せんすぶろぐ
将棋、歴史のオタクです。他の一般の話題についても折をみて触れていくつもりです。

2009年02月28日  久保2連勝
 棋王戦第2局。序盤から激しい将棋になり、なんとなく後手の方がよさそう、と思いながら眺めていました。しかし、後手の佐藤棋王が先手玉を上手く追えなかった(?)という感じで、最後は即詰みに討ち取られました。総手数57。

 以下、序盤から振り返ります。

 1図まで先手が強攻。後手は普通に応戦していました。後手しか持たない私にいわせていただければ、「こんな攻めでつぶされるのでは居飛車をやってられない!」 しかし、なぜ△3三銀ではないのだ? 考える理由としては、
ヽ僂2七に成ることを想定していて、2五飛と回られるのを心配している、もしくは、
桂馬を4五に飛ばそうと考えている
のいずれかなのでしょうが、,枠車が2五に回る際には5五角を切りとばさなければならず、仮に2五で飛車による両取りがあっても、自陣が突破されたわけではなく、悪いはずがない。
△老貿呂砲茲觜況發鮃佑┐襪茲Δ僻很未任呂覆ぁ
ということで、よく分からないですね。

 その後も、当然金当たりに角を8七に成りこむと思われたところで、2七に成り込むなど、意外な着手が佐藤棋王にみられます。彼の手が当たらないのはいつものことなのではありますが。

 それでも、2図まで進むと後手が悪くなさそう。といいつつ指し手が難しい。普通は△6五桂と縛りたいが、そうすると後手玉は即詰み。本譜は△5六金でしたが、銀の方がよかったのでは?以下▲7八玉△7二飛と駒を集めておけば、勝ちやすくはなかったでしょうか。

 本譜の▲7八玉△7七歩▲8九玉の応酬は後手にとって非常に感触が悪い。泥鰌を掴もうとしたら、滑ってさらに遠くに逃げていってしまった、みたいな感じです。△6七金に▲7六角が絶好打と化し、先手に形勢が傾きました。

 観ていて面白い将棋ではありました。




PM 07:31:03 | Comment(330) | [将棋(三間飛車)]

2009年02月27日  (続)角落ち考
 週前半をインフルエンザで休んだという話しは以前ここでもしましたが、熱自体は高くなかったので、布団の中で本でも読むしかありません。

 そうなると、まぁ、将棋世界だな、ということで、過去3年分のバックナンバーを次から次へと読むことにしました。棋譜を頭の中で再現するのは疲れるので、変化手順の多い観戦記はパス。勝又六段の解説記事(付加価値は高いが、表現が大げさな気がする)と読み物系が中心です。そうなると、「イメージと読みの将棋観」が最適です。

 2007年3月号テーマ1は「角落ち」。6棋士中以下の人達がそれぞれの角落ち戦略を語っていました。

〆監:無難なのは矢倉
⊃稿癲Э業車でもいいが居飛車で角筋を通したまま戦いたい。
C川:上手でいやなのは中飛車5六銀型。矢倉も大変。
づ亙奸Э業車は上手に待たれると自分から動かなければならない。矢倉で攻め合って分かりやすく一手勝ち。
テ0罅У鑒車の方が自分から勝ちにいけるから楽。三間飛車はありえない。中飛車か矢倉で行く。

 い鉢イ正反対ですね。
 私が推奨する三間飛車は藤井九段においては評価が最悪なんですが、なぜなんでしょうか。取材する側も気をつけてほしいのですが、因果関係の述べられていない文章に付加価値はないです。「○○の理由により、三間飛車は下手の作戦として妥当ではない」と書けなければ。。。それはそれとして、理由は不明ですから、私自身は三間飛車を今後も採用するでしょう。

 矢倉の評価が高いのは、ご本人が下手側を持つことを前提にしているからでしょう。特に△里茲Δ乏册擦鬚△韻慎鑒車だと、8筋に攻勢をかけられたときどうするのかを明示してもらわないと、「そうか、ではやってみようかな」ということにはなりません。やはり字数が足りません。文字数無制限のwebの方が将棋論評には合っているのでしょうね。


 中飛車の評価もいいようですが、どうやって左の金を玉に寄せていくのか、すっとは腑に落ちません。
 

PM 09:54:21 | Comment(12) | [将棋]

2009年02月26日  有吉九段
 NHKニュースウォッチでカバーされていましたね。よい仕上がりで有吉九段の人となりが窺えるところがあります。(ああいう年齢の重ね方はうらやましいものではないでしょうか!)

 3月10日の最終戦の相手は、よりにもよって高崎四段。当たりがきついですね。じっくりと観戦します。



 

PM 09:41:29 | Comment(17) | [将棋]

2009年02月26日  女流名人戦第4局:すっきり
 角番に追い込まれていた矢内さん、終盤、清水さんの失着(?)に乗じ、きれいな即詰みに討ち取りました。

 前局で風変わりな序盤をみせてくれた清水さん。今回は元に戻ってしまい、例によって5筋を突かない4手角+矢倉作戦。彼女はよほどに5筋の歩を突きたくない理由があるんですね。きっと。。。(おい!)

 でも、駒組みなら5六銀+5五歩と姿よく中央を制圧できた先手の方がいいはず。49手目で開戦になり、52手目で清水さんが△6五歩(1図)と反撃。しかし桂馬のバックアップがないので軽い感じです。当然▲4五桂かと思っているとなぜか▲同歩。△4六歩とかわされて、やや損したのではないでしょうか。

 さらに2図で、矢内さんは飛車角交換を甘受。なんで▲3六飛ではないのだろう? 後手を引くのは嫌過ぎる。以下、玉をつり出され→先手で飛車を打たれ→持ち駒の銀を8八に被るように打たされる。かなり苦しそうな展開です。

 後手は△3九竜、△4八角成と気持ちよく銀を追いつつ、大駒が出世したわけで、文句のない展開ですよね。後は角打ちの嫌味を上手くかわしていけばいいはず、と思ったところで1七角を忘れたかのような△9二飛(3図)ですよ。多分、失念していたのでしょうね。さらに▲1七角に△9九竜と強攻。飛車渡しても大丈夫なんだ? 大丈夫なわけないですよね。

 でも▲4四角と金を王手でボロッと取られるのでは痛すぎる。そこで△3三桂打とでも根性を見せていればまだしもだったのに、△3三金(4図)では角を切られてさわやかに詰まされてしまいます。急に二人がかりで後手陣を殺したようなものですね。

 これまでの3局と異なり、すっきりとした終わり方ではありました。また、清水さんの終盤の脆さ、倉敷藤花戦を髣髴とさせるものがあります。


PM 09:08:20 | Comment(400) | [将棋(矢倉)]

2009年02月25日  深浦、3−2
 よく分からない将棋でしたが、深浦王位が制勝。王将位奪取まであと1勝ですね。これで順位戦残留を決めれば、いうことのない年度になりますが、来週はどうなるんでしょうか。今年度の深浦王位の通算成績はこれで26勝20敗らしいですが、このくらいの勝率でも急所に星を集め(相手が強いので、勝率が上がらない、という事情もあるでしょうね)、二冠奪取、A級残留が可能になるのですね。やはり番勝負にでていると、3敗まではできるのが大きいです。

 分からないところだらけの将棋なんですが、自分なりの感想など。(こういう玉がぺらぺらな将棋は苦手です)

 1図の△3五歩。意味が全く分かりません。将来、△3六歩を含みにできるとはいえ、自玉周辺の隙間が多すぎて気持ちが悪すぎます。桂馬香車を絶対に渡さない、という方針があったのかもしれませんが、この段階で自軍にしばりをかけなくても、と凡夫は思います。

 2図では、ヘボは無条件に▲8七歩なんですが、本譜は▲7四歩。筋がよさそうですが、こういう手は私には思いつけない。なるほどです。でも、深浦王位にはそもそも後手の飛車先を止めよう、という発想自体がなかったようですね。だから3図でもそのまま▲6五桂と進撃。でも金がぷらぷらしているのに、飛車を成らせるのはやりすぎではないでしょうか。(アマは真似しない方がいいように思います) △5七歩が激痛で、この瞬間は後手がかなりよさそうです。

 4図の△3六歩。1図と平仄は合いますが、3筋は急所ではなかった・・・ですか。1筋の傷がどちらに祟るのかが勝敗の帰趨を決めることになったわけですが(それを察するのはそれほど難しいことではないはず)、この時点では1筋を押さえているのは先手。よって、そこに働きかけない△3六歩は急所を外れている、ということは後知恵では分かります。トッププロにはその時点ではどういう景色が見えていたんでしょうね。こちらに手が伸びたということは、何か寄せの構図でも羽生王将にはあったのでしょうか。



PM 09:12:16 | Comment(43) | [将棋(中飛車)]

2009年02月24日  インフルエンザ
 よもやと思っていましたが、土曜日の夜から悪寒が始まり、日曜日朝発熱確認。(この時点ではただの風邪と思っていた) 月曜日に家の隣にある内科でみてもらうと、軽微なインフルエンザと診察されました。

 予防接種をし、通勤時、デスクワーク時にはマスク着用を励行、さらにインフルエンザは眼からも移るといわれて対策としてゴーゴルまで着用していても、移るんですね。。。

 熱自体は最高で38.2度程度、本日朝には平熱に下がりました。お医者さんは1日平熱が維持されれば、外出してもいいよ、という見立てだったので、明日からは会社に行きます。それにしても、熱以上に、鼻づまりとか痰の絡みとかが辛い。

 皆様もご自愛下さい。

 タイトル戦の一方当事者がインフルエンザになった場合は、やはり不戦敗でしょうか。無理やり出場されて、対戦相手が割りを食うのもあんまりという気もしますが、紙面に穴は開けられない。朝日杯の堀口七段不戦敗はインフルエンザによるものと聞いていますが、タイトル戦の場合は判断が難しいですね。

 別室隔離対局とか?



PM 08:21:22 | Comment(13) | [日記]

2009年02月21日  花粉症激化
 今年は、ゴーグル+マスクのフル装備で耐えてきましたが、ついに捉まったか。。

 すでに手遅れですが、やってみたいことがいくつかあります。この春はだめでも次の春にはと思っています。経験者の方がおられたら、コメントください。

1。新型マスク「ノーズマスクピット」(イメージはこんな感じ

 人前でも違和感がなさそうだし、通常のマスクだとどうしても外さなければならない状況というのもあって効果が減殺されるのとは一味違うだろう、ということで、試してみたいと思っていますが、薬局にはおいていません。試された方、おられますか?

2.レーザー
 シーズン前にしないといけないそうだし、効果も2年程度らしいですが、保険も利くし、有効ではないかと。

 私の花粉症歴は中学の修学旅行からです。春の室生寺(三重)にいったのがちょうどスギ花粉の開花期に当たっていて、大変なことになりました。

 杉以外にもイネ科の植物もだめで、芝生の開花期も実に辛い。ロンドン在住期は最も美しい5月、6月がこの時期に当たり、どれほどお薬をいただいたか憶えていないくらいです。。。


PM 08:04:08 | Comment(20) | [日記]

2009年02月21日  朝日杯決勝備忘
 本日放送のBSの囲碁将棋ジャーナルの将棋解説者は阿久津六段(朝日杯選手権者、ともいうのだろうか?)。解説対象局は王将戦でもなく女流名人戦でもなく朝日杯決勝。優勝者が決まった将棋でもあり、妥当ですね。

「序盤〜中盤」
・ 明確に否定はしていなかったが、本譜の進行があるのであれば、2筋歩交換は疑問なのだろうか。 
・ △2二銀が上手い手。飛車の捕獲をみられてしまった。
・ ▲6七銀と歩を守る状況ではなかった。
・ 本譜は遊び駒の左翼の金銀がどんどん捌けて、後手優勢。

「中盤〜終盤」
 1図の局面周辺の解説が披露されていました。
・1図で△2五飛には否定的な評価。将棋が長くなる。
・2図で角を引いたのが悪く、△7七角成▲同銀△8五桂で後手が勝てる。

→▲6六銀左なら△同飛▲同銀△4四角くらいなのでしょうか。なるほど、後手玉には早い寄りがないので、後手がいいのでしょう。厳しい手ですね。私のレベルだとここまで厳しい手を指し切れないです。

PM 02:55:07 | Comment(485) | [将棋(中飛車)]

2009年02月20日  羽生圧勝:2−2(王将戦)
 一昨日、昨日で戦われた王将戦第4局は羽生王将の圧勝でした。序盤の将棋の作りから中盤の切り込み、終盤の仕上げまで、間然とするところがなく、久しぶりに気持ちのよい勝利だったようです。(考えてみれば、悪いところ取りでは、彼の最近のタイトル戦成績は1勝6敗。かなりレアな状態ではあったのですね)

 初日の指し手ですが、△6三銀(1図)には驚きましたね。気合い負け云々というのもありますが、△3五歩との平仄が合わない。この銀は守備にも攻撃にも中途半端であるのに対し、「先手の銀はしばらくは攻撃の軸として機能してもいいよ」といっているようなものだからです。そして、攻撃力を強化する▲5六角がやってきました。

 本譜の△3三銀(2図)ではかなり悲しい。△2二玉もいかにも着弾点に移動する感じで感触悪し。こういう将棋では守勢一方では活路が開けることがなく、自分もある程度反発することで敵の攻めを緩和することが常道のはずです。この将棋では攻撃の起点は飛車と角ですが、飛車を攻めることは不可能なので、角に働きかけることを普通は考えるとしたもの。しかし、最後まで角にアタックはかかりませんでした。。銀を手駒として温存し、5六に角を追い払ってから5五に打つ、6七に移動するようなら△8五桂〜△6五歩のような筋をみる、みたいなことを考えたいのですが、既に無理だったのでしょうか。

 羽生王将の▲3六歩や▲3七桂(3図)はいかにも本筋で、勝利を予感させます。▲3四銀以下は一方的になってしまいましたね。破壊の傑作を目撃したという印象です。



PM 10:08:39 | Comment(441) | [将棋(角換わり)]

2009年02月18日  自由奔放:清水市代
 当ブログでの清水さんへの評価は強さは認めつつも、あまりよろしくありませんでした。私だけなのか、といえば、知人間でも同様で、「来る日も来る日も右四間と先手中原流相掛りと急戦矢倉ばかりで、もう飽きた」と言い切る人も多く、将棋ファンは色々なタイプの将棋をみたいのだなぁ、と思ったものです。(もっとも、そう言い切った将棋仲間は三間飛車しかしないので、「君はどうなの?」と問い詰めたい気もしますが)

 しかし、今日の将棋に限っていえば、観ていて、実に面白かった。何が彼女を駆り立てたのかは分かりませんが、私の中の評価は大分、様変わりしましたよ。

 昼休みに何気に観にいくと、1図のような局面で絶句しました。中央にロケットの発射台がいて、左右にエレベーターがある? 

 2筋を突き越した2手が全く意味がないし、もう何がなんだか分かりません。升田九段、佐藤棋王といえども、こういう構想を抱くことはないでしょう。そもそも「構想」が何かは分からないのですが。。

 こういう将棋と相対した時に考えることは、「駒さえぶつければ自然とよくなるはず」ということなんですが、序盤の矢倉模様の出だしのため、後手陣は3二金、3三銀型になっています。よって、4一玉型では流れ弾に当たりやすいことは先手玉と同等、ゆえに玉が安全地帯まで移動するまでは「御身大事」「隠忍自重」モードになるのでしょう。

 しかし、2図の△8三歩は我慢しすぎか? △7四銀と強く対抗し、▲8四角なら△7三金とぶつける。▲5七角なら△7三桂が絶好。それ以外の位置への角の移動なら△3一玉で不都合なし。後手陣が一気に潰れるような状況ではないので、ある程度強く戦いつつ、玉の移動を心掛けたかったように思います。

 以後、先手陣の伸び上がりがものすごく、5筋から8筋に厚みを築きます。後手も2、3筋の位を取りますが、1筋を突き越されているので、いまいち玉の広さが物足りません。それでも、普通に駒をぶつけていけば、勝ち目がありそうでしたが。。。3図の△9三桂は変。恐らく、本譜のように進んで▲8五歩に銀を取れると錯覚していたのではないでしょうか?? この折衝で大損をしたため、先手先手で2筋に手掛かりを作られ、桂馬の質駒を含みに4六に桂打ちの傷まで抱えては、一気に形勢を損じてしまいました。

 急戦もできず、玉頭方面の位も生かせず、となると、矢内さんの作戦自体がどうだったんだろう?という気もしますが、それよりこの破天荒な駒組みをまとめた清水さんの力を讃えたいです。



PM 10:02:09 | Comment(16) | [将棋(その他)]

2009年02月16日  朝日杯決勝:後手の優勢度
 土曜日の朝日杯。阿久津六段が準決勝、決勝と勝ち抜き、全棋士参加棋戦で初優勝。実質A級の力を見せました。来期はさくさくB1に上がりましょうね。

 決勝の将棋、後手の久保八段がうまくさばいたという評判でした。△6五飛の局面、後手必勝という意見が解説陣(木村八段、渡辺竜王、佐藤五段)から出ていましたが、本譜のように▲6六歩△同角▲6八銀と頑張ると容易ではないように思います。この後の経緯から推測すると、△同角がどうなのかということはいえそうです。一歩と交換に一手を指せたわけで、この取引は後手が相当に損ではあります。

 では、△2五飛とぶつけた場合はどうなのか?ということなのですが、後手必勝とまでは言い切れないのでは? 以下▲同飛△同桂(2図)となると、飛車の打ち場所が後手にはなさそう。攻め筋となると、△2七歩成くらいですよね。後手陣も先手の駒からは程々に距離を確保しているし、4四角が攻防にもきいてはいますが、必勝というほどの差なのでしょうか。。。

 とりあえずは▲2一飛だとどうなるのでしょう。△2七歩成は桂馬を取られて、いまいちです。



PM 09:33:22 | Comment(991) | [将棋(中飛車)]

2009年02月15日  NHK杯:佐藤、準決勝進出
 最終盤までとても見ごたえのある将棋でした。相穴熊は単調といわれますが、指す人次第では、玉が遠い分、終盤戦がしぶとくなるのですね。

 佐藤棋王の着手で「おぉ!」と思った手を3つ取り上げます。

 △2四角(私には全く見えていなかった)で銀を捕獲し、遊び駒必至と思われた4二角も上手く使い、佐藤有利かと思われた1図直線でしたが・・・

 1図の△3二銀打。解説の藤井九段は「2手連続して守りの手を指すのでは・・・」という見解でしたが、ここに埋めておかないと2段目に竜が移動した時、▲3二香等を心配する必要があるのでやむをえないのですね。

 本譜は広瀬五段の▲2五桂がありました。この桂馬は結局取られてしまうが、銀の守りを移動させる効果が大きく、▲5五角がいい感触。▲4二歩成とか▲4九香とか嫌な手が目につきます。そこで2図の△5六飛!

 この手は見える人は見えるのかな? 私には全く思い浮かびません。要は角があそこにいてはどうにもやってられないし、どいてもらうためには飛車を投入するしかないから、ということなのでしょうね。その前の局面で後手優勢と思っていれば、動揺してこういう発想にはなれそうもないです。佐藤棋王は冷静に自軍の苦しさを認識していたのでしょう。実際、竜をひきつけられては、広瀬五段がよさそうです。

 ここから、佐藤棋王の表情がどんどんどんどん強張ってきて、昨年3月の順位戦最終局を思い出させるものになってきます。その最中、3図の△6六角成を決行。こういう手を指していい思いをしたことが私には少ないのですが、理由は本譜のような▲4八香のような手が待ち構えているからですね。この2手の応酬だけをみれば、角が馬になっても佐藤玉の防衛力は改善していない一方、香車を置かれた分、先手の攻撃力が強化されています。香車の利きを遮るために△4七桂と打つしかありませんが、こちらの桂馬はオプションを放棄したようなもので、付加価値は低そうに思えたのです。

 しかし、佐藤棋王は以下、▲2九金に△3六歩▲2八銀△4八馬の追撃。「自陣は持ちこたえるのか?!」とのけぞりましたが、金銀角と底歩に擁された後手玉は結構な耐久力がありました。▲3一銀と打ち込んだ局面では、先手玉に適当な受けもありません。それでもその瞬間、佐藤棋王の表情が穏やかになったような気がしました。。

 これで前人未踏のNHK杯戦3連覇まであと2勝。この2局はかなりタフな戦いになりますが、近年の短時間将棋の勝率の高さを踏まえると、十分以上の見込みがありそうです。


PM 03:04:18 | Comment(25) | [将棋(四間飛車)]

2009年02月12日  飛車落ち考
 角落ちで少し自慢話をさせていただいたところ、思いの外反響がありました。そこで、飛車落ちについても書いてみます。

 私は大山十五世名人、佐藤康光(当時)九段といった方々と飛車落ちを指したことがありますが、負けたことがありません。(但し3面指しです) 今後は飛車落ちを指すことはないと思うので、生涯勝率10割ですね。

 当時の私の指し方は図のような駒組みを目指すものでした。

 定跡通りの立ち上がり→素早く腰掛け銀→飛車の移動、囲いを後回しにして6筋位取り→1図以降、角を6六に上げ、▲7七桂と跳ねる→後は成り行き任せで、玉の位置を修正して左に飛車を移動させるもよし、そのまま右四間で戦うもよしですが、私の好みは前者です。特に、上手の右銀が5三なら薄い玉頭で戦う、といった方針でやればいいのではないでしょうか。

 通常の7九銀、6八金、5八金型の囲いは案外弱く、また上手の角を右四間飛車で積極的に相手にしにいくところにも不合理さを感じてしまいます。せっかく角道を桂馬で止めてくれるのですから、相手にせず、左側で戦う方が理に適っているのと思います。

 これを発展させると、下手の玉は右側にいた方がいい、ということになるのかな? 

最初は右四間飛車で角道を止めさせる→その後、飛車を8筋に展開する→右側で玉を囲う(この場合は、右銀が5六に出動しているので、堅い囲いにはならない)→左翼の優勢な部隊で突破させる。

 どうでしょうか。

PM 09:08:05 | Comment(455) | [将棋]

2009年02月11日  深浦、快勝(ですよね?):2−1
 深浦王位2連勝、対羽生戦通算対戦成績も25勝25敗。これだけ強くて、どうしてA級順位戦ではいつも苦しむのでしょうか。

 実況サイトでは、一時羽生王将(後手)優勢みたいな評価だったのですが、私自身はなかなかそう感じることができなかったので、所感を書いておきます。(王将戦だと詳しい解説は将棋世界の4月号を待たないと検証できないですかね。)

 1図で羽生王将は△2一飛としたわけですが、ここは実況サイトの見解通り△2二銀の方が勝っていたと思います。私は「2段目の歩」があまり好きではありません。この将棋でいえば5二歩ですが、こういう歩は、自陣の飛車の横利きを遮る、駒の連結を断ち切る、といった副作用があり、早急に解消することを旨として指し手を進めるべきですよね。

 ただ、△5三歩▲同歩成のところで、△同金とは行きたくない(駒が離れるから)
→だから、飛車は5筋に置いておく必要がある
→であれば、2一に飛車が移動してしまうのはどうなのか?
という思考が私には働いたのです。

 本譜は飛車が2筋に隠居してしまうわけで、そこから遡及して考えても△2一飛はどうだったんだろう?と思います。

 さらに違和感があるのが、2図の△3三桂。実況サイトには「
手堅く桂。完封狙い。攻めが止まれば△6一金などの狙いがあり、後手がどんどん良くなる。現在は▲5一成桂が検討されている。」とありましたが、「ここに桂馬を手放すようではなぁ〜」というのがヘボの第一感。

 その後、4筋から右側に後手のみ金、桂、銀、角、飛車、香が取り残されるという、とても羽生さんの将棋とは思えない愚形が出現。一体、どうしたことでしょうか。これで勝てたら、それこそおかしいですよ。

 3図で控え室は何か色めき立っていたようですが、歩1枚で飛車の横利きが止められて何ができましょう。。。


PM 08:19:18 | Comment(18) | [将棋(中飛車)]

2009年02月10日  角落ち(自慢)
 最近、プロに角落ちで2連勝しました。所詮は稽古将棋なので、実力を表現しているわけではありませんが、まぁいい気分でした。ねじり合いにもっていくとか、大駒を切っての大勝負に出る、といった阿呆なことは決してせず、ローリスクの指し方に徹した成果だと自負しています。一部、紹介させてください。

【発想】
・断固、三間飛車。理由は、1)上手が攻撃をしてくるとすると7筋以外にない、2)左銀の運用がスムーズ、という点にあります。
・矢倉は相手の飛車による攻撃を玉が直接受けることになり損だと思う。
・美濃囲い、できれば銀冠が完成するまでは何もしない。歩は全て突き合う。散兵線を布けば、自陣の守りは分かりやすくなる。
・位を取る必要はない。1図よりは2図の方が洗練されていると思う。位を取ると、囲いが完成する前に駒が衝突する可能性が高くなる。下手は玉が安泰であればあるほど力を安定して出せる。
・上手陣の展開と鏡で下手攻撃陣を展開できればなおよし。角1枚が残るはず。 
・銀冠が完成したところで、さわやかに仕掛けよう。(2図)

 多分、そんなに苦労せずに勝てるのではないでしょうか。


 

 

PM 10:13:29 | Comment(30) | [将棋]

2009年02月10日  王将戦第3局:▲7八金型
 今期の王将戦手合いは休日の中継が確保されていて、好感度が高いです。この好感度が主催者の収益に結びつくような仕組みがあればもっとよいのでしょうが。。。棋戦主催者のビジネスモデル(というものがあればの話しですが)が問われても不思議のない昨今ですが、こういう姿勢は維持してもらいたいものです。

 将棋の方はゴキゲン中飛車の羽生王将に、深浦王位は▲7八金型で対応。実況サイトのコメント欄には「最近増えている」ということなので、調べてみると、結構ありますね。

 先手側の愛好者には、清水さん(さすがにこの戦形であれば5筋の歩を突くのですね)も入っています。他には、中川、宮田、中村といった面々の名前も。。7八金型なので、穴熊に移行することもできなくはなさそうです。実際に宮田五段が順位戦で福崎九段に採用して快勝しています。無事に入れる可能性が高そうであれば、やってもいいかな、と思います。

 封じ手局面ですが、△3三桂と跳ねない限り、2筋に飛車も回れないので、他には思いつきません。

 
 

PM 10:02:10 | Comment(12) | [将棋(中飛車)]

2009年02月08日  棋王戦、久保先勝
 今日から棋王戦五番勝負が始まりました。先勝した久保八段自身がタイトル戦でリードを奪うのは今回が初めてです。

 それにしても、アマには形勢判断が難しい将棋でした。先手玉周辺の守備駒が不在であったため、アマで先手を持ちたい人は少なかったと思いますが・・・

 3七銀は余り例のない手ではないでしょうか。2003年のNHK杯戦で富岡七段が羽生さんのゴキゲン中飛車を▲3七銀〜▲4六銀と進めて破った将棋が記憶にあったので、棋譜を調べてみると、本譜△4四歩ではなく△5三銀と上がっていました。△4四歩と突くのはゴキゲン中飛車らしくないように感じるのですが、ありうる指し手なんですね。(4七銀と7七銀の組合せで攻める戦法はどうも力が必要なので、今後はやめて、銀を3七経由で出動させようか、とこのところ私は考えていました。)

 色々と曲折はあっても2図となると後手捌け形にみえます。舟囲いの最弱点である玉頭を直撃しているので、少々の駒損でも駒の効率で補いがついてしまいます。5四歩の威力については議論の対象になるところですが、こういう▲5三歩成+▲6一銀(等)とセットになった手はリスクが高く、普通はダメとしたものです。佐藤さんの場合は、そういう常識の裏の真実を嗅ぎ取る能力が突出して高いのですが、本局ではどうだったのでしょうか。

 それにしても、3図で先手優勢といわれていたらしいのには驚きました。どういう根拠なのか、できれば因果関係を明示してほしかったですね。

PM 11:06:14 | Comment(22) | [将棋(中飛車)]

2009年02月05日  昨日のA級順位戦
森内九段●−○佐藤棋王
郷田九段○−●三浦八段
丸山九段○−●谷川九段
木村八段○−●深浦王位
藤井九段○−●鈴木八段

 成績の上の人が勝ち、順位の上の人が勝つ、という、よくある結果ではありました。一時は星1つの差に10人がひしめいたものですが、最後にはばらけてきますね。

 佐藤棋王は1図からの▲7五歩△同歩▲7三歩(2図)の驚愕の仕掛けで快勝しました。昨日のmost impressive moveでした。対三浦戦の△9四歩といい、どういう脳の動きがあれば、このような着手を思いつけるのでしょうか。今期のA級順位戦では郷田九段の手に寒心することが多かったのですが(例として、丸山戦の▲5三桂とか森内戦の▲3六歩△同歩▲3七歩△同桂▲3五歩とか)、1月以降は佐藤棋王の手にも感心することが多いです。

 降級の可能性があった7人中、佐藤、丸山、藤井(実にしぶとい)が脱出成功し、三浦、谷川、鈴木、深浦が寒い。深浦王位は実に厳しそうですが、三浦八段の相手が森内九段であることから見た目ほどは状況は悪くないように思えます。あるいは、勝ってなおかつ4勝5敗での降級3連続という、呪われたような結果になってしまうのか。タイトル保持者が降級したことはないということですが。

 森内九段、精彩の乏しい年度で終始しそうですが、順位戦勝ち越し連続記録の更新は可能でしょうか。両者のレーティング差を考慮すると、森内九段の期待勝率は55%だそうです。

 より大きな関心は鈴木−谷川戦です。やはりレーティングによると鈴木八段の期待勝率も55%。谷川先手なのでいささか修正はされるでしょう。それでも、多くの人が不安感を抱くのは、昨年度順位戦の最終戦(対羽生)や昨日の丸山戦のように「ボキッ」とへし折れる将棋が印象の中で濃くなりつつあり、どことはなしに衰えを感じとるからです。

 3月の最終日、上下ともにドラマは確実にみられるでしょう。去年は佐藤さんの迫力に言葉を失いましたが、今回はどれほど生々しいものが現れることか、当事者には申し訳ないが、一ファンとして楽しませていただきます。




PM 08:52:09 | Comment(32) | [将棋]

2009年02月04日  回文(多分、傑作)
 うちの子どもが作った回文です。

「私らもトップモデルでもぷっと漏らしたわ」

 かなり傑作だと思うが、親の欲目だろうか?



PM 10:14:54 | Comment(21) | [子育て]

2009年02月04日  連敗・・・
 まさかこのど急所で連敗とは。。。順位からみても、1期抜けはほぼ無理ですが、順位をできるだけ上げておいてほしいですね。

*現在、順位戦を観戦中。。佐藤棋王のものすごい構想に驚愕。。

PM 10:12:52 | Comment(19) | [将棋]

2009年02月01日  敗着▲7八玉?(女流名人戦)
 今日行われた女流名人戦第2局。第1局に続いて長手数将棋。ドロドロでしたが、今回は清水さんに凱歌が上がりました。凱歌が上がったというよりも、矢内さんが疲れ果てたという方が正しいような気もしますが。

 清水さんは5筋の歩を突かず腰掛銀。少し思いついて、彼女の最近の将棋を調べてみたのですが、戦形を問わず、 
・5筋の歩を突くことが非常に少ない。
・突いてある場合でも銀が6七(4三)に位置することが多い。

 これでは既視感に襲われるのも無理はないですね。

 将棋の展開の方ですが、
・矢内、スマートの駒組みに対し、清水、中央志向。
・清水、足が速い。
・矢内、どうも作戦負けの気配
から、1図。

 ここから▲2五歩△3一玉▲1五歩△同歩▲8六歩と進行。やや違和感のある歩の突き捨ての順番ですが(何で玉が3筋に逃げた後で1筋を突くのだろう?)、それは置いておいて▲8六歩はない手でしょう。当然▲2四歩と取り込み、桂馬入手後の▲2三桂を見せることで後手の攻撃を緩和させるのが掟のはず。ここから後手に押しまくられ、端飛車を狙った後手の攻めを▲5五角で防ごうとしても△同銀以下構わず精算されてみると、勘定は後手の右桂が駒台に乗っただけ先手の損。後手がよさそうな局面になります。

 しかし、2図の桂馬は調子に乗りすぎか。飛車一枚を攻めるのに3枚使うのではバランスがおかしい。ここではありがたく▲1五香と走るのが後手の駒の僻地集中を咎める一手で、矢倉の掟のはず。掟を主張するほど先手陣は強くないかもしれませんが。。

 清水断然優勢になったのですが、3図で△8五飛と走り、飛車を切ったのはどうか。△8六歩と叩いておいて様子を訊きたいように思います。この後手の玉形で飛車を渡して、無事に済むはずがないですよ。実際、△3二玉と上がって一手費やすのではおかしいです。

 ▲4六馬とした辺りでは駒割も同じくらいになり、形勢接近の風情。先手の三段玉は妙に安定しており、かつ遠い。むしろ逆転か、と思うほどでしたが、4図の玉引きが大悪手(のはず)。△5八角で詰めろになるのが見え見えなのに、わざわざ敵の大駒のそばに移動するなんていう道理はありません。あっという間に寄せられてしまいました。

 観ているには面白い将棋ですが、かなり驚きました。


PM 07:54:10 | Comment(153) | [将棋(矢倉)]

2009年02月01日  「かんぽの宿」売却騒動
 なぜ鳩山さんが反対するのか理解できない。

・従業員付ですから、通常の買収案件よりも追加キャッシュアウト折込のはず
・築後年数も経ている
・現在の経済情勢での予想収益力を低下
を踏まえると、立派な建物だから云々というのはいかにも変です。

 もともと建築費用が関係してくるのは、それが簿価に反映されて税効果として機能するときくらいのものですよね。

 よく、この種の案件、つまり一定の許容された手続きによって成立した経済行為に対し、政治家さんが大声を上げる、という事例は国を問わずよくみられるのですが、私はある種のいかがわしさを感じるのです。

 大声を上げるのは、手続きを決める時、もしくは今後手続きを改める時にすべきであって、個別の取引が違法でもない限り、政治家の知ったことではないのでは、と思うのです。

 日本には、この種のよく分からない明文化されていない規制があちこちにあって、例えば原子力発電所や大規模な工場等の建設なんかもそうでしょうが、それが負の効果をもたらしているように感じてなりません。

PM 03:47:48 | Comment(44) | [経済]

2009年2月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

最新記事
2009年12月13日  大和証券杯:3連敗
2009年12月13日  「芸術的だろ」
2009年12月10日  里見、女流名人戦登場
2009年12月08日  欝な駐車車両群
2009年12月06日  また落ちました(大和証券杯)

過去記事
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年09月
2009年08月

プロフィール
名前せんす
URLhttp://sensu1030.hp.infoseek.co.jp/
佐藤康光の棋界制覇、矢内理絵子の女流棋界制覇を切望するオジ将棋ファンです。とはいっても、棋士は皆さん、好きです。

カテゴリー
日記(110)
ニュース(90)
旅行(25)
将棋(309)
子育て(10)
テレビ(31)
映画(33)
経済(50)
食べ物(26)
ゴルフ(4)
スポーツ(35)
芸能(5)
将棋(矢倉)(236)
将棋(横歩取り)(193)
将棋(中飛車)(170)
将棋(四間飛車)(224)
将棋(三間飛車)(66)
将棋(角換わり)(264)
将棋(相掛かり)(77)
将棋(向飛車)(44)
将棋(その他)(72)
漫画(2)
スキー(13)
歴史(56)
将棋(右玉)(4)
書評(2)
自転車(5)



Warning: fsockopen(): php_network_getaddresses: getaddrinfo failed: Name or service not known in /home/www/html/sys/head.php on line 626

Warning: fsockopen(): unable to connect to apix.jword.jp:80 in /home/www/html/sys/head.php on line 626
SockError:apix.jword.jp