Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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一生の不覚
どうでもいいことだが、私にとって画期的なことが起きた。

トーキョー・ジャイアンツの選手に、知っている人が一人もいないことに気づいたのだ。
唯一知っていた小笠原道大選手が、最近他のチームに移ったというのを聞いた。

見事なものだ。
あとは、誰ひとり知らない。
名前も顔も思い出せない。

ただ、監督の原辰徳氏のことは知っている。
だから、速やかに辞めていただいて、知らないジャイアンツの選手が監督になって欲しい。

そうすれば、清々しいほど、私の誰も知らないチームが出来上がる。

そんな嬉しいことになったら、私はお赤飯を炊いて、オンボロ・アパートの庭に住み着いたセキトリ(野良猫)に食ってもらうだろう。
セキトリは、赤飯が大好物なのだ。

はやく、辞めないかな。
(原ファンの方、申し訳ありません)


全員がアホなジャイアンツ・ファンである同業者との飲み会の席で、そんなことを言ったら、「俺たちが毎回話しているのに、なんで選手の名前憶えないんですかね」とキレられた。

アホじゃないか。

聞く気がないから、憶えないに決まってるだろ。
あなたたちだって、ホーキング博士の「ブラックホール否定理論」を俺が説明したら、「サッパリわからん顔」になるだろう。
それと同じだよ。

「ブラックホールは知っているけど、ホーキング博士って誰ですか?」
むかし相当ワルだったカマタさんが、「サッパリわからん顔」で聞いた。

ホーキング、というのは、英語で「ほうきで掃く」という意味で、つまり、彼はホウキ星の研究をしているのです。
ホウキ星の研究では、世界的な権威だ。

「嘘でしょ!」

あたりまえだまえだ。

それを聞いていた、最長老のオオサワさんが、「Mさんの話は、どこまでが本当で、どこまでが冗談かわかりませんね」と、あきれ顔を作って首を振った。

もちろん、本当以外は全部冗談です。

あきれ顔のままのオオサワさんが、「Mさん、相当友だちなくしたでしょ」と聞いてきた。
(何故わかった?)

そのとき、吉祥寺の居酒屋の片エクボの店員が、ししゃもとサイコロ・ステーキを運んできた。
いままで全く気づかなかったのだが、店員の胸の下に、名札がついていた。
私はセクハラ親父ではないので、女性の胸の位置を見ることに関して、ストイックだった。

しかし、今回久しぶりにセクハラ親父になった。
胸の下の名前を見てしまったのだ。

ああ、下河辺(シモコウベ)さんですか? と言った。
そうすると、片エクボさんが、「あら、よく読めましたね。9割以上の人が、『しもかわべ』か「したかわべ』って読むんですよ」と口を丸く開けた。

しもかわ へん さんと読む人はいませんか。

「『しもかわさん』って言うひとも多いですよ。でも、ビックリしました。すぐに当てるなんて」と片エクボを作った。

それは、私もシモコウベだからですよ。

下河辺ゴースト守、と言います。

「うっそー!」

もちろん、冗談です。

客なのに、頭を殴られそうになった。
あぶねえ居酒屋だな。
可愛くなかったら、「つぶやき」で悪口を書いていたかもしれない。

「お客さん、毛が黒から白に生え変わってきましたね」と、余計なことまで言われた。

そのやり取りを見ていたオオサワさんが、「Mさんは、なぜか若い子にウケがいいですよね」と言った。

それは、私が人が嫌がることを絶対にしないし、言わないからでしょうね。

偉そうに私がそう言うと、片エクボさんが、「もうすぐ真っ白ぉ」と笑いながら、フェイドアウトしていった。

たとえば、私がジャイアンツファンだとしたら、ジャイアンツが嫌いな人の前では、その話題は出しません。
私は、相手の気持ちを配慮しますからね。

「そうですか。僕だったら、みんなが同じ話題で盛り上がっていたら、自分も加わろうとしますけどね。のけ者はイヤですから」

いや、のけ者、結構。
私は、仲間はずれが居心地がいいと感じる男です。
多数決では、いつも少数派ですから。

だから、どうぞ、永遠に、某大新聞社のお抱え球団の話で盛り上がっていてください。
私は、何も文句は言いませんから。

アホどもの盛り上がる様を視界から消し、耳をオフにしながらジョッキを傾けていたら、一人の女性が近づいてきた。

「もう上がりますので」

あがりますので?
なにを言っているのだ、この女は? と顔を上げたら、私服姿の片エクボさんだった。

何もいちいち客に帰ることを断らなくてもいいのに、と思いながら、目線を下に移した。

ミニ・スカート!

しかも、美脚。

百点!

「ありがと」と頭を下げて、片エクボさんが背中を向けた。


いいものを見せていただきました。


満足感に浸っていたら、片エクボさんが振り返って、「あたしもジャイアンツ・ファンなんだ」と言うではないか。

零点!

次回からは居酒屋を変えましょう、と提案したら、「お客さん、大人げないよ」と片エクボさんに言われた。

「そうだ、そうだ!」
同業者の大合唱。

本来なら、この疎外感は、決して嫌いではないはずなのに、居心地悪く感じた。
なぜだろう。


そんな私をのけ者にしたまま、片エクボさんに、お馬さん(人類史上最も馬に激似の男)が、「誰が好きなの?」と、鼻息荒く聞いた。

「サカモト選手!」



しまった!

名前を憶えてしまった。




2014/03/23 AM 08:35:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]



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