Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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平和家族
酔っ払いの喧嘩に大騒ぎしている日本は、平和な国だ。

と思っているのだが、エビ様ファンを敵に回したくないので、平和な家族の話を。


高校受験。
さいたま市に住んでいたとき、娘の中学の同級生の9割以上が学習塾に通っていた。

我が家のヨメは、人と同じことをすると落ち着くという平均的な日本人の習性を持っていたから、「塾に行かせましょうよ」と絶えず提案したが、私は毎回それを却下した。

どうして塾に行かせるの?
「みんなが行ってるから」

却下!

娘も「必要なし」というから、私は娘の意志を尊重した。

今年の春、武蔵野に越してきて、教育熱が違うことに驚いた、というか、安心した。
中学3年の娘の同級生の半数近くが、塾に通っていないという。
高校受験真っ只中ではあるが、意外とのんびり構えているように見える。

さらに、娘が特に親しくしているお友だち5人は、一人も塾に通っていないという。
これは、なかなかいい環境ではないか、と私は思った。

ここには、少なくとも「みんなが塾に行くから、うちも通わせる」というような流れはない。
駅前に学習塾は溢れているが、それを冷静に受け止めている状況が、とても好ましい。
ただ、娘とその5人の成績は、みな上位4分の1のところに入っているというから、勉強の手を抜いているわけではないようだ。

「みんな」は、「みんな」なんだから、うちとは関係がない。
その思考方法は、とても私と合っている。

娘と仲良しの5人。
そのうちの一人は、今やレギュラーで、今年の7月から我が家に住みついている。

そのほかの4人は、言ってみれば「補欠」だが、この補欠たちも、入れ替わり立ち代り、我が家に泊まりに来る。あるいは、遊びに来て、メシを食って帰る。

そして、「マツコの家は、居心地いいわぁ〜」と言って、遠慮なく寝そべり、人前で平気で着替えたりもする。

礼儀を知らないのか、と思ったときもあったが、「晩メシ、食っていくか」とか「今日、泊まっていくか」と私が聞くと、誰もが正座をして「いいんですか? ありがとうございます!」と言って、頭を下げる。

その笑顔は、私を嬉しくさせる。

彼女たちがテレビで見るのは、CS放送のK-POPアーティストが出る番組が多い。
当然のことながら、それぞれお気に入りのアーティストは違うのだが、誰が出てもウットリとした目で「カッコイイ! カワイイ!」と感嘆の声を上げるから、誰でもいいのかな、とオジさんは思っている。

K-POPとJ-POPは、どこが違う? と考えて、私は、ある結論に至ったのだが、そのことは、いつか機会があったら書きたいと思う(言葉の違いだけではありません)。


昨日、ハードディスク録画をしておいた日本のTVドラマを見た。

娘は、音楽はK-POPを好むが、韓流ドラマは、ほとんど見ない。
見るのは、日本のドラマが主流だ。
娘は、小学2年生頃から、週に4、5本のドラマを見ているドラマ・マニアであり、評論家だ。

そして、娘はひとりで見るのを嫌がるという性質を持っていて、毎回私を巻き込もうとする。
しかし、私の仕事が混んだ時は、リアルタイムで見られないので、そのときは録画して、後で一緒に見ることになる。

テレビの前で、娘と私とポテトチップ、柿の種
思い返すと、もう8年も、そんな暮らしが続いている。

息子は、基本的にドラマは見ない。
ドキドキする展開や、「次回に続く」というのが嫌だからのようだ。
幼い頃から「プーさんアニメ」に親しんできたせいか、ドラマや映画、小説もアニメも「ほのぼの系」が好きだ。

つまり、根が優しい男なのである。

しかし、今回、息子がはまったのが、「ギルティ〜悪魔と契約した女〜」だった。
これは、題名が示すとおり、少しも「ほのぼの」とはしていない。
密度の濃い、女の復讐劇だ。

では、なぜ息子が、このドラマにはまったかというと、それは私の暗示のせいである。
2年以上前から、私が息子に、菅野美穂という女優さんは、いいよ、と何度も彼の脳にすり込ませていたからだ。
慎重な性格の息子には、最初は効き目がないように思えたが、目に見えない速度で少しずつ浸透していって、それまで連続ドラマを見たことがない息子が、今年の初めに、菅野美穂主演の「曲げられない女」を見始めたのである。

その姿を見て、私は心の中でガッツポーズをした(変な親ですか?)。

どうやら息子は、菅野美穂を気に入ったようである。

他にも、柴咲コウも暗示にかけたのだが、「目がきつくて、性格もきつそうだから、ヤダ」という拒絶にあった。

少し心が折れたが、まあ、あまり浮気をするのもよくないな、本命は一人に絞った方がいい、と自分を無理矢理納得させた(変な親、というより変なやつ?)。

ということで、ギルティを息子が見る。
娘も見る。ヨメも私も見る。
つまり、家族揃って見る。

今週の放送日、私は仕事が忙しかったので、それを録画しておいて、昨日の夜、家族で見た。
他にレギュラーの居候と娘の同級生がいた。
6人で「ギルティ第9話」鑑賞。

テーブルには、ポテトチップとフライドポテト、柿の種、ホットココア、クリアアサヒ。

刑事役の玉木宏が、辞表を提出する場面では、「辞めないで、玉木くん」と娘。
玉木のヒゲ面が「エロい」と息子。
「でも、イケメン」とヨメ。

ルポライター役の唐沢寿明がビルから飛び降りる場面では、「ウソだろ」と娘。
「好きになりかけていたのに」と息子。
「いい落ち方」とヨメ。

ドラマの最後、唐沢に託された原稿の入ったUSBメモリを持ち帰り、家のパソコンで、自分を陥れた張本人の名前を最後に打ち込む菅野美穂。

そこに玉木宏が飛び込んできて、「復讐なんかもうやめろ!」と叫ぶ。

その叫び方も「エロい」と息子。
「キャー、イケメン!」と娘とヨメ。

これは、絶対に抱き合うパターンだな、と冷静に先を読む私。

抱き合った。

そして、家族全員で、「来るか!?」。
「まさか、あの言葉が来るか?」

数秒遅れて、期待通り、玉木宏の「愛してる」。

きたぁー!

家族全員、スタンディングオベーション。

それを、不思議そうに見上げる娘の友だち二人。

しかし、画面では、もう一度玉木が「愛してる」。

すると、「おお、今度はあれが来るぞ!」とMさん一家。

期待通り、JUJUの「この夜を止めてよ」のエンディングテーマが流れる。


「愛してる」っていうあなたの言葉は、「さよなら」よりも哀しい〜


立ち上がったまま、全員でその歌を熱唱するMさん一家。

ドロドロした復讐劇を見て、これほど盛り上がる家族が、どこにいるだろうか。

はたして、娘の友だちに、少々怯えを含んだ呆れ顔で言われた。

「マツコんちって、なんか、平和だねえ、ってか、変!

しかし、我々は、そんな言葉を聞き流し、再び熱唱。


「愛してる」っていうあなたの言葉は、「さよなら」よりも哀しい〜


Mさんち、平和・・・・・である。





2010/12/11 AM 07:06:04 | Comment(3) | TrackBack(0) | [子育て]



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