Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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ハゲとカツラとバーベキュー
春はスポーツ。

気温が20度前後になると、ジョギングウエアが軽くなる。
Tシャツとトレーニングパンツだけで走るから、体が軽く感じられる。
風も優しい風に変わるから、タイムも上がる。

大変心地よい。

スポーツの秋、という言葉がある。
これは、夏は暑くて体を動かす気にならないから、涼しい秋はその反動でスポーツへの欲求が高まることから来ているのだと思う。

しかし、私のように夏も平気でジョギングをする人間にとって、秋の涼しさは、それほど恋しいものではない。
むしろ、冬の縮こまった筋肉をほぐしてくれる春の方が、歓迎すべき季節である、と言える。

一昨日、久しぶりにテニスをした。
友人の勤める会社が所有しているテニスコートを借りて、男4人で夕方の黄昏れテニス。

いや、黄昏れているのはテニスではなく、我々中年4人の方か・・・。

平均年齢50歳。
身長はまちまちだが、4人の平均体重は、おそらく約80キロ。
私が57キロだから、私を除いた3人の平均体重は90キロ近い。
デブが、ドタバタとコートを走りながらボールを追いかける姿は、まるで瀕死のブタがボールとじゃれ合っているようで、少しも美しくない。

ナイター用の照明に照らされた、ブタ3匹と栄養失調のサル1匹。
優雅なはずのテニスが、場末の動物園に思えてくる。

最初は20分ごとに休憩を取っていたが、開始1時間を過ぎたころは、10分で休憩。最後は、5分で休憩という情けない状態になった。
そして、夜の8時には、コートに大の字になった瀕死のブタ3匹。
栄養失調のサルだけは、日頃から駆け回っているので、元気である。

運動の後は、バーベキュー。
コートの外側に芝生のスペースがあり、金持ちのブタが一式を車に積めて持ってきたので、セッティングは簡単だった。

たいていのブタは、肉が好きだ。
しかし、ここでブタブタと何度も書くのは、本物の豚に失礼なので、呼び名を改めたいと思う。
デブ、ハゲ、カツラです(あまり変わらないか?)。

ビールで乾杯したと思ったら、デブ、ハゲ、カツラは、すぐ肉に食らいついた。
彼らは、なぜ自分たちがブタになったのかを、真剣に学習したことがないらしい。
動物の豚は、おそらく自分が豚だと言うことに気付いていない。
だから、こいつらも、気付いていないのか。

「いや〜、運動っていいな! ビールは美味いし、飯も美味い! やっぱり、体を動かさないとだめだな」
カツラが絶叫する。
「そうだよ! この気持ちよさを忘れたらだめだよ、ホントに!」とデブ。

ハゲは汗をしたたらせながら、必死の形相で焼きソバを作っている。口の中には、大量の焼肉が入っているから、口を絶えずモグモグと動かしながら「アッヒー! アッヒー!(通訳:熱い)」と叫んでいる。

彼らが満腹感を覚えるまで、1時間以上を必要とした。
その間に食ったのは、ロース、カルビ、豚バラ合わせて10人前。焼きソバ9人前。ホタテ10数個。車エビ10数尾。ほか野菜数種類。ビール1ダース。

私は、肉食動物ではないので、ほとんど肉は食わなかった。
焼きソバとナスやタマネギなどの焼き野菜を食べただけである。
ただ、ビールの半分は、私が飲んだ。

これだけ食ったら、2時間半の運動など、何の意味もないだろう。
むしろ確実にカロリー過多である。逆効果と言ってもいい。
しかし、ストレス解消ということを考えると、これはこれでいいのだ、という気もする。

デブ、ハゲ、カツラの嬉しそうな顔。
テニスをする前は、見るからに疲れ切っていた3人だったが、今は顔に生気が戻って、いい表情をしている。
声にも張りがある。うるさいくらいだ。

昔から食べ方の雑なカツラが、焼きソバをポロポロとこぼしながら、「今年はオリンピックイヤーだな」と言ってから、話題はオリンピックのことになった。
誰それが金メダルを取れそうだ、いや、取れない、と話が盛り上がった。

しかし、どんなときでも、話に水を差して、燃え上がった話の炎を消す私という男がそばにいた(空気が読めない男とも言う)。

「俺、オリンピック、あまり見ないんだよね」

デブ、ハゲ、カツラが固まった。
(また、こいつの悪い癖が出やがったな)

だが、彼らが固まったのは、一瞬だった。
彼らも馬鹿ではない。
長年の付き合いで、私の性格や考え方は知り尽くしている。

彼らは、大人だ。

「マツは、スポーツはやる方が好きだ。あまり見るのは好きじゃない、っていつも言ってたもんな」
「マツは、あの中身のない実況中継が嫌いなんだよな」
「オリンピックは、アメリカのテレビ中継の都合で試合時間が決まっているから、選手たちが可哀想だって言うんだろ」


他にも言いたいことはあったのだが、それを聞いて、私は何も言えなくなってしまった。
たとえメタボリックマンに姿を変えていたとしても、長い付き合いは、大きな財産である。
彼らにとって、栄養失調のサルを手玉に取ることなど、簡単なことだったようだ。

サルは、言いたいことを言わせてもらえなかったストレスを酒に向け、ビールをがぶ飲みした。
そして、カツラのカツラを取り上げ、それをテニスラケットで空高く打ち上げた。
夕闇高く上がったカツラは、バーベキューの熱気に吹き上げられ、ハゲ所有のハイラックスサーフの屋根の上に落ちた。

だが、酔っぱらったカツラは、屋根の上のカツラをそのままにして、ハゲと二人で頭を寄せ合って、無邪気にハゲ自慢をし始めた。

こいつら、大人だな(?)。

その姿を見て感動した私は、ハゲ自慢をし合う二人に、頭からビールをかけてやった。
しかし、二人は怒らない。
それどころか、「オー!、まるで優勝したみたいだぁ〜!」と言って、自分の頭を指し、「もっとビールをかけろ」と要求するハゲ二人。

・・・・・・・・・・。

こいつら、大人なのか、それとも、ただのバカなのか・・・・・。

(なお、帰りは全員が酔っぱらっていたので、デブの部下2人に来ていただき、車2台に分乗して家まで送っていただいた。デブの部下のヤマザキさんとアンザイさん、遅い時間に、大変ご迷惑をおかけしました。罪深いデブをお許し下さい)



★ただのバカは、CG「蹴る女」

2008/04/18 AM 07:04:48 | Comment(6) | TrackBack(0) | [日記]



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