Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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できの悪いサスペンス
天気予報に騙された。

東京に雪が降った14日夜。
午後4時の段階では、まとまった雪が降るなんて言っていなかった。

低気圧が関東地方の内陸部を通るので、降っても雨かみぞれだろう、という予報だった。
直前の予報なのだから、低気圧の進路は完全に把握されているものだと思っていた。

長期の予報なら、不測の事態が絡めば、予測が狂うことはありうるが、直前の予報だったら外すことはないと、普通なら考える。
つまり信用していたのだ。


14日の午後、実の姉から11回留守番電話が吹き込まれていた。

姉が、わけのわからない留守電を吹き込むのは毎度のことなのだが、今回は母の体のことを告げようとしていたようだ。
ただ、一体何を言いたいのか、何を伝えたいのか、留守電の内容では、まったく把握できなかった。

長年の飲酒の影響で、滑舌が異常なほど悪い。
そして、これは子どものときからのことだが、いつも話が前後するから、話の筋が読めないことが多い。

話している最中に、違うことに意識が捕らわれるから、そのたびに話がいつも飛躍する。
話の前段と後段が、まったく違う種類のものになることが多く、結末が当初とは予測のつかないものになる。

たとえば、医者の悪口を言っていたと思ったら、結論は自分は犬が嫌いだ、というようなことになる。
豆腐が・・・・・という話が、5秒後にはマンションの階段が滑るという話になり、5秒後には薬が見当たらないという結論に至る。

医者の悪口の結論が、ダックスフントは醜いことになるなど誰も予測ができないし、豆腐の話が薬に変わる転機を、私はまったく読むことができない。

それが、わずか20秒ほどの会話で、そうなるのだから、姉の話を真面目に聞くというのが、いかに無駄かというのを私は身を持って知っているのだが、親切で人間愛にあふれた人は、そうは思わないようである。

人が言うことには、必ず理由があるのですから、すべてを受け入れるべきです。


そうですか。
わかりました。


だから、今回、私は受け入れた。

姉が、意味不明ではあるが、母の体調を気遣って11回も電話をしてきたのだから、私は新丸子に行くことに決めたのである。

一応念のため、母の携帯電話に電話をしてみたが、「電話を取ることができません」のアナウンスが流れていた。

少し、不安になった。


14日は、同業者のニシダ君から頼まれたフリーペーパーの編集の校了日である。
午後4時までに、この仕事を終えないと、私は自由にならない。

天気予報をチェックしつつ、仕事を高速で仕上げた。
そして、仕上げを送ってすぐ、ニシダ君から了解のメールをもらった。

あとは、家族の晩メシ。

バレンタインデー。
ということで、ハート型のハンバーグを作り、冷蔵庫で保存した。

これを晩メシどきになったら、耐熱皿に乗せたハンバーグにトマトソースをぶっ掛け、一個当たりオーブンで7分ほど温めるように、ヨメに指示しておいた。
付け合せは、知り合いからもらった手作りのソーセージを塩茹でしたものと、自家製のザワークラウトだ。

近所の友人から、原付バイクを借りる段取りをして、また天気予報をチェック。
午後5時前の時点で、「雨またはみぞれ」の予報は変わっていなかった。

それなら問題ないだろう。
雨が激しくなったって、こっちにはカッパがある。

雨なんか「屁のカッパだ」(?)

ということで、午後5時過ぎに、原付にまたがった。

途中、ご立派なみぞれが降ってきたが、カッパにものを言わせて、6時前に新丸子の実家に予定通り到着した。

予想していたことではあったが、母は、元気だった。
私の顔を見て、不思議そうな顔をしていた。

母に「この雨の中、なんで来たの?」という当たり前のことを言われた。


いや・・・・、まあ・・・・・ご機嫌うかがいかな。

ハハハ、元気そうで、何より・・・・・。


せっかく訪問したので、晩メシに、シメジとコンニャクの即席混ぜご飯とホウレン草のおひたし、油揚げとオクラのソテーの上にカリカリベーコンを乗せたもの、大根の千切りの味噌汁をチャチャッと作って、食卓に並べた。

一緒に食べましょうと言われたが、窓の外を見ると、みぞれが雪に変わっとるやないか〜い!

慌ててカッパを着込み、ヘルメットをかぶって、また原付に乗った。
午後7時25分。

慌しいことだ。

オレは、結局実家に晩メシを作りに行っただけか。

外は、大雪。
まだ道に雪は積もってはいなかったが、大粒の重たい雪が上から容赦なく落ちてくる。

寒い。

天気予報は、雨かみぞれだったよな。
低気圧は、関東地方の内陸部を通過するから、まとまった雪に変わることはないって言っていたよな。


低気圧さんが、突然気が変わって、内陸部を通るのはイヤだもん! 沿岸部を通りたいんだもん! その方が景色がいいし、 って言い出したのか。

そんな子どものような我が儘を、気象庁は、なぜ許した!

「そのまま内陸部を通りましょうね。ダメでちゅよ、遠くに行っちゃ。目の届くところにいないと、危ないでちゅよ。はい! いい子は、こっち」と、なぜ教え諭せなかったのか。

指導力が、ないんじゃないの?


雪で、目が痛いじゃないか。
歩道側は、どんどんと雪が積もっているじゃないか。
危なくてスピードが出せないじゃないか。

どんどん視界が悪くなっていくじゃないか。

まるで吹雪じゃないか。

武蔵野に着く前から、公園は見事な雪景色。
車道にも雪が積もってきた。

ソロソロソロリと安全運転。

9時過ぎに家にたどり着いたころには、まるで雪の白川郷にいるような気持ちになった。
午後9時の雪景色は、きれいだった。

しかし、安物の長靴の中から寒気が全身を駆け上がってきて、歯がガチガチと震えた。


寒いじゃないか!


もう一度言わせてもらう。

たしか、午後4時過ぎの時点では、天気予報は、「雨かみぞれ」だった。

それが、なぜこんな大雪に?

しかも夜のニュースを見ていたら、誇らしげに、これから明け方にかけて雪はさらに降ります、と言っているではないか。


いったい、数時間後の低気圧の進路も予測できない「天気予報」って何?

結果がわかったあとで、解説されたって、少しもありがたみを感じない。
天気予報は、まるで最初から犯人がわかっている出来の悪いサスペンスのようなもの。

私には、気象予報士が、簡単なトリックの殺人事件を得意気に解説する無能な探偵のように見える。



母が私に持たせてくれた茄子の漬物が、ビチョビチョになってた。

これ、どうしてくれるんだ! 気象予報士!




2011/02/16 AM 06:48:04 | Comment(1) | TrackBack(0) | [日記]



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