Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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引きこもり2日目
いまだに、仕事場に、籠城中。

家事をしなくていいので、仕事は、はかどり過ぎるくらいはかどって、手持ちの仕事がなくなった。
9月30日に、ドラッグストアの仕事が入ってくるまで、暇をもてあますことになりそうだ。

メシは、ヨメが作っているが、和食なので、子どもたちの評判はあまりよろしくない。
しかし、文句を言いながらも、食べているようだ。
異星人も、「いつもと違う」と異議を唱えているようだが、我慢してもらうしかない。

私は、ロジャースで安いカップラーメン、カップ焼きそばを大量購入し、インスタント生活に浸っている。
体に悪い?
無塩トマトジュースのペットボトル(大)は、毎日1本飲んでますが・・・・・。

あとは、iTunesから流れてくる音楽に浸ったり、ツタヤで借りた「キイナ -不可能犯罪捜査官-」1〜5巻を観たりしている。
「菅野美穂さんは、キレイだな」などと、ヨダレを垂らしながら観ていることは、どうかご内密に。

籠城しているとは言っても、風呂には入る。
トイレにも行く。

昨日、朝の10時過ぎ、トイレに行ったときのことだった。
狭い家なので、我が家の場合、リビングで声を出せば、確実に声は聞こえる。

異星人が、携帯電話で、誰かと話をしているのが聞こえた。
娘と息子は、学校に行き、ヨメはパートの仕事に出かけた。
家には、私と異星人の二人だけである。

異星人にとって、籠城している私は空気のようなものだから、まったく眼中にない。
楽しそうに話しているのが、聞こうとしなくても、聞こえるのだった。

しかし、異星人は、携帯電話が使えなかったのでは、なかったろうか。

何度か書いたことがあるが、半年以上前に、固定電話の契約を解除した。
電話会社の対応に腹を立てたからだ。
だから、電話が使えない。
そのことは、私にはまったく想定の外だったが、異星人の長男、次男との通信を断絶するという事態を招いたようである。

長男、次男に対して、我が家のことを、あることないこと(ないことのほうが99パーセント)吹き込むのが、彼女のストレスのはけ口になっていた。
その機会を奪ったことは、確実に異星人の人格に異変をもたらしたようだ。

ストレスのはけ口は、誰にとっても必要である。
そのはけ口が、異星人にとって、彼女の団地応援団に向けられたのは、ある意味仕方のないことだと言えるだろう。

そこで、前回の家出のあと、私は異星人に携帯電話を持っていただくことにしたのだ。
ソフトバンクの「ホワイト家族24」。
老人でも操作が可能な携帯を選んで(もちろん異星人の意見を尊重して)、携帯を持っていただいた。

ただ、老人にも簡単に操作できる、と謳っていても、そこは人それぞれ。
機械に弱い人には、すべてが異次元の世界に感じるだろう。

「何度言えばわかるのよ! こんなの簡単じゃない! いい加減覚えてよ!」
実の娘に、教育という名の罵倒を受ける異星人。

他人に対しての批判を好んでする人間は、自分が批判されることを恐れる人が多い。
つまり、打たれ弱いのだ。
それ以来、彼女はヨメの説明に、まったく聞く耳を持たなくなった。
学習の意欲をなくしてしまったのである。

その結果、携帯電話は、ただの小さなおもちゃになった。

しかし、今は誰かと話をしているではないか。
ひそかに練習して、使えるようになったのか。

品のない行為だが、興味を持って、会話を盗み聞きしてみると、長男に私の悪口を言っているのがわかった。
それは、すべて創作落語だが、楽しそうに話をするのを聞いて、確実にストレスは発散されているな、と思った。
楽天的な見方ではあるが、その極めて独創的な創作落語が団地応援団に披露されなければ、私の立場も少しは好転するのではないか、と思ったのである。

昼過ぎ、パートから帰ってきたヨメに、「ばあちゃん、携帯電話使えるようになったんだね」と聞いてみた。
しかし、ヨメは鼻で笑ったあとで、こんなことを言うのだ。

「あれは、ひとりごと。電話をかける振りをしてるだけなの。
人から馬鹿にされるのが嫌だから、見栄を張ってかけている振りをしているだけなのよ。
毎日お兄ちゃんたちに電話をかけているけど、こっそり履歴を確かめてみたら、通信履歴はゼロ。
かけたこと、かけられたことは一度もないわ。
昔から、プライドだけは高いの。負けを絶対に認めたくない人なの」

それを聞いて、これは、遥か年上の人生の先輩に対して言うことばではないが・・・、哀しくなった。

創作落語ではなく、独り芝居だったのか。

繋がっていない電話で、自分の息子たちに、毎日話しかける老人。
思えば、今年の正月以来、彼女の息子たちは、親の様子を見に来ることはなかった。
春先に長期入院した時も、一度も見舞いに来なかった。

その結果、「私は、息子たちに捨てられた」との思いが、異星人の胸に宿ったとしても、不思議ではない。

その孤独感が、歪んだ形で、心やさしき団地応援団に向けられ、一流の創作落語が披露されることになった。

そう思うと、哀しくなるではないか。

心が、切なくなる。

異星人は、孤独なんだな。

我が家の子どもたちは、祖母に対して適当に甘えているようだが、その程度のことでは、彼女の疎外感は埋められないのだろう。

本当に、哀れだ。

しかし、だからと言って、その同情が、私の身に降りかかった災難を好転させるものでもない。

だって、一番の被害者は、この俺なんだから!

今の俺のポジションは、「パソコンおたくのプータロー」ですよ。
数多くの団地の住民が、そう思っているんです。

フリーランスになって11年。
俺が今まで、苦労して築き上げてきた「誇りある世界」が、たった一編の創作落語で、簡単に覆ったんですよ。

ふざけんじゃねえよ!

だから、いまだに、オレ、籠城中。



2009/09/29 AM 07:46:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]



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