Macでお仕事?
Mac歴22年。独立して15年。日に日に減っていく仕事……。そんな売れないデザイナーのひとりごとです。
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社会の末端から見る「格差社会」
ニュースなどを見ると、日本の経済はかなり回復してきたように感じられます。
デフレからの脱却はまだのようですが、家庭の支出は多少上向きになって、景気のよい話が聞かれるようになりました。

しかし、そんな「オイシイ話題」も末端デザイナーを巻き込むことはありません。
見事に素通りです。

私のまわりの零細企業もいまだに青息吐息。
ボヤキ節しか聞こえません。
景気がいいのは一部の一流企業だけで、その他はこの10年来まったく景気政策の恩恵を受けていないというのが現実です。

格差は広がるばかり。

先頃も国会で「格差が広がっているのは、けしからん」と話題になっていました。

それに対してソーリは「私は格差が出ることは悪いことだとは思っていない。ようやく景気回復で光が見えてきた。光が見えてきたら影のことを言い出す人がいる。」と、いつもながらの的を外した答弁。

前半の「格差が出ることは悪いことだとは思っていない」はいいが、後半の「光と影」は余計だ。
本人は「景気回復で光が見えてきたのは、私のおかげ」と言いたかったのでしょう。
しかし、経済に光が射したのは、彼が自慢する「(幻想の)構造改革」によるものではなく、民間企業の血がにじむような努力の結果です。

それに、格差を「影」と言ってしまったら、「格差の拡大は悪くない」という開き直りそのものが、「影」ということになってしまう。

このソーリは、他人にわからせようと思って説明するのではなく、個人的な感想を正当化するために言葉の断片を発しているに過ぎない。つまり、言葉に繋がりがない。

例えば「靖国問題は、外交カードにはならない」という答弁がありました。
一方的にそう断言しても、外交とは一国だけではできないことを忘れています。中国、韓国、北朝鮮がどんなに我が儘を言ったからといって、問答無用と斬り捨てたら、交渉にはならない。言葉の接ぎ穂がない。
「靖国問題は、外交カードにはならない」と強がれば、確かに彼の支持者には受けがいいでしょう。
しかし客観的に見れば、「俺は悪くないモン。向こうが悪いんだモン!」と言わんばかりの、幼稚な態度にしか見えない。

このソーリの支持率と、実際の指導力との格差も広がるばかり。

「社会格差が出ることは悪いことだとは思っていない」と表現してしまうと、ただの感想文になってしまって、このソーリでは論理として組み立てることはできないでしょう。

なぜ「自由主義社会に格差はつきもの」と、感情論を廃して言えないのだろう。
公正な競争原理を取れば「格差」「差別」は避けて通れないことを、なぜ冷静に説明できないのだろう。
自民党と支持者(マニア?)にしか向き合っていないから、こんなエキセントリックな答弁しかできないのか。(エキセントリックな答弁を好むマスコミや支持者にも問題はあるが)

横並びが美徳のこの国では、格差の広がりは大騒ぎだろうが、今はソーリが率先して冷静な言葉で、その熱を冷ますべきではないでしょうか。感情論で応酬している場合ではないはず。

私には「格差の拡大」は、優先して取り上げる争点とは思えない。(他に取り上げるべきものはたくさんあるはず)
私はこのソーリを認めていないが、「格差の拡大」は決してソーリの失点ではない。

私も所得格差を実感している一人ですが、それは私が至らない(能力がない)からで、ソーリの政策のせいではありません。
だから、自分の能力を棚に上げて「格差論」に便乗する気はありません。

話は違いますが、「ライブドア事件」に関してもソーリに失点があるとは思えません。
マスコミがこぞって「時代の寵児」と持ち上げた堀江氏が、年明け早々逮捕されるなど、誰が予測したでしょう。
よほど神懸かり的な予言者でない限り無理でしょう。

堀江氏が立候補するのは、選挙資格のある人であれば当然の行為です。また、政策を同じくするのなら、それを応援するのは当たり前のこと。どの政党もやっていることです。
当然の選挙活動に対して、今さら「不謹慎」だと言うことはできないはず。
これでは、ソーリは予言者でなくては務まらなくなる。

世の中の人は本気で、ソーリやタケベなんとかいう人は「けしからん」と思っているのでしょうか。
あるいは「格差社会」はあってはならない、と本気で思っているのか?
もしかして、変なのは私だけなのか?

私は、法に背かない限り、株でボロ儲けをしている人がいても妬(ねた)む気にはならない。
「金儲けのうまい人が勝ち組」「金がすべての世の中になった」「金儲けばかり考えているやつは品がない」などとも思いません。
ただそういう価値観もある、と思うだけです。

確実に言えるのは、真っ当な努力をした人は、必ず報われて欲しいということだけ。

国会の質疑の合間に居眠りをするようなヤツは、とても真っ当な人間には見えない。
だから、こういう輩(やから)こそ「差別」すべきです。



2006/02/27 AM 10:20:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

得意先にあえて苦言を
得意先の「自社ビル完成披露パーティ」に招待されました。

その会社とは、4年間でたった3回の付き合い。
招待されるのは大変嬉しいのですが、担当者以外知っている人がいないパーティというのもどうかなぁ、と少々腰が引ける思い…。

でも、その会社にとっては晴れやかなイベントですし、招待されて行かないのも問題だと思って行ってきました。
あらかじめ祝花(一番安い花輪)などを送っておき、もしも行けない場合に備えて手を打っておきました。しかし、その方面に行く用ができてしまったので(仕方なく)行くことになりました。

新しい自社ビルの1階がパーティ会場。
以前、同業者から「クリエイティブなデザイナーは、どんな状況でもジーパンでOK」と言われたのですが、さすがに「この種のパーティでそれはまずいだろう」と思ったので、スーツで行きました。
案の定、ジーパンの人は一人もいない。
アイツのいうことを真に受けなくてよかった。(当たり前か)

会場を見渡してみると、参加者は300人くらい。
立食のパーティですし、それほどフロアが広くないので、参加者が空間を埋め尽くす感じが何となく威圧的で居心地が悪い。

早く帰ろ……。

担当者以外知っている人が誰もいないというのは心細いもの。
出入口近くで、スパークリングワインを2、3杯飲んで、担当者に挨拶したらすぐ帰ろう…、そう思っていました。

ワインを飲みながら、担当者の姿を探そうと会場内を見渡してみると、知った顔が…。
2年前まで何回か仕事を貰っていた印刷会社の営業のKさん。
その印刷会社は突然倒産してしまって、2ヶ月分の請求は回収出来ず終いでした。
もしかして、その後この会社に再就職したのかな…。
彼は隣にいる女性と談笑していました。

すると、こちらが見ているのを感じたのか、Kさんがこちらを向きました。

明らかにうろたえた顔。

この場合、彼に挨拶をした方がいいのか、それとも武士の情けで、知らんぷりをした方がいいのか。
あの態度から察すると歓迎されてはいないと思って、ここは知らんぷりの方を選び、会場の隅に移動しました。

隅っこで壁をお友達にしてワインを飲んでいると、声をかけられました。
振り向くと、彼と談笑していた女性が立っていました。
「誰から招待されたのですか?」
名乗りもせず、いきなり聞かれました。眉間にしわの寄った顔は、敵意丸出し。

最近、こういう無礼な輩(やから)が多いので、嫌になる。
歳をとると丸くなる、とよく言われますが、無礼は無礼、こんな無礼に対して丸くなりたくはない!

「人にものを尋ねるときは、まず名乗る、それが常識」と、とんがった言い方をしました。
案の定、相手は露骨に顔をしかめ、目は三角に。
彼女が着ているのは会社の制服。そうなると、この態度はひどすぎる。
仮にも私は招待された側なのだから、(いくら吹けば飛ぶような自由業とはいっても)それなりに応対されるべきでしょう。

「ST(会社のイニシャル)さんの方ですか?」と私が聞いても、戦闘的な目つきは変わらず、答えてくれません。

こちらも同じように戦闘的な態度で、「Y部長の招待ですよ!」
担当者の直属の上司の名前を出しました。
部長とは一度も話をしたことはありませんが、招待状にはY部長の名前も入っていましたから、嘘ではありません。

これはかなり効果的でした。

相手はキョロキョロと目を泳がせて、逃げるようにその場を離れていきました。

結局彼女がどういう立場の人間で、なぜ私に対して詰問調の態度をとったのか判断できず、大変後味の悪い思いを抱きながら、パーティ会場を後にしました。

得意先のことを悪く言うのは気が引けますが、あえて言わせていただきます。(このことは嫌われることを承知で、担当者にも言いました)

新社屋を建てるのはご立派だが、社員教育の方が先ではないのか。
盛大なパーティが虚しく感じられる。



2006/02/24 AM 11:10:56 | Comment(1) | TrackBack(0) | [日記]

ウェットなオリンピック
今ひとつ盛り上がらないトリノオリンピック。

我がヨメは、普段スポーツにはまったく見向きもしないのに、オリンピックとサッカーのワールドカップだけは欠かさずご視聴。
要するにお祭り好きということですね。

それに対して生来のひねくれ者の私は、冬のオリンピックはごく一部の競技しか見ない。

中・高・大学と陸上競技をやっていた関係で、夏のオリンピックの陸上競技は真剣に見ます。
しかし、団体競技に馴染まないひねくれ者にとって、その他の競技は興味の対象になりません。

私は短距離と走り幅跳びが専門でしたが、この競技のいいところは全てが自分の責任というところ。
成績が悪くても、その責任の全ては自分にある。

それに比べて団体競技は、ひとの調子が大きく作用する。
ひとの調子にまで責任を持つのは嫌だ!
そう言うわがままなやつにとって、陸上競技の短距離などは最適です。
自分の調子と向き合うだけでいいのですから、責任の所在がわかりやすい。

また、陸上競技のいいところは、白黒がはっきりしているところ。

採点競技のような曖昧さがない。

体操やシンクロ、フィギュアスケートなどの採点競技は、先入観や各国の政治的な力関係など曖昧さが入り込む余地があって、私にはスポーツとは呼べないグレーな部分が感じられる。
スキーのジャンプやスノーボードHP、モーグルなどもそう。

これらは採点結果に説得力がない。
パフォーマンスをする前から、ある程度採点が決まっているような気がする。
だから、どんなにまことしやかな理屈をつけても、万人を納得させるほどの明快さが感じられない。

ということなので、採点競技が多い冬季オリンピックは、スピードスケートやアルペンなど限られたものしか見ない。

また、マスコミの報道の仕方にも納得がいかないものがある。
冬季オリンピックなどに限らずあらゆるスポーツに言えるのですが、「涙」を強調しすぎる。画面に「涙」が多すぎる。

肉親や親類、同僚、地元の人間を担ぎ出しての、くどいまでの「涙」の演出。

そんなに泣きたいのだろうか?!
巷では、映画やドラマ、小説など、「泣ける」を強調するキャッチコピーの氾濫。
「泣ける」ことがそんなにいいことなのか。

「涙の○○入賞」「亡き父に捧げる○○」「この小説は100パーセント泣けます」
日本中を無理矢理泣かせているような気がする。

私は「泣く」よりも、笑いたい。
「笑い」(お笑いブームのことではありません)こそ、人類にとって最も高度な表現方法だと思っている私には、これほど違和感のある情景はない。

「負けたのにヘラヘラと笑っているやつは怪しからん」という人がいますが、私は勝っても負けても、笑う方が潔(いさぎよ)く感じます。
(たとえは変ですが、外国の刑事ドラマなどで、クライマックスで捕まった犯人が相手の刑事を讃えるように笑いかける場面があります。この潔さがいい。これが日本の刑事物だと、犯人は泣き喚くか、ジタバタと無駄な抵抗をする。これが実にみっともない。しかし『古畑任三郎』は別。犯人が潔(いさぎよ)い)

本当にこんなベタベタな「涙の押し売り」をみんなが喜んでいるのだろうか?
過剰な「涙の演出」は、スポーツに限らず、全ての事象を貶(おとし)めているような気がしてなりません。
「とにかく泣かせれば、感動したことになる」
そんな風に、独りよがりの制作者が勘違いをしているだけではないのか?

そんなウェットすぎるメディアですから、メダル予想なども「大甘」です。
今回、利害関係のない外国のメディアは冷静(冷淡?)で、日本のメダル獲得の予想は「0〜2個」というのがほとんどでした。
それに対して日本のメディアは期待値がかなり高かったように見うけられます。

今頃、「メダルゼロの可能性も…」などと騒いでいますが、冷静な分析力を駆使すれば、誰もが納得のいく答えは必ず出るはず。
寸前までナショナリズムを煽りに煽って、メダル獲得に赤信号がともると途端に犯人探しをするメディアこそ、真犯人と言っていいのではないでしょうか。

健全なメディアというのは、冷静で公平な「分析」ができることが前提条件。
その分野の元アスリートの都合のいい希望的観測だけを取り入れて強引に結論づけるいつもの手法は、分析ではなく願望で、素人同然。

もう少し勉強してください。あまりに安直すぎる。

メディアなどがウェットさやナショナリズムを限りなくゼロにしてくれれば、もともと素材のいいオリンピックは、良質な「エンターテインメント」になります。そうすれば、ひねくれ者の私のような人間の興味を大きく引くのではないでしょうか。

そんな日は絶対に来ないでしょうけど……。


【追記】 − 2006.02.24 −
朝インターネットを見て、「フィギュアで荒川金メダル」というのが目に入ってきました。慌ててテレビをつけてみると、ちょうど演技しているところが映っていました。
どこがどんな風に良かったのかは、さっぱりわかりませんでしたが、「金」は立派!

しかし、何よりも良かったのは荒川選手の「笑顔」。
涙を見せず、誇らしげに笑った顔がとても良かった。

願わくば、この後親や恩師などを担ぎ出して、無理矢理泣かせることがありませんように。



2006/02/22 AM 10:31:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | [メディア論]

美女とブサイクデザイナー
知人のウェブデザイナーに連れられて、雑誌社に行って来ました。
彼と共同でその会社のホームページを作ったのがほぼ1年前のこと。
彼がメインのデザインをして、私がサブでFLASHアニメーションと簡単なCGIを作りました。
今回、大幅なリニューアルをしたいということで、再び呼ばれたのです。

このウェブデザイナーT君は33歳。
私が彼にウェブデザインに関する知識を教授しました。
彼が手がけたホームページは200件近く。師匠の私を差し置いて、今や一流の領域に入ろうとしています。
彼は師匠を踏み台にした「恩知らずな男」です。
そして、禁煙が1年しか続かず、今や禁煙前よりもヘビースモーカーになった「負け犬」です。

「師匠、今度も前回と同じ担当者ですから、気持ちよく仕事ができると思いますよ」
私より15センチも背が低いが、20キロ以上体重の多い「ブサイクデザイナー」が、醜く鼻から煙を吐きながら言いました。

確かに前回の担当者はよくできた人で、「のせ上手」でした。
「ああ、いい出来ですね。思った通りですよ。でも、できればここはこうした方がいいと思いますが、どうでしょうか?」
「こういうのは思いつかなかったですね。これは大変新しい試みで勉強になりました。ただ、この部分をもう少しわかりやすくしていただけると助かるのですが…」
などなど。

このように、最初は必ず褒めて、次に具体的な修正案を出してくれますから、大変わかりやすく、こちらの自尊心も満たされます。
終わった後も、サブの立場の私にも電話で労いの言葉をかけていただき、大変いい気分にさせられました。

クライアントの会社に凸凹コンビで行って待合室で待つこと数分。ドアがノックされて、担当者ともう一人の女性が入ってきました。

その女性を見て、思わず「ブサイクデザイナー」と顔を見合わせてしまいました。
「今回助手を(ナントカカントカ)」と担当者が言ったが、まったく耳に入ってこない。
そして、立って挨拶をしなければいけないところを、立つこともできず、二人とも「まん丸の目」で女性を凝視してしまいました。
何故かというと………。

すごい美人だったから。

間違いなくハーフ(混血)。
髪は黒いロング。目は薄い褐色。睫毛長し。穏やかな目元。身長は180センチの私とそれほど変わらないから、175センチ以上か。歳は25歳前後。
ストレートの長い髪とエキゾチックな顔が気品を感じさせて、とにかく、キレイ!

これは、8年前、間接的に某国営放送の仕事を受けていたとき、渋谷の放送センターで生の中山美穂のオーラを受けたとき以来の衝撃。

そんな我々を見て、「思い通りのリアクションでしたね」
担当者が、嬉しそうに笑っています。
「彼女を見ると、皆さん同じ反応をするんですよ。でも、もっと驚くことに、彼女は結婚していて、お子さんが二人います」

「はあ〜〜〜〜!」
ブサイクデザイナーが、みっともないため息をついたのが可笑しかったのか、彼女が笑いました。
当然ながら、笑顔も美しい。

2時間ほどの打ち合わせは、至福の時間。
こんな幸せな打ち合わせは、生まれて初めて。
ブサイクデザイナーなどは、まばたきすらしない。いつもはうるさいぐらいの、貧乏揺すりも忘れている。

前回の仕事の時は、私が打ち合わせに参加したのは、最初の一回だけ。
ということは、今回もこの一回だけ? Oh My GOD!

ブサイクデザイナーは、この先何度もこの美人と打ち合わせをするのかと思うと、憎らしくなってきました。
帰りの車の中で、嬉しそうに煙草をふかしている彼に「肺ガンになるだろ! こんな狭いところで吸うんじゃネェよ!」と八つ当たり。

それでも、「エヘヘヘ」と嬉しそうに笑うこの男の顔………とてもブッサイク。



2006/02/20 AM 10:47:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

真夜中の怖〜い出来事
パッケージデザインを2種類作成した昨夜の出来事。

プリンタの最大許容範囲の厚紙を使ってプリントしようとしましたが、ローラーの摩耗のせいでしょうか、紙詰まりを起こしてしまいました。

何度やっても手差しの入口部分で紙が止まってしまい、最後は中で紙がジャム状態に。
裏蓋を開けて内部の紙を取り除きましたが、「カミヲトリノゾイテクダサイ」のエラーマークが消えず、プリント不能になってしまいました。

時間があれば分解して取り除くのですが、クライアントに見せる時間まで約9時間しかありません。時間が惜しい。
そこで、近所の印刷屋さんのプリンタを借りることにしました。(会社の鍵は常時借りた状態なのでフリーパスで使えます)

真夜中の1時。防寒を万全にして、自転車で印刷屋さんに向かいます。
霊感の強い人に言わせると「霊がウジャウジャいる」というお寺の前を全速力で駆け抜け、3分ほどで印刷屋さんに着きました。

無人だし、機械も動いていないので、ひどく寒い!
すかさずエアコンを全開にします。
プリンタが暖まるまで約10分、冷蔵庫にあった缶コーヒーをゆっくりと飲みながら、池宮彰一郎の「島津奔る 上巻」を読みながら待ちました。

プリンタが正常ならプリントは簡単。
2種類のパッケージを3部ずつプリントするのに、5分もかかりませんでした。
1つはクライアントに、そして1つは保存用、もう1つは組み立てをミスしたときのための予備。

印刷屋さんのライトテーブルの上で、パッケージを組み立てているとき……。
電話が鳴りました。
時計を見ると、1時35分。
こんな時間の電話は「間違い電話」か「いたずら電話」に決まってる。だから無視!
それに、ひとの会社の電話を勝手に取るわけにはいかない。

しかし、電話はほぼ1分おきに3回鳴りました。
いくら何でもしつこい。
そこで、4回目は受話器を取りました。
「はい、目黒警察署!」(市外局番048で目黒警察はおかしいが、目黒警察署の近所で育ったので咄嗟に出てしまった)
その効果は絶大。
それから、電話はかかってきません。

そして、組み立てにミスがないかを確かめて、出来上がりを紙袋に放り込み、すべての機械を「指さし点呼」しながら消しました。
時刻は2時過ぎ。

鍵をかけて印刷屋さんの前に置いた自転車に乗ろうとしたところ、「ワッ!ビックリした!」という声。
見ると、背の低い黒のジャージ姿のおじさんが、まん丸い目をして立っていました。
「こんなに遅くまで仕事?」
聞かれましたが、この寒空、こんな真夜中にジャージ姿でいるオッサンはどう見ても怪しいと思ったので、無視して自転車を走らせました。

「なんだ、アイツ!」と罵られましたが、知ったこっちゃない!

「霊がウジャウジャいる寺」の前を全速で通り抜けたときです。
横にパトカーが止まって、「ちょっと止まって!」と言われました。

やましいことは全くないが、この時間帯に制服警官を見ると、少しビビリます。
しかし、パトカーを降りてきた警官の顔を見ると、二人とも明らかに私より10歳以上若そうので、何となく余裕ができました。
「その紙袋は何ですか?」
まったく威圧的でない態度なので、さらにホッとしました。
「仕事帰りです」といって、紙袋を差し出すと、「なんだ、これ」と言われたので、簡単に説明しました。
「へえ〜、色々な仕事があるんですね」と警官二人顔を見合わせています。

「あのォ、オレそんなに怪しく見えました?」
「そりゃ、紙袋持ってあんなに全速で走ってたら怪しいですよ。しかもこんな真夜中に(下着泥棒だとでも思ったか?)」
確かにそうだ。私が警官でも絶対問いつめるだろう。

身元を確認する物を見せて、無罪放免。
2時20分過ぎに、家に帰りました。

身体が冷えたので、焼酎のお湯割りを飲んで、3時過ぎに寝室へ。

さあ、寝ようと思ったら、隣で寝ている娘が「プリンター、直った?」と聞いてきました。
ん? この子は11時前に寝たのだから、プリンタが壊れたことは知らないはず…。
そこで、顔をよく見てみると、目を閉じています。
つまり、寝言! しかし、なんとタイムリーな寝言でしょう。

よく寝言を言う子ですが、こんなにタイムリーだとちょっと怖い。

「フレンチトースト……食べるゥ……zzz」
朝食のリクエストまで寝言でするとは、さらに怖い。



2006/02/17 AM 10:47:27 | Comment(1) | TrackBack(0) | [怖い話]

「東横イン」異聞(メディアの遠吠え)
「東横イン」と「東急イン」は全く別物だった。

それが最初の驚き。

中目黒に住んでいた子どもの頃、「東急東横線」は単に「東横線」と言っていたし、「東急百貨店」のことを「東横」と言っていたから、「東横イン」も同じ系列だと思っていました。

しかし、もっと大きな驚きは、「東横イン」社長の最初の記者会見と2回目の「涙の記者会見(?)」の報道。
メディアは、「開き直りは許せない!」「あの態度は言語道断」「『申し訳ありません』を50数回言った」などと言って大きく扱いました。

偽装工事は確かに言語道断ですし、最初の会見の態度にも唖然とさせられました。

しかし、もう一つ私は釈然としないものをニュース画面から感じ取ったのです。

最初の「開き直り」の記者会見で、記者たちは何故その場で彼の態度を非難しなかったのだろう。
(ニュースでは映らなかっただけかもしれないので)もし非難した人がいたのなら、これから先の私の意見は、まったく的はずれの妄想になります。

優秀なジャーナリストとしては、相手に言いたいことを全部言わせて彼の人間としての本質を浮かび上がらせるのが、最も有効な手段である。
その方が世論を味方につけやすく、バッシングしやすい。

確かにそれはとても有効だった。彼は一躍、悪役として時の人に。

そしてその手法は、次の謝罪会見でも彼の不誠実さを浮き彫りにすることに効果を発揮した。
「メディアの誘導」は、完璧な形で一人の悪役をクローズアップした。

2度目の謝罪会見では、刺すような言葉がいくつも彼に投げかけられていた。
それは前回の「傲岸不遜の会見」では、ついぞ聞かれなかった言葉だった。

私が知らないだけかもしれませんが、メディアが強面(コワモテ)の実力者に、強気な言葉で直接噛み付いたのを見たことがない。
いつも彼らに言いたいだけ言わせている、物わかりのいい姿しか記憶にない。

某総理大臣や、某都知事、某新聞社会長、某元政治家、某財界人などが失言、妄言を繰り返しても、その場で彼らをたしなめたという場面を見たことがない。

「東横イン」社長が、うなだれて(フリをして)車に乗り込もうとする姿に向かって、メディアの間から幾つかの罵声が飛んだ。
まるで気の弱い犬が、及び腰で人に吠えかかるように。

メディアは実力者(表面上ふんぞり返った声の大きい人種)に弱い。
そして、実力者が坂道を転がり落ち始めると、途端に強気になる。

その場の言葉より、あとでペンとマイクを行使した方が数段威力がある、彼らは骨の髄までそう考えているのだろう。

あの、人をなめたような記者会見の現場で、「あんた! 社会的に影響力のある人間なんだから、もっと自覚を持てよ!」と指弾する人間がひとりもいないというメディアの現実に、私は一番驚かされた。


2006/02/15 AM 10:33:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | [メディア論]

借り物だらけの仕事場
仕事場をぐるりと見渡してみると、借り物ばかりだということに気づきました。

メインで使っているマシンは、「G4/450MHz Dual」。
これはメインの「G3/400MHz」が調子が悪いので、20年来の友人に借りているもの。(G3/400MHzを直したら返すつもり……返したくないけど)

出先にたまに持っていくWinのノートPCは、同業者のもの。
彼が同じメーカーのコンパクトで高性能なノートを新しく買ったため、「しばらく使っていいよ」と言われて使っていますが、おそらく壊れるまで使うことになりそう。

「G3/300MHz」に繋いでいるペンタブレットは、同業者が「壊れたから直して」と言って持ってきたものです。それを1ヶ月かけて直したところ、彼が待ちきれずに新しいのを買ってしまい、「とりあえず置いといて」と言われたので使っています。

Win機に繋いであるカラーレーザ(A4)は、近所の印刷屋さんのもの。
全く使う気配がない(プリンタは使わないと壊れるのが早い)ので、こちらで使わせていただいています。

同じWin機に繋いでいる17インチのCRTは、半年前に液晶が壊れてしまったので、得意先で埃をかぶっていたものを借りてきて使っています。

他には、ノートPC用のハードタイプのバッグも借り物(ショルダーの部分が強靱で移動に最適)。
Win機の光学式マウスも、
Win機のビデオキャプチャーカードとTVチューナーも、
iPod miniも、
ボイスレコーダーも、
ラミネート機も、
マッサージチェアも、
手動シュレッダーも、
パソコン関連のマニュアル本20冊以上も、
全部借り物。

借り物だらけの仕事場。
それでも仕事はできる。

独立をお考えの方!
何も高いものを揃えることはありません。
借り物でも充分仕事はできるんです。

その気さえあれば……ね。(多少の図々しさは必要ですが)



2006/02/13 PM 01:01:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | [Macなできごと]

フリーランスの心得 その2
信じられないことを言われました。

昨日、3年前の春から仕事を受けている会社に呼ばれて行ったときのこと。
電話をもらったときから、担当者がいつになく歯切れが悪く、嫌な予感がしていました。
先月大きな仕事が終わったばかりなので、仕事のローテーションとしては、あと1ヶ月は仕事がないはず。
だから、仕事の依頼ではないハズ…。

担当者の「Mさん、シラガ増えましたねぇ」など、「ほっとけ!」という話題で話の幕が開きました。
その後、世間話を二つ三つしてから、相手の、いつにも増して上下動の激しい貧乏ゆすりを見ながら、「で、本日はどんなご用件で」と紋切り型で話を促しました。

担当者は小さくうなずきながら、身体を乗り出してきました。
彼の顔が30センチほど近づくと、煙草のヤニの匂いが迫ってきます。
そして、ドロリとしたヤニ付きの言葉が彼の口から流れてきました。

「先々月の請求の件なんだけど、3分割にしてもらえないかな」

先々月の請求は、確か「11万」。
それを3分割?!
去年は、2分割が2回あった。今度はとうとう3分割!

「じゃあ、4万、4万、3万、ということですか」
この時点では、まだにこやかに応対していました。

「いや、1万、2万、8万で」
ヤニ臭い言葉とふざけた言葉の連繋攻撃。
これで腹を立てない人がいたら、その人はきっと前世は「菩薩」だったに違いない。

怒りを紛らわすために、横を向いて黙り込みます。
こんなとき「ふざけんな!」と言えたら、どんなにスッキリすることでしょう。
しかし、「どんなときでも怒りは胸の奥に 笑顔で応対」というのがフリーランスの心得。
静かに怒りがおさまるのを待ちます。

だが、世の中には無神経なやつはどこにでもいる。
目の前のヤニ男がそれだ。
「2分割だろうが、3分割だろうが、一緒じゃない? 2分割ができたんだから、3分割でも問題ないでしょ」と開き直る始末。

そこまで言われたら、俺は絶対に「菩薩」にはなれない。
彼の顔をにらみつけました。

しかし、構わず担当者は無神経なヤニ言葉で追い打ちをかけます。
「俺がこんだけ頭下げてるんだからさ、頼むよ」

おい若造! どこが頭下げてるってんだ!
一度も頭下げてネェだろが!
俺より10歳以上も若いクセして、なんだその態度!

そこで、「菩薩」ではない私はこう言いました。

「3分割はしない。請求は11万のまま。今月分の請求もそのまんま! 文句があるなら社長呼んでこい!」

「フリーランスの心得」はどこいった?!



2006/02/10 AM 10:54:41 | Comment(2) | TrackBack(0) | [フリーランスの心得]

メディアは「モアイ像」
出張講習が終わって、昼食を摂るため私鉄駅前のカレーショップに入ったときのことです。

ローカルの私鉄駅前の、かなりくたびれた外装及び内装の店内は、午後2時を過ぎていたせいか、客は私ひとりだけ。
「本日のカレー」という名のビーフカレーを注文して待ちながら、店内のテレビで見るともなしに「ワイドショー」を見ていました。

昼間テレビを見るというのは、私の習慣には全くないし、食事の場にテレビがある状況も久しぶりなので、結構新鮮な気持ちで眺めていました。

放送の中身はお決まりの「ライブドア」。
夜のニュースでも同じですが、コメントする人全員が型通りの「正論」を展開する「俺たち遠山の金さん、悪は容赦なく斬るべし」という人たちばかりです。

その同じ口が、過去「彼は新しいタイプのリーダー」「既成概念にとらわれない男」などと言ったことなど見事に忘れ、眉間にしわを寄せて、したり顔で正義を説きます。

犯罪を断ずるなら、少なくとも彼を讃えたことのある人は、その経緯を精算してから断罪すべきではないのか。
捕まる前は讃え、捕まったら断罪する。
それでは評論家として、文化人・ジャーナリストとしての矜持はどうなる?

「塀の向こうに行ったんだから、何を言おうが俺の勝手、悪いことをする奴は叩かなきゃね」ということか。

「罪なき者、石もて打て」
そうですよね。あなた達は聖人君子です。だから、石{正論)で彼を打つことができるんですね。

悪いことをしたら裁かれる、これは当たり前。
彼がした悪いことは、これから色々と暴かれていくことでしょう。
しかしメディアはこの先、冷静にそして正確に報道することができるのか。
今の状況は、全員が裁判官や検察官になっていないか。

彼を少しでも擁護しようものなら、メディアの中ではおそらく「村八分」。
冷静な「堀江貴文論」を展開しても、メディアは相手にしない。
「モアイ像」のように、みんな同じ方向を向くメディア。

そんなことを思って見ていたら、画面に堀江氏がかつて通っていた塾の先生というのが出てきました。

今回の件と塾の先生とは、何か関係があるの?
塾の先生が彼に、今回の「証券取引法違反」を教えたの?

「彼はそんなに目立たない子でしたよ」
その先生はそう言いましたが、だから…ナニ?
そのコメントはこの事件の何に繋がるの?

逆に、塾で目立つやつって一体どんなやつだ!

大変美味しいカレーでしたが、全部食べきらずに店を出てしまいました。

そこで、今回の教訓。
やはり食事中にテレビを見るのはよくない。
つい余計なことを考えてしまう。



2006/02/08 AM 10:58:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | [メディア論]

埼玉高校受験事情 その5
いよいよ高校受験の日。
先月の22日、関東地方に大雪が降った次の日が高校の受験日でした。

受験は午前9時15分から。
大雪の影響で交通機関が乱れていることを考慮に入れて、7時半頃家を出ました。
駅に着くまでにいつもの倍以上の時間がかかりましたが、JRに遅れはなく高校のある駅には8時35分に着きました。
まわりを見ると、それらしい親子連れがたくさん歩いています。

ところどころカチンコチンに凍った道路を、そろりそろりと10分ほど歩くと高校に着きました。
息子とは門の前で別れ、暖かい「父兄様用待合室」で待つことに。

しかし、席に座って10分もたたずに携帯が鳴り始めます。
「送ってくれたデータなんだけど、MP3の音声が一部分割れるんだけど…」

朝メールで送ったFLASHアニメのデータに不具合があったようです。
友人から借りたノートPCを持ってきていたので、駅まで引き返しファミリーレストランに入ってデータを修正して、再度送りました。

今度は「大丈夫」という電話をもらい、レストランの心地いいソファに身体をもたせかけて目をつぶると、突然の睡魔が襲ってきました。時刻はおそらく9時50分くらい。

目が覚めてレストランの壁掛け時計を見ると、なんと11時20分過ぎ。
1時間半も寝ていたことになります。
高校の試験は、筆記試験が9時15分から10時15分まで。
その後面接があります。

息子の受験番号は前の方だったので、もしかしてもう終わっているかもしれない!
レストランを慌てて出て、駈けるように学校に向かいます。
しかし駈けるようにと言っても、下は凍った雪。歩くより少し早いという程度の速度でしか進めません。

前を見ると、受験の終わった生徒たちが続々と歩いてきます。
息子の顔を探しますが、その中にはいない。
今日は携帯電話を持たせていないので、連絡は取れない。
焦りながら、凍結した道路を滑るようにして学校へと向かいました。

学校まで50メートル、というところまで来たときに、のんきな顔をして歩いてくる息子の顔が見えました。
「いくら試験が終わったとはいえ、なんて緊張感のない顔をしてるんだ」
と思いましたが、こちらが手を振ると彼は満面の笑顔で手を振り返します。
「まあ、この笑顔が彼の武器だな」と思いかえし、こちらも笑顔に。

「試験はどうだった」
「まあまあ」
「面接は?」
「面接は自信ある」

親のひいき目ですが、彼の笑顔は試験官の印象をかなり良くするのでは、と希望的観測を抱きます。
学校説明会では「試験だけでは判断しない。面接も重要な判断基準」ということを言われましたから、それを信じましょう。

「あ〜あ、腹減った!!」
駅に着くまで4・5回吠えた息子に、大好きな肉料理を食わせた後、家に帰りました。

そして、翌日がもう合格発表。
最近の受験はスピーディですね。
私に言わせれば余韻がない。しかしこれもご時世かな。結果がどちらに転んでも速いほうがいい。後の対処が速くできますから。

結果は合格!

まわりの子はみんな合格と知ってもほとんど感動なし。すぐにその場を離れていきます。

しかしわが息子はといえば……。
「やったー! 受かったぁ! ウ・レ・シ・イ!」
とガッツポーズ。

それを見た学校関係者が思いがけず拍手をしてくれました。
彼らにしてみれば、ほとんど無感動の子が多い中で、これほど嬉しさを素直に表す息子はかなり特殊に見えたことでしょう。

「受かった! 受かった!」
電車の中でも、両手で握り拳を作りながら、彼は20回以上呟いていました。

「この感動を忘れるなよ」
そんなクサイせりふしか言えない父親は、今日は確実に息子に負けている、と思いました。


2006/02/05 AM 11:19:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

恵方巻き
節分の日には「恵方巻き」。
これが近頃流行っています。

「まるかぶり」ともいうこのお寿司のことを知ったのは、大学時代のこと。
私が通っていたのは東京の大学ですが、関西出身も少なからずいて、彼らに教わりました。

「願い事をしながら巻き寿司を丸かじりすると願い事が叶うんだよ」
「どうして巻き寿司かというと、『福』を巻き込むから。包丁で切らないのは『縁を切らない』にかけているから」

縁起のいい方角(恵方)は毎年変わるので、毎年違う方向を向いて無言で巻き寿司を「まるかぶり」する。

大学時代は好奇心旺盛なので、ひとに勧められたものはとりあえず試してみるというのが基本でした。関東では全く流行っていないというのが、またいい。
節分の日に巻き寿司を買ってきて家族に配り、同じ方向を見て無言で食べきる。
親は「こいつ大丈夫か」と言いながらも、お付き合いしてくれました。

結婚してからも、この行事を気に入って家族を巻き込んで「まるかぶり」していました。

昨今、なぜかこの「恵方寿司」が関東で流行ってきました。
火付け役は私の記憶に間違いがなければ、4〜5年前のコンビニ業界のキャンペーン。
数年前は「恵方巻き? なにそれ?」と言っていた人までが、「恵方巻き食べた? 食べないと福が逃げるよ」と言い出す始末。

そうなると生来ひねくれ者のこのオヤジは、この流行を苦々しく思い一昨年から敬遠し始めました。
息子などは、「恵方巻き食べたいよぉ〜!」と叫びますが、断固として無視。

何でコンビニ業界の戦略に我が家がのせられなくてはいけないのか。
今まで見向きもしなかった行事を、全国展開の戦略で無理矢理「行事仕立て」して、国民的イベントにするやり方は「バレンタインデー」と全く一緒。

チョコレート業界を潤わすだけの「バレンタインデー」も業界の思うつぼでしたが、「恵方巻き」も全く同じ構図です。

「業界にコントロールされて流行に乗るのは馬鹿馬鹿しい!」
などと力んでいると、息子は「はぁ! 何バカなこと言ってんの。いいじゃん、流行ってんだから」と簡単に「流行りもの」を受け入れる大衆感覚。

それに対して娘は「なんで節分に寿司食べんの? 意味わかんない!」とオヤジ側に立ってくれます。

そんなときヨメがインターネットである情報を見つけました。

「昭和40年代後半に海苔の養殖技術が発展し、生産が飛躍的に増えた。何とか販売量を増やしたいと考えて、大阪の海苔業界が『丸かぶり』に目をつけた。この模様がテレビで大々的に放映されて、丸かぶりが一気に関西圏で広がった」

つまり、関西圏の「恵方巻き」の流行も、海苔業界の陰謀だった!

どんなことにもはじめはある。それがどんな経緯でも流行はひとが作るもの。
江戸時代に平賀源内が「土用の丑」を流行らせたのと同じように。
CMというのはすべてひとが作るものだ。
それに乗っかるか乗っからないかは、ひとそれぞれ。業界の戦略に乗っかって一緒に騒ぐもよし、騒がぬもよし。もっと気楽に考えた方がいいんですね。

ということで、今年は「恵方巻き」復活。

南南東を向いて家族4人、無言でいただきました。
娘は「意味わかんない!」と言っていましたが、無視無視。



2006/02/04 AM 10:50:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

スポーツ新聞
得意先などに行くと、スポーツ新聞を読んでいる人をよく見かけます。
その比率は50パーセント以上。
「サラリーマンは、スポーツ新聞が好きなんだなあ」とつくづく思います。

私はと言えば、スポーツ新聞を読まなくなってから20年ぐらいでしょうか。
サラリーマンになった頃は、時々人の読み終わったものをもらって読んでいました。

その時疑問に思ったこと。
「報知新聞」はわかるが、なぜ関東圏のスポーツ紙は例外なく「巨人びいき」なのか、ということ。
巨人ファンが多いのはわかりますが、これは度を超えていないか。
負けた試合でも巨人の選手の奮闘振りを讃える記事は、滑稽としか言いようがない。

ものごころ付いたときからの「アンチ巨人(東京生まれ東京育ちですが)」としては、ほとんど失笑ものの記事ばかり。
巨人ファンはこんな記事を読んで喜んでいるのかと思うと、悲哀さえ感じてしまいます。

スポーツ新聞を読まなくなったのは、このみっともないほどの「巨人びいき」の記事も理由の一つですが、一番大きいのは記事の中に「政治・経済」が入るようになったから。

なぜスポーツ新聞で「政治・経済」?

スポーツ新聞は、スポーツと芸能だけ載せていればいいだろ!
何を血迷って「政治・経済」を扱わなければいけないのか。(今もスポーツ紙が「政治・経済」の記事を載せているかはわかりません)

スポーツ新聞の「政治・経済面」は、どんなに頑張っても一般紙にはかなわない。
「囲み記事」などで、評論家やアナリストなどが専門的な文章を寄せていますが、他で使ったものをもう一度表現を変えて使うという、ほとんど小遣い稼ぎとしか思えない内容のものがほとんどです。

スポーツ新聞の編集者は勘違いをしているのではないか。
ほとんどゴシップ記事と同レベルの「政治・経済」記事を載せても、そのスポーツ紙の品格が上がったことにはならない。

スポーツ新聞はスポーツを専門に扱うから、「スポーツ新聞」なのです。
たとえ滑稽なほど巨人びいきの記事を載せていたとしても、それがポリシーなら納得できる。
なぜ舌足らずな「政治・経済」の記事を載せるのか?
編集者の愚かさが紙面から透かし見えるようになり、スポーツ新聞を受け入れられなくなりました。

「Mさん、そんなに目くじら立てなくてもいいじゃないですか。世の中にはスポーツ新聞しか読まない人も沢山いるんだから、その人たちのために色々な情報を与えようと思って、彼らも一所懸命工夫してるんですよ」

「まあ、スポーツ新聞は『エンターテインメント』の一種ですよ。楽しく読めればそれでいいんです」

確かにそうかもしれない。
ほとんど検証記事のないエキセントリックな内容は、刹那的なエンターテインメントと割り切ればいいのかも。

そう考えてみると、今の小泉政権というものも「スポーツ新聞的」だから人気があるのかと、思い至りました。

スポーツ新聞は見出しが命。
威勢のいい見出しで読者の関心を捉えますが、中身は依怙贔屓(えこひいき)かナショナリズム丸出しの礼賛記事がほとんど。
一方、かの政権も威勢のいいスローガンを掲げるが、中身は検証・実証のない各論抜きの空文だらけ。
(まるで女子高生が仲間内だけで通じる言葉で喋っているように、具体的な説明が飛ばされている)
「人生色々、会社も色々だしィ〜」「靖国問題は外交カードにはならない、みたいな」「戦闘地域なんてわからないっつうの!」「ぶっちゃけ! 公約違反なんてたいしたことな〜い」「郵政民営化 私が総理じゃなきゃ議題にもならないくらいヤバイし」

そして「政治・経済」は、スポーツ新聞と同じように、専門的に見えながら行き当たりばったりの駄文の羅列。
スポーツ新聞が「巨人」にこだわるがごとく、「郵政改革」にこだわり、それを金科玉条のものとしてスローガン化する。

スポーツ新聞が、かつて「巨人」というブランドを利用して部数を伸ばしたように、「自民党をぶっ壊す」「構造改革」というスローガンだけをブランド化して、支持率を伸ばす。

織田信長を気取ったこの総理大臣と、本家信長との大きな相違点はただ一つ。

信長にスローガンはない。
その存在、その生き様が、彼のスローガンだからだ。

しかし、わが総理大臣には、(見出しとしての)スローガンしかない。
そして、メディアがそのスローガンの後押しをする。
メディアの露出度だけが判断基準の世論は、中身を問わずに唯々諾々としてそれに従う。
そこが決定的に違う。

「でも、彼もエンターティナーだと思えばいいんじゃないですか。時代は政治家にもエンターティナーを求めているんですよ」

認めたくはないが、確かにそうなのかもしれない。

……ところで、スポーツ新聞は今も「巨人びいき」が続いているのでしょうか。
続いているとしたら、ある意味スゴイし……。



2006/02/03 AM 10:26:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | [日記]

手のひらを返す その2
お得意さんのことをこのように書くのは気が引けますが、「手のひらを返す」ということで思い浮かべたのがこの会社のことです。

独立して2年目から、パソコンのサポートや講習をさせてもらっている会社がありました。
最近の会社としては珍しく、Macで仕事をしているシャレたイベント会社です。

新入社員が入ると、私が必ずMacの手ほどきをして、一人前になるまで教育します。
機械の調子がおかしくなれば、サポートに出向きます。電話は頻繁にかかってきて、週に3〜4回はその会社に行っていました。

そんな状態が続いてから4年目のことです。
ひとりの若者が、新入社員としてその社に入ってきました。
後で聞いた話では、その会社の社長にとって、かなり義理のある人からの紹介で迎え入れた人だということです。

その新人は、かなりのMac使いらしく、それ以後こちらには全く電話が来なくなりました。
それまでは、週に3〜4回電話で呼ばれていたのが、ぱったりと静かになりました。

年に1・2度ご機嫌伺いに行っても、担当者はよそよそしく、早く帰れといわんばかりの態度。
手のひらを返す、というのはこのことか、とちょっとした憤りを感じたものです。

それからさらに4年。昨年の10月の終わりのことでした。
突然、その会社から電話がありました。

「またサポートを頼みたいんだけど……」

行ってみると、私と入れ替わってMacを教えていた人は、独立して立派な事務所を構えたとのこと。
そのままその人とサポート契約を結ぼうとしたら、あまりに高額で、結局私の方が圧倒的に低額なので、また私の方に依頼することになったようです。

ここで、2回目の手の平返し。
また以前と同じように、週に4回前後電話が鳴って、出動することになりました。

しかし、その状態も長くは続かず、今年になってまた3度目の「手の平返し」。

独立した彼の方が折れて、サポート契約の金額を大幅に下げたため、そちらに仕事を持っていかれたのです。
夜遅くでも平気でかかってきた電話は静寂そのもの。本当に静かなものです。

ここまで徹底していると、見事というほかない。
「手の平返しの会社」
私はその会社のことを「悪意」を持ってそう呼んでいます。

絶対に4度目の「手の平返し」はない。

4度目はこちらからお断りする(つもり……う〜ん?)。



2006/02/01 AM 10:43:26 | Comment(2) | TrackBack(0) | [日記]



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