Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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25パーセントのジョーク
親バカ、だということをお断りしておきます。

先週、高校3年の娘の卒業式があった。

クソつまらない卒業式だった。
呆れるほど長い、内容のない校長のスピーチ。
PTAや来賓の型通りのスピーチ。

学校側から言わされた感満載の在校生の送辞と卒業生の答辞。

なんじゃこりゃ!
私の嫌いな「儀式そのもの」ではないかい!

と思った。
犬のクソを投げつけてやろうかと思ったほどだ。

しかし、このクソつまらない卒業式でも、最後の卒業生たちのコーラスを聴いて、バカ親父は泣いてしまうのである。

娘が産まれたときから幼稚園、小学校、中学校、高校時代を回顧して、目から水が出てしまうのだ。
娘がその姿を見ていたら、確実に中村俊輔選手のフリーキック並みの蹴りが私のケツを襲うであろう。

「ウザいんだよ、おまえは!」

キャイ〜〜〜ン!


この日は、娘の卒業式とヨメの250歳の誕生日が重なるという偶然もあった。

ヨメには、崩壊したパソコン・ラックの代わりに新しいものをプレゼントし、娘には、合格祝いに自転車をプレゼントした。
そして、豪華カニづくしの食卓。

二人から「ありがとう!」と、両肩をグーで殴られたとき、充足感が俺の心を満たした。
俺、マゾヒストではないのに、その痛みは、とても心地よかったぞ!


そんなことがあった2日後、頻繁に我が家にメシを食いにくる高校3年の娘のお友だちのお父さんから、突然電話がかかってきた。

なんだよ、この忙しいときに!

「いつも娘がお世話になっています。美味しい夕ご飯を食べさせていただき、娘はいつも感激しています」という歯の浮くようなことを言われ、私の背中は鳥肌が充満した。

私は、産まれたときから、褒められたり感謝されたりするたびに、全身に鳥肌が立つという特技を持っていた。
だから、このときも鳥肌が立った。

しかし、私の鳥肌が見えない娘のお友だちの父親は、快活な口調で言うのだ。
「私どもとヤマグチさんのご両親で、日頃のお礼に、カホさんのご両親を招待して、ホテルで会食をしたいと思うのですが、いかがでしょうか」

私は、人様の奢ってやるという申し出を断るような失礼な男ではない。
ただ、一つだけ例外があった。

初対面の人に奢っていただくことは、ご遠慮申し上げている。
私は、病的なほどの人見知りなので、初対面の人と会食などしたら、緊張で食ったものをリバースするかもしれない。
そんな醜態を人様に見せたくないので、お断りしている。

だから、娘さんたちに夕飯をごちそうするのは、私の趣味です。私の勝手な趣味で感謝されても困りますので、お気遣いは無用です。お言葉だけ、有り難くちょうだいします、と辞退申し上げた。

相手は納得してくれたが、次の日、今度はヤマグチさんから電話があった。

「失礼を承知でお願いします。どうか一緒にお食事を」とかなり強引に頼み込まれた。
「カホさんは、稀に見るいいお嬢さんです。カホさんとお付き合いしていれば、親としてこれほど安心なことはありません。そんないいお嬢さんを育て上げたご両親にお目にかかって、子育てのことなどを伝授していただきたいのですが」

全身に、鳥肌が立った。

私は、自分が褒められた場合、その言葉とは逆のことを考えるタチである。
まともな大人が私を見たら、必ず「こいつはバカだ」と思うはずだ。
そう心では思っているくせに、私を褒めるのは、それは嘘をついているに決まっている、と私はいつも判断しているからだ。

ただ、私の子どもたちやヨメのことを褒められた場合は、それを素直に受け止める。
単純に、嬉しいからだ。

だから、今回、娘のことを褒められた私は、「あ、ありがとうございます。恐縮です」と礼を言った。

「では、わたくしどもと食事を」と言われたが、それとこれとでは、話が違う。
初対面の人とのディナーは、そのあとに謎解きをしなければいけないから嫌だ。

しかし、強行に断るのも失礼な気がした。
だから、会食ではなく、いつか他の子たちも呼んで、バーベキューパーティをどこかでしましょう。その場合は、割り勘でお願いします、と言った。

すると、ヤマグチさんが「ああ、カホさんがいいお嬢さんに育った理由が、今わかったような気がします。お父様の教育が良かったせいですね。今度、バーベキューパーティで、それを聞くのが楽しみになりました」と言った。

全身に、鳥肌が立った。

これ以上電話が長引くと、失神してしまうかもしれないので、「ああ、来客のようです。申し訳ありませんが、失礼します」と言って電話を切った。
唐突に切ったので、相手は不審に思ったかもしれないが、これが限界だった。


私に、立派な教育方針などない。
ただ、叱らず怒らず、「自分が嫌な思いをしない」ように、自分勝手な育て方をしただけだ。

うちの子たちが、いい子になったのは、彼らが「いい子になる素質」を持っていたからだ。
私はただ、金を払って子どもを成長させただけ。

二人の子どもを大学に進学させたことは、私にとって、エポックメイキングなことだが、そんな誰もがやっていることでうぬぼれるほど、私は自信家ではない。

金の工面には苦労したが、それは親の事情であって、子どもには関係ない。
その苦労を子どもに悟らせないのが、私の役目だ。
(とは言っても、子どもたちは、我が家がビンボーなことは、なぜか幼少の頃から気づいていた)

そして、最近もっとも気を使っているのが、確実に私より長生きをするであろう、ヨメや子どもたち、オンボロ・アパートの庭の段ボールに住み着いたセキトリ(野良猫)に金を残すこと。

これは、かなり困難なことなので、根性なしの私は、こんな手っ取り早い方法を考えた。


今かけている生命保険の死亡時保険金を増額することだ。

そして、うまいタイミングで、持病の不整脈をこじらせて、心臓が止まる、という結末。


まあ、25パーセントは、冗談ですけど…………。



さて、今夜は徹夜。

そして、明日は、娘の大学合格祝いで、家族揃ってディズニーシー1泊旅行に行く予定だ。

まだ保険金の増額をしていないので、ここで不整脈をこじらせ心臓が止まったら、困る。


だから、不整脈よ。
どうか暴れないでいただきたい。


俺は、まだ死にたくない!
(矛盾してる?)




2014/03/12 AM 08:32:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | [子育て]



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