Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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JKクリスマス
世間では、クリスマスというものがあるらしい。

子どもの頃、サンタさんが来なかった私は、自分が二人の子どもの親になったとき、やっとサンタさんの存在を信じるようになった。

毎年、おもちゃ(ゲーム本体かソフト)をサンタさんは、我が子どもたちに与えてくださった。
信じていない人もいるようだが、少なくとも我が家には、確実にサンタさんがいる。

若くてイケメンだったサンタさんは、年を経るたびに白髪が増え、ゲッソリとやつれてしまったが、子どもが大きくなった今でもプレゼントを運んでくれる。

私は、そんなサンタさんを尊敬している(自画ジーサン?)。


という、いつもながらの下らない話で幕を開けたあと、高校2年の娘が「クリスマスパーティーを開きたいんだが」と突然言った。

おお、Xmasパンティか、どこでやるんだ?
エミちゃん家か、カナちゃん、タマオちゃん、トモエゴゼン、居候さんの家か?

「バカかお前は! うちでやるに決まっているだろ!」

うちで?
このオンボロアパートでXmasパンティを?
俺は、Tバックを着るのは、嫌だぞ!

「死ね!」


死んだ。


死んだあとで娘に聞いたら、パンティに集まるのは、8人だという。
すべて、女子高生。

大丈夫か。
このオンボロアパートの床が抜けるのではないか。

「抜けてもいい。とにかく、やる!」

そうか、やるのか。
この家の空間が、女子高生で満ちるのか?

なんか、WAKUWAKUするな。

「ヘンタイ!」


という心温まる会話の後、細かい打ち合わせを娘と執り行った。

食い物は、各自が手巻き寿司のネタを持ち寄るので、我が家で用意するのは、基本的に白米。
そして、鶏の唐揚げ系、ローストビーフ系、フライドポテト系、ケーキ系でいいという。

ケーキ系は、ガトーショコラをオーブンで焼く。
鶏の唐揚げ系、ローストビーフ系、フライドポテト系は、クリスマス用に作って、すでに冷凍したものがあるので、それを使う。
だから、手間いらず。

問題は、白米。

1年と少し前、我が家に1年ほど居候をしていた「居候さん」は、一人で3合のメシを食うというコメ大好き娘だ。
それに対して、我が家の炊飯ジャーは、5合炊き。
居候さんが3合のコメを食っちまったら、残りは2合だけというのは、7歳の子どもでもわかる算数だ。

残りの8人で2合のコメを争ったら、確実に「米騒動」が起きる。
血を見るのは明らかだ。

2回炊けばいいではないか、というお気楽な考え方は、私には通用しない。

だから、知り合いに圧力鍋を借りることにした。
それを使って、炊飯ジャーと圧力鍋のコラボで、1升のメシを炊こうではないか。

それなら、効率がよかろう。

早速、知り合いに圧力鍋を借りに行った。
その圧力鍋を見たヨメが、「今は、結構安い圧力鍋があるから、買えばよかったのに」とクレームをつけた。

その言葉に対して、私の辞書に、圧力鍋は存在しない、と私は、威厳を持って答えた。

これは、あくまでも、緊急用のものである。
私は、普段、料理で楽をしようと思っていない。

たとえば、フードカッターなどは必要ない。
包丁は、何のためにあるのだ。
食材をカットし、スライするためにあるのだから、それを使えばいい。
たとえば、キャベツのみじん切りを美しく終えたあとの爽快感は、電動のフードカッターでは、味わうことができない。
私から、その快感を奪う権利は、誰にもない。

電動のハンドミキサーなんかも、いらない。
メレンゲは、泡立て器でシャカシャカ作るものだ。

圧力鍋?
私のように、100パーセント勘だけで料理をする男にとって、料理の工程が確認できない圧力鍋ほど怖いものはない。
蓋を開けるまで、出来上がりがわからないなんて、不安でしょうがない。

だから、いらない。

私がそう言うと、ヨメは「へ〜〜〜〜んなのぉ〜〜」と、オペラチックに歌いながら、自分の部屋にフェイドアウトした。


ところで、今回、娘に強く釘を刺されたことがある。

「おまえは、ただ料理を作るだけだぞ。顔は出すなよ。いいか・・・・・今回のテーマは、JK(女子高生)Xmasパーティだ。JK以外は、立ち入り禁止!」

私が、何かを言おうとすると、娘は先回りして、「セーラー服を着たって、ダメだぞ。それは、ただのヘンタイだ!」と頭を叩かれた。

高校のではなく、君の中学時代の制服が残っているんだが、それを着てもダメか?

蹴りを食らった。


諦めるしかなさそうだ。

今年のクリスマスは、つまらないものになりそうな予感が・・・・・。



ところで、昨晩、アホのイナバと「ふたり忘年会」を開いた。

場所は、中央線武蔵小金井の「さかなや道場」。

なぜかわからないが、イナバの奢りだった。
なぜ、イナバは、14歳年上の私に、いつも奢ってくれるのだろうか。
謎は、深まるばかりだ。

さて、その居酒屋で、いまどき、ありえないフレーズを聞いたので、ご紹介しようかと思う。

隣のテーブルに陣を張っていた5人組のサラリーマンのうち、明らかに年長と思われる男が、若い男に「俺の酒が飲めないのか」と言ったのである。
口調からすると、冗談で言っているわけではなさそうだ。

「俺の酒が飲めないのか!」

平成を24年も過ぎ、25年になろうとする現代。
それは、とっくに死語になっていた言葉なのに、突然ゾンビのように生き返ったのを聞いて、イナバと私は、思わず顔を見合わせてしまった。


俺の酒って、どんな酒?

その酒を飲まないと、何か世の中に不都合があるのだろうか。


たとえば、原発推進派の自民党が困るとか。
維新の会の石原氏と橋下氏が、喧嘩をするとか。
小沢一郎氏の無罪が取り消されるとか。
安倍晋三氏の胃腸炎が再発するとか。


若い男のテーブルを見ると、彼の目の前にあるドリンクは、おそらくコーラ。

きっと酒が体質的に合わないか、このあと車の運転をして帰らなければいけないか、あるいは体調が悪いか、のいずれかだろう。
酒を飲まないのは、彼なりに理由があるはずである。

その全てを否定して、「俺の酒が飲めないのか」とは・・・。

いるんですね。
こういうバカが、いまだに。


そのフレーズを聞いて、無性に腹が立った私は、大人気ないと思ったが、アホのイナバに向かって声を張り上げた。

俺のタコの唐揚げが、食えないのか!

「足が多くて食べられません。足のないタコなら、食べられます!」

では、俺のパエリアは、どうだ!

「パエリアの意味が、わかりません!」

ぶり大根が、食えないのか!

「スミマセン、ブリと大根は、別にしてください!」

イナバが、テーブルに両手をついて、頭を下げた。


隣のテーブルが、静かになった。

効果は、あったようだ。



しかし、いま、冷静になって考えてみると・・・・・。

もしかしたら、「俺の酒が飲めないのかバカ」よりも、私たちの方が、はるかにバカだったのではないか、と。




2012/12/23 AM 09:00:05 | Comment(1) | TrackBack(0) | [日記]



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