Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
[TOP] [RSS] [すくすくBLOG]








トイレットペーパーがない
トイレットペーパーを切らした。
夜の10時過ぎのことだったから、大騒ぎである。

我が家では、たいていは買い置きをしている。
ティッシュペーパー、洗剤、シャンプー、ボディソープ、コンディショナーから亀田の柿の種まで、切らしたことがない。
トイレットペーパーもそうである。

いつもなら、押入に12ロール入りのトイレットペーパーが、機嫌よく座っていたはずである。
しかし、「ああ、アダチさんちが切らしたって言うからあげちゃった」とヨメが言うではないか。

「あげたって、まさか、全部?」
「そう、全部」
「12個、全部?」
「全部」(キッパリ)

普通は、全部はあげないだろう。せいぜい、2ロールくらいではないのか。
それを、全部!
「いつ?」
「1週間くらい前」
「お返しは?」
「ない」(キッパリ)

普通は遅くとも二日後あたりに、「ごめんなさいねぇ」と返しに来るものではないだろうか。
借りっぱなしかよ!
ヨメは、いいお友だちを持っているようである。

彼女は、我が家の常備品で何が足りないか、ということにはまったく無関心だ。
すべてそろっているのが当たり前だと思っている。
「米や塩やマヨネーズやシャンプーは、いつ無くなるんだろう」などと心配したことは、一度もないはずである。

だから、まあ、しょうがないか(ハハハ)。

しかし、トイレットペーパーがないのは、大問題だ。
しかも、高校二年の息子が、激しく腹を下している。
一秒を争う事態である。

私は、コンビニまで走った。
そこで私は、怖ろしい現実に直面した。
4ロール、348円もするのだ!
1ロールあたり87円!

一瞬、見間違いかと思ったが、何度見ても348円だった。
我が家のトイレットペーパーは、12ロールで、228円である。
1ロールあたり19円だ。
コンビニの4分の1以下。

1ロール87円! ケッ! そんな高い紙で、ケツがふけるか!
しかし、夜の10時に、行きつけのドラッグストアは開いていない。
ロジャースも閉まっている。
コンビニしか選択肢はない。

ヨメに頼んで、アダチさんちに「トイレットペーパーを返して」と言わせようと思ったが、「ヤダ!」と即答されるに決まっている。
無駄なことは、してもしょうがない。

仕方がない。
この348円の超高級トイレットペーパーを買うしかない。
背にシリは変えられない、と言うではないか(これ、間違ってます?)

意を決して、348円の超高級トイレットペーパーを右手で掴んだ。
そして、レジの方に歩き出そうとしたときである。
レジのおじさんの顔を見て思い出したものがあった。
近所の印刷会社の社長の顔である。

レジのおじさんの顔が、その社長にそっくりだったのだ。
そこで、ひらめいた。
印刷会社にはトイレがある。
そして、トイレには、必ずトイレットペーパーがある。
それを、借りよう!
今は、緊急の事態だ。だから、後でおまけを付けて返せばいい。

私は、すぐに555メートル先の印刷会社まで走った。
印刷会社は、今日もそこにあった(当たり前である)。
印刷会社のパソコンのメンテナンスをしている関係上、いつも会社の鍵は持っている。
すぐにトイレに駆け込む。
棚の上には、真新しいトイレットペーパーが立ち並んでいる。
美しい光景だ。
それを「ちょっとお借りします」と言って、二つ掴んだ。

二つ掴んだまま、家まで全速力で走った。
トイレットペーパーを両手に一個ずつ掴んで暗い夜道を走るなど、初めての経験である。
そして、それは、しなくてもいい経験である。
したからといって、人に威張れるものでもない。
せいぜいブログのネタになるくらいだ。

家では、息子がトイレの便座に、憔悴しきった顔で座っていた。
そして、私が両手に持っていたロールをすごい勢いでもぎ取ると、彼はバタンとドアを閉めた。
何とか間に合ったという安堵感が、私の全身を駆けめぐる。

親父の役割を果たした。
ヨメと小学6年の娘が、「よくやった!」という顔で私を見ている。
そんな満足感に浸りながら、私は発泡酒を2缶立て続けに飲んだ。

翌日、トイレットペーパーを4ロール持って、印刷会社に行った。
「昨晩、緊急の事態がありまして、御社のトイレットペーパーをお借りしました。本日、ここにお返しいたします。ありがとうございました」
私が、深く頭を下げると、社長はトイレットペーパーを手にとって、即座にこう言うのである。

「駄目だよ、ダメ! Mさん」
「は?」
「うちはダブルなんだよね。これ、シングルでしょ。シングルは、うちの社員に評判悪いんだよ」
「ですから、2つお借りしたところを、4つお返ししますので、それでダブルと言うことで、ご勘弁を」
「Mさん、冗談もいい加減にしてよ! うちはダブルロールなの! それが決まりなの!」

何を細かいこと言ってるんだ!
ダブルだろうが、シングルだろうが、どっちにしたって、ケツを拭くのは、一緒じゃないか!

ケツの穴が小さいことを言うんじゃない!
私だったら、「いいよ、そんなの返さなくて。トイレットペーパーくらいあげるよ」と言うところだぞ!


と、思いましたが、そんなことを言ったら友好関係が保てないので、ダブルロールのトイレットペーパーを買ってお返ししました。
2ロールだけですけどね・・・。
4ロールでは、もったいないから。

我ながら、ケツの穴の小さいこと・・・・・・。


2007/08/03 AM 08:25:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]



(C)2004 copyright suk2.tok2.com. All rights reserved.