せんすぶろぐ
将棋、歴史のオタクです。他の一般の話題についても折をみて触れていくつもりです。

2007年05月30日  名人戦第5局
 第5局が始まりました。相掛りから後手森内名人が中原流の攻勢を取っています。

 通常は先手が相掛りでひねり飛車を回避するとこういう形になるのですよね。私は先手では絶対に指さない形でいつも後手番(この将棋では先手の郷田九段の方)を持たされるのですが、個人的には不本意な形です。

・角道をあけあう通常の将棋では先手番が横歩取りを回避し、さらにひねり飛車を回避した時にのみ発生するのですが、相手の腰抜け振りがまず好かない。
・一方的に守勢に回ることになるのがさらに好かない。
・過去のプロの戦績だと後手の方がよいらしいのに、自分の場合はそうでないのが輪をかけて好かない。

 実に個人的なはなしですみません。

 私が先手なら駒を玉の周辺に集めて専守防衛にしてしまいますが、郷田九段は手を作りたいタイプだと思うので、どうしますかね。

PM 11:58:02 | Comment(11) | [将棋(相掛かり)]

2007年05月28日  大和証券杯:久保―丸山
 昨日、知らないうちに女流王将戦第2局が行なわれていた。2局とも日曜日対局で実況中継をすればそれなりのヒットがありそうにも思うのに、それがなされないのはなぜか。挑戦者決定戦は行なわれたのだから、里見さんが敗退したので実況を取り止めた、ということになるのだろう。第3局は出雲開催ですしね。ネ
ット中継するくらい、大したお金ではないようにも思うのですが、それも惜しいくらいなのか、とちょっと訝しいものがあります。

 それはさておき。昨日の夜は大和證券杯の久保―丸山戦を観戦しました。
・△8七銀不成のところではこの銀が一生遊びそうだったので、久保八段有利かと思い始めたところで、銀交換が行なわれびっくり。
・訳のわからない△7五銀。おいしく▲同馬ではいけないの?と思ったものの、△同飛▲8一飛成△9二角で速度負けしますかね。
・それでも2図になると、遊び駒が多い後手が実戦的には勝ちにくいのではないか、という気もしたのですが、丸山九段には上部脱出のプランが描けていたのでしょうね。△2二玉は当然とはいえ、度胸のある手で感心しました。

 一体、今、誰の調子がいいのでしょうか。この将棋は負けたものの、久保八段はなんかいい感じで次の順位戦に入れそうですね。



PM 10:39:32 | Comment(3) | [将棋(向飛車)]

2007年05月27日  今日のNHK杯戦(森−神崎)
 快晴なのに黄砂のせいか花粉症がぶり返してしまい、眠くて仕方がありません。皆さんは元気ですか。私はスギ花粉全盛期よりも悪いです。

 今日のNHK杯戦はかなり一方的になってしまいましたね。

 先手の立石流に後手の神埼七段が△8四飛〜△3三角となにやら工夫した駒組み。感想戦をみずに出かけてしまった私にはその辺の意図は分かりませんが、観戦時にはどういう風に結実するのかやはり気にはなっていました。ただ図の△4四銀の意図が私にはさっぱり分かりません。桂馬の頭をカバーさせるという意味はあるにしても、敵の主力が6筋からやってきそうなのに、なぜ4筋に銀を移動させるのか、普通に考えれば理屈に合わないし、本譜も先手に手厚い将棋になりました。

 途中で解説の屋敷九段は、「このまま決戦になれば後手の方がしっかりしている」というような話しをしていましたが、どうなんでしょうか。4筋に壁ができた後手陣をみれば、端攻めを試みたくなるのは自然です。ましてや2一に桂馬がいない後手玉はかなりもろいです。

 1図では普通に△4四歩として何か不都合があったのでしょうか。


 

PM 05:15:39 | Comment(19) | [将棋(四間飛車)]

2007年05月25日  次の一手(五手)
 王位戦の山−島戦から次の5手です。形勢不明かと思いましたが、先手に好手順があります。

 正解は▲6六歩△同角▲7七歩△5一角▲6八歩。初手は誰でも当たるでしょうが、そこからの歩の使い方には感心しました。私が弱くなったせいかもしれませんが、全く思いつきませんでしたよ。

PM 08:41:51 | Comment(15) | [将棋(相掛かり)]

2007年05月25日  勝手に将棋トピックス休止について思うこと
 基本的に休止だということですね。随分長い間、更新されないんだなぁと気にはなっていたのですが、あの品質と文字数ですからねぇ。お疲れ様でした。

 このブログは当初、さるさる日記に書いていたのですが(将棋日記といっていました)、ブログにしたほうがいいといっていただいた方の一人がmozuさんでしたね。お目にかかったことはありませんが、将棋界一(という表現は適当ではないかも。私もそうですが所詮はアウトサイダーです)、透明で複合的な視点をお持ちの方だったと思います。

 私もこのところ相当、記事を書くのが辛くなってきました。6日連続帰宅が23時を越え(私にとっては相当遅い)、今後もこの状況が続きそうです。もともと始めた当初はR点が確か2000点台の真ん中くらいでなんとか2100をクリアするための反省の日記として使っていたのですが、2300を越えるまでの成果がありました。(この頃のエントリーの濃さには、今見ても驚くべきものがありますね) そういう意味では、目的は達したのですが、このまま忙しさに流されていると、棋力の低下に歯止めがかからない。観戦記を読むのも厳しくなってはいますが、なんとか1日に七大棋戦すべてを目を通せないまでも、ひとつくらいは意見を持って、ここに書いていきたいなぁと思っています。

 更新頻度の低下は避けられませんが、がんばります。

PM 08:10:01 | Comment(14) | [将棋]

2007年05月23日  次の一手
 王座戦の阿部―森戦から。次の手を当ててください。

 正解は△7五歩。玉の周りで動くのが嫌いな私にはとても指しにくい手ではあるものの、1〜5筋では先手の金銀が分厚く、戦争をしても勝ち目がないので、理には適っています。

 以下▲6七銀△7六歩▲同銀△7五歩▲同銀に△7四銀と進行だけみるともう滅茶苦茶ではあるものの、とにかく先手の大駒を叩こうという意図は見て取れます。

 森九段の序盤から中盤の指し手の多くはプロの中でもかなり異質であり、アマには見習いにくいものが多く、記憶にある限りでこのブログで賞賛したことはないはずです。実際、前期のB1順位戦ではやたらに金が敵玉と反対側に進出していっては相手の大駒にずばっとさばかれて、手薄な自玉が高速陥落、というシー
ンが多く、全く通用しなかった。自分としてはこういう将棋は全く指したくないのですが(超酷評で申し訳ない)、指し手の意思、継続という点では勉強になるのかなと思い、取り上げました。

 まぁ、敵玉があそこまで厚くならないうちになんかするべきなんでしょうね。それでも、この将棋を勝って2回戦進出なんですから、やっぱりすごい人なのでしょう。(一昨年も名人に勝っているし)





AM 05:36:33 | Comment(18) | [将棋(その他)]

2007年05月22日  名人戦第4局、追記
 土日は両日とも朝早くから23時まで終日外出で将棋に接することができませんでした。昨日も家に帰ってきたのは今日になってからです。ただ、この間、名人戦第4局について、知人と感想を交わすことがあったこともあり、雑感だけ書き留めておきます。

 前のエントリーで終了図から△7九銀としたらどうなるのだろうか、という記事を書いたのですが、あれは深夜のBSとか実況サイトをみて書いたものではなく(あの日も家に帰るのが遅くて、棋譜を回すのが精一杯でした)直感で書いたものです。

 昨日、配信されてきた将棋タウンの磯田さんのメルマガによると、BS解説では屋敷九段は「もう少し指してもよかったのでは」というニュアンスだったそうですが、まぁそうでしょうね。名人を信用して、というのもあるのでしょうけれど、挑戦者は「あなたよりも私の方が名人にふさわしいのだからどいてくださ
い」という気合いで戦いを挑むのが本当だと思うので、とことんみじめな投了図にならないのであれば、相手を信用せずに戦い続けてもよかったんじゃないのかなぁ、と思います。信用、は美しいものですが、勝負なのだから不信、猜疑でもOKでしょう。

 かつての王座戦(羽生−森)などの例もありますが、根性を振り絞っていれば望外の運に恵まれることもあるし、郷田九段にとってはそうあるチャンスではないはずだと思うのです。週末会った知人達は、「相手をとことん倒せる第3局の先手番で3手目▲7五歩、まだ戦えなくはない場面で投了した第4局と、本当に彼は名人戦を戦っているのか」と辛らつな意見を披露していました。初期の名人戦とかだと、棋士は文字通り命がけだったと聞きますし(負けた棋士はそのまま衰えることが多かった)、そういうことと比べると私も腑に落ちないものを覚えます。


AM 06:20:49 | Comment(1) | [将棋(矢倉)]

2007年05月19日  森内快勝、2−2
 難しいところもあったということですが、棋譜だけ追っていると名人の快勝としか思えませんでした。

 3筋を攻められているのに、6三を守るために金が5筋に移動してしまうとか、打ち込まれた4一角をすぐに除去できないとか、作った馬がきっちり標的になっているとか(これは去年の竜王戦第7局でもありましたが、この種の戦形の場合、馬が自陣に無事に生還してよかったね、ということにはどうもなりにくいようです)、いくつもの不利な要素を抱えてまで戦わないといけない後手の悲しさが溢れています。

 名人の指し手では1図以降の2筋のほじくり方が参考になります。「そんなん、当たり前でしょ」といわれればそれまでですが、私くらいだと調子のいい時は指せるものの、不調になるとともすれば怠りがちな手続き。できれば反射的に指が行くようになりたいものです。

 ところで投了図から△7九銀とやるとどうなるんですかね。

AM 05:13:28 | Comment(115) | [将棋(矢倉)]

2007年05月17日  次の一手
 名人戦第4局が始まっていますが、前例がたっぷりある矢倉戦となっていますのでコメントを書くのはパスします。

 王座戦の木村―丸山戦掲載局で紹介された手がなかなかの手でしたので、考えてみて下さい。ヒントは後手玉の位置が不安定。

 答えは▲5七角。ぼんやりしているようでも▲6五歩とすれば▲8四角〜▲6二角の王手飛車の筋があり、上手い受けが後手にはないというものです。なお誰でも思いつく▲4八桂は△3五金▲2四飛に△1五銀!があり、結構大変ということです。金取りの桂で取れば王手というのですから、私でもマッハで桂馬をつかんでしまいます。盤面を広く見ることが大切ですね。

 この場合、先手の角が遊び角とはいえないこともあり見えにくい一手でした。さすがにAクラスだけのことはあるな、と感心しました。

PM 10:12:57 | Comment(2) | [将棋(矢倉)]

2007年05月15日  大逆転、ですよね(藤井−森内)
 日曜日の大和證券杯(藤井九段―森内名人)。私は出遅れて対局場にログインができなかったため、第1観戦室でみていました。こちらでみるのは初めてですが、大分、情報が少ないですね。感想戦もどういう具合だったのか分らないままです。

 将棋は藤井九段が大逆転負けをくらったという認識なんですが、これは正しいのでしょうか。朝日OPの実況サイトには「二転三転」とありましたけれど、とてもそうは思えない。以下、大逆転が正しい認識ということでこのエントリーを書いていきます。

 大変失礼な言い方にはなりますが、A級棋士の中で藤井九段はかなり逆転負けが多い方だという印象があります。最近でも前期A級順位戦の対羽生、深浦、前々期の久保戦とかですね。対羽生戦の後、「投了してくれないと勝てない」という悲痛な声が記事になっていましたが、このレベルで終盤力が違う、という見立てをもらってしまうと、相手も頭金が乗るまで頑張ってみようか、と戦意が萎えないし、そうなればそうなったでやはり逆転される確率は増えるしで、辛いところですね。藤井九段からは「名人は自分を格下とみている」という発言も出ていますが、かつて竜王3連覇を果たし、すごい勢いでA級に上がってきた頃とは随分雰囲気が違ってしまいました。

 この将棋については、なぜ△3六桂と跳ばせてしまったのか、というところが分りません。ちょっといやな感じはしますが▲4七金と受けて何か困るのでしょうか。本譜は3五に逃走ルートが開けてしまい、相当損をしたようです。以下、△5八銀としても詰めろではないので、▲5三角〜▲3一角成で勝てるはずです。

 本譜は名人の△6一飛がさすがの好防。以下かえって先手の馬が追い回される展開になり終わってみると後手が一手以上離していました。名人戦に向けて気持ちのよい勝利になりました。


PM 08:06:58 | Comment(17) | [将棋(四間飛車)]

2007年05月14日  羽生防衛(朝日OP) 来期はあるのか?
 羽生さんの防衛でしたね。

 阿久津五段が角換わり腰掛銀模様から中飛車、5筋位取りと相当に突っ張った作戦を採用したのですが、1図はバランスが悪くはないでしょうか。飛車の横に金がいるので、横利きはゼロ。縦方向も銀が頭にいる、飛車の行動自由度がない上に、玉ともくっついている。▲5六銀では右の金を動かしておいた方がよかったのではないかと思うのです。

 実際、羽生さんが△6五桂から一気に攻撃開始。後手玉は入城を完了していないとはいえ、金銀4枚がくっついており、先手の玉が豆腐並みであることを考えると、後手を持って元気が出ない、という人はまずいないでしょう。

 実況では▲3三歩で先手に望みがあるような書き方でしたが、後手玉周辺の金銀は1枚くらい減じたくらいでは堅さに影響はないというと言い過ぎにしても、相当な抵抗力があり、先手玉とは著しい格差を示しています。この両名の対戦だと、私はどうしても羽生指しやすしがデフォルトになってしまうのは否めませんが、この将棋の場合はそのバイアスを除去しても、玉の堅いのが好きな私はずっと羽生持ちでした。

 3図で実況時には▲4三角△同銀引以下の変化が紹介されていて先手勝ちといっていたようですが、
1)▲同歩成△同金▲5一飛成△2五桂▲4一銀△3三玉▲3五銀(ここまで解説の通り)△6六角▲9八玉△8六桂で玉は9七に逃げるしかなく、△8八銀▲8六玉△6八角と王手銀取りを食っては先手に勝ち目なし。
2)▲同歩成△同銀としても▲4一銀△同玉▲3三桂成△4四歩▲3五桂の後がぐだぐだ?

で私には先手の勝ち筋というのがよく分かりません。さっき、実況サイトをみにいったら▲4三角打には△同金で明白に後手勝ちということですね。

 阿久津五段も強さは見せてくれましたが、羽生さん相手に四つ相撲をくむのはやはり難事です。

 この棋戦、来期の予選が全く行なわれていないのですが、そういうものでしたっけ? 来期はそもそも行なわれるのでしょうか。

PM 10:49:53 | Comment(7) | [将棋(角換わり)]

2007年05月13日  NHK杯戦:橋本七段、会心の笑み
 本日のNHK杯戦は橋本七段の圧勝。阿部八段に相撲を取らせない一方的な勝利でした。

 例年なら前期A級は2回戦シードのはずですが、今回は前期準決勝進出者に野月七段、窪田六段が食い込んだため、2回戦シードから押し出されてしまったのですね。そして今回の完敗、本棋戦ではつきがなかったようです。

 将棋は後手の阿部八段の立石流。よくネット将棋でも出てきます。先手の心構えとしては、
1)右金を動かさない。
2)6筋の位を取り、後手玉を角筋で捉えやすくする。後手は△7四歩とはできないので、結局7筋の位も取れる。
と伝承されていますが、橋本七段は別の構想を立てました。

 1図以降、
1)6筋位取りを保留
2)銀を2枚とも組み替え
3)ようやく6筋位取り
というものです。

 従来の指し方では、居飛車側は早い時期から動かす駒がなくなってしまうことが多かった。それに対して、橋本七段の指し方だと延々と銀の繰り換えができる。その結果が2図で、ここまで進むと本来立石流が持っていた陣形のバランスのよさは微塵も残っていません。

 その点はなるほどな、と思うのですが、なぜ後手が△6四歩を突かなかったのか、とことん飛車の横利きが不可欠という判断だったという想像はできますが、本譜の進行は殺されるのを待っているだけではないかと思えるのです。

 恐らくあちこちで話題になっているのでしょうが、終局後の橋本七段のカメラ目線+会心の笑みはNHKでは珍しいものではありますが、それだけうれしかったのでしょうね。なんだかんだいっても、竜王戦1組所属で王位リーグ進出と最近の彼の活躍ぶりは見事であり、そろそろNHK杯戦の解説者としてデビューしてもいいのではないかと私は思います。

 

PM 04:14:30 | Comment(28) | [将棋(四間飛車)]

2007年05月09日  棋聖戦:再び佐藤−渡辺
 今日行なわれた棋聖戦挑決で渡辺竜王が久保八段に勝ち、佐藤棋聖に挑戦することになりました。結構、同じ顔合わせが続くものなのですね。竜王のタイトル戦挑戦はこれでようやく3回目。存在感に見合った回数になるにはもう少しほしいところですね。直にそうなるでしょうが。

 今日の将棋については不案内もいいところなので、いいようもないのですが、図では合い駒が悪すぎるので、受けがないんですか。どうもそのようですね。

・そうすると逆算すると30手目の△2七角がどうなのか、ということになるのか? それではあんまりな。
・44手目の△7九馬は形作りですよね。
・どこかで歩を温存して、攻めの態勢だけつくってしまうということはできなかったか。(常識的にはできないはずだが、これほど歩切れが痛いのであれば・・・)

 記憶を辿れば、去年の名人戦第2局で森内名人がこの超急戦で快勝したころは研究では先手よしだが、後手にもいい手段はあったというような話しでした。先日の王位戦の阿久津―佐藤戦も超急戦で先手が上手く攻められず、だったはずです。この戦形が好きな方は整理されるとよいでしょう。(私には縁のない戦法です)

・・・将棋を観戦した気がしません。なぜこの戦形を私が指さないかというと、歩を使う場所が極端に少ないからなのでしょう。将棋は歩を細かく使って、相手を翻弄したり、堅固な敵陣を崩すのが醍醐味だと思うのです。名人戦の第1局とか2局の方が見ていて面白いです。


【5/10追記】竜王ブログによると△7九馬は久保八段の錯覚で6四に桂馬を置けば難解とのこと。

PM 07:44:06 | Comment(17) | [将棋(中飛車)]

2007年05月09日  名人戦、1−2
 名人戦第3局は森内名人が圧勝。後手番を跳ね返しての1勝は意味が大きそうです。

 将棋は郷田九段が振り、名人が追随して相振飛車。郷田九段の相振りとなると2年前の順位戦の対久保戦が辛うじて記憶にあるのみですが、なぜ先手番なのに相振りにしたのでしょうね。

 初日終了時点での将棋は、私にとってはどうにも意見をもちにくいものでした。私は端の位を大きく評価するほうなので、先手持ちではありました。後手は玉を8二に移動するのは気が重いし、金銀を盛り上がるにしても、▲7七角〜▲6五歩のような角交換も気にしなければならないし、なんかしんどそう、いずれにしても左の桂馬を安易に跳ばない限りは飛車の進退はかなり融通が効く形だし、という見立てです。

 でも、郷田九段はあっさり桂馬を跳躍。敗着と後悔していたようですが、まぁそうでしょうね。。普通の石田流でもこの桂馬を跳ねるタイミングはかなり気を遣っているのに、どうしたのでしょうか。こうなると背後のない飛車狙いで名人が金銀を繰り出すのも当然ですか。(2図) 本来は2筋から4筋に勢力をはっているのに、さらに自玉の上方も制圧しようというのではバランスを欠いたものといえそうなのに、飛車を逃げ回るしかない。しっかり名人がポイントをあげます。

 そして、夕食休憩直前に飛車切り!から金の単独打ち込み。

 名人は不調かもしれませんが、こういう指し方にやられるような棋士ではありません、これでは郷田九段は何をしたかったのかサッパリ分らないな、と名人勝ちを予想。この種の予想は頻繁に外れるのですが、さすがに今回は大丈夫だったようです。4図からの寄せはプロなら当たり前かもしれませんが、私レベルには勉強になります。




AM 06:06:03 | Comment(21) | [将棋(その他)]

2007年05月07日  大和證券杯(丸山−佐藤)
 昨日の大和證券杯(丸山―佐藤)は面白い将棋でした。

 例によって、佐藤2冠の9筋突き越し、角交換、向飛車。一瞬、居飛車かな、と思えた場面もありましたが、やはりこだわりがあるようです。それにしても佐藤棋聖は1図で▲3五歩とされるのは気にならないのですね。2002年のNHK杯戦決勝(対森内)でも同じように指していたことを思い出します。

 普通に筋違い角から1筋を狙われていきなり苦しそうに私には見えるものの、恐らくは平気な佐藤棋聖。9筋にあやをつけてから、と金との距離を取らない△3一飛! さらに△1八歩!(2図) はぁ〜この歩が入るのか。はたまた△8四香!(3図。解説の塚田九段と同じく、私は9筋に香車を打つものだとばかり思っていた) 対して丸山九段の▲2一とは暴発で、△8六香と8七に穴が空いてはすっかりおかしいでしょう。

 短時間の佐藤棋聖の将棋を観戦していると、驚かされることが多いですね。この将棋もものすごい追い込みでした。飛車を入手し、これは勝ちか〜あの序盤でも将棋になるんやねぇと感心していたところに、丸山九段の飛車打ち(4図)。ここは根性で△8二玉としたらどうなるんでしょうか。やはり潰れですかね。でも本譜みたいに端の香車を取られると一気に危なくなってしまうのではないでしょうか。

 最終盤の▲6九馬にはびっくり。このところ実力の低下が著しい私ですら自玉に詰めろがかかることが分りましたもの。30秒でなれないマウス操作をしていると普通とは違うのでしょうか。その割にはそこまでの将棋は佐藤2冠らしくパワフルでしたが。

 丸山九段は自宅にネット環境があるんですね、というのが、今回の驚きだったりします。



PM 09:30:02 | Comment(16) | [将棋(向飛車)]

2007年05月06日  なぜ仕掛けない? (NHK杯飯島−松尾)
 ものすごく熱心に観戦したわけではないのですが、途中でおや?と思った場面があったので備忘。

 1図。先手の角の位置が不安定で取りにいきたい。なぜ△5四銀〜△7三桂を先にして、先手に圧力をかけないの。

 2図。本譜の△4二銀は実に風格を感じる。しかし、私は△7五歩と突っかけてみたい。▲8七金なら金をつり出してから△3四歩と角交換を挑んでも利が残りそう。

 3図は解説の北浜七段が先手がうまくやったのではないか、と説明していたけれど、あの遊び飛車と2手かけて馬と交換→その間に後手玉は逃亡→王手金取りがかかるものの竜は僻地でさらに活用に時間がかかる、では先手に展望が見えないと思います。

 つまりは、1図、2図で無理に仕掛けなくても大勢の利は後手にあるので、慌てなかったという総括でいいのか?

PM 04:16:41 | Comment(26) | [将棋(相掛かり)]

2007年05月06日  佐々木勇気初段
 いささか前の話ですが、中学生になりたての佐々木君が初段に辿り着きました。小学生の間に初段にはなるかと思っていましたが、まぁいいや。昇段しても連勝継続していますね。

 直接の面識はありませんが、知人が小学校低学年時代の佐々木君と随分指していて、素直ないい男の子だと褒めていたことを思い出します。

 過去の例からも、天下人クラスの出世が期待できそうです。できれば、こういうメイキング・オブ・天下人は同時進行で棋譜で鑑賞できればなぁ、と思いますが、誰もやんないのでしょうね。。

AM 07:54:48 | Comment(2) | [将棋]

2007年05月05日  NHK杯戦鈴木−北島戦追記
 コメント欄で英さんから1図以降で△6七歩成から勝負してはどうなのか、というご意見をいただきました。ご指摘のように▲同飛成△同馬▲同金△6五飛となれば後手に元気が出そうです。駒損を回復し、穴熊もかっちりしますからね。

 ゆえに△6七歩成には▲4七金と馬にあてるしかないのではないでしょうか。(4八金も考えたが、何もわざわざと金製造の可能性を残すことはない) △6七歩成の局面は取りに取りが重なっていて、先手の金と飛車は2枚とも取られるわけではありません。素直に応じなくても、敵の頼みの綱である馬を責めるのが急所のようにみえます。

 以下、△同馬▲同銀△5七とに▲5八銀とどんどん相手の攻め駒との精算を促進すれば、先手陣の方が相当に手厚く、分がよいように思います。どうでしょうか。

 やはり、居飛穴なので玉側で戦い、先手の左金を置いてきぼりを食わせる発想の方が分がよかったのではないでしょうか。

PM 07:02:50 | Comment(4) | [将棋(中飛車)]

2007年05月03日  相横歩「新手」
 週刊将棋最新号の銀河戦の欄に飯塚−真田戦の棋譜が載っています。戦形は相横歩。

 1図の角打ちは、一応新手ではありますが、この戦形を好む人なら指されたことも指したこともあるはず。「まぁ無理でしょ」というのが相場観であるはずですが、将棋は▲7九金(?)△4九角成▲同玉△2八歩▲同銀△2七歩▲3九銀△3八歩▲同玉△5九飛▲6九飛△5八飛成▲2七玉△7八金(2図)と進み、すっかり食いつかれ形です。

 引越直後で横歩取りの本が手持ちにないので定跡がどうだったか確認できませんが、普通に私が指すなら1図では▲4八金。この形で金を取られるのは考えられないけれど、週刊将棋にも解説はあり、その場合は以下△3八歩▲2八銀△4五角成で先手よろしくない、とのことです。

 そこで飛車打ちを防ぐ▲7九金が選択されたのでしょうが、2図まで一本道か。短時間将棋とはいえ、飯塚六段クラスの実力者を転がすのは難事のはず。変すぎる。意見をいただけると幸いです。

 飯塚六段といえば、以前も棋聖戦で三浦八段に相横歩を挑まれて一敗地にまみれたことが思い出されてしまうのですが、そういうめぐり合わせとするとなんか気の毒です。




AM 12:07:46 | Comment(15) | [将棋(横歩取り)]

2007年05月01日  羽生2−1
 昨日は23時を過ぎて帰宅しました。朝日OPのサイトは結果がすぐに目に入ってしまうので、うまく手で隠しながら再生ページまで辿り着き、経過を考えながら鑑賞してみました。以下、感想。

1.33手目の▲5四歩にはびっくり。馬が大好きな私ではありますが、ここをこじ開けにいくのか・・・でも馬ができても歩切れでは戦いにくく、歩を入手して歩損を緩和する術もないだろう、と考えていたところ。。。

2.▲8六歩〜▲8四歩! ここで歩を入手するのか!ともう目が回りそう。でも、後手の駒がこの間に中央に集まりそうだし、角を手持ちにされているので、馬を3九くらいまで戻して角打ちに備えつつ右金や飛車で対抗するというのもなんか駒がこなれないよね〜、後手の作戦勝ちが見込めそうだなぁ。

3.やはり中央で開戦したが、8筋で歩の叩きあいがあり、後手玉が一気に弱体化。中央は突破されそうとはいえ、飛車の横利き等の先手の守備陣は無傷。先手の方が勝ちやすそう。(しかし、実況解説によるとむしろ後手持ちの意見の方が多かったらしい) 私の傾向として、馬と飛車の横利きを評価する、というのはあります。

4.図の局面で、局後「最悪手」と阿久津五段が語った△6八歩が指されたわけですが、私はこの手は見えなかった。というか△7四金として玉の行動半径を広げ、飛車を使いたいという気持ちが強く、他の手がみえなかったのですが。

5.とはいっても指されてみると、△7八角成から金銀と馬の交換をして絡んでいけば何とかなるかもしれない、と思い直したところへ、▲2五飛。飛車が守りに利かなくなったので、攻めに使おう、ぼんやりしていても▲2三飛成は詰めろですよ〜という手ですね。。羽生さんが勝算なくしてこの手は指さないだろう、という信頼がありますので、この時点で先手勝ちを感じました。実況解説でも似たようなニュアンスでした。

 そういうわけで、私には開戦してからは先手で指したい局面が多かったのですが、どうだったのか。何となくですが、羽生さんの指し手のトーンが平常モードよりは踏み込み調になっているような印象を受けました。



 

AM 05:48:17 | Comment(37) | [将棋(角換わり)]

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