Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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我が輩は猫
本当かどうかわからないが、大王製紙の前会長が関連会社から100億円近いお金を借り入れていたという記事があった。

しかもギャンブルに使ったのではないかと憶測されている。

我が家では新聞をとっていないため、インターネットの記事が元になるので、事の真偽はわからない。
インターネットの記事は、妄想部分が多いので、私は常に話半分以下として受け取るようにしている。

とは言っても、話半分以下でも、すごい金額であることは間違いがない。

不謹慎な言い方になるが、それが本当なら、久しぶりに豪快なお人を見つけた、という感想を持った。

ギャンブルで数十億円負ける。
普通だったら、後先のことを考えて、どこかでブレーキをかけるのだが、あまりにも負けすぎてしまったために、ブレーキが壊れて制御不能に陥ったのだと想像する(貧乏人の想像ではあるが)。

気がついたら、ゼロが9つ付くほどの金額を失っていた。

貧乏人なら、数千円か、行っても数万円だ(ゼロ3つでも私なら失神する)。

だが、この場合は、億単位。

羨ましい、としか言いようがない。

負けた本人もそうだが、簡単に金を出す関連会社も、浮き世離れしているとしか思えない。

震災で多くの人が大事なものを失ったのに・・・・・・・という常識論はあるだろうが、その莫大な浪費は、異次元的すぎて、私には同じ世界の出来事とは思えない。
きっとこの人は、震災とは違う世界に生きているのだろう。

そうなると、豪快だな、浮き世離れした人だな、としか言いようがない。

否定的なことは、たくさん言えるかもしれないが、ただの御家騒動で話が大きくなっているだけの場合もあるので、軽々しい批判は出来ない。


もし本当だったら、ただただ、豪快なお人だな・・・・・・・・・・と
(ティッシュやトイレット・ペーパーの値段が上がらないことを祈る)




プロ野球に興味のない私は、ドラフト会議というものの存在を忘れていた。

しかし、最近、バカなジャイアンツ・ファンの友人が、その存在を思い出させてくれた。

東海大学の優秀な投手が(彼の意中の球団ではないらしい)日本ハムの指名を受けたことを、そのバカ友は「横槍だ!」と電話で憤った。

そうですか。
ドラフトというのは、球団が高校生とか大学生を指名して、指名が重なったら、くじ引きで決めるものだったと思うが、その日本ハムの横槍ってのは違反をしたということなのか。
かつての江川問題のように、日本ハムはズルをしたというのか。
それがあからさまな違反だと言うのなら、当然日本野球機構は、日本ハムにペナルティを与えたのだろうな。

「いや、違反ではないが」と友人。

では、その横槍は、違反ではないのだな。

電話が、沈黙した。

電話が突然静かになったので、インターネットで、そのことを調べてみたら、その選手はジャイアンツの監督の甥だということがわかった。
だから、ジャイアンツとしては、その有望選手をドラフト一位で獲得できるつもりでいたようだ。

しかし、ドラフトは、血縁だから確実に獲得できるという制度ではないはずだ、と素人の私は考えた。

どの球団が指名しようが、自由。
そういう制度だと思っていた。

そして、指名されたのが気に食わなかったら、指名された側は、拒否する権利がある。

いたって単純な制度ではないか。


インターネットの記事だから信憑性は不明だが、渡辺恒雄ジャイアンツ球団会長が「ドラフトは憲法違反」と仰ったらしい。
しかしそうなると、ドラフトを認めているNPB(日本野球機構)も憲法違反になるし、その機構に所属しているジャイアンツも憲法違反ということにならないだろうか。
まさか頭のいい大会長様が、本気でそんなことを言うとは思えないので、これは、いつもながらのマスメディアの捏造か。

という話は別にして、まさか、職業選択の自由などという基本的人権を持ち出すつもりではないだろうな。

ドラフト制度という野球界で長年認知されたものを「職業選択の自由/基本的人権」という「いまさらの理想論」で否定したいのなら、最初から日本のドラフト制度の及ばないところで野球をすればよかった、と私は思うのだが、それは言いがかりというものか。

日本でプロになるためには、優秀な高校、大学の野球人は、ドラフトの門をくぐることが前提になると、ど素人である私は考えるのだが、それも違うのか(まさかドラフト破りは日常茶飯事とか?)。

あるいは、プロ野球界では、監督の甥は、必ず叔父さんのチームに入るというのが、暗黙の了解になっているとか。

そうだとしたら、日本のプロ野球界は、縁故採用というシステムを取り入れていることになる。

そうすると、いったいドラフトというのは・・・・・?


私は、物事を単純にしか捉えることができない男だ。

嫌なら行かなければいい。
次に指名をされるまで、いつまでも待っていればいい。
嫌な球団は、とことん拒否すればいい。
俺は気に入った球団でしか野球をしたくない、というのなら、それを貫けばいい。

それを信念と取るか、我が儘と取るかは、人それぞれ。

決めるのは、自分。

それが、何で横槍という話になる?

ルールに則って指名した球団に「横槍」と因縁をつけ、感情論にすり替えるのは、おまえがバカな証拠だ。
だから、ばーか、ばーか、と二度強調した。

「おまえに、この話をした俺が馬鹿だったよ」
沈黙していた電話が、言葉を発した。
ため息が混じっていたような気がする。

そうだよ。
やっと気づいたのか。

それがわかれば、いいんだ。
ばーか。

しかし、電話はすでに切られていた。




同業者のオオサワさんは、K-POPが大嫌いである(なぜかチェ・ジウは好きなようだが)。

昨日、吉祥寺の居酒屋でオオサワさんは「あんなものは、でっち上げだ。俺のまわりでK-POPが好きな奴なんて、一人もいない」と、鼻息荒くまくし立てた。

ヨメと高校一年の娘が、マニアがつくほどのK-POPファンである私は、そういう人には逆らわないようにしている。

ただ、逆らわないが、相槌を打つこともしない。

黙っている。
ずっと黙って、反応しないで、貝になる。

どこの世界の話ですか、というような顔をして、目を一点に留めて、沈黙を貫く。

誰が何を嫌いで、何が好きか、というような話題ほど煩わしいものはない。

どう答えても気を遣うから、余計なエネルギーを消耗する。

たとえ「好き」の方で話題が合ったとしても、微妙なところでは食い違う部分も出てくる。
私は、その微妙な部分を受け入れるのが面倒だと思うタチである(ちっちぇー男なので)。

だから、好きな話題でも、あまり盛り上がることはない。
酒の席でも、極力「好き嫌い」で盛り上がらないようにしている。

いつも広く浅い知識を駆使して、なるべく「好き嫌い」の話題にならないように、その場を誘導している。
そのことが、私が社交的だという大きな誤解を与えることにもなっているようだが、それくらいの誤解は、つまらない論争を呼ぶよりはいいと、不本意ながらも受け入れるようにしている。

そんな風に貝になりながら、オオサワさんと酒を飲んでいたとき、隣のテーブルのサラリーマン3人、OL2人が、突然K-POPグループのT-ARAの「ねこダンス」を始めたのである。

両手を猫の手にして、上下にリズミカルに振り、最後に右手を「ニャー」のポーズ。


それを見たときのオオサワさんの険しい顔といったら・・・・・(まさか、ねこダンスを知っていたなんて!)。


そのお顔は、まるで仁王様のようでございました。

危険を感じ取った私は、右手で猫の手をつくり、首の後ろから耳にかけて手を滑らせ、時に手のひらを舐め、毛づくろいの真似をしたのでございます。

仁王様の目は怖かったですが、私はそれを続けました。

猫になりきって、黙々と、ただひたすら、黙々と・・・・・・。

すると、仁王様は、そんな私が気味悪いと思われたのか、脱力したような顔で「Mさん、もう出ようか」と言ったのでございます。

もちろん、そこの支払いは、普通のお顔に戻ったオオサワさんが、してくださいました。



K-POPの話題には、猫をかぶるのが最適であると、猫である我が輩は思ったのであります。
(猫をかぶるの意味が違うかニャー?)



2011/10/31 AM 06:29:14 | Comment(1) | TrackBack(0) | [日記]

イケメンで一句
知ってるか?

ロシアの軍事専門サイトが、日中が開戦したら、最後に勝つのは日本だと伝えたらしいな。

最初は日本が劣勢だが、最後は米国の助けを借りて、日本が勝つと予測したのだ。
逆に、韓国のメディアは、それに対抗するように、中国の「圧勝」という予測を立てていた。

それを読んで、なんと底の浅い分析だろう、と俺は思ったよ。

米国は、世界史上で初めて人類に核を使った国である。
そして、バイオ兵器、中性子爆弾などの殺人兵器も大量に保有している国だ。

それに対して、中国は、核兵器、中性子爆弾を抑止力として保有しているのではなく、武器として保有している国だ。
つまり、子どもが手に入れたオモチャを使いたくてウズウズしている状態と同じだ。

どちらも最終兵器を使う気満々。

そんなとき、間に入った日本などは関係ない。
勝ち負けの問題ではない。

日米中、すべて破滅である。
いつも最後に強引に参入してくるロシアも巻き込んで破滅だ。
おそらく世界も破滅するだろう。

21世紀の戦争とは、そんなものだ。

日本が勝つなんて分析は、子ども騙しだ。

甘い! 甘すぎる!


・・・・・というような話をしたのは、飯田橋のラーメン屋の狭い事務所でだった。

相手は、京橋のウチダ氏だ。

ウチダ氏は、店のラーメンを食っている。
私は、ほっともっとで買った「カキフライ弁当」を食っている。

「ラーメン屋に来て、ホカ弁を食うかねえ。しかもクリアアサヒ持参で」と呆れ顔でウチダ氏。

俺に常識を期待するのは、橋下前大阪府知事に、謙虚になれ、と言っているようなものだ。
無駄だな。

(唐突に)井上真央のおデコ、あれは、芸術品だな。

「Mさんは、太ももフェチじゃなかったのか?」

太もも太ももと言って、みんなから変態だと思われているから、少しは知的なところも見せないとな。

「変態ではなく、ド変態だろ!」

照れるじゃないか・・・・・。

ところで、ガッキーが長い髪を切ったのを知ってるか。可愛いぞ。

「知らん!」

しかし、冬はやっぱりカキだな。
笑顔は、やっぱりガッキーだな。

「楽器と言えば、最近ピアノを始めたんだ。個人レッスンを受けているんだが、スジがいいって、褒められたよ」

まあ、最初は必ずスジがいいって言うもんだ。
大阪のおでんは、牛スジが入っているのが、当たり前だ。
牛スジの入ってないおでんは、モグリだ。

「Mさん、大阪人じゃ、ないだろうが」

ホンマでっか!


馬鹿げていると思われるでしょうが、本当にあった会話です。

お互い、重要な話題を持ち出すのを避ける気持ちが強かったので、こんな会話になったのございます。


「まあ・・・・・あれだ・・・・・」とイケメン社長・ウチダ氏。

どれだ、とビンボー・オヤジ。

「あれ・・・・・だな」

だから、どれだ?

「俺にもクリアアサヒを1本くれないだろうか」

乾杯はしないぞ。

「意地悪しないでくれよ」

二人で缶を触れ合わせて乾杯した。

クリアアサヒを一気に飲むウチダ氏の顔が緊張している。
その顔を見て、一句浮かんだ。


イケメンは  緊張しても  イケメンだ


一気にビールを飲み干して、ウチダ氏は、小さなゲップをした。

イケメンは  ゲップをしても(以下省略)

私が俳人の世界に没頭している間に、ウチダ氏は素早く立ち直っていた。
そして、言った。

「一昨日、スガさんと話をして、今は無理だが、将来は俺が店の権利を買い取って営業を続けていくという了解を得た。二人が抜けるのは心細いことだが、途中下車はしたくないので、俺はこのままこの各駅停車に乗っていくよ」

健闘を祈る。

「え? それだけか?」

泣いて、ハグして欲しいのか。

私の軽口を無視して、ウチダ氏は、生真面目な顔を私に向けていった。
「ときどき食いに来てくれよ。京橋の事務所にも今までどおり遊びにきてくれ。クリアアサヒがストックしてあるから」

あの暴力的な「イラッシャイマセ」の声と店長の頭に巻いた「闘魂」と書かれたタオルがなければ、来てもいいんだが・・・・・。
俺はサービス業というのは、店側がユーザーに合わせるのが当然で、店の手法をお客に押し付けるのは間違っていると思っているんだ。
俺は、お客様が、ただ黙々と食って、「イラッシャイマセ」の5分の1の音量の「アリガトウゴザイマシタ」の声を聞いて、黙って店を出ていくのが、いい店だと思ったことは、ない。

そのやり方が続く限り、俺はカウンターには座りたくないな。
まあ、京橋には、行ってやってもいいが。

苦笑いのウチダ氏。
「実は、俺も苦手なんだが、店長の方針でな。あれは譲れないらしいんだよ」

まあ、いいさ。
俺の店じゃないんだから、勝手にこだわってくれ。
俺は、穏やかな店でラーメンを食うことにするよ。

帰り際、立ち上がって、握手を交わした。

「スガさんの作るラーメン、早く食ってみたいな」
ウチダ氏が、爽やかに言った。

隣のビルのテナントが空いていたな。
そこに、店を出そうか。
あるいは、店の前に、でっかい屋台の店でも出すか。
バニーガール付きで。

「ああ、何でもやってくれ。どんな挑戦でも受ける」
またウチダ氏が、爽やかに笑った。



イケメンは  別れるときも  イケメンだ




2011/10/28 AM 06:27:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

それぞれの国
米国、中国、韓国そして日本。


それぞれの人の前に、ウィーダの書いた児童書「フランダースの犬」がある。


アメリカ人は、それを読んで、「面白い、映画にしよう」と言って、話を完全に作り直し、アメリカ人をヒーローにした壮大な映画を作り上げた。

中国人は、作者とタイトルを変え、主人公名も変えたが、物語の内容は全く同じ、という本を作り上げ、自国の作品だと主張した。そして、各国の批判に対して「私は真似をしたわけではない」と開き直った。

韓国人は、「その物語は、我が朝鮮王朝時代に書かれたものに似ている。だから、それは我が国が原作のものである」と主張した。

日本人は、物語に心惹かれ、日本人向きにアレンジしたアニメを完成させ、観るものを感動させた。

(もちろん、日本以外は架空の話。アメリカでは実写化されているが、結末以外は原作に忠実に作られているようだ。以下に書くことも架空の話)



何か大きな事件があると、アメリカのネット住民は、アルカイーダのせいにする。

中国のネット住民は、政府の陰謀だと考える。

韓国のネット住民は、他の国(大抵は日本か中国)のせいにできないか、を考える。

日本のネット住民は、在日とフジテレビのせいだと考える。



アメリカ人は、ファスト・フードが最高の食事だと思っている。

中国人は、中華料理以外は料理ではない、と考える。

韓国人は、まず他の国の料理をけなすことを考える。

日本人は、新しい料理を見つけると、日本風にアレンジできないかと考える。



アメリカ人は、自国がナンバーワンでないと気がすまない。

中国人は、ナンバーワンの外観を盗むことを考える。

韓国人は、ナンバーワンを妬む。

日本人は、「一番でなきゃ、いけないんですか?」と疑問を持つ。



アメリカ人は、自国の歌にしか興味がない。

中国人は、当たり前のように海賊盤CDを聴く。

韓国人は、自国の歌を、よその国に押し付けるのに必死である。

日本人は、自分がカラオケで歌える歌が、一番いい歌だと思っている。



アメリカ人は、メジャー・リーグの決定戦で勝ったほうが、世界一のベースボール・チームだと思っている。

中国人のほとんどは、野球というスポーツの存在を知らない。

韓国人は、とにかく日本にさえ勝てばいいと思っている。負けたら、制度を批判する。

日本人は、日本人のメジャー・リーガーにしか興味がない。そして、日本で好成績を残した選手は、みなメジャーで通用すると思っている。



アメリカでは、大災害があると、民衆が暴徒化する。鎮圧のため、軍隊が出動する。

中国では、大災害があると、民衆が暴徒化する。戦車が、民衆を押しつぶす。

韓国では、デモは日常茶飯事だが、日本が標的の時だけ、民衆が過激になる。

日本では、根拠もないのに、小さな略奪が起きると、中国人と韓国人のせいにする。



アメリカ人は、歴史は自分たちが切り開くものだと思っている。

中国人は、何かあると四千年の歴史を持ち出して、相手より優位に立とうとする。

韓国人は、我々には五千年の歴史があると主張する。

日本の知識人は、自国の歴史に関して自虐的だが、多くの日本人は、歴史を知ろうとしない。



アメリカは、文化は、他者から、もぎとり勝ち取るものだと思っている。

中国は、文化よりも経済(カネ)を優先する。

韓国では、文化は、国の統制・保護下にある。しかし、時の大統領によって、文化が置き去りにされることがある。

日本では、文化のほとんどが、外から入ってきたものである。



アメリカの人権は、白人の優越感が源になっている。

中国の人権は、戦車に簡単に踏み潰される。

韓国の人権は、民族主義、国家主義が優先される。

日本の人権は、憲法の条文だけが立派だ。



アメリカのマスメディアが、「世界に影響を及ぼした百人」や「世界の美女百人」を選ぶと、そのほとんどが白人になる。

中国のマスメディアでは、その種の報道は規制するから日の目を見ない。

韓国のマスメディアは、その百人の中に韓国人が入っていなかったら、国を挙げて非難のキャンペーンを繰り広げる。

日本のマスメディアは、そのニュースをただ報道するだけ。



アメリカでは、深刻な格差社会に抗議するデモが多発している。

中国では、格差社会とモラルの退廃が深刻であるが、格差やモラルよりも経済発展が優先されている

韓国では、同じように格差社会はあるが、他国の格差社会に比べるとマシだと思っている。

日本でも、格差社会は根強いが、デモは何故か格差社会への抗議ではなく、フジテレビ・韓流の方に向かっている。



アメリカは、世界に君臨するのは、アメリカだと考えている。

中国は、世界の中心は、中国だと思っている。

韓国は、すべての中心は、韓国だと思っている。

日本は、世界の国から、どう見られているかを気にする。



アメリカの政治家は、金と権力と闇の力を使って、敵対勢力を抹消しようとする。

中国の政治家は、反発と威嚇、規制こそが政治だと思っている。

韓国の政治家は、仮性敵国を作って民衆を煽るか、他国と貧富を比較することが政治だと思っている。

日本の政治家は・・・・・・・・何も・・・しない。





2011/10/24 AM 06:18:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

羊羹
稲城市の同業者のところへ、行ってきた。

謝りに、である。


休養中に、稲城市の同業者から、電話がかかってきた。
仕事の依頼だ。

彼には、休養することを休養の一週間前に伝えたのだが、彼はそのことを忘れていたようだ。

いま、休養中なんで、申し訳ないですが・・・・・と私が答えると、「ああ、そうでしたね! そうだった! 確か、そう言われてたぁ! ああ、ごめんなさい!」と言って、同業者は、慌てて電話を切った。

仁義に厚い男なら、休養中であっても、同業者が困っていたなら、助けると思う。
しかし、私は心底、仕事が嫌いな人間なんだと、そのとき確信した。

休養中は、仕事は絶対にしたくない。

そのことに、こだわりすぎていた。
困った人を置き去りにした。


激しく反省した。


だから、謝りに行ったのである。

誠意を見せるために、頭を丸めた(嘘です)。

誠意を見せるために、甘いものが好きだという同業者のために、甘い物好きには有名な吉祥寺「小ざさ」の羊羹を持っていった。

「小ざさ」の羊羹は、一日150個限定らしい。
しかも、人気があるから、朝の4時頃から並ばないと手に入れることができないという。

私は、子どもたちの昼の弁当を作らなければいけないという大きな仕事があるので、それを終えてからの出動である。
だから、並んだのは、午前5時49分だった。

並んだ人の数を数えると、私の前には、おそらく12人。
ただ、私の場合10以上の数を数えると怪しくなるので、本当の数はわからない。

とにかく早朝から並んで整理券をいただいた。
13番目だった。

すごい! ちゃんと数えられた。
自分を褒めたい!


そんな風にして、羊羹をゲットした。


そのレアな羊羹を手にして、同業者の事務所を訪れた。

行くことは、事前に伝えてあったが、同業者は「ああ! Mさん、怒ってなかったんですね!」と、立ち上がって迎えられた。

いやいや、怒るわけがないじゃないですか。
私のほうこそ、失礼なことを。
仕事は、大丈夫でしたか?

「はい、何とか、自分で処理をしました」

それは、ハード・ワークだったでしょう。

「家内は、他の外注さんに出したら、っていったんですけど・・・・・ほら、俺、人見知りでしょ。他の人は嫌なんですよね」

同業者の奥さんは、確か10歳以上年上の酒井和歌子似のスーツの似合う人だ。
彼女は、恵比寿に事務所を持っていて、そこから入る仕事を人見知りの夫に回しているらしい。
だから、同業者はいつも忙しく、そのおこぼれを頂く私も忙しい、ということになる。


俺、Mさんだけが、頼りなんですよね。


同業者に、すがるような目で告白をされた


いやいやいや・・・・・・・イヤイヤイヤ・・・・・・・・。


その目のあとで、羊羹を手にとって、それを両手に抱く同業者。

その姿を見て、断って申し訳ない、と再び頭を下げる私。


それを見て、同業者が頭を下げ、また私が頭を下げる。

なんか、嫌な展開だ。

これは、私が一番嫌いな展開だ。

こういう儀式を、私はすべての自然界の現象の中で、一番嫌っている。

その中に身を置く自分がいるなんてことは、私にとって、それは一番許せないことだ。

だから、表情を硬くして、私は言った。


で・・・・・・・いま、俺ができる仕事はあるんですか、ないんですか!


これは、クライアントに対して、相当失礼な言い方だったと思う。
それは、自覚している。

仕事をいただく側が言う言葉ではない。
それは、わかっている。

でも、言っちゃったんだもん! 取り消せないんだもん!

言っちまったもんは、しかたなかろう(開き直るオレ)。


だが、同業者は、稀に見るいい人だった。

「Mさん、ありがとうございます! 地図のトレース、あります! この急ぎの仕事は、Mさんにしか、できない仕事です! お願いします! これからも、お願いします! 俺を見捨てないでください!」

何度も頭を下げるのである。



その誠意ある姿を見て、「小ざさ」の羊羹で、自分の頭を殴りたくなったオレだった。



2011/10/21 AM 06:18:42 | Comment(1) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

難しい問題バカなオレ
ほぼ一ヶ月ぶりに、杉並の建築会社の社長に呼ばれたので、季節外れの暑さの中、日曜日だったが、行ってきた。

私の顔を見るなり、社長は「おお! 少しは、まともな顔になったじゃねえか!」と言った。

私は、そんなにひどい顔をしていたのだろうか。

整形をしましたので、と言ったら、「心の整形かい?」と言われた。
(その程度で、座布団はあげられないよ)


いつものルーティンとして、今後のホームページの展開に関して、意見を交換した。

ホームページの機能に関して、まったく無知な社長に一つひとつを説明するのは手間がかかることだが、説明しないと前に進めないので、丁寧な説明を心がけるようにして、言葉を選びながら話を進めた。

ただ、この社長は、わからないことはわからないとはっきり言うので、その点は楽といえば楽と言えるかもしれない。
その方が、知ったかぶりをされるより、遥かに説明がしやすい。


ひと通りの話が終わって、コーヒーブレイク。

そのとき、社長が、いきなり飛び道具を出してきた。

「あんた、反韓かい?」

いきなりナイフを突き出されたようなものだった。
無防備だった。

この社長は、以前「韓流」を「カンリュウ」と言いながら、韓国批判をしていたという記憶が私にはある(それに関しては、コチラ)。
だから、慎重に言葉を選ばなければならないと思った。


「HANKAN?」
私は、間抜けな声を出しつつ、社長の顔を凝視した。
私の防衛本能が、体を硬直させた。

これは、どう答えたらいいんだろうか。

私のスタンスとしては、どうでもいい、面倒くせえ、というのが本音だが、果たしてそんな答えで、相手が納得してくれるかどうか。
もし、もっと掘り下げた答えを要求されたら、俺はどうしたらいい?


そんなこと、面倒くさいから、真面目に考えたことなんかない。


俺はK−POPは好きだが、というより2EN1とBIGBANG、BoAは好きだが、親韓というわけでもなく、反韓でもないんだよな。

キムチも豆腐チゲも好きだが、納豆ご飯、卵がけご飯は、もっと好きだ。
RAINBOWのジェギョンやSECRETのヒョソンは好きだが、安室奈美恵や柴咲コウ、Superflyは、もっと好きだ。
韓流バラエティ番組の「1泊2日(イルパク イーイル)」は好きだが、「あめとーーく」の方が好きなのは、間違いないところだ。


だから、どうでもいいんじゃないか。


いいものはいいし、自分の好みでないものは、興味がない。

そう答えるしかないな、と思っていたら、社長に「面倒くせえ、って思っているんじゃないか」と鋭く突っ込まれた。


ハハハ、わかりました?


「まあ、面倒くさいってのは、わかるけどな」と言って、少し間をあけたあとで、社長は「俺さあ、父ちゃんが韓国人なんだよ。母ちゃんも韓国人とのハーフなんだ」と、また飛び道具を出してきたのである。


ああ・・・・・・・・・そ、そうです・・・かぁ。


スリークォーターズ(?)で、いらっしゃいますかぁ・・・・・。
(なんか、以前の話と全然違う展開ではないか。戸惑いが増した)


しかし、社長は頭の後ろを掻きながら、「ワタシ、ダカラ、ハングル語、少シダケデキル」と、急にカタコトで喋ったのである。

それを聞いて、うちの娘はK−POP好きで、ハングル語をそこそこ理解しているんですよ、と言おうと思ったが、なんか媚びているような感じがしたし、下手に同調すると話がややこしくなりそうなので、やめることにした。

そん私の戸惑いを知ってか知らずか、しみじみとした口調で社長が言った。
「なんかさあ、微妙な雰囲気なんだよな。俺が在日だってことは、社員はみんな知っているから、最近のバッシングっての? あれさあ、全然社内で話題にならないわけさ。社員と飲みに行っても、話題を避けてるしさあ。露骨なんだよな、その避け方が。俺の顔色をうかがってな、なんか、俺の方が申し訳ねえような気分に、なるわな」

(まあ、俺も今、けっこう気を使っていますけどね)

「で、あんた、どっちなんだい?」

でかい顔を、23センチ私の前に3D化して、社長が私を睨んだ。


まあ・・・・・韓国、中国の人が、日本に偏見を持つ程度に、私も韓国、中国に偏見を持っているかもしれませんねぇ。


腋汗をかきながら、かろうじて、そう答えた。


すると、社長は「50点」と言って、右手の指を開いて、私の目の前に突き出した。

そして、首を振りながら言った。
「ダメだ、ダメだ! 落第だよ。そんな答えじゃ、進級は無理だ。今度また、追試を受けてもらうぜ」




まあ・・・・・・俺も、そう思うけど・・・・・・・。






ただ、こういうことを言っては、なんだが・・・・・・・・(と、少々ためらうフリをして)。

ときどきこの社長の言うことには、納得できないことがある。
韓流の件に関してもだが、俺は、あんたより4歳年下だ、と言ってみたり、10歳年下だ、と言ってみたり、子どもは男二人だ、というときもあるし、娘がいま結婚適齢期なんだと言ったこともある(隠し子?)。

磯釣りとバイクが趣味と言った人が、「釣りなんて老人の退屈な遊びだよ」と言ったり、「バイクの非常識な騒音を聞くと、撃ち殺してやろうかと思うぜ」と言うこともある。

釣りとバイクのことは、一般論の一種に入るが、年齢や子どものことは、事実か事実でないかが問題となる。

つまり、どちらが本当か、ということだ。

今回の「ワタシ在日」という話も、以前言っていたことと矛盾しているように思える。

そう考えると、今回悩んで答えを出した俺が、結局、バカみたいに・・・・・・。





まあ・・・・・確かに馬鹿ではあるが。



2011/10/17 AM 06:40:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

殺意
休養明けに、まっ先に電話をしてきたのは、タカダ君(通称ダルマ)だった。

「師匠! ヘルプです! いま、師匠の家に向かっています。絶対に出かけないでくださいね!」

10月3日、午前9時26分だった。

ダルマが、我がオンボロアパートのドアフォンを押したのが、9時30分ジャスト。
すぐそばまで、来てたんじゃねえか!

私がいなかったら、どうするつもりだったんだ。
このせっかちダルマは?

私の顔を見るなり、ダルマが「師匠、仕事をしたいって顔してますよ。仕事に飢えている顔ですよ。さあ、仕事をしましょう!」と、気持ち悪い顔を近づけて微笑んだ。


殺意が芽生えた。


仕事は、新しいクライアントのホームページの仕事。
「CGIがあるんで、師匠向きですよね」と、また微笑まれた。

殺意が、増幅した。

タカダ君、君は、俺が仕事を請けることを前提で、仕事をぶんどってくるんじゃないのかね?

私がそう言うと、ダルマは、信じられないリアクションをしたのである。


「師匠、キャハ・・・・・・・ぺロッ!」


なんと、最近ブレイク中のあの可愛いモデルのローラの真似をしたのだ。

この顔を見て、殺意を感じない人がいたら、私はその人を尊敬する。
その人は、確実に「神」になる資格があると思う。

私は、生まれたときから神になる資格を放棄しているので、ダルマのその仕草を見て、かつてないほどの殺意が芽生えた。

どの包丁で突き刺してやろうか、と思ったほどだ。

しかし、最近のダルマは、危機察知能力があるようだ。

私の殺意を感じ取って、素早く「師匠! 銀河高原ビール、もってまいりましたぁ! それに、豚ブロックも持ってきましたぁ! これで、師匠お得意のチャーシューを作ってください!」と、私の前に貢物を差し出したのである。

おお! 何と気の利く男。
大儀なことよ。
あっぱれである。
褒めてつかわす!

ダルマが、「へへー!」と土下座をしたので、仕事を引き受けてやることにした。

「助かります、師匠! 助かりついでに、お昼を食べさせていただけないでしょうか? 俺、腹が減っちゃって」

時は、まだ10時19分。
昼メシには、まだ早かろう。
今から帰れば、奥さんの手料理が待っているのではないか。

「いえ、師匠。トモちゃんは、子育てで大変なので、その大変なトモちゃんに食事を作ってもらうのは、申し訳ないことです。だから、師匠、ヒマな師匠の手作り料理を食べたいのでございます」


殺意が、ぶり返した。


そんな私の殺意を無視して、ダルマがノー天気な顔で、「今から作り始めれば、ちょうどお昼どきになるんじゃないですかね」と言った。

(どの包丁で突き刺そうか)

しかし、そのとき私は、朝メシを食っていないことを思い出した。

だから、ああ、丁度いいかもしれない、と思った。

何を食いたい、とダルマに聞いた。

「イタリアン!」
即座に、答えが返ってきた。

作った料理が、上の画像だ。

贅沢にも(安物の)ポルチーニ茸を使ったボロネーゼだ。
これだけでは意地汚いダルマには足りないだろうと思って、冷凍しておいたハヤシライス・ソースを使ったスープを付けた。
親切にも、パンまで、つけてやった(リサイクルショップで4千円で売っていたホーム・ベーカリィを使ったお手製のものだ)。

料理を口に含んで、ダルマが言った。
「し、師匠! まるで、これはサバチーニの料理じゃないですかぁ!」

おまえ、サバチーニに行ったことがあるのか?

「いえ、ありませんけど」


小ぶりの包丁が目の前にある。

これで、突き刺してやろうか。

だが、4分52秒で全てを食い終わったダルマの嬉しそうな姿を見て、今日だけは犯罪に手を染めるのは、やめようと思った


そうは思ったが、命拾いをしたダルマが、食い終わったあとに、またローラの真似をしたのだ。


「師匠、満足です! キャハハ・・・・・・・ぺロッ!」


私は、包丁を手に取りたくなる自分を懸命に抑えた。




ものすごく疲れた日だった。



2011/10/14 AM 05:45:42 | Comment(1) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

哀れな極道

























(偉大なる電脳人、スティーブ・ジョブズ氏を哀悼)




休養中に、好ましからぬ相手から電話がかかってきた。

大宮の印刷会社からの仕事の依頼だ。
この会社の冷たい仕打ちに関しては、何回か書いたことがある。
私にとって、それは苦痛以外の何ものでもない仕事だった。

だから、埼玉から武蔵野に引っ越すにあたって、お付き合いをやめさせていただくことにした。
しかし、4ヶ月ほど前、突然無礼な電話がかかってきて、私はその態度に怒り、「小僧!」と言って仕事を断ったのである。
その後、印刷会社の社長が直々に武蔵野まで足を運んできて謝ってくれたのだが、私の心は晴れなかった。

そんなわだかまりが消えないうちにかかってきた電話。

当然のことながら、私は機嫌が悪かった。
それに、休養中に、俺は不愉快な仕事はもうしない、と心に決めたのである。
だから、断った。

しかし、小僧は「断られたら、困ります。俺が社長に怒られます」と言うのである。

それは、あなたの側の問題だ、と私が言うと、小僧は「仕事は、そんな甘いもんじゃないでしょう! 仕事を断るなんて、この厳しい社会で、許されることじゃないでしょう!」と逆ギレしたのだ。


では聞きますが、あなたはどんなに厳しい修羅場をくぐってきたんですか。
それを、お聞かせください。
その話の内容によっては、仕事をお請けいたしましょう。


「そ、それは・・・・・・」

答えがなかったので、電話を切った。

その後、社長から直に電話がかかってきたので、私は自分の感情を素直に言葉にして、丁重に断った。

あんな小僧からの仕事の依頼は請けねえよ! と啖呵を切りたかったのだが、それは大人げないので我慢した。

私も、だいぶ大人になったものだ。



そして、休養中に、私がしなければいけない最大のこと。

それを果たしに、9月28日、横浜のススキダの事務所まで行ってきた。

極道顔の売れっ子コピーライター。
期待していたが、小泉今日子に似たススキダの奥さんは、いなかった。
父親が入院したというので、実家の香港まで里帰りをしたと言う。

極道顔の野獣と事務所に二人きり。
サバイバルナイフを持って来なかったことを後悔した。


「考えは変わらないのか」とススキダに聞かれた。

そうよ、私たち、もうお別れよ、と答えた。

すると「おまえなあ、こんな大事な話のときに、つまらない冗談はよせよ」と睨まれた。

こんな大事な話のときに、ビール一本出さないおまえも非常識じゃないのか。

ススキダが、舌打ちをしながら、スーパードライの缶を目の前に置いた。

枝豆を要求したら怒るだろうか、と一瞬思ったが、怒るに決まっているだろうから、要求するのは、やめた。
俺は、常識人で、しかも冷静だ。


スガ君も、ラーメン店からは手を引くと言っている。

「それは、スガさんから直接聞いた。意思は固いようだな」

去年の11月25日に飯田橋にオープンしたラーメン屋。
スガ君は、その店のオーナーだ。
そして、京橋の企画会社社長、イケメンのウチダ氏と私が、多忙のスガ君に代わって、開店準備を推進した。

そこに、途中からススキダが加わった。

「幸せなラーメン屋さん」という誰もが笑うようなコンセプトを掲げて走り出した企画は、いつの間にか、ウチダ氏とススキダのものになっていた。

だから、今年1月オープンの予定だったものが、昨年の11月25日に勝手に開店が早まった。
オーナーのスガ君に、一言の断りもなしに、だ。

それは、ビジネスとして、一番やっちゃいけないことだろう、と私は怒った。

それに対しての言い訳が、つまらないことだったので、私は尚さら怒った。

「店の家賃は、9月から払っている。来年の1月まで待つのは、金の無駄だ。だから早めた」

家賃は、オーナーのスガ君が支払っている。
常識的に考えて、スガ君の了承を得るのが、スジってもんだろ。

「近くに、同じように1月にオープンするラーメン屋があることがわかった。先手をとりたかったんだ」

それは、オーナーをないがしろにする理由になっていないな。


それに、おまえたちは、完全に最初のコンセプトを無視している。
おまえたちは、俺たちが言う「幸せなラーメン屋さん」というのを馬鹿にしているんじゃないか。

むかしスガ君が静岡でやっていたラーメン屋は、4年半で店を畳んだが、あの店の客は、いつも笑顔だったよ。
常連さんが多かったこともあるが、来る客のほとんどが、厨房にいるスガ君に声をかけるんだ。
そのときは、誰もが嬉しそうな顔をしていた。

だが、飯田橋の店はどうだ?
鉢巻きを締めた店長代理が、眉間にシワを寄せて「似非ラーメン道」を気取る。
店員が、必要以上にでかい声で「イラッシャイマセ!」と叫ぶ。
お客さんは黙々と食うだけで、笑顔はない。

そんな居心地の悪い空間をスガ君と俺は、望んだことはない。
プロが作るラーメンは旨いのが当たり前。
俺は、料理人の眉間のシワを見るために、ラーメンを食いに行くわけじゃないんだ。

客に、自分の「ラーメン道」を押し付けるのは、俺たちが一番嫌うことだ。

アピールするのは、ラーメンの旨さだけでいい。
それ以外の「ふり」は、いらないんだよ。

あれは、スガ君の店じゃない。

だから、俺たちは、降りる。

無責任だと罵られるのは覚悟の上だ。
しかし、俺たちの夢が叶わないプロジェクトを、これ以上続けるのは、もう沢山だ。


ビールを飲み干した。

ソファの背にもたれたススキダが、小さく息を吐いた。

そして、言った。
「まあ、おまえの言うことも、わからないではない。
俺も歯車が狂っているな、と感じることが、ある。
しかし、動き出した車から途中で降りないのが、俺のポリシーだ。
だから、俺は、降りたりはしない」


じゃあ、話は、これで終わりだ。

話の終わりをハッキリさせるために、俺にもう一本、スーパードライを恵んでくれないか?

思いのほか素直に、目の前にスーパードライの缶が置かれた。

どこから見ても極道顔のススキダに聞いてみた。


奥さんに逃げられたから、メシも満足に食っていないんじゃないか?


すると、「逃げられたんじゃねえ!」と凄い剣幕で怒鳴られた。

俺より2歳下のくせに、何だ、そのでかい態度は、と思ったが、そんなことを言えるはずもなく、怯えながらスーパードライを飲んだ。


(怯えながら)じゃ、じゃあ、な、何か昼メシを作ろうかな。
腹も減ったことだし・・・・・・。

冷蔵庫を開けても、ほとんど何もなかったが、とりあえず有り合わせのもので、昼メシを作った。

それが、上の画像だ。

キャベツ、豆腐、ツナ、ウィンナ、ブロッコリ、そして少し傷みかけのカリフラワを使って、豆腐ツナコロッケを作った。
これに、ご飯と味噌汁を付けた。

43歳とは思えないほど愛らしい容姿の奥さんに捨てられた極道顔の野獣は、ほとんど声を発することをせず、3分で全てを食い終わった(俺の分も食いやがった)。



その姿は、哀れさに溢れていた。



哀れな極道顔のコピーライターを置き去りにして、私は横浜ジョイナスのカレーハウス・リオに立ち寄り、ナスチーズカレーを食った。


たいへん、おいしかった。



2011/10/11 AM 06:06:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

原因は視力低下
休養中、二番目にしたのは、テニスだった。

9月24日。
三年ぶりのテニス。
相手は、大学時代の友人、カネコの娘・ショウコだ。

ショウコとは、半年ぶりに会った。
ショウコの子どもも、もうすぐ二歳半。
愛想のいい活動的な女の子だ。

その隣に亭主のマサがいる。
ショウコもマサも、大学の後輩だ。
ショウコは、私のことを「サトルさん」と呼ぶが、マサは「先輩」と言う。

先輩づらをするのは性に合わないが、他に呼びようがないらしいので、我慢している。

マサは、テニスが下手くそなので、私の相手をするのは、ショウコの方だ。
ショウコとテニスをするのは、ショウコが高校2年のとき以来だから、5年ぶりになる。

ショウコには、私がテニスを教えた。
ショウコが小学校6年のときだった。
筋がいい、と褒めたのを喜んで、ショウコは、中学、高校でテニス部に入った。

中学のときも高校のときも、東京都でベスト8に入ったから、そこそこの腕はあると言っていいだろう。
しかし、ショウコは、私に勝ったことがない。

何セットか取られたことはあるが、私がショウコ相手にゲームを落としたことはない。

つまり、実力差は、かなりあると言っていい。


だが、今回は、簡単に負けた。
2ゲームやったが、2回ともストレート負けだった。


ショウコが特別うまくなったということではない。
ショウコも、3年ぶりのテニスだと言っている。

では、私の方が年の影響で体力が落ちたのか、と言えば、そうではない。
ショウコの打つ球に、体は楽についていったのだ。

ただ、ラケットのスイートスポットを外す確率が、極端に増えた。
打ち損じが多すぎた。

これでは、勝てない。

「サトルさんらしくないよね」
ショウコに同情された。

マサには、「先輩、体は確実に球の位置までついて行ってるし、スイングも早いのに、もったいないですよね」と、これまた同情された。

そして、ショウコに「見えないんじゃない?」と見破られた。


そうなのだ。
球が、見えないのである。

視力が、極端に落ちていた。
それに気づかないでいた。

私の右目は、20年近く前、右耳が突発性難聴を患ってから、なぜか視力も落ちた。
0.4あった視力が、0.02程度に落ちた。
しかし、左目はまだ0.4の視力があった。

0.4あれば、日常生活に、それほど支障はない。
メガネをかければ、仕事に支障をきたすこともなかった。

普通にやれていた、と思っていた。

今回のテニスでも、ショウコのラケットに球が当たる音で、大体の見当をつけて、球を追いかけた。
そして、いくつかの判断ミスはあったが、一応ショウコの球の位置は把握できたのだ。

だが、ラケットを振る寸前、手元に来た球の位置が、まったくわからなかった。
勘で振るしかない。
だから、スイートスポットを外したのだ。


「私の顔が見える?」
ショウコが、私の50センチほど前に立った。

肌が荒れているのは、わかる、と答えた。

ラケットで頭を叩かれた。

「目医者に行ってこい、このクソオヤジ!」

医者はヤダもん、と言ったら、デコピンを食らった。

カネコが、「うちの娘は、暴力娘だぜ。すぐ足と手が出るんだ」と言っていたのを思い出した。
ガセネタでは、なかったようだ。


暴力的に、メガネの量販店に拉致された。

視力を計ってもらったら、右が0.02、左が0.05だった。

こんなに悪くなっていたんだぁ、と他人事のように言ったら、「のんきなこと、言ってる場合じゃない!」とショウコに怒られた。
怒られはしたが、殴られなかったので、安堵した。


もう暴力は、嫌だ。


眼鏡の出来上がりが明日になると言われたので、みんなでメシを食うことにした。

2歳児がいるので、ガストにした。

2歳児は、五目けんちんうどんとプリン。
私は焼きギョーザと生ビール。

マサと暴力妻は、ツインタワーハンバーグを頼んだ。
千キロ近いカロリーのヘビーなやつだ。

そんなに太りたいのか、と言ったら、またデコピンを食らった。

目が見えていたら簡単によけられたのに、と小声で言ったら、右手の人差し指と中指が、目の前まで飛んできた。
危うく、目潰しを受けるところだった。

大変なやつを嫁に貰ったな、とマサに同情の目を向けた。
すると「いえ、先輩。彼女は、俺には、そんなことはしませんから」と、余裕の笑顔を返された。


差別だ。


「でも、サトルさん、その見えない目で、よく仕事ができたね」
ショウコが、真顔で言う。

確かに、そうだった。
今にして思えば、見えづらいと感じたことは、あった。

しかし、今までの経験で、視力の衰えはカバーできたのだと思う。
慣れた環境で慣れた工程を踏んで作業をしているから、それほど不便は感じなかったのではないだろうか。

ただ、肉体は正直だから、視力の衰えによる視神経の使いすぎで、徐々にダメージが蓄積されていったのだろう。
最近、体が不調なときと、そうでないときの差が極端だったのは、そのせいだ。

たとえば、20時間近くモニタと向かい合っていた次の日の朝は、頭が重くなるし、体もだるかった。
しかし、8時間程度の仕事量では、その現象は起きなかった。


つまり、体の不調は、極端な視力の低下から来ていたのだ。


それに、気づかなかった。
いま初めて気づいた。

単純なことだったのだ。


「バカだねえ。そんなことにも気づかないなんて。
老後が心配だよ。
もしかしたら、自分が死んだことにも気づかないんじゃない?」


え? 俺は、もう死んでいるのか?


「そうだ・・・・・・おまえはもう・・・・・死んでいる」




ギョーザを口に含んだまま死んだふりをしたら、マサと2歳児に笑われた。




2011/10/08 AM 08:28:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

クジラの竜田揚げ
休養中に、真っ先にしたのは、尾崎と会うことだった。

用があるわけではない。

ただ、無意識と言っていい発作的な動作で、iPhoneの「連絡先」の項目の中から「尾崎」の文字を押していたのだ。

酒を奢ってくれ、と私がいきなり言ったとき、尾崎は乾いた声で「いつだ」とだけ答えた。

今だ、と私が言うと、「1時間で出てこれるか」と尾崎が言った。


1時間後、中野ブロードウェイ裏の料理屋の前で、尾崎と落ち合った。

「個室が、ひとつだけ、あるんだが」

おまえと個室で何をしようってんだ。
俺たちは、そんな仲じゃないだろう。

「そう言われれば、な」
薄く笑った尾崎が、店の戸を開けた。

カウンターとテーブル席。
テーブル席は、6つあった。
奥が、個室らしい。

9月22日午後5時47分。
客は、カウンターに二人いるだけだった。

店長らしい人に、一番奥のテーブル席を勧められた。
店に入ったとき、尾崎にお辞儀をしたから、馴染みの店なのだろう。

「何を頼む?」

刺身の盛り合わせと生ビール。

「俺は、馬刺しを頼むが、二人前にするか」

馬は乗るもので、食うものじゃない。

私の無駄口を完全に無視して、尾崎は「恵実だがな」と下を向いて言った。
「腹がでかいのを、おまえに見せたくないから今日は遠慮させてもらうとよ」

もうそろそろ十ヶ月になるか。
確かに腹は大きくなっているに違いない。

一人目のときも同じことを言っていたが、なぜ見られたくないのかを想像しても意味がないので、私はただ黙って頷いた。


ジョッキで乾杯。

尾崎は早速、馬刺しに手を伸ばし、半分以上を胃袋に収めた。
そして、残りの馬刺しを生ビールとともに、流し込んだ。

相変わらず、食うのが早い。

尾崎の場合、食うというより、飲むといったほうがいいかもしれない。
噛むことを知らない野生動物を思わせる食い方だ。

まるで、敵に襲われることを絶えず想定して、食えるときに食うという肉食系の本能を感じさせる食い方、と言ったらいいか。

二皿目のイカそーめんも、尾崎は飲み込むように消費していた。

私はと言えば、刺身ふた切れで、ジョッキを一杯のペースだ。

対照的な食い方だ。

ただ、どちらも食い物にほとんど執着しない、という点では似通っている二人だとも言えた。

尾崎の三皿目は、ピーマンの肉詰めだったが、やはり大きな肉詰めを飲み込むように食った。

私は、刺身を六切れだったから、ジョッキを3杯消費したところだ。


会話は、ほとんどない。
尾崎とは、いつもそうだ。

目を合わせることもしない。

こんな付き合いが、25年以上続いている。

居心地が悪いとは、一度も感じたことがない。

ただ二人の空気感が、同期しているな、と感じることがよくある。
その空気感を感じたいために、私は尾崎と酒を飲むのだと思う。

尾崎が、どう感じているかは、知らない。

尾崎の妻の恵実からは、「怪しい二人」と言われているが、そう言われても、二人ともただ苦笑いで頷くだけだ。


怪しい尾崎が、四皿目のツクネの串刺しを2杯目のビールで流し込んだ。

怪しい私は、ハマチを二切れ、4杯目のジョッキだ。


二人して、ビールを流し込んだあとで、大きく息を吐いた。

そして、尾崎が言った。

「無理はするなよ。仕事の出来ないやつほど、休みたがらないものだ。俺はおまえが仕事ができないとは思っていないが、今のままでは、できないやつになってしまうかもしれん」

尾崎が顔を上げた。
今日初めて、目が合った。

「休む勇気を持て。おまえの疲れた顔は、見たくない」

一瞬合った尾崎の目線が、メニューの方に流れた。


クジラの竜田揚げ。
私がそう言うと、尾崎が「俺も今それを頼もうと思ったところだ」とカウンターの方を向いた。

耳の後ろに、白髪の束が見えた。

ああ、俺と同じだ、と思ったら、なぜか嬉しくなった。


二人して、クジラの竜田揚げを味わいながら食った。
この時だけは、尾崎は、飲み込もうとしなかった。


「うまいな」

ああ、うまい。


尾崎との食事は、やはり楽しい。




2011/10/04 AM 08:00:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

明日が休養最終日





































昨日は、小金井公園に行った。

朝、家族に飯を食わせ、送り出してから、9時前に出かけた。

朝から蒸し暑い日だった。

自転車で小金井公園まで行き、いつもの木陰に入り込み、レジャーシートを敷いて寝た。

目覚めたのは、12時15分前。
iPhoneに繋げた小型スピーカーからは、東京事変の「遭難」が流れていた。

起きるなり、保冷バッグに入れたクリアアサヒを取り出し、一気に250ccほど飲んだ。
そして、普通の2.87倍はあるオニギリを出して、かぶりついた。
具は、豚キムチだ。

朝昼兼用の食事。

5分で食い終わり、飲み終わって、また寝た。

起きたのは、午後2時20分過ぎ。

2本目のクリアアサヒを飲みながら、目の前の光景をカシャッ。
それが、上の画像。

小金井公園を一周して、帰宅の途に。


その途中で、見かけたラーメン屋さん。

拉麺工房「絵夢」。

汚い店構えだったが、小腹がすいていたので、入った。

醤油ラーメンを頼んだ(下の画像)。
煮干の味が濃厚の品のあるスープだった。

麺は、やや固めだが、見事にスープに絡んでいた。

うまいな、と思った。

これで、一杯、なんと155円!

破格ではないか!
儲かるのか、と心配になった。



という件は、冗談です。

このラーメンは、我が家のラーメン。

冷凍保存しておいた鶏がらスープに、煮干を大量に投入し、ダシを取る。
それに、二種類の中華ドレッシングを混ぜ入れ、醤油と塩で味を整える。
すると、煮干のダシが上品にきいた絶品のスープが出来上がる。

麺は、市販の生ラーメンを1分50秒茹でて、スープに投入(麺は少し腰があったほうが絶対にうまい、というのが私のこだわり)。

あとは、ごま油で炒めたモヤシとカニカマ。
ゆでたまご、メンマ、自家製チャーシュー、刻みネギ、ナルトをトッピング。

4人前作ると、一杯あたりの単価が155円になる。

これは、うまいですよ。
画像にはないが、この日は、麻婆春雨がサイドメニューだった。
これは、激辛だが、上品な煮干のスープに合うといって、家族の評判もいい。





さて、休みは、今日を入れて二日。



綺麗な足のネエちゃんを探しに、吉祥寺まで行きますかね(ド変態)。





2011/10/01 AM 10:33:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | [料理]



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