せんすぶろぐ
将棋、歴史のオタクです。他の一般の話題についても折をみて触れていくつもりです。

2009年03月08日  重い溶岩流:棋王戦第3局
  表題通り、実に重い攻めを展開した佐藤棋王。重いがゆえに着実で前途に立ちふさがる後手の駒を一つ一つ突破し、制勝しました。これで1勝2敗。こういう将棋で勝利を収めるのを見たのは恐らくは初めて。速度計算がよほどにできているでしょうが、この指し方を是とできるのは、ちょっと常人離れしているとしか思えません。

 1図でいきなり「大丈夫なの?」という感触です。朝日杯の深浦−久保、阿久津−久保のいずれも手順の違いはあれば、後手左翼の金銀に働きかけては苦戦になっています。元々対中飛車であれば左の金銀は相手にせず、5〜9筋の動きでけりをつけたいものです。もとより後手にも工夫はあり(△2五桂と跳ねる例の攻め筋とか、本譜のようにそもそも▲2三歩を強要するとか)、簡単ではないのでしょうが、▲4一角では「どうなんだろう?」と訝しい思いを抱く人は多かったでしょう。さらに▲2二金と銀を相手しにいくのも、阿久津−久保戦と同じだし、どの将棋の後手も久保八段であることを考えると、相手の方が経験値が多そうで、どうも損です。

 その後も2〜4筋で歩の使われることのない重い攻撃は続き、それは2図の▲2二銀で頂点に達します。この局面ではこの手しかない(控え室は予想外だったようですが)と思いますが、実戦の先手が自分であれば、泣きながらこの銀を打つところです。でも佐藤棋王は「経験上、こういう攻めの方が有効なことが多い」という判断だったようですね。後手は先手玉頭方面で有効手を作ることができなかったのでしょうか。。この銀打ちが有効なのであれば、先に△1二香とでも逃げておく方が得だったのでしょうか?(普通は1秒も考慮しませんよね)

 3図までさらに重々しい手が継続。なるほど、金銀4枚で固めた先手の防御陣は一廉のもので、とにかく後手陣のどこかに空隙を作ればいいはず、ということですか。だから、▲1六歩(3図)のように付加価値の低い手でもOK。その後も▲4三金等その種の傾向の着手が継続し、盤上の駒数では常に先手>後手の状態が維持されます。4図▲5五銀はいきなりの疾風。この局面では右翼に団子軍団がいますが、▲2五馬が急所中の急所に安住し、スパートが可能になっています。

 途中の形勢がどうだったのか、私の腕では分かりかねますが、佐藤棋王が同じ思想でこの将棋を組み立てたらしいことは想像できます。そういう意味では、骨太い将棋だったのではないでしょうか。

PM 10:41:13 | Comment(400) | [将棋(中飛車)]

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佐藤康光の棋界制覇、矢内理絵子の女流棋界制覇を切望するオジ将棋ファンです。とはいっても、棋士は皆さん、好きです。

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