Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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原付の旅 その1
今月の8日初稿予定の2種類の仕事は、6日の朝に終わった。

だから、少しだけ、自由な時間ができた。

そこで、武蔵野に越してきて、はじめてできた友人から、一日だけ原付バイクを借りることにした。

それを有意義に使いたいと思った。

7日朝4時半に起きて、家族の朝メシを作った。
そして、昼メシは4人分の弁当を作って置いておく。
夜メシは、冷凍保存したものが色々あるが、夜はクリームシチューを温めて食え、と冷蔵庫に貼り紙しておいた。

朝6時10分、まだ暗い中を出発。
吉祥寺に到着した。
(本当は、駒沢公園まで行ってジョギングをするつもりで、バッグにはジョギングウェアを入れていたのだが、あまりにも寒いので途中でめげて、行き先を変更したのだ)

吉祥寺は、放置自転車や放置バイクに対する規制が厳しい。
歩道に自転車を置いたりすると、すぐに持っていかれる。
その割りに自転車置き場が少ない。

吉祥寺は、自転車乗り、原付バイク乗りには、冷たい街である。
しかし、私は井の頭公園近くのマンションの駐輪場にスペースがあるのを知っているので、いつもそこに停めさせてもらうようにしている。
厳密に言えば、マンション関係者以外が利用してはいけないのだろうが、特別「使用禁止」とは書いていないので、都合よく拡大解釈をして使わせていただいている。

原付バイクを置き、駅まで歩く。
まだ暗い。人通りもほとんどない。
サンロードという商店街を少し行ってから、左に折れる。
そこに、インターネットカフェがある。

午前6時52分。
フラットなスペースのある個室を借りた。
5時間1100円だった。
ついでに毛布も借りた。

暗くて怪しい空間。
しかし、慣れれば天国である。
私を知っている人が誰もいない状況は、この上なく私を落ち着かせる。

ほぼ2年ぶりのネットカフェ(3回目)。
個室に入った私は、バッグから特大おにぎり(直径10センチくらい。具はエビマヨ。もちろん海苔で巻いてある)を出し、食いついた。
そして、350缶のクリアアサヒ。

いつもなら500缶を飲むところだが、今日は原付だ。
5時間でアルコールを抜くには、500ccは多すぎると判断して、350を選んだ。
私は規律に厳しい男なのだ(では飲むな、という声は聞かないことにする)。
飲み終わり、食い終わって、すぐに眠る体勢に。

目覚めたとき、パソコンの時間を見たら、8時33分だった。
1時間半程度眠ったようだ。
11時52分までが利用可能時間だから、まだ時間はかなりある。

この場合、選択肢は、いくつかある。
マンガを読む。
DVD映画を見る。
インターネットの世界を彷徨う。

しかし、マンガは目が疲れるので、鬱陶しい。
映画を見るには、時間が少々足りない。
インターネットは毎日見ているので、今さらという感じだ。

7日付のブログをアップしたら、また寝るしかないか。
自分の体内時計を信じて、頭のタイマーを1時間30分に設定した。
寝過ごしたら、超過料金を払えばいいだけのことだ。

眠った。

目覚めた。
時計を確認したら、11時41分だった。
私は、素晴らしい体内時計を持っていると、自分を誇らしく思った。

アルコールが体内に残っていないか、確認した。
残っていない自信はあったが、念のため、ブラックコーヒーを一気飲みした。
そして、トイレに。

体が軽い。
その軽さを意識しながら、原付バイクを置いたマンションまで歩いた。
原付クンは、同じ場所に行儀よく待っていてくれた。
いい子だ。

次は、荻窪
昨年12月に待望の赤ちゃんが生まれた友人のWEBデザイナー・タカダ君(通称ダルマ)の家に、新年のご挨拶をするために向かった。

仕事場兼用の3LDKのマンション。
LDKのベビーベッドに、タカダ家の主役の赤ちゃんが眠っていた。
生まれたばかりの頃は、地球外生命体の姿形をしていたが、一ヶ月もたつと地球人の姿に変わっていた。

赤ん坊の、その変身能力に驚く。
ただ、父親であるダルマに面影が似ているのが、気の毒といえば気の毒。
微笑みの天使・トモチャン似だったら、未来は明るかっただろうに・・・。

まあ、しかし、地球人に変身できたのだから、それで取りあえず良しとするか。
あとはダルマさんちの問題だ。

昼メシ時。
事前に電話で連絡したとおり、昼メシは私が作る。

フィットチーネを使った料理。
明太子と生クリーム、にんにくのみじん切り、しょう油、粗挽きコショウ、オリーブオイルでソースを作り、パスタと和える。
それに、きざみ海苔をまぶせば、フィットチーネon明太子クリームの出来上がり。

他に、オニオングラタンスープ。
サラダは、サラダ菜の上に、まぐろを薄く切って散りばめ、カッテージチーズ、ケッパーのピクルス、クルトンを散らす。そして、さらにその上に温泉玉子をのせた贅沢なもの。
ドレッシングは、麺つゆとワインビネガー、塩コショウ、砂糖で作る。
なかなか高級感あふれるドレッシングができたと、痔が爺さん、いや自画自賛。

タカダ君、トモちゃん、できあがり〜!

銀河高原ビールの中ビンを飲みながら、乾杯。
短期間で母親の顔になった、トモちゃんの幸せそうな顔を見ながら食うイタリアンは、最高だ。
横にむさくるしい男がいなければ、高級イタリアンレストランで食事をしていると錯覚したことだろう。

メシを食いながら、今年も、むさくるしい空気を惜しげもなく発散する生き物が言う。
「師匠。銀河高原ビール、持って帰りますかぁ?」

いや、今日は原付の旅なんだ。
余計な荷物は邪魔になるから、俺のアパートに宅急便で送っておいてくれ。

「師匠。原付で来て、ビールはまずいんじゃないですか」

いや、銀河高原ビールは、まずくないぞ。
君という存在の方が、俺にはマズく思えるが・・・・・。

「いや、その不味いではなくて、いけない、という意味なんですが」

だから、酔いを醒ましてから帰ろうと思う。
悪いが、寝る場所を提供してくれ。
廊下でも、脱衣場でも、トイレマットの上でも、キッチンのまな板の上でもいい。
俺は、どこででも寝られるから。

「じゃあ、俺のベッドで」

それは、イヤだ!
気持ちが悪い!

君の仕事場に、ソファがあったと思うが、そこを貸してくれないか。
あと、毛布が一枚余っていたら、貸して欲しい。
できれば、君の匂いが付いていない毛布が望ましい。
トモちゃんの匂い付きなどという、贅沢なことは言わないから。

「いや、新品のが一枚ありますから、それを使ってください。でも、あのソファじゃ、狭くないですか。師匠、背がでかいから窮屈だと思いますよ」

俺の特技を知らないな。
俺は、寝ている時だけ縮むことができるんだよ。
だが、その姿を見たものは、必ず呪い殺されるんだ。
だから、決して覗かないでください。

「はいはい」

ということで、事務所の端のソファで、寝させてもらうことにした。


この話、次回に続きます。



2011/01/09 AM 08:53:07 | Comment(2) | TrackBack(0) | [日記]



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