Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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牛丼、カレー、ホットドック
私は、協調性の欠落した男だ。

友人たちは、そのことを理解してくれているから、私がひねくれたことをしても、「またか」で済ましてくれることが多い。

しかし、お得意様相手に、ひねくれていたら、商売にならない。
だから、不本意ではあるが、努力をして、なるべく相手に合わせようとしている。
それが、大人社会の常識だと思っているからだ。

そして、3日前の出来事も、私が悪いのは、強く自覚している。

ただ、相手の価値観を認めない人に対しては、私は断固戦うという言い訳だけは、させて頂きたい。

唐突な話だが、私は牛丼を食わない。
吉野家さんに一度入ったことがあるだけだ。

松屋さんやすき家さんには、カレーを食うために、数回入った。

理由は、牛丼は、自分で作った方が、確実に原価が安いからだ。
牛丼は、安い食い物としては定番だが、家族4人で牛丼を食ったら、1200円は、かかるだろう。
自分で作れば、半分以下で済む。
そして、自分好みの味で食える。

それは、すべての外食に言えることなので、私は、なるべく外食を控えている。
貧乏でケチだからだ。

そのことは、色々な人に話している。

今回、仕事をいただいた牛丼好きの神田のイベント会社の担当者にも、「俺、牛丼食わないんですよ」という理由を一度だけ説明したことがある。

だから、相手は、納得してくれたものだと思っていた。

だが、打ち合わせが終わったとき、お昼近かったせいか、「Mさん、お昼まだですよね。近くの松屋で牛丼食べましょうよ。奢りじゃないですけどね」と誘われた。

そこで、私は、松屋さんのメニューは牛丼だけではないことを知っていたので、「俺は、カレーにしますよ」と答えた。

すると、私にとっては、かなり意外なことだったのだが、担当者は「え? 俺と牛丼食べるの嫌なの?」と、露骨に嫌な顔をしたのだ。

チョット待ってくれ。
私は、松屋さんに行くことは同意した。
しかし、そこで私が何を食おうが、自由ではないか。

なぜ、「つれ牛丼」をしなければいけない?

松屋さんには、そんなルールがあるのか?
同席した人は、同じメニューを食わなければいけないとか?

私は、大人げなくも抵抗した。
俺、牛丼は食わないって、前に言いましたよね。

そうすると、担当者は不機嫌なまま、「知ってますけど、ここは、相手に合わせるのが礼儀でしょ!」と口を尖らせるのだ。

確かに、一般社会の中では、お得意様の言うことを聞くのが礼儀だというのは、ヒネクレ度359度の私にもわかる。
お客様の要望を素直に聞いていれば、すべてが丸く収まることが多い。

でもですね………、厄介なことに、私は外で牛丼は食わないって決めているんですよ。

食わないと決めているのに、食うのは嫌なんですよ。
そして、人から背中を押されて食うのは、私が最も嫌いとするところなんですよ。

「たかが牛丼ごときで」と、世の中の99.61パーセントの方々は、思うでしょう。

だけど、食わないと決めているものを食うのは嫌なんだもん!
(こどもか)


「本当に、牛丼は嫌なんですね」と、20代半ばの、ほぼ息子と同世代の担当者に、眉をひそめて言われた。
そして、「じゃあ、席は別々にしましょう」とも言われた。

それでは、一緒に松屋さんに行く意味はないと思うのだが、抵抗するのが面倒くさいので、行きましょう、と答えた。

お互い、カウンターの端っこに席を取って、若い担当者は、牛めしの大盛りを食い、私はトマトカレーの並を食った。

美味しくいただきました。
適度な酸味とアッサリしたスパイスの融合。
かなりクォリティが高かったですぞ。

長年の修行を積んでおられる「カレー通」の方々には、「ケッ!」という味かもしれないが、370円で、この味が出せる企業努力は、たいしたものだ。

松屋さん、すごいですよ。

尊敬します。


そして、席は離れていても、同時に食い終わった、若い担当者とホネホネ白髪おやじ。

出口のところで、「美味かったすか?」と聞かれたので、美味かったす、と答えた。

「じゃあ、機会があったら、今度は、俺も一緒にカレーを食いたいすね」
店の外で、そう言われた。

いや、俺は、今度はビビン丼がいいスね、と言ったら、担当者は、眉をひそめて、無言で去っていった。


もちろん、私が悪いのは、わかっていますから。



そして、昨日、大学時代の友人と新橋駅近くのドトールコーヒーに入ったときのことだった。

私は、マクドナルドやスターバックスコーヒーより、ドトールコーヒーを愛している。
コーヒーが美味いから、というのではなく、マクドナルドほど雑然としたファミリー感を強調せず、スターバックスほど意図的なおしゃれ感を出していないところが好きなのだ。

ジャーマンドックを食いながら、ブレンドコーヒーを飲んだ。

そのとき、ドイツに5年間在勤したことがある友人が、「何がジャーマンドックだよ。本場のソーセージは、もっと美味いぜ。パンも比べ物にならないくらい美味い!」と、ほざいたのだ。

おまえは、バカだろ!

なぜ、いま、本場を持ち出す?
いま、俺たちが食っているのは、日本の店のホットドックだ。
ドイツの食い物が、どれだけ美味かろうが、ここは日本だ。

これは、ジャーマンドックというカタカナで表記されている。
つまり、日本の食い物だ。

ドイツの食い物がそんなにいいなら、今すぐ全日空のフランクフルト行きの便で、ドイツに飛べ。
本場のソーセージと本場のビールをたらふく腹に入れて、死ね。

日本に、帰ってくるな。

おまえに食わせる、ジャーマンドックはねえ!

私はそう宣言して、友人の食いかけのジャーマンドックを引ったくって、食い散らかした。

そんな私を見て、友人が言った。
「おまえ、絶対に、ドイツでは生きていけないな。きっと警官に捕まるよ」

褒めてくれたようだ。


だが、警官ではない。
ドイツでは、ポリツィスト、だろうが。


「・・・・・・・・・・・まあ、どうでもいいから、俺のジャーマンドック代は返せよな」
まるでドイツ人のように、眉間に皺を寄せ、ケチ丸出しの生真面目な表情を作って、友人が言った。
(ドイツ大使館からレクラマツィオーン(クレーム)が来ても困るので、ヴィッツ(冗談)だと言い訳をしておきます)


その顔を見て、私は、ドイツには一生行かない、と心に誓った。




だが、飛行機代を出してくれて、ホテル代、メシ代も出してくれて、お小遣いもくれて、ガイドにエイミー・アダムス似の若いドイツ人女性をつけてくれるのなら、行ってやることに、やぶさかでない。



2014/07/10 AM 06:36:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]



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