Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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桶川事件、序章
寝不足は、こたえる。

急ぎの仕事を終わらせて、寝たのは午前3時過ぎ。
家族の朝食を作るため、5時に起きた。

中途半端な睡眠時間が、一番疲れる。
壊れかけのロボットのような動きで、起き出した。

子どもたちの朝メシは7時ごろでもいいのだが、ヨメが花屋のパートをしている。
花屋さんの朝は早い。
ヨメは、6時過ぎに家を出るから、朝メシは5時半ごろ食う。

そして、ヨメが朝メシを食っていると、必ず異星人が、「おなかすいた〜」と顔を覗かせるのである。
だから、まずは2人分の朝メシを作る。

ヨメは、大き目のおにぎり1個と味噌汁、そしてヨーグルトが定番。
異星人は、「毎日同じじゃ、イヤだ」と言うので、彼女には、焼き魚の切り身やおひたしなどを出す。

我々は硬い米が好みだが、異星人は入れ歯なので、柔らかめのご飯でなければ断固として拒否する。というより、硬いメシは食えない。
だから、毎回異星人の米だけ、土鍋で別炊きにする。
手間はかかるが、それ以来文句を言わなくなったので、精神的な煩わしさは、なくなった。

異星人の今日のメニューは、彼女が好きなコンニャクをおでん出汁で煮込んで、汁と一緒に、3日間冷蔵庫で保存しておいたもの。
こうすると、出汁がよく染みるのである。
それを食べる前に、もう一度煮込んで、異星人が食べやすい大きさに切り、鰹節をふりかける。
これが、美味いらしい。

私は、コンニャク嫌いなので食べたことがないが、大学一年の息子に言わせると「鬼ウマッ!」と言うことだ。
異星人も、嬉々として食っている。

他に、オクラと山芋を湯がいて細かく切り、麺つゆにくぐらせてから黒ゴマをふりかけて和える。そして、それを揚げだし豆腐にトッピングしたもの。
「なんだい、このオクラってやつ? 気持ち悪くて食べる気にならないよ」と、肉以外は90パーセントの確率で文句を言う、食わず嫌いの異星人だが、最近では、これも好物のひとつになった。

味噌汁の具は、細かく切った大根と油揚げ。食べる前に、小葱のみじん切りを乗せる。

食べながら「アタシの娘も、料理の腕が上がったねえ」とつぶやく異星人。

俺って、報われてないなあ・・・・・。

子どもたちの朝は、洋食が多い。
パンの時もあるし、サラダスパゲッティやドリア、前の晩のカレーの残り、ハッシュドビーフの残りということもある。
ヨーグルトは、必ずつける。

家族を送り出した8時過ぎ。「さあ、本格的に寝るか」と和室の戸を閉めようとしたとき、異星人の声が聞こえた。

「なんか、鳴ってるぞーーーィ!」

確かに、何か音が聞こえる。
音の方向を辿っていくと、玄関だった。
ヨメが、玄関に携帯電話を置き忘れたのだ。

誰かからメールが来たらしい。
朝早いメールだから、大事な用かもしれない。
まあ、しかし、忘れる方が悪いんだから、放っておこうか。
それに、半日くらい携帯電話がなくたって、困りはしないだろう。

俺なんか、2年以上携帯電話がなくても、生きていけたんだから(フリーランスなのに)。

しかし、これは奇人変人の私だからこそ通用する理屈である(らしい)。

今どきの常識人は、半日携帯電話が使えないと、気が狂うらしいのだ。
ストレスが溜まって半狂乱になり、酸欠状態のうえ、心肺停止に陥ることがあるらしい(本当かい!)。

仕方がない。
ヨメの働く花屋まで、届けに行くしかないか。

救急車でヨメが運ばれていないか、サイレンの音に注意しつつ、自転車を走らせた。
「緊急メール、緊急メール」とつぶやきながら、ペダルを漕いだ。

薄い生地の長袖のトレーナーとジャージのズボン。
季節は、秋。
この格好では、朝は、肌寒く感じる。

しかし、少しの辛抱である。
花屋までは、自転車で10分ほど。
たいした距離ではない。

懸命に漕いで、花屋到着。
ヨメに「わすれもの」と言って、携帯電話を渡した。

「メールが来てたよ。朝早くだから、緊急かもしれないな」
しかし、携帯の画面を覗いたヨメが、軽く言う。
「マクドナルドからのキャンペーンメールだわ」

脱力。

午前九時前。寒さに震えながら、家に帰った。
「さあ、本格的に寝るとするか」

しかし、異星人が騒ぐ。
「朝ごはん食べたら、歯茎が痛くなって我慢できないんだよ。入れ歯がおかしくなったみたいだよ」

歯医者に連れていった。
歯医者は混んでいたが、老人の緊急だということで、すぐに診てくれた。
待ち時間に寝ようと思っていたのだが、目論見が見事に外れた。

入れ歯の不調は簡単に直って、午前11時、帰宅。
「さあ、寝ようか」

しかし、「おなか減った」と異星人。
まだ昼メシには早いと思うのだが、早めにメシを食わせたほうが、こちらも早く寝られる。
その方が都合がいい。
そう思って、昼メシを作った。

大きめの昆布だけで出汁をとった湯豆腐。
具は豆腐と白菜、椎茸。付け汁は、ポン酢だ。
それに揚げナスの煮びたしとモズク酢を付けた。
ご飯は、もちろん柔らかめで。

「やっぱり、娘の作ったご飯は、うまいわぁ〜」

もう、どうでもいいや!

「さあ、寝るぞ!」

しかし、桶川のフクシマさんから、緊急のお呼びが・・・。

フクシマのやつ。
ひとの眠りを妨げやがって!

だが、これは恐ろしい「桶川事件」の序章を告げる鐘に過ぎなかった。

次回に続く。


2009/09/16 AM 07:33:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]



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