Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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サンルームと品格
だいぶ前の話だが、朝青龍が復活したらしい。
私は相撲にまったく興味がないので、その話題を素通りしていた。

昨日、名古屋の同業者との会話の中で、初場所の話題が出た。
横綱審議委員会(横審というらしい)のメンバーの一部が、「合格だ」「みそぎは済んだ」と述べていたと言うのである。

しかし、あれほどの大騒動になった背景には、「品格」の問題があったのではないだろうか。
結局、勝てば「品格」はどうでもいいのか?

横綱は、強けりゃいいんだよ! か・・・。
それなら、最初から「品格」など問題にしなければいいと思うのだが。
横審に品格はあるのでしょうか?

もっとも、日本社会に品格がないから、「品格」を書いた本がベストセラーになる、という考え方もできる。
国会議事堂で、大事な会議中に居眠りをしている方々に品格を求めるのは無理だろうし、テレビで毎日見かける司会者や他人の悪口で笑いを取る「笑わせ屋」に品格を求めるのも野暮である。

私は断言するが、ひとかけらも「品格」を持っていない。
そもそも、品格が必要だとも思っていない。
その都度尺度の変わる物差しで測られた品格など、「お偉いさん」にご都合よく使われる、こじつけの道具に過ぎない、と思っている。
だから、ことさらに「品格」を持ち出すメディアを「笑止」と思っていた。
朝青龍騒動は、ひとしきり騒いで、落ち着くところに落ち着いたというだけのことかもしれない。

そんなことを思いながら、すかいらーくで人を待っていた。
約束は夜10時。
名古屋から帰ってきたばかりである。
家に帰らずに、待ち合わせ場所のすかいらーくに直行。

フリーランスは、けっこう大変なんですよ。

私は、待ち合わせ時間は必ず守る。
たいてい、10分前には待ち合わせ場所に行くことにしている。

これは当たり前のことだから、品格とは何の関係もない。
そして、相手が遅れてきたとしても、「お前、品格がねえなあ!」と責めることはしない。
品格の大安売りはしないのである。

しかし、遅い!
もう約束の時間を6分も過ぎている。
オレ様を待たせるなんて、いい度胸を・・・、品格、ねえんじゃねえの(?)。

そんなとき、
「ねえねえ、うちサンルーム作ったのよ!」
後ろで大きな声がした。
60歳前後のおばさんの声だ。

どういう話の展開で、そういう話になったのかはわからない。
突然「サンルーム」ということばが降ってきたのだ。

「サンルームはいいわよ。暖かくて、冬は最高よね。今まで何でこれに気付かなかったのかしら。まったく損した気分よ。あなたも作りなさいよサンルーム! ホントに快適よ!」
「でも、うちは借家だから、サンルームなんか夢のまた夢よ」
「あら、あなたの家、借家だったの。でも、サンルームくらい作れるんじゃない?」

借家で、勝手にサンルームを作ったらまずいだろう。
解約されてしまうかもしれない。

「この年になると、寒いのは体に応えるから、理想的よ、サンルーム。今年は灯油が高いから、自然の光で暖を取るって、環境にもいいんじゃない? サンルーム。地球にやさしいことをしてるって感じるわ」

それは、確かに環境に優しいと思う。
素晴らしいことだと思いますよ。
しかし、もう少し声を低くして、しゃべっていただけませんかね。
地球環境も大事ですが、店内環境も考えてほしいですね。

「それでね、うちの猫のアズキがね、サンルームを気に入っちゃって、毎日幸せそうな顔で日向ぼっこしてるのよ。可愛いわよ。あなたのうち、猫はいなかったんでしたっけ?」
「うちは借家だから、動物を飼うときは、大家さんの許可がいるの。それに主人が猫アレルギーだから、駄目なのよ。」
「あら、そうなの。でも、そんなの気持ちの持ちようじゃない? 好きだったら、アレルギーにならないわよ。ホントはただ猫が嫌いなだけなんじゃないの?」

アレルギーは、気持ちの持ちようでどうなるというものではない、と思うんですが。
気持ちで何とかなるなら、花粉症はこんなに蔓延していないのでは?

「サンルームに猫と二人(?)でいると、幸せを感じるわぁ〜! ねえ、ホントにいいんだから、あなたもだまされたと思って、サンルーム作ってみたら?」

人の話を聞いてませんね。
相手のかたは、借家だからサンルームを作れないと言っていましたよ(しかも2度も言わせていたような気が)。
ほら、相手が機嫌を悪くして黙ったじゃないですか。
だが、サンルームパワーはすごい。こちらの心配など、どこ吹く風。
相手のことなどお構いなしである。

「心配することないわよ! 思ったほど高くないから。もっとかかるかと思ったけど、意外と安いのね。紹介しましょうか、その業者」

・・・・・。

外は北風が強い。
すかいらーくの中にも、強烈な北風が吹いているようである。

待ち合わせ時間を17分遅れて、リアルイラストの達人イナバがやってきた。
そして、席に腰を下ろすなり、大きな声で言った。
「あれー、Mさん、珍しくビール飲んでないじゃん! ダメダメ! 俺が奢るから、ジャンジャン飲んでよ。遠慮しなくていいから」

イナバくん。
君って、「品格」があるねえ!


2008/02/09 AM 08:08:30 | Comment(3) | TrackBack(0) | [日記]



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