Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
[TOP] [RSS] [すくすくBLOG]








偏見オヤジ
ジョギングをしていた。

9キロを走って、「あと1キロ、いってみるか」と、ギアチェンジをしようとしたとき、前方100メートルに、自転車の集団が見えた。
遊歩道の幅は、2メートル程度。
よくは見えないのだが、私の目には、3台の自転車が一列になって道をふさぐように、ゆっくり移動しているように見えた。

何の根拠もないが、30代の奥さんが二人、20代が一人、と見た。

走りながら思った。
彼女らは、ひとの迷惑というものを考えたことがあるのだろうか、と。
憤りが胸の奥から、こみ上げてきた。

2メートルの幅に、3台のママチャリ。
3人は、ペダルを漕ぎながら、楽しそうに話しているように見えた。
しかし、その窮屈さは、私の感情を確実に苛立たせた。

その無神経さに、腹が立つ。
後ろから人が来ることなど、まったく考えない、その想像力の欠如に、さらに腹が立つ。

私たちだけが楽しければいいわ。
他の人のことなんか、知ったこっちゃない!
ああ、おしゃべりは、楽しいわ!

まったく、人間性を疑う。

まともな大人なら、まわりの人間のことを考えて、周囲に気を配るものである。
それが、最低限のマナーではないのか。

なんだ、こいつら!
もし、こいつらに子どもがいるとしたら、こいつらは、子どもに一体どんな教育をしているのだろうか。

自分さえよければいいのよ。
人のことなんか構っていたら、人生ちっとも楽しくなんかないんだから。

そんなことを身をもって教えているのだろうか?

先日、朝の満員電車に乗っていたら、大きなベビーカーを畳みもせずに乗ってきた若夫婦がいた(最近は、どんな時でも畳まないのが常識らしい)。
車内は、身動きできないほど混んでいたが、無理矢理「平気な顔をして」乗ってきたのである。
思わず顔を覗き込んだ。

30歳前後の夫婦だった。
外見は、普通。
別にチャラいわけではない。

クスリもやっていないように思える(偏見?)。

そのとき、その奥さんのほうが、車内を見回して、トゲのある声で突然言い出したのだ。

「ねえ、なんで今日はこんなに混んでいるの? なにこれ!? いったい何なの?」
不機嫌丸出しの言い方である。
それに対して、旦那は、舌打ちを返すだけだ。

何で混んでいるかって?
教えてあげよう。
それは、おまえたちが、でっかいベビーカーを持って無理矢理乗ってきたからだよ!

ばーか!

先日、近所のすかいらーくで仕事の打ち合わせをしていたら、50年輩の奥さん方8人が入ってきて、隣のテーブルに席をとった。
そして、その集団は、オーダーをするのを完全に忘れて、すぐに会話に没頭し始めたのである。

その会話のほとんどが、人の悪口だ。
そして、ボルテージが上がっているから、声がやたらでかい。
大変に、うるさい。

夫の悪口。隣人の悪口。芸能人の悪口。政治家の悪口。
「ねえ、ハトヤマの顔って、キモくない?」

おまえの顔の方が、キモいよ。

悪口に没頭する、醜い集団。
オーダーは、一体どうしたんだ。
ここは、悪口を言わせるために、あんたたちに場所を貸しているわけではないのだぞ。
まずは、オーダーだろう? オーダーをしろ!

ウエイトレスが、たまりかねてオーダーを取りに来たが、奥さん方は、鬼のような形相で、「まだ決まってないわよ!」と逆ギレ。
そして、言うのだ。
「なによ! せっかくひとが楽しんでいるのに、台無しだわ!」

クソババア! 死ね!

ウエイトレスに代わって、そう罵倒してやりたかったが、その中に、同じ団地の棟の住人がいることに気づいて、かろうじてその誘惑を抑えた。

前を行く3人のチャリンコ集団も、あいつらと同類に違いない。

まったく、非常識なやつらだ!

そう思いながら走っていた。
そして、彼女らの姿が、どんどん近くなってくる。

無礼者! 道をあけろ!
そう言ってやろうと、息を大きく吸った。

しかし、そのとき会話が聞こえた。

「あともう少しだからね。もう少しで、シマダさんちよ。パンクして大変でしょうけど、我慢してね」

?????

よく見ると、3人は並んで走っていたわけではなく、一台が1メートルほど先行していた。
その先行した一台の自転車の後輪を見ると、パンクしていた。
ガタガタガタと不規則にタイヤが回る音がしている。

「あと200メートルよ、頑張ってね」

?????

後ろについた二人が、懸命に前の奥さんを励ましているところだった。
パンク奥さんは、ハンドルをふらつかせながらも「ありがとう」と言葉を返していた。

・・・・・・・・・・。

戸惑いながら、3つの自転車の後ろをついて走った。
そのとき、前を行く3人は、私の存在にすぐ気づいた。

「ああ、ごめんなさい。シマダさん。後ろから人が来たわ。ちょっと止まりましょ」

3人が自転車を止めて、道をあけてくれた。
それだけでなく、3人のうち、2人が帽子をかぶっていたが、2人とも帽子を取って、頭を下げてきたのだ。

それを見て、「ああ、どうも」としか言えなかった俺。

早とちりなオレ。
偏見にまみれたオレ。
まったく、どうしようもない男だ。


2009/09/08 AM 05:06:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]



(C)2004 copyright suk2.tok2.com. All rights reserved.