Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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朝青龍とサーティワン
朝青龍騒動のことをいまだに言っている人がいる。

取引先に行くと、仕事の説明そっちのけで演説をする人もいる。
ほとんどの人が怒っている。
「けしからん」「なめている」「辞めちまえ!」などなど。
私の友人、WEBデザイナーのタカダ(通称ダルマ)も「どんだけ〜〜!」と言って、興奮していた。

この騒動は、いつから始まったのだろう。
夏の初めのころだったろうか。
相撲は国技ではあるが、身近に感じられるスポーツではないので、私はまったく興味を持ったことがなかった。
いや、あれは私の感覚では、ただの行事や文化であって、スポーツではない。

土俵は神聖な場所、と言っている時点でスポーツとは別物だと思っている。
ゴルフでは、いまだに女人禁制のコースが存在すると聞く。
それも、私の感覚では、スポーツではない。

男にしかできないスポーツや、女にしかできないスポーツがあるのは認めるが、場所に立ち入ることさえ制限するのは、スポーツの本質からはずれている。

相撲の起源は、神事だったとも言われている。
もしそれが本当なら、神のための行事は、スポーツではないのではないか。
だから、私には相撲というのは、極めて特殊な世界に見える。
私はスポーツは好きだが、スポーツではない伝統文化に、興味はない。

特殊な世界に対しては、一般の人が何を言っても無駄だ。
まして相撲は、行事や審判さえも身内で固めている閉ざされた世界なのである。

それはまるで、富士サファリパークの猛獣たちが、狭い世界で自分たちのルールを作って生活しているようなものだ。
我々一般人は、バスに乗って、それを眺めることしかできない。
たまに、懸賞金やご祝儀という生肉を与えるが、彼らがそれを有り難がることはない。当たり前のようにむしゃぶりつくだけだ。

相撲界が門を開いてしまったら、特別な存在でなくなる。
ただのスポーツになってしまったら、既得権がなくなる。
彼らは、それを怖れて門をかたくなに閉ざしているように思える。

しかし、メディアは、相撲界に対しての根元的な批判はしない。
表層的な騒動だけを取り上げるだけだ。
彼らには、反響がすべてである。
反響があれば、どんな小さなことでも膨らませて報道する。
まして、相手が悪役ならば、さらに都合がいい。
視聴者の鬱憤をあおり立てればあおり立てるほど、それは高いニュースバリューの座を確立することになる。
そして、その話題は、延々と続く。

メディアのお祭り騒ぎに踊らされている人は、まるでそれが自分の意見であるかのように、メディアの論調をまねて怒りをまき散らす。

「もう、その話題はやめようよ」
私がそう言うと、ダルマは「えー、師匠は頭に来ないんですか。なんか俺バカにされたような気がするんですけどー」と、鼻の穴を大きく膨らました。

「朝青龍が仮病を使って母国でサッカーをした。しかし、一応処分はされたんだろ。普通はそれでおしまいじゃないか。
タカダ君。裁判には、一事不再理という原則があるんだよ。一旦判決が下ったら、同じ犯罪で新たに刑を科すことはできないのだ。
そのあと引きこもりになろうが、ナントカという病気になろうが、刑に服した人間にムチを打つものではない。その行為は、あまりにも無知である。そして、君のおなかもムチムチである」

「シャレかよ!」
ダルマは、小さい声で突っ込んでくれたが、よく考えると、今のダルマのおなかはムチムチではない。

今年の初めには90キロ以上あった体が、65キロを切って、ダルマはかなりスリムになった。
顔もかなりシャープになったのだが、ダルマ顔はそのままだ。
鼻の穴を膨らますと、よけいダルマそっくりになる。

「ムチムチよ、さようなら」と言って、私はダルマの腹をつまんだ。
約1センチのメタボリック
あと、もう少しだ。

「この1センチのメタボリックが消滅したら、君に好きなだけ、サーティワンのアイスクリームを食わせてやろう」
「えー! それはずるい。オレ1ヶ月で3.5キロ落としたんですよ。この間、約束したじゃないですか。それを楽しみにダイエットしたのにィ〜〜〜〜〜!」

確かに約束した。それは以前のブログにも書いた。
「でも、俺は君のためを思って言っているのだよ。今リバウンドしたら、来月のTさんとのディズニーランドデートが台無しだろ」

グヘヘヘヘ・・・。

ダルマの顔がとろけた。
とろけたダルマは、気持ちが悪い。
33歳にして初めて巡ってきたディズニーランドデート。

そのために、ダルマはエステにまで行ったというのだ。
これを金の無駄遣いというのだが、私は友人にそんな残酷なことは言えない。
「どうりで、肌がきめ細かくなったと思ったよ」
これほど、弟子に気を使う師匠はいない。
我ながら、痛々しいほどである。

「朝青龍騒動やサーティワンのアイスクリームよりも、ダイエット。君が今いちばん力を入れなければいけないのは、そこだよ!
いいかい、タカダ君。サーティワンのアイスクリームはいつでも食える。しかし、今度のディズニーランドデートは、君にとって一生の大仕事だ。アイスクリームのために、その大仕事を無にしてもいいのか!」

「ム、ム、ム、無にはできません!」
さらに鼻の穴が膨らんで、墨で目をかきたくなるほど、ダルマ顔になった。

「朝青龍のことは忘れろ! サーティワンのアイスクリームのことも忘れろ!」

ダルマは、腕を組んで一瞬考えたが、私の目を見返してこう言った。

「師匠、朝青龍のことは忘れますが、サーティワンのことは忘れません。デートのあと、必ず約束を守ってもらいます!」

チェッ!


2007/09/26 AM 07:04:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]



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