Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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転校なんか?
ことばは、難しい。

今月18日午前中までに、初稿をあげる約束の仕事をいただいている。
それに関して、得意先から「まだできませんか?」と昨日電話を貰った。

約束の日にちまで、あと3日ある。
だから、「まだ・・・」と言われて、心の中でムッとした。

実は、もう出来上がっているのだが、そう急かすように言われると、「まだですね」と、つい言ってしまうのである。

だが、もしも、こんな風に言われたら、私の答えは確実に変わっていただろう。
「お忙しいところ、申し訳ありません。約束の日時よりは早いですが、念のため確認のお電話をしてみました。初稿の進行状況は、いかがでしょうか」

ああ、あれはもう、出来上がってます。
いつでも、お届けできます。

言い方次第で、お互いが幸せな気持ちになる。
しかし、三日も早い段階で、「まだできませんか?」と当然の権利のように言われたら、そんな親切心は浮かんでこない。
心が荒立つだけである。

それとは反対の経験を先週の木曜日にした。
仕事の打ち合わせを終えて、得意先の近くにある定食屋さんに、昼メシを食いに入った。

そこの定食は、日替わりが5百円。
ご飯が美味しくて、味噌汁は、お代わり自由。
昼メシ時は、いつも混んでいて相席になるが、1時を過ぎると、ゆったりと座れる。
その日は1時15分ごろ、入った。

日替わり定食は、ブリ大根とホウレン草のおひたしが、おかずだった。
しかし、ホウレン草のおひたしに鰹節がかかっていなかった。

おひたしには、鰹節が欲しいな。
小さなことだが、他の人のには、乗っかっているだろうかと見回してみたが、同じものを頼んでいる人がいなかったので、確認できなかった。

まあ、しかし、それはどうでもいいことだ、と思い直した。
主菜のブリ大根が、芸術的に美味しかったからだ。

そして、ときに奇跡は起きる。
店員のオバちゃんが、それに気付いてくれたのだ。
そのときの、オバちゃんの言い方がよかった。

「ああ、ごめんなさいね。カツオくんが行方不明だったわね」

ワカメちゃんは、味噌汁で頑張っていますけどね。

「でも、ワカメちゃんだけじゃ、ダメよねえ。兄妹だもの」

そう言いながら、オバちゃんは、カツオくんを大盛りにしてくれた。
その心遣いも含めて、ほうれん草のおひたしは、天文学的に美味かった。

だが、いいことばかりではない。
その日は、腹の立つこんなこともあった。

印刷会社のB社の社長からの電話。
「Mさん、なんでメンテナンスに来てくれないのかな。せっかくプリンタを使わせてやるって言ってるのに」

使わせてやる?
では、社長さん。
俺が、「メンテナンスをしてやる」って言ったら、どんな気がしますか。

「・・・・・・・・・」

なんだよ!
とたんに、ダンマリかよ!
大人げねえなあ!

そして、こんなこともあった。
中学2年の娘の転校の相談に、中学校に行ったときのことだ。

事情があって、転校を考えているのですが。

すると、担任の女教師が、まるで錆びた包丁で大根を切るように鈍(なま)った口調で、こう言ったのだ。
転校なんかして、どうするんですかぁ〜?」

私は、それを聞いたあと、大きく息を吸い込んで、ゆっくりと「日本語で」言ったのである。

「転校なんか」するつもりは、ありませんよ。
「転校を」する予定なんです。

それを聞いた女教師は、はじめてスワヒリ語を聞いた人のような目をして、「意味ワカンナーイ!」という顔で、私を見つめていた。
その少し白痴的な表情を見て、私は思った。

教師というのは、日本語の細かい機微を知らなくても、なれる職業らしい、と。



2010/03/16 AM 06:45:31 | Comment(3) | TrackBack(0) | [日記]



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