付けた「〜ジャパン」だったら「没個性」になる。

一度は憶えたのだが、マドンナ・ジャパンが、どのスポーツのことなのか、キーを叩いているうちに忘れてしまった。

いったい、いくつ「ジャパン」があるのでしょうか。

侍ジャパン、でさえ、私には鳥肌しか立たないのに、これ以上増えたら、私の背中にはきっと翼が生えてしまうだろう。


ところで、ジャパンではないが、今年の春頃、「カー娘」という言葉をヤホーの見出しで見たとき、私は新しい女性アイドルグループだと確信した。
(ちなみに私は、ネットの記事は、基本的に見出しか読まない。中を読むのが面倒くさいからだ)

その文字を見て、モーニング娘。の姉妹グループだと思った。
フォーティエイト何やらが巷にあふれ、エグザイル何やらが巷にあふれているのだから、「娘」があふれてもいいと思った。

しかし、友人から「あれは、あるスポーツのオリンピック代表を言ってるんだよ。正式な呼び方ではないが、普通の人には通じる」と言われた。

オリンピック代表?

カーだから、「普通は」車だ。
つまり、女性カーレーサー。

絶対アタリだろうと胸を張って答えたら、「オリンピックに、カーレースはないだろうが!」とキレられた。

では、自転車か?
「自転車をカーとは言わない!」

ボブスレー系のやつか?
「あれは、『そり』だ。カーじゃない!」

でも、車なんだろ?
「違う!」

面倒くさくなった。
もういいや、知らなくても、何の問題もない。
俺は忙しいんだ。

そんなことを知ったって、オイシい仕事が舞い込んでくるわけでもない。
時間の無駄だ。

「カー娘」が、リオの『カー』ニバルの美女を指そうが、故ドナ・サマー女王のマッ『カー』サー・パークを上手に歌うモーニング娘。を指そうが、『カー』リングが上手いモーニング娘。を指そうが、ミランダ・『カー』のソックリさんを指そうが、どうでもいいわ!


友人が、指パッチンをしながら、惜しかったな、と言った。

しかし、どうでもよくなった私は、答えを聞かなかった。



自分としては、マッ『カー』サー・パークを上手に歌うモーニング娘。が、一番面白いと思っているのだが、百パーセントハズレている自信が、私にはある。


(ここで指パッチン)ああ………カーリング娘………か。


何人組のユニットなんだろう?



デビュー曲は?



2014/09/23 AM 08:27:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

ナカメとカミメとアオバ
機械音痴の同業者が、東急東横線中目黒駅から徒歩10分程度のところにいる。

パソコンの調子が悪くなって、手に負えなくなるとヘルプ・メールが来る。
2年半ぶりに来たので、中目黒まで行って来た。

デスクトップタイプのMacが頻繁に落ちるというので、調べてみたらファンが動いていなかった。
本体の内部温度を測ってみたら、極端に高温というわけではない。
だが、「落ちる」という現象がある以上、ファンが原因と考えるのが自然だ。

新しいファンを取り寄せると時間がかかるので、あまり使わなくなった古いMacのファンを取り外して、メインマシンに付けてみた。
ビスの位置が微妙に違うので、ファンの下側のビスは固定しないで使った。

間に合わせではあるが、一応動いているし、異音もしない。
1時間ほど動かしてみたところでは、落ちる現象は出てこない。

あとはファンの規格品を探しておいてくだされ。
品物が来たら、またメールをチョンマゲ、と言って、事務所を出ようとした。

すると、前を塞がれた。
「いやいや、Mさん。お茶でも飲んでいってくださいよ。いや、Mさんは、ビールの方がいいか。ハイネケンがありますけど」

私は「ハイネ犬」という犬は知りません。
ハスキー犬なら、大好物ですけど。

………白けたぞ。

渡辺さんが飼っている犬は、「ワタナベケン」でいいと思いますが、オオバさんは、そのことについて異論はござるか?

………白けたぞ。

大型スピーカーから放出される、ヴァン・ヘイレンの「JUMP」のベース音が、心臓に響いて、心が痛い。

オバさん、申し訳ないが、スピーカーの音量を絞ってくださらぬか。

「Mさん、俺、オオバですけど……」

ボケが通じなかったか………。

ヤケクソになった私は、事務所の窓寄りにあるソファセットに腰を下ろし、コーヒー、プリーズ、とお願いした。

「珍しいですね。Mさんが、ビールを断るなんて…何か、理由でも?」

コーヒーは、ブラックで。
できれば、薄めでお願いいたす。
それに、昼間からビールを食らうやつなんてのは、クズです。
私は、クズじゃありませんから!

雨の日の翌日、太陽の光を強烈に浴びて干涸び、スルメ状になったカエルの死骸を見るような目で見つめられた。


コーヒーは美味かった。
間違いなくインスタントだったが、満足できる味だった。

オオバさんは、オレンジジュースを飲んでいらっしゃった。
そして、インスタントコーヒーを飲んでいた私は、オレンジジュースを飲んでいたオオバさんから驚愕の事実を知らされた。

彼は、中目黒のことを「ナカメ」と呼んでいたのだ。

最初は、何を言っているのか、わからなかった。

「ナカメは、多国籍料理がたくさんあって、何を食べようか迷いますよ」と言われて、「ナカメ」というのは、国連の多国籍軍のことなのかと思った。

「ナカメ」=「ナんでもカんでもメのかたきにする軍隊」

冗談で言ったのに、本気で「違いますよぉ!」と怒られた。

「ナ・カ・メ・グ・ロ! でっす!」

では、聞きますが、祐天寺は「ユウテ」で代官山は「ダイカ」と呼ぶのですか?
中央線に乗っていたら、「ムサコで買い物」と言ってる奥様方がいましたが、「武蔵小金井」のことを言っていたようだ。
しかし、それでは「武蔵小杉」や「武蔵小山」の立場をどうなさる?
東急目黒線「武蔵小山」の方が、武蔵小金井よりポピュラーだと私は思いますが。

「いや、愛着の問題ではないですかね。『ナカメ』は、『中目黒』に愛着を持った言い方だと思いますよ」
オレンジジュースを飲む手を止めたまま、オオバさんが言った。
果汁百パーセントを自慢したいようだ。

しかし、愛着なら、皆さんそれぞれの場所がおありでしょう。
無理やりに、「ナカメ」などという省略言葉を使われたら、神童と呼ばれた1歳から、この地に住みはじめ、結婚のため28歳で中目黒の実家を出るまで、ここに住み続けた私としては、馬鹿にされているとしか思えませぬが。

「そうですか、愛着はないですか?」

中目黒の地に愛着はござるが、「ナカメ」という名に愛着などござらぬ。
今でも中目黒に住み続けている小・中時代の友人の中で、「ナカメ」などという、ふざけた呼び方をしているやつは、一人もいませんよ。

中目黒は、中目黒。

ナカメ駅で降りて、東京三菱UFJ銀行ナカメ支店で金をおろし、東急ストアナカメ店で買い物をして、ナカメ小学校前を通って家に帰る、などという下品な会話をするやつは、絶対にいません。

きっと頭の中身がスカスカの雑誌編集者か不動産屋か、あるいは中目黒を特別な場所だと思い込みたい勘違い人間が、得意げに呼びはじめたのでしょう。
しかし、その表現は下衆すぎて、耳元で演歌を歌われるのが上品に思えるほど、ゲスの極みと言っていいものです。

私が、そこまで怒るとは想像していなかったのだろう。
オオバさんは、ずーーーっとオレンジジュースを持った手を止めたまま、小さい目をパチクリさせていた。
そんなに果汁百パーセントを自慢したいのだろうか。

そのオオバさんに、私は、こんなことを言った。

そもそも、中目黒駅の本当の住所は、上目黒3丁目なんですよ。
わかりますか?

「ナカメ」は、「カミメ」なんです。
そして、グルメな皆さんがお好きな中目黒駅近くのカフェは、ほとんど目黒区青葉台にあります。
つまり、「アオバ」にあるんです。

「ナカメ」に降りたつもりが、実はそこは「カミメ」で、「ナカメ」ではなく、「アオバ」で、メシを食ったり、スィーツを食ったりしているわけです。

バカバクンカ?

「え? いま、なんと?」

いや、バカバカしくありませんか、を略したのですが、伝わりませんでしたか。

「はい、まったく」

つまり、私も、そうなんです。
中目黒を「ナカメ」などと言われたら、伝わらないんですよ。

私が、そう言うと、オオバさんが、初めてダークな部分をさらけ出して、言った。
「じゃあ、マッキントッシュをマックというのも伝わりませんか?」
言葉の響きに、冗談口調ではない意地の悪さが透けて見えた。

もともと「マック」というのは、アップル側が言い出したのだから、伝わりますよね。
それで伝わらなかったら、相当に頭が悪い。

逆に、もし、マッキントッシュを「マック」と略さずに使い続けている人がいたら、その人は、相当な武士(もののふ)です。
そんな人がいたら、きっと私は、その人と大親友になれるでしょう。


これ以上、オオバさんのダークな部分を見たくなかったので、私は、ごちそうさまでした、と言って、「中目黒」2丁目のオオバさんの事務所をあとにして、「上目黒」3丁目の道を歩き、東急東横線「中目黒駅」の自動改札を「パスネットモア」を使って、通り抜けた。



ちなみに、「パスネットモア」とは、「PASMO」のことでございます。





2014/09/17 AM 08:16:01 | Comment(1) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

無能な歯車
今年の夏は、あっけなく終わったような気がする。

我が家では、私以外は暑さに弱いので、酷暑の年は皆のテンションが下がる。
今年のように、夏が短いとテンションの下げ幅が少ないので、疲れも溜まらないようだ。
みな、元気だ(私以外は)。

得意先の杉並の建設会社社長は、「俺は暑いのは大好きだぜ」と言っていたが、一昨年から2年続きで熱中症にかかったこともあって、去年の8月からは、暑さへの対応がかなり慎重になった。

現場では、作業員に、朝と3時の休憩前に体温を測らせ、朝より1度以上高くなっていたら、強制送還させるというシステムにした。
水分、氷、保冷剤を大量に現場に持ち込み、携帯ファンも1個ずつ持たせるという気の使いようだ。

その効果もあって、今年の夏は、現場で気分が悪くなった作業員は一人だけだったという。

顔がでかくて声がでかくてガサツで短足の割に、気配りのできる人のようだ。

その顔でか社長が、機嫌よさをイリコだし、いや丸ダシにして言った。
「分譲地の評判がいいな。7区画のうち6区画が成約できるかもしれん。あとは、自由設計の上物(うわもの)の細かい詰めだけだ。2回やった内覧会のとき、涼しかったのがよかったのかもな。暑いと外に出ようって気にならないナッシー! からな」

これを「上機嫌」と言わずして何と言おう。

心なしか、事務員の顔も穏やかに見える。
常習的な落雷率が減ったのかもしれない。
東京杉並地方の社員の方々にとっては、初めての平穏な夏と言えるでしょう。

お察し申し上げます。

という流れのあとで、新しい仕事をいただいた。

会社の看板である。
看板と言っても、ロゴをビルの壁に設置するだけのことだ。

貸しビルなので、今まで何度お願いしてもビルのオーナーが首を縦に振らなかったが、今年の春にオーナーの代が替わったこともあって、「看板いいよ」ということになったらしい。

計画としては、外壁の窓と窓の間のスペースに、70センチ四方のロゴを固定させる。
設置は、自分のところでやるから、看板だけ作ってくれるか、と威嚇された。

ロゴは3年前に、顔でか社長に頼まれて作ったものだ。
ただ、それをデザインしたのは、私ではない。
私は、ロゴなどという高尚なものをデザインする能力がないので、一流デザイナーのニシダ君に丸投げしたのだ。

その丸投げデザインを社長は気に入ってくれて、名刺や会社概要、チラシ、封筒などに使っていた。
丸投げしたものだから、私自身は、そのロゴに対して愛着はないのだが、表向きは喜んだふりをしていた。

この地球(ほし)には、仕事を外注した場合、自分は何もしなくても手数料をいただく、という風習がある。

だが、私はこの星の人間ではないので、丸投げした場合、手数料はいただかない。
私の口座に振り込まれた金額をそのまま外注先に振り込むだけである。

つまり、振込料金分だけ赤字になる。

今回の看板に関しても、丸投げ方式を採用するので、振り込み料金分だけ赤字になる。

我がヨメは、私の稼ぎが少ないと「鬼」になるのが常だが、それはどこのご家庭でも同じだろうから、別段珍しいことではない。

ただ、我がヨメのいいところは、私の仕事にまったく興味・関心がないことである。
とにかく稼いでくればいい。
どんな手段であろうが、目の前にゼニがあれば、干渉はしない。

だが、東京武蔵野に越してきた最初の年、よほどヒマだったのか、私が営業に出ているとき、私の仕事場の机に置きっぱなしだった帳簿を見たことがあった。

そこで、丸投げした仕事で、手数料を取っていないことがバレてしまったのだ。
そのとき、ヨメは怒らなかったが、ため息を吐きながらこう言ったのだ。

「我が家が貧乏なわけがわかったわ。年に何回も慈善事業をしていたら、買えるものも買えないわよねえ。もう一つパートを増やそうかしら。ハァーーーーーーーーーっ(長いため息)」

説明しても理解されないだろうと思ったので、「すまないねえ」としか言わなかった。

幸いにも、東京に帰ってきて、仕事量が埼玉時代より増えたので、ヨメのパートが増えることはなかったが、ときどき「慈善事業さえなければもっと……」と言われることは数度あった。

その話を今回したら、上機嫌だった顔でか社長の顔が突然険しくなった。

「なんだあ! あのロゴで、あんた、一銭も儲かっていないってのか! 今回も、儲けるつもりはないのか!」
ものすごい目で睨まれた。

下60上120の血圧が、下100上200まで上昇したような、血走った目だ。

相当に、怖い。

チビリそうになった。

この会社とのお付き合いは、ほぼ4年。
その間、私は、顔でか社長に怒られたことがない。
社員や請け負い業者の全部が、下僕扱いで罵倒されているのに、私だけは、被害に遭っていないのだ。

それは、この会社のミステリーの一つにまでなっていた。

そのミステリーが、とうとう終焉を迎えるのか。

私は、覚悟した。

謎解きはディナーのあとでなくてもいい。
ミニストップでオニギリ二つとホットコーヒーを飲んだあとでも、何の問題もない。

さあ、どんな雷が落ちるのだろうか、と身構えた。

血走った目で射られること33秒。
顔でか社長が、唸るように口を開いた。

「あんたの家族は、可哀想だな。こんな無能な夫、無能な父ちゃんを持って、可哀想としか言えねえ。
大学中退の俺が言うことじゃないが、あんた、経営学を勉強した方がいいぞ。
仕事ってのはな。儲けて儲けさせてで、お互いうまく回っていくんだよ。
儲けるのは恥じゃない。たとえ自分で仕事しなくたって、仕事を回しただけで、そいつは歯車の一つになるんだ。
その歯車の一つが金をとらない無能じゃ、他のやつは無能に使われている無能ってことになるんじゃねえか。
自分の無能を人に押しつけるなよ。
今回の仕事。もしあんたが、自分の取り分を受け取らないってのなら、この話はなしだ」

怒っているわけではない。
途中からはむしろ穏やかな表情で、私の目を覗き込むように、話しかけていた。

そして、穏やかな表情のまま、トドメを刺した。

「3割儲けてくれ。それが、この仕事をあんたに出す条件だ。俺は、無能な歯車が嫌いなんだよ。俺に……あんたのことを嫌いにさせないでくれ」

自分が無能なのは認めるとしても、顔でか社長に嫌われるのは嫌だ。

だから、私は、わかりました、3割儲けさせていただきます、と答えた。



3割儲けたとしても、私は無能なままだと思うが、それで家族が少しでも豊かになるのなら、無能じゃない振りをするのもいいかもしれない、と思った。




2014/09/11 AM 08:12:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

餃子依存症
餃子を消費している。

自家製が多い。

私だけで、ひと月に200個は消費しているかもしれない。
つまり、豚ひき肉やキャベツ、ニラの消費量もかなりのものだということだ。
天候不順などによって、キャベツの値段が上がったりしたら、死活問題だ。

今の私の体の6分の1は、餃子でできていると言っても大げさではない。
キャベツ農家さん、難しいかもしれませんが、ぜひ価格安定を切に願います。

餃子の消費が多いのは、いま大学1年の娘の高校時代のお友だちが、いまだに、我が家に晩メシを食いにくるからである。
リクエストが断トツに多いのが、餃子とハンバーグだ。

いまも月に2回は、餃子パーティを開く。
我が家族4人とお友だち4〜5人で150個以上の餃子を消費する。
そのために、ホットプレートを1台追加購入したほどだ。

この餃子パーティの他にも、晩メシの食卓に餃子が上ることが、週に最低1回はある。
他に、最近では、同業者との仕事の打ち合わせをバーミヤンで、ダブル餃子を食いながらすることが増えた。

そして、得意先との打ち合わせの帰りに、小腹が空いたからと、武蔵境の「日高屋」、「餃子の満州」に寄ることもある。
「リンガーハット」にも行く。
「幸楽苑」にも行ってみたが、ここは餃子が小さいので、損をした気分がして、一度しか食っていない。

食い足りない場合は、餃子の追加を頼むか、炒飯を頼む。
ラーメンは頼まない。
スープを飲み干すのが面倒くさいからだ。

店側のご好意だと思うが、餃子ライスや炒飯を頼むと中華スープが付いてくることが多い。
しかし、私は、これに手を付けることはない。
飲むのが面倒くさいからだ。

餃子とライス、あるいは炒飯があれば充分。
水も余計だ。

余計な話だとは思うが、定食に付いてくる味噌汁も飲まない。
あれも、私にとっては、余分だ。
定食屋の味噌汁は、あまり美味くない(ダシに気を使っていないから?)。
食い物の味が、あれを飲むことによって、確実に変わるのが嫌だ。

友人たちからは、「変なやつだよなあ」と言われる。
「じゃあ、ビールだって、味が変わるだろうに」と非難される。

いや、それは、根本的な発想が違う。
その場合は、ビールが主役だから、ツマミの味など、どうでもいいのだ。
ビールの味がわかればいい。


ところで、事情があって、もう1ヶ月近くビールを飲んでいない。
(他のアルコールも飲んでいない)

ビールは大好きだが、飲まなくても大丈夫なようだ。
手が震えることはないし、イライラもしない。

つまり、俺はアルコール依存症ではない。

ただ、試しに餃子を一週間食わないでいたら、イライラした。

手は震えないが、頭の中を餃子が駆け巡り、町中を歩いていると、鼻で餃子の香りを追い求めている自分がいた。


「餃子依存症」

この世の中に、この病に罹った人は、どれくらいの確率でいるだろうか。

私が知っている限りでは、当麻紗綾さんしか思い浮かばない。
(知らない方は、グーグルで検索してみてください)



さて、朝から、自家製冷凍餃子を10個、食うことにしましょうか。

体が、著しく餃子を欲しているので……。




2014/09/05 AM 08:05:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]



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