Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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榮倉奈々的美少女
朝早く、宇都宮の同業者の助っ人に行くことになった。

とにかく、「早ければ早いほど助かる」と言うので、6時過ぎの宇都宮線に乗ることにした。
もちろん、乗るのは、各駅停車。

最寄り駅のホームは、上りは人がチラホラいるが、下りを待っている人はいない。
閑散とした風景。そして、腹が立つくらい寒い。
目の前にソーリ大臣がいたら、殴ってやりたいと思うほどの寒さだ(?)。

景気も大事だが、この寒さと眠気を何とかしろ!

両手を握りしめ、身体に力を入れて、寒さと闘う。
筋肉が熱くなれば、寒さも幾分緩和されるだろう。
実際はまったく意味がなかったが・・・。

そんなカッチカチになった筋肉を人に自慢したくなった時、下りのホームに人影を見た。
女だ。
こちらに近づいてくる。

身長は低い。
まるで小学校高学年並みだ。

まさか、本当に小学生・・・? と目を凝らした。
2メートル以内の距離に近づいてきたので、何となくイメージはつかめた。

小学生では、なかった。
中学生でもないだろう。
高校生とも言えないかもしれない。
じゃあ、大学生か? いや、社会人?

よくわからない。
小さいから若く見えるが、小ささに騙されるほど、私も初(うぶ)ではない。
私は、もう汚れきったオッサンなのだ。

失礼かと思ったが、年齢確認の義務感に燃えて、女の顔をまじまじと見させてもらった。
それで少しでも寒さが和らげば、と思ったのだ(ウソ)。

食い入るように、穴があくほど、視線を突き刺すほど眺めてみてわかった。

美人だ。
いや、可愛い!

それは、眠気と寒さが一遍に吹き飛ぶほどの、榮倉奈々的な美少女だった。

黒のコート、白いミニスカート、白のブーツ。
白地に黒い筋の入ったミニボストンバッグを手に提げた榮倉奈々的美少女は、電車には数多く出入口があるにもかかわらず、私と同じ入口から乗り込んだ。

そして、誰も乗っておらず、席は選び放題にもかかわらず、榮倉奈々的美少女は、私の斜め向かいに座ったのである。

寒さは、感じない。
眠気は去った。

では、食い気は・・・・・・・・・・、ありますよ!

朝メシと昼メシを作ってきましたからね。

私は、バッグの中からサンドイッチを取り出した。
チーズとシャキシャキのレタスをはさんだだけのシンプルなサンドイッチだ。
そして、温かいコーヒー。

まずコーヒーをふた口飲んでから、サンドイッチを優雅に口に入れた。
うまい!

目の前2メートルには、榮倉奈々的美少女。
まずいわけがない。

良い朝を迎えられたことに、私は感謝した。

ふた切れ目のサンドイッチも美味しくいただいた。
コーヒーも、やはり上手い。

目の前の榮倉奈々的美少女を見る。
眠そうである。
目を細め、口に手を当てて、小さなあくびをしていた。
そんな姿も、美少女的で、オッサンは満足したのである。

そして、4切れ目のサンドイッチを食っている最中に、榮倉奈々的美少女が、眠り始めた。
美少女は、眠っても美少女である。

いい寝顔だ。
癒される。幸福感で心が満たされる。

いい一日になりそうだ。
私は、それを確信した。

しかし、大きな異音が、そんな私の幻想を吹き飛ばした。

グゴォー!

電車がすれ違う音。いや、違うな。
すれ違ってないぞ。

まさか、いびき?

え?

周りを見回したが、車両には我々二人だけ。
私は、眠ってませんよ。
美少女を前にして、眠るなんて、そんなモッタイナイ!

じゃあ、誰が?

そして、今度は、グヒッ!

間違いなく、斜め前から聞こえてきましたね。
しかも、脚ひらいて寝てるし・・・・・・・。

あーあ・・・・・・・・・・・・・・・・・・落胆。

もういいや! 俺も、寝ちまおう!

熟睡。爆睡。貪睡。

よだれが垂れる気配で目覚めた時、宇都宮駅に着く寸前だった。

榮倉奈々的美少女は、まだ私の斜め前にいた。
彼女は、すでに目覚めていて、楚々とした雰囲気が戻っている。

間違いなく、美少女だ。

私は、榮倉奈々的美少女の前で、垂れたよだれを高速で拭いた。
その姿を見て、眉をひそめる美少女。

榮倉奈々的美少女は、他人には厳しいようである。


2009/01/12 AM 11:08:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]



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