Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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ある人の星野仙一論
唯一レギュラーの仕事をいただいている埼玉に本社があるドラッグストア。

担当者が二人、インフルエンザでダウンした(季節外れ?)。

ということもあって、今回打ち合わせをしたのは、社長だった。
この社長に関しては、何度か書いたことがあるが、とにかく人格者である。

ただ、あまり褒めると怒られるので、今回は簡単に。

社長は、伊豆高原に別荘を自己所有しているが、これはほとんど社員やパートの保養所になっている。
泊まるのは、もちろん無料。
夕食も、社長が近くのレストランと個人的に提携しているので、無料だという。

社長は、ポケットマネーで、社員旅行の積立をしている。
そして、今回その積み立てた全額を赤十字に寄付したという。

さらに、今年の社員旅行を断念するお詫びに、それと同じ金額を社員に分配したというのだ。
つまり、倍の金額を、社長はポケットマネーから支払ったことになる。
重ねて言うが、会社の金ではない。
すべて社長のポケットマネーである。
(これは、社長本人からではなく、事務の人から聞いた話)

なかなか、できることではない。


社長と私は同い年だ。

共通点と言えば、人を叱らないということとアンチ巨人ということだけ。

あとは、比較するのが申し訳ないほど、社長の人格は、圧倒するほどの神々しさでそびえ立っている。

その特級の人格を持つ社長との共通点を、昨日世間話の中で、もうひとつ見つけた。


「星野監督、あの人は、感心しませんねえ」


今年からプロ野球チーム楽天の指揮をとる星野仙一氏のことである。

「闘将」の冠をつけた、ただの「闘犬」
あるいは、吠えることで羊の群れを恐怖で操る牧羊犬。

「日本人は、『燃える人』とか『熱い人』というと、それだけで仕事熱心な人と好意的に受け取って、無条件で認めてしまうところがありますね。燃える人が、他人を叱って、ときに暴力を振るっても許される。それって、僕には指導される側の人格と可能性を無視しているように思えるんですけどねえ」

意外なほど、ご立腹である。

「相手の人格を尊重するのは、人間関係を築く上で、一番大事なことです。それを怒鳴ったり暴力的な示威行動で人をコントロールするなんて、指導者として一番レベルの低い行動です。指導者として最低です。
あんな手法が認められる世界は、日本の監獄だけですよ。海外の監獄は、もっとまともです。人間の尊厳を保っています。
つまり、星野監督は日本の監獄の看守と同じ。看守的な支配方法を野球に応用している特別な人格を持った人です。
僕は、絶対に認めることができません」

実は、これはかなり要約した文章である。
社長は、20分以上、星野氏の指導方法について辛辣な意見を述べた。
それは、普段の社長の性格からは想像できないくらい厳しいものだった。

社長はこうも言った。
「本当に指導力に自信のある人は、あんなに部下を萎縮させる方法は取りませんよ。それで選手の成績が上がったとしても、おそらく長続きはしないでしょう。一過性のものです。ただ恐怖でコントロールされているだけですから、彼が辞めてしまったら、その効果はなくなると思いますよ」

社長とは、真逆の位置にいる星野仙一氏。

しかし、社長はなぜそこまで、星野氏に批判的なんだろう。

「僕は、今の会社を立ち上げる前に、6年間会社勤めをしていました。その会社の社長が、星野さんと全く同じことをしていたんですよ。
部下をみんなの前で叱責したり、時にビンタしたりで、周りはみな萎縮していましたね。そして、業績が上がると俺の経営能力のおかげだと言って上機嫌になるんです。逆に下がると、怒鳴り散らしていましたね。机を蹴飛ばすこともありました。
業績が上がっても給料やボーナスは一緒。下がると、ペナルティだと言って、仕事もないのに、社員全員に8時までの残業を命令するんです。
仕事がないんですから、その時間は、社長の説教か自慢話を正座して聞かされるんです。
それを毎日のように聞かされながら、僕は、絶対にあんな経営者にはなりたくないと、反面教師にしたんです。
だから、僕は、会社を立ち上げるとき、お客様と社員のための会社を作ろうと思ったんですよ。
経営者に、自己満足のパフォーマンスはいらない。
熱いパフォーマンスにコントロールされた社員は、自分の力を自分では計れません。
熱気が覚めたら、きっと自分を見失うでしょう。彼らは自主的に力をつけたわけではないんですから。
僕はいつも思っているんです。会社も社員も、僕のものじゃないって。経営者は黒衣(くろご)でいいんです。
経営者が、表向きに熱くなる必要はありません。陰で熱くなればいいんです。
そして、その秘められた熱さは、お客様と社員にだけ向けられればいい。
僕は、そう思っています。
だから、嫌いですね・・・・・・・あの人」


そのご意見、もちろん異論のある人は沢山いるでしょうが、俺は、社長を支持します。



2011/05/14 AM 07:39:43 | Comment(2) | TrackBack(0) | [日記]



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