Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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女子アナと「千のナントカ」
「インターネットがあるから、新聞をとるのやめましたよ。インターネットがあれば、情報は充分。満足満足」
得意先の営業フクシマさんが、昨日、得意気に言っていた。

それに対して、「遅れてますねえ、フクシマさん」と私は言った。
私は、もう5年前から新聞をやめている。
ただし、私の場合はフクシマさんと違って、インターネットを信じているから、新聞をとるのをやめたわけではない。

インターネットが、新聞の変わりを充分に果たしているとは、昔も今も思っていない。
インターネットに配信される記事は、多くは新聞社や通信社からの記事のダイジェストである。
だから、インターネットに特別な記事が載っているということは、ほとんどない。
どちらが優れているというものでもない。

私はどちらも信じていない。
ただ、新聞はほうっておくと、どんどん溜まって邪魔になるが、インターネットの記事は邪魔にならない。
そこが、インターネットの唯一のいいところである。

「Mさん、言い切りましたね。どちらも信じてないんですか。新聞とインターネットに恨みでもあるんですか」

恨みはないが、新聞も雑誌もインターネットも、書きっぱなしというところが、気に入らないのである。
フォロー記事や続編がほとんどない。一度書いておしまいである。
つまり、書き手側の一方通達で終わっている。
そこに、釈然としないものを感じている。

どんな文章の達人でも、客観的な記事など書けない、と私は思っている。
では、第三者の意見を聞いて記事を書けば、客観的かと言えば、まったくそんなことはない。
第三者の意見を伝聞として書いているだけだから、それは第三者の主観であって、その第三者の意見を自己解釈している限り、公平な意見とは言えない。

それに、聞き手側の聞き方によって、答えはどちらにも変わるものである。
それを公平な意見だ、というのは幻想に過ぎない。

最近の新聞を読んでいないので、これは的はずれの意見かもしれないが、新聞や雑誌には、「署名記事」が少ないように思われる。
たとえ、どんなにピントのずれた記事でも、記者の署名があれば、その文章の責任者はその記者なのだから、責任の所在がはっきりする。
自分の書いた記事に対して、逃げていない、ということになり、多少は信頼できる。

しかし、署名のない記事は、「書き逃げ」である。
だから、責任の所在がはっきりしない記事は、私には信じられない。

「Mさん、どうしたんですか。いつになく過激ですね。血圧、大丈夫ですか?」

断定的な記事を書く場合、よほど統計学や心理学に通暁していない限り、少ないサンプリングデータで結論を出すのは無理だろう。
たった数人の意見を聞いて結論づけられた論文など、学会だったら、誰も相手にしない。非難の嵐にさらされるだけだ。

さらに、多くの場合、被害者や加害者そして、第三者まで名前や年齢、時には顔まで晒(さら)し者にするくせに、書き手側は、匿名なのである。
書き手側の名前のない論文を信じる人などいるだろうか。試験だったら、絶対に零点を付けられる。
そんな記事を信じるほど、私はお人好しではない。

「まあ、しかし、気にくわない記事は無視して、気に入った記事だけ受け容れる。みんな、そうじゃないですか。そんな目くじら立てることはないですよ」

そうかもしれない。
現代人は賢いから、情報量を自分なりに制御して、メディアを自分に都合よく利用しているようである。
私のように、頭から「信じない」と言っている人間より、頭脳構造がはるかに柔らかい。

「でも、最近は、テレビのニュースも楽しいですよ。インターネットや新聞よりも、リアルタイムで情報が掴めますからね。それに何と言っても滝川クリステル。あれはいい。ニュースが楽しくなりますよ。他の女子アナもいいな。テレビは楽しいなあ」と、ノーテンキなフクシマさん。

私に理解できないことが、最近二つある。
なぜ女子アナが、あんなに持てはやされるのかということと、秋ナントカの「千のナントカ」という歌が、なぜヒットしたのかということである。

言いたいことは山ほどあったが、目の前に女子アナファンの本人がいるので、そこはグッと我慢した。

「では、女子アナ大好きのフクシマさんに問題を出します。滝川クリステル小林麻耶木佐彩子の共通点は何でしょうか」
「エー! 滝川クリステル? 小林麻耶? 木佐彩子? 共通点ですか? バラバラな気がするなあ。うーん………、フジテレビのアナウンサー? 違うなあ。う〜ん、いったい何だろう?」
悩んでいるようである。

「でも、そんなことを知ってるなんて、Mさんも女子アナに結構詳しいんじゃないですか。本当はMさんも女子アナ好きなんじゃないですか?」
「いやいや、私がフルネームで言えるのは、この3人だけなんですよ」
「えー、どうしてですか?」
「それがわかれば、答えは、簡単に出てきます。でも、わからないなら、次に新しい仕事を出してくれるまでのお預けです」
「それは、ずるい!」
「早く仕事をくれれば、いいだけのことじゃないですか。頑張って下さい」
「クソッ!」

本気で悔しがっているフクシマさんは、人間として男前だ。
ここまで単純に悔しがる人はいない。
それだけで、この人は信用できる気がする。

「ああ、そう言えば」と突然話が変わるフクシマさん。
この間、ZARDのベスト盤を買おうと思ってCDショップに行ったんだけど、気が変わって『千のナントカ』を買ったんですよ。あれいいですね」

(怒!)

「な、なんですか! Mさん、そのすごい目は!」

腹立ちまぎれに、私は、このたった一つのサンプリングデータで、人間の嗜好というものを断定したいと思う。

女子アナ好きの男は、みんな「千のナントカ」が好きだ(匿名)。


2007/07/04 AM 07:03:21 | Comment(2) | TrackBack(0) | [日記]



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