Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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親失格、ついでに人間も
世の中には、困った親がいるものである。

私のことだ。

新学期が始まった。
当然のことながら、中学2年の娘は、学校に行った。
吹奏楽部の部活は、新学期以前から始まっていた。

娘の担当は打楽器。
新学期前日。いつものメンバーと練習をした。
合間に、おしゃべりをした。

おしゃべりをしていた時、娘は少し考えごとをしていたらしい。
だから、言葉を返すのが、少し遅れた。
「なんだよ、K。人の話聞けよ」と、友だちから頭を軽く叩かれた。
「ゴメンゴメン」

次の話題に移ったとき、娘が冗談を言いながら、友だちの頭を軽く叩いた。
それからは、話の途中で、たまに3人でお互いの頭を軽く叩きあった。
叩く真似だけのときもあった。

その光景を、遠くから顧問の先生が見ていた。
しかし、注意はされなかった。

次の日、友だち二人が、家の用事で部活を休んだ。
練習前、顧問がみんなの前で、前日の娘たちのじゃれあいを注意した。
名前は言わない。
ただ、それが娘たちのことを指していると、誰もがわかる言い方だったという。

「中学生にもなって、3歳児みたいなことをして、私は見ていて恥ずかしくなりました。悲しくなりました。今日は、教える気になりません。練習パートを自習しなさい」

そんなことを言って、顧問は部室を出て行ってしまったという。

残された部員たちの間に、気まずい空気が流れた。
特に、娘のまわりに。

当事者のなかで、娘だけが、練習に出てきていた。
せめてあと一人、仲間がいれば、その気まずさも緩和されたことだろう。

ひとりは、つらいよ。

ぎこちない空気のまま、自習が続く。
それぞれが気ままに音を鳴らしている。
しかし、どんなときでも、お調子者はいるものである。

1年生のお調子者が、重い空気を吹き払おうと、他の1年生の頭を譜面で叩いたらしい。
それで、空気が一変した。
場が、明るくなった。

1年生同士が、譜面を使って、頭を軽く叩きあう。
つまり、じゃれあっている。
それを見て、全員が笑っている。

いい雰囲気になってきた。
だが、その笑い声を聞きつけて、顧問が戻ってきたのである。
1年生のひとりが、ノートで人の頭を叩こうとしているところだった。

「何を馬鹿なことしてるの!」と、顧問が怒る。

そして、娘が、名指しで言われたのだ。
「あなたが馬鹿なことをするから、みんなに馬鹿がうつったのよ!」

モンスターペアレントは、それを娘から聞いて、電話で顧問に確認した。
もちろん、低姿勢で。
一応、騒動の元は、娘なのだから。

「すべては、おたくの娘さんが悪いのです」
硬い声で言われた。

確かに娘の行動は、子どもじみていて、無神経だったかもしれない。
だが、友だち同士の行為としては、ごく自然なものだったと、私は思っている。
それは練習の合間の、友だち同士のじゃれあいなのだ。
目くじらを立てるほどのことではない。

それに、注意するなら、翌日ではなく、その場でするのが教育というものではないですか。
その場で注意していれば、翌日の騒ぎはなかったのでは?

名指しで非難するほどのことではない、と私は思いますよ。

それに対して、顧問は、会話を断ち切るように、ひと言。
「私の教育方針にケチをつけないで!」

電話を切られてしまった。

仕方ないので、担任に事の仔細を説明して、顧問と話し合いの場を作ってくれるように頼んだ。

それに対して、担任。
「無理だと思います。教師も人それぞれですから」
一方的に電話を切られてしまった。

そんな対応をされて、私は頭に来て、子どもを休ませてしまったのだ。

明日は、全員休み!

私のその一言で、ヨメは花屋のパートを休み、大学一年の息子はアルバイトを休んだ。
そして、家族全員で、お台場へ。

ファミリーレストランで豪勢に食事をし、ゲームセンターで太鼓の達人を、鬼のように叩いた。
外は、時折、小雨が降っている。
厚い雲の下、砂浜を歩き、適当な場所に腰を下ろして、ビール(発泡酒ではなく)を飲んだ。

沖を絶え間なく船が行き来している。
ヨットも見える。
それを指差しながら、子どもたちが、はしゃいでいる。

デジカメで、景色を撮りまくっている。

暗くなった。
「帰りたくねえ!」
娘が、海に向かって叫ぶ。

晩メシも外食。
ラーメンを食った。餃子も食った。
ビール(発泡酒ではなく)を飲んだ。

帰りたくねえな。
今度は、私がつぶやく。
帰りに、少しだけ、夜の銀座をぶらついた。

子どもに見せる景色ではないのだが、まあ、これも教育のひとつですよ。

家に帰ったのは、12時寸前だった。
「あっ! ガラスの靴を忘れた!」
家に入る前に、まったく同時に、娘とふたり、同じことを言った。

笑いあった。

次の日の朝。
ヨメはパート。息子はバイト。
娘は、学校・・・・・、のはずだった。

しかし、全員、見事に遅刻。
だって、いつも彼らを起こす役割の俺が、寝坊してしまったのだから。

悪い、悪い!

まったく、俺は困った親だ。


2009/09/04 AM 04:54:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | [子育て]



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