Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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頑張って欲しいですね
巨人戦のプロ野球中継の視聴率が、過去最低を記録したらしい。
生まれ落ちたときからのアンチ巨人としては、うれしい限り。

視聴率が低くなった理由は、「巨人が弱くなったから」というのが、多いと聞く。

しかし、ファンというのは、自分が応援するチームが弱くなったからといって、そう簡単に応援を放棄するものなのか。
むしろ、弱いからこそ応援するのではないか。

おそらく、読売という巨大メディアに踊らされた「にわかファン」だから、弱くなると離れていくのだろう。
そして、阪神タイガースファンほど愛情深いコアなファンがいないから、簡単に「やーめた」ということになるのだろう。

私はまったく野球中継を見ない。
見なくなって、おそらく20年近くなると思う。
巨人一辺倒の野球中継にウンザリしたこともあるが、もう一つの大きな理由は「解説」にある。

なぜ、プロ野球の解説者は、あんなにも理論的でなく、滑舌が悪く、ボキャブラリイに乏しく、情報量が少ないのだろう。
結果論だらけで、まともな野球理論をたてられないのは、現役時代のネームバリューだけで仕事をしているからか。

野村克也、広岡達朗、堀内恒雄など、名解説者と言われている人はいるが、私には解説者ではなく、小言人(こごとにん)にしか見えない。(ウジウジ、ネチネチ)

今までまともに人前で話をしたことのない有名選手が、引退した途端、本来は高度であるべき「解説」という仕事を請け負う。
こちらは、彼をスペシャリストとして期待するが、彼らはあまりにも「話し下手」である。
聞くに堪えない。

サッカー選手が引退して解説者になった場合、例外はあるが、理論体系がはっきりしているから、大変わかりやすい。
では、元野球選手と、元サッカー選手とでは、なぜこんなにも違うのだろう。

野球の場合、監督のサインの比重が大きすぎて、選手から「考える力」を奪っているのではないか。
それに対して、サッカーは動きが刻々と変わるから、選手個々に判断が委ねられる。
だから、サッカー選手はどのポジションにいても、その場の判断力が研ぎ澄まされる。

単純に考えれば、その違いが一番大きいのではないか。

ただ、サッカーの中継でも、野球の中継でも、その他マラソンや水泳の中継にしても、聞いていて「聞き苦しい言葉」というのが、私にはある。
これを聞くと、決まって私の額(ひたい)に「あおすじ」が浮く。

ここは、頑張って欲しいですね。

ちょっと、待って欲しい。
娘の運動会の応援をしているのではないのだから、プロのアスリートに向かって「頑張って欲しい」はないだろう。

私も昔アスリートの端くれだったが、この「励まし」には、いつもウンザリさせられた。

試合の前に、後輩からこう言われる。
「マツさん、頑張って下さい」

あのなあ、俺は頑張ってるんだよ。お前らの見えないところで、懸命に練習を積んでいるんだ。頑張って、ストイックなまでに頑張って、今ここにいるんだ! これ以上、どう頑張れっていうんだ!

「いや、あの〜、何て言ったらいいか……そういうつもりではなく……あのー」

いいか、こういう場合は、「いいタイムを期待しています」と言うんだ!

プロのアスリートである以上、頑張る才能があるからプロになったはず。
彼らは皆、懸命にスキルを磨いて、頂点に立とうとしている。
その頑張ることを知っている人たちに、軽々しく「頑張って欲しい」などと言うのは、失礼千万。
プロの解説者としては、失格だ。

例えば、

ここは、三塁ランナーを確実に刺さなければいけませんから、ライトは肩のいい○○選手に交代すべきですね。

1点を守りきるためには、フォワードを一枚落としても、ここはディフェンスの○○選手を入れるべきでしょう。

35キロ地点から、腕の振りが小さくなりました。上半身と下半身のバランスが崩れていますから、コーチが近くで指示を出すべきでしょう。

このラウンドは、左に回って、相手の右フックを警戒すべきです。左のガードはゼッタイに下げてはいけません。


など、いくらでも解説の仕方はある。
プロは、素人とは全く違う視点で、理論体系を組み立てられるからプロなのだ。
それを「頑張って欲しい」という、一番安易な言葉で、「その場を逃げる」など、視聴者に対しても失礼だろう。

この失礼の度合いが、プロ野球中継の場合、一番多い。だから、見るのが馬鹿馬鹿しくなってしまった。(今の解説者のことは知りません。あくまでも、20年前の話)
おそらく、「解説がつまらない」と考えている人は、私だけではないと思う。
メジャーリーグなどは、日本語解説ではなく、「副音声」にして見れば、「ああ、ベースボールって結構面白い」と感じさせてくれる。

本来スポーツはドラマチックなもの。
解説次第で、ドラマチックに試合を作ることもできるのだ。

だから、解説者の皆様にも、ぜひ「頑張って欲しいですね」(ん?)



2006/06/11 PM 01:12:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]



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