Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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イライラ その1
よく人に道を尋ねられる。

そのことは、一回このブログで書いたことがある。

なぜ頻繁に、人に道を尋ねられるのか。
きっと、私が暇そうに見えるからだろう。
そして、私の全身からは、こいつなら突然道を聞いても拒絶されないだろうという「お人よしオーラ」が出ているのかもしれない、という推測も成り立つ。

昨日の昼前、東横線日吉駅から遠く離れた病院向かいの薬局に、姉の抗がん剤の薬代を支払いに行った。
ひと月の抗がん剤の費用が、8万円弱!
年間、約百万円。

それを大金持ちの友人から借りているという私の「たかり体質」に関しては、世間の批判も多いようだがが、「貧乏体質」が直らない限りそれは無理なので、友だちにはいつもご迷惑をかけている。

反省してますよ! 本当に反省してるんですから!(口だけ?)

月初めに、姉が薬局に抗がん剤を取りに行く。
そして、その数時間後に私が薬局に代金を支払いに行く。
姉とは、時間差で顔を合わせないようにしている。

顔を合わせると、蓄積された「何か」が私の体の奥底から噴出してくるからだ。

それを簡単に言うと、「イライラする」と言うことだ。

その「何か」が厄介だから、私は姉とは顔を合わせない。
できれば、一生顔を合わせたくない、とも思っている。

東横線日吉駅から病院まで、2キロ強。
タクシーなら7、8分。
バスなら10数分。

しかし、その程度の距離なら、私は歩くのだ。
私は時速7キロで歩くことができるので、その距離を20分以内で到達できる。

知らない人が見たら、「なんだ、あいつ! 競争でもしているのか」としか見えないスピードで、一心不乱に歩く。
薬局で支払いを終えた後、いつものように時速7キロで歩いていた。

狂ったようなスピードだ。
普通の人の倍近い速さで歩いているのだ。
その姿を見たら、急いでいる、と思うのが普通である。

そんなやつに話しかける人間がいるはずがない。
私だったら、遠慮して話しかけたりはしない。

だが、そんなときでも、私は呼び止められるのだ。

「すみません。イダ病院には、どう行ったらいいのでしょうか」

日吉駅まであと200メートルほど。
憂鬱な支払いを終えて、東横線に乗るという至福の時間がすぐそこに待っているのに、商店街の真っ只中で、私は呼び止められた。

まわりを見渡すと、平和そうに歩いている人々が、溢れているというのに・・・・・。

時速7キロで歩いている俺を呼び止めるなよ。
なんだよ! おまえ、鼻の頭に汗なんか浮かばせやがって。
この程度の気温で、汗なんかかくんじゃないよ!
しかも、お前は、自転車に乗ってるじゃないか。
俺は、歩きだぞ。この程度で汗なんか出ないぞ!

イダ病院だぁ!

いま俺が行ってきたところじゃねえか!

ああ行って、こう行って、そう行けば着きますよ!

邪険に道を教え、みなとみらい行きの東横線に乗った。

そして、東横線に乗った途端、風船のように膨らんだ顔の60代の女性に話しかけられた。
「あのぉ、この電車、菊名に止まりますよね?」

止まります! 絶対に止まります! 間違いなく、止まります! 人類が滅亡しても、止まります!

横浜駅に着いた。

極道のコピーライター・ススキダの事務所に行く途中に、地下街を通る。
その地下街で、ブラックニッカの黒ラベル・ミニボトルを右手に持った酔っ払いに、呼び止められた。

有隣堂は、どこにある?」

そこ行って! そこ曲がって! そこ!

ああ! うるせえ! うるせえ!

ススキダの事務所に到達して、事務所のドアを開けた途端、極道顔・ススキダに言われた。

「おまえ、今日は何か、荒んだ顔してるな」

ああ、なんかイライラするんだよ!



2010/03/03 AM 06:26:03 | Comment(5) | TrackBack(0) | [日記]



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