せんすぶろぐ
将棋、歴史のオタクです。他の一般の話題についても折をみて触れていくつもりです。

2006年06月29日  打開がしんどい
 王位戦白組の森内名人対深浦八段戦の観戦記を読みました。戦形は最近、頻出の後手ゴキゲン中飛車対新丸山ワクチン。

 名人をもってしても、開戦の糸口をつかむのが難しいようで、ようやく歩がぶつかったのが1図。私などは、後手からの角打ちがみえみえなだけに、いきなりやる気が萎えてしまいそうです。9筋攻めの可能性がかつては先手の主張だったこともありますが、後手が銀冠を組んでしまうと、それすら消えてしまいます。

 普通に飛車を追い返され、角を打ち込まれ、飛車を逃げ、5筋を突き捨ててから3三に角を打ち、2図。無条件に角を先着できた後手に対し、それなりの出血をしてようやく角を打てた先手。後手の方がよさそんじゃないの、と思ったのですが、観戦記によると2図で▲4八金△2七角成としてから▲5五角成とすれば馬の働きで勝る先手は指せたとのこと。(本譜は▲3九飛だったので△4七角成を見舞われて、先手苦戦になりました) 私の大局観もいい加減なものです。

 それはそれとして、アマの試合だと先手のみが消費時間を使ってしまいそうな戦形であることは間違いない。誰か気持ちよく先手の立場で手詰まりを堂々と打開して、気持ちよく勝ってほしいものです。


PM 09:51:35 | Comment(2) | [将棋(中飛車)]

2006年06月28日  大した感想ではないのですが
 一昨日の竜王戦本戦中村四段―中座五段戦。悪くなさそうにみえた中座五段の敗因は中継サイトで触れられているので、ここではパスします。

 序盤は後手が悪くないように見えました。藤井システムの命である角が6八に撤退したのはかなり大きなマイナスのはず、ですよね。ただ1図の△7五歩は緊急性のある手なのかな、と。すぐに潰されるようでもないので、7四の歩を急いで取りにいかず、陣形を固めておく方がいいのではないのかな、と思うのです。

 たいていの人にはどうでもいいことかもしれませんが、私はこういうところに歩を打つのが嫌いなので、備忘のために記しておきます。

 

PM 09:38:24 | Comment(0) | [将棋(四間飛車)]

2006年06月26日  竜王戦中村―中座
 19:42時点、52手目の局面では「難しい」ということですが、居飛車党としてはこの駒組みで負けるわけにはいかない、というのが正直なところです。


PM 07:39:09 | Comment(0) | [将棋(四間飛車)]

2006年06月26日  棋聖戦第2局追記
 出張から戻り、週刊将棋を読みました。

 1図の△3五歩が悪く、2図の△8三銀が敗着ということですが、1図の後でも「先手が勝負将棋に持ち込んだ」というニュアンスである一方、2図では後手が劣勢になっているということで、この間に後手の敗因があるものと推測されます。

 3ページの特集でどうしてそこに触れていないのか、と訝しい思いですが、ひょっとして土曜日の囲碁将棋ジャーナルで触れていないでしょうか。ご存知の方がおられるようでしたら、コメント欄でご教示いただけるとうれしいです。


PM 07:37:14 | Comment(2) | [将棋(中飛車)]

2006年06月24日  この週末は仕事
 土日月と出張なので、次の更新は月曜日。

 竜王戦本戦(中座―中村)を無料中継するということなので、多分、これを取り上げると思います。


AM 01:28:59 | Comment(0) | [日記]

2006年06月23日  わが軍、敗れる
 今朝は3:55に目覚ましをセットしていたのだが、迂闊なことにアラームをOFFにしており、テレビの前にたどり着いたのは4:20だった。0対0で安心する。

 なかなかよくやっているような感じで、期待が芽生える中、玉田が脚を振り切った!


 たまだ、you the man!



と叫んだ。8歳の娘が「どうしたの?」と起きてきたので、寝かせつける。戻ってもまだ1対0。期待が葉をつけ始めた頃、ロナウドがついに起きた。

 その後は、もうサンドバッグとなったわけだが、特に高原投入は。。。彼の実力とかがどうこうなのではなく、運が背を向けている人をこの修羅場にだすのかな、という疑問がよぎったのだ。果たして2分後、靭帯損傷。2002年の時はエコノミークラス症候群に出場を阻まれ、今回はこういうことで、なんともかわいそう。思わず、涙しました。

 2010に向けてロバート、平山を軸にしたチームにしてほしいです。

 当面、ワールドカップについては私はイングランド人になります。PK戦にさえならなければ、そこそこやってくれるはず。(PKにはイングランドは弱く、90年と98年のW杯、96年の欧州選手権と負け続けています)




PM 11:25:36 | Comment(4) | [スポーツ]

2006年06月22日  観戦記
 このブログをはじめてから棋聖戦五番勝負は早くも3回目。その都度、観戦記に不満を表明してきたのですが、やはり今回もいけません。

 第1局、先手が▲5四飛と切るか切らないかの場面で、具体的な手順が気になるところですが、当然のように何も書いていない。一応、取材はしていて、「研究をしていなかったので、指せませんでした」という発言を鈴木八段から引き出してはいますが、甚だ不満。これはもはや観戦記者氏のスタイル(=対局する旅館とか土地とか過去の思い出を主に書きたい)であり、主催紙がこれを是としている、いやなら専門誌のみを我々は参照せよ、という姿勢なのだろう、としか言いようがない。

 昨日に引き続いて、お聞きしたいのですが、どの媒体の観戦記が皆さんのお好みでしょうか。(私のように全ての棋戦の観戦記を読んでいる人はそんなにいないでしょうが)


PM 08:59:10 | Comment(6) | [将棋(中飛車)]

2006年06月22日  週刊東洋経済
 web2.0特集に羽生三冠登場。かねてからの持論である「高速道路」論を展開。たとえ方がうまいので、3年くらいはこの話しで経済誌でも取り上げられるような感触ですね。

 彼のような超上級ではなく、私レベルでも、24と棋譜DBを活用することで、R点が数百点は上がったと思います。ただ、終盤力はインターネットとは別物の将棋ソフトとの稽古と詰将棋で鍛えたところが多いので、インターネットだけが「高速道路」整備の要因かというと、ちょっと違うように思います。上達環境が30年前とは桁違いに整備されていることを羽生さんは言いたいのだと思うので、大した違いではないのですが。

 あとは、技術的な伝承「こういう場合はこうするもの」といったものがネットで何となくできるように成っているのかな、というところも環境整備に一役買っているのかもしれません。

<5007>


PM 08:25:48 | Comment(3) | [将棋]

2006年06月22日  早起き
 私は早起きだ。普通は5時20分に起きる。

 今朝も普通に起きて、普通に食事を作って、ニュースを見ていた。

 6チャンネルにしたがみのもんたがいない。
 4にすると普段は見ない中田アナがいる。ふと画面左上の時計に目がいく。


 4:42


 直ぐに朝食を終わらせて、もう一度寝ました。

 明日、起きるのは問題なさそうです。。。。



PM 08:10:54 | Comment(0) | [日記]

2006年06月21日  基本確認
 現在、掲載されている日経王座戦(渡辺竜王対野月七段)で対三間飛車の駒組の基本を再確認したので、備忘。皆さんはとうにご存知とは思いますが。

 居飛車穴熊をもって(というか私は居飛車穴熊しかしないのだが)、石田流含みの三間飛車を相手にする時、従来、私は1図からだと2図のような陣形を組んでいました。6五銀と4五銀、1五角を警戒しているわけです。

 この将棋では堂々と▲5六歩〜▲5七銀。右金を据え置きにし、△3三桂を待って▲2六飛。これで端歩を省略できるのが大きい。1図から▲5六歩△3六歩▲同歩△同飛なら▲2四歩の反撃が厳しい。

 ▲5六歩に後手の左銀が5四に出てきたら、というのが気になりますが、7六歩を食わせてもよい、という判断なのでしょうか。私は歩損がいやなのでまだ竜王の駒組みを選びきれないのです。

 皆さんはどう思われますか。

<4899>


PM 09:04:06 | Comment(19) | [将棋(三間飛車)]

2006年06月20日  永世棋聖に聴牌
 棋聖戦第2局。アマには分かりにくい中盤が続くなぁ、と思っていたら、いきなり終了しました。

 1図の辺りでは馬を自陣に生還させた鈴木八段の方がよいのかな、という感触を私は持っていたのですが、どうだったのでしょうか。無制約であれば馬は5一よりは4二に置いて、金銀を右翼に牽引したいところですが、先手に端攻めの匂いがするので5一にしたのでしょうね。ただ、形は悪いものの△8三金でおさえ込み、3筋方面で手を作る、というような方針はたてられなかったのだろうか、と素人目には思えます。

 2図の▲6五同銀はこうやるものですか。桂馬を残す方が後手陣を牽制できるのですね。勉強になります。この辺りで、△9二香〜△3三桂以下桂交換〜△5一飛のように馬に左翼の守備を任せる、というような発想はおかしいのでしょうか。というのは、本譜では結局、3図のように後手陣左翼に馬を作られたのが致命傷になってしまったからです。

 私はこの2年ほど新丸山ワクチンを指していないのですが(局面打開が難しい)、この将棋の佐藤棋聖のように「OK、馬を作りたければ作りなさい。こっちは玉頭に勢力を集めて戦うからね」と戦えるのであれば、また採用したい気持ちも出てきました。

 今の佐藤棋聖の充実振りは昨年の今頃のそれを髣髴させるものがあり、ちょっと負けるイメージが浮かびません。

<4204>


PM 11:59:03 | Comment(2) | [将棋(中飛車)]

2006年06月19日  名人戦第6局追記
 週刊将棋の記事を読みましたが、謎は解明されず。妙手△4六歩は最善手ではない、△4六角で後手が負けになった、ということらしいですが、本譜でも観戦側が不思議に思ったことがそのまま残されており、胸の中が沸々としています。

 終局図で最も悲しい駒は9八歩。この手が無駄手なのであれば、1図で別の手があってもよいだろう、というわけで、激指4と検討をしてみました。(後手を私が持ちました)

 △5五金と桂馬を外すのが人情というものでしょう。そこから▲1四桂△1二玉▲7七銀△4三金右▲8七玉△7五歩▲同金△8六歩▲同銀△5六金▲同馬△3七角成▲3八香以下泥仕合。どうも激指には3筋を攻めていく発想がないみたいで(無理もない)、そうなると1〜3筋方面よりは6〜8筋方面が戦場になることが多く、それほど後手の分も悪くないようです。

 逆に私が先手を持っても△5五金。結局、玉のこびんが気になるのは人間もCOMも同じで▲7七銀に還元します。少なくとも私の腕では先手を勝ちには導けませんでした。

 この将棋は半年ぐらい経過してから、別の実力者を交えて再検討をすると面白い結果が得られるのではないでしょうか。

<4715>


PM 09:18:42 | Comment(0) | [将棋(角換わり)]

2006年06月19日  引き分け
 またも蹴りきれないFW。

 週のはじめがこれでは、今週もよくないことが起こるのだろうか。

 なぜ、よくなりそうな予感があってもそれは裏切られ、悪くなりそうな予感は当たるのだろうか。

 それはさておき、ブラジルに2点差をつけて勝つ、なんてことは発生確率レベルでも0.1%程度だろう。でも、ブラジルに勝つようなことがあれば、たとえ決勝Tにいけなくても、世界に誇れる戦績になる。

 今後、W杯でいつ当たれるか分からないのだから、戦略,戦術に最大限の工夫を凝らして、ぶつかってほしい。GKが活躍する試合はもう見たくない。



PM 08:33:38 | Comment(14) | [スポーツ]

2006年06月19日  西太后
 康熙王朝、雍正王朝と最近、清の歴史にはまっている妻の関心が当然のように西太后にまで及び、現在、彼女はGYAOテレビで集中視聴中。さらに理解を深くしたくなったようで、彼女のリクエストで図書館で中公新書の「西太后」を借りてきました。

 私の中の従来の評価は、もう最低に近く、ビザンチン帝国初の女帝イレーネとどっこいどっこいでしたが、かなり認識を改めることになりました。

・彼女の願いは政治権力ではなく、帝国で最も幸せな女性であることだった。
・彼女がカリスマとして君臨していたために、帝国は余命を保つことができた。
・義和団の乱の後、謹慎でもしていたら国は四分五裂しただろう。求心力がある人物が威勢を張る(=ものすごい贅沢をする)からこそ、国としての成り立ちがある。
・彼女を頂点としたおこぼれのシステムがあるからこその求心力であった。

 私などが仮に為政者で間違った判断で戦争などをしてしまった日には、もう直ぐに身を慎むことしか思いつかないのですが、負けても堂々としているというのも大切なことなんですよね。。。そういえば、足利直義に負けた直後の足利尊氏も将軍として堂々と振る舞い、臣下に感心されていましたか。

 中国の権力者のスケールのでかさに酔ってしまったような気がします。

 さらに
・中国人は彼女が死んだ時点の中国に戻すことを国家目標としている。

という著者の考察には唸ってしまいました。

 アヘン戦争だとかアロー号戦争だとか、もうひどい話で中国人なら悲憤慷慨して当然と思うのですが、中華の概念からすると数千年の歴史の中でよくある夷荻の瞬間的な侵略に過ぎない。それに対して、日清戦争は中華天下を揺るがした衝撃度では桁違いであり、彼らが日本人のことを執拗に責めるのは彼らなりの道理がある、らしいのですが、うーむ。

 非常に勉強になりました。(勉強不足にて評点不能)



PM 08:31:15 | Comment(10) | [歴史]

2006年06月17日  羽生善治の終盤術3
 読了。といっても、子どもの習い事を待っている1時間で一冊を読んでしまったので、ちょっと浅いコミットなのですが、2よりはちょっと難しかったかな、という印象です。

 例によって、4−0でスウィープした対佐藤、対森内の王将戦とか対藤井の竜王戦とかよく憶えている将棋が多いのがやや難度を損ねているのですが、棋力充実にはよい本だと思います。

 できれば正解の確信がつくまでページをめくらないようにしたいものですが、私はついつい次のページにいってしまいました。(爆)

<4705>


PM 06:12:46 | Comment(2) | [将棋]

2006年06月17日  詰まず
 5月21日のエントリーで触れたNHK杯戦山―塚田戦の変化手順で、1図からは▲3二飛成△同玉▲2三銀△4一玉▲3二角で即詰みと書きました。

 しかし、▲2三銀に△4二玉で不詰みでした。NHK将棋テキストで1図の変化に塚田九段が踏み込めば勝てていた、とあったので「!」と確認したところ、確かに抜けています。▲5三金に下に落ちれば後手玉はつかまりません。

 お詫びします。

 それにしても、普通、こういうかけかたの必至はすっぽ抜けることが多いのですが、例外はあるものですね。


PM 06:06:02 | Comment(0) | [将棋(矢倉)]

2006年06月17日  永世名人へあと1期
 非常に難解な将棋でしたが、最終盤に谷川九段に不可解な一着がでて、形勢は一挙に先手の名人に傾き、防衛になりました。

 これで森内名人は、名人戦3連覇(木村、大山、中原、羽生についで5人目ですよね)、通算4期で十八世名人に最短距離に立ちました。10年前に羽生三冠が将棋界を単独支配していたころには思いもしなかった状況ですね。

 この将棋は森内名人の意図を考えながら観戦する方が、アマには理解が容易な気がしました。

 まず1図ですが、1日目終了時のエントリーに載せた変化と類似の手順でこうなりました。違っているのは後手の飛車の位置ですが、本譜の方が△8五飛と歩を補充できる分、勝っています。ここで△8五飛▲8六歩△7五飛▲同歩△6六桂ならば一歩違いで私が指した手順に戻りますが、▲2四歩で先手が少し有利なのでしょうね。後手玉は堅いといっても、飛車を渡して横から攻められると苦しいです。

 だからと△7四歩。なるほど。以下、後手の攻勢が続いて、2図で一度、手を戻します。この呼吸がなかなか私のようなヘボアマには真似できないもので、攻め切れないなら攻めない、攻めてもらって駒をもらうのも歓迎です、ということですね。私が先手なら、「ふーん、じゃぁ、こっちも陣形を整備しますね」と▲7七金とか▲6六桂(筋悪だが玉のこびんを塞いでおく)とかを考えてしまうのですが、名人は思いも寄らぬ▲5五桂。

 私が感心したのは、ここからの名人の指し手に思想があることで、
1.金を下がらせる。
2.端に手をつけて後手の左桂を1三に移動させる。
3.3図のように3三への利きを減らす。
4.薄くなった3筋を攻める。

このように戦略がしっかりしていれば、少々の予想外の着手にもどんと応戦できるのではないでしょうか。アマでも将棋を指す上でそれなりの前提、方針があれば勝ちやすいのは同じであり、見習いたい。

 こういう方針がみえるのに4図で△5六金としたものだから、大喜びで▲同馬とされては一気に敗勢に追い込まれてしまった谷川九段。恐らくは妙手△4六歩、私には理解不能の△9八歩など玄妙な指しまわしをしていただけに、なんとも残念。ちょっと席を外して戻ってきたところ、いきなり投了になっていたので呆然としてしまいました。

 それにしても、このレベルだと後手番で勝つのは本当に難事なんですね。


AM 09:56:31 | Comment(19) | [将棋(角換わり)]

2006年06月15日  福井総裁
 彼は日銀職員が業界関係者から過剰接待で逮捕、前任者や幹部が辞任に追い込まれた結果、返り咲きはないと思われていたのが復活を遂げました。

 その際、日銀職員の職務の公正さを確保するために行動規範を制定し、「個人的利殖行為」を戒めています。なのに、その時、本人は?

 ファンドへの投資が非難されるのは、村上氏が逮捕されたからではありません。そういうことを理由に挙げている人もいるようだが、投資先が犯罪行為をしているかまでは分からないだろう? だいたい投資ファンドの行動は目論見書以外では事前に察知できない。そうではなく、金利に関してポジションを持つかもしれないファンドに、金利の決定に大きな影響力を行使できる人物が投資している、ということが薄汚いわけで、小泉総理のいうように問題なしとはとても思えません。



PM 07:49:02 | Comment(15) | [経済]

2006年06月15日  名人戦第6局
 割と熱戦になりやすい戦形になりました。昨年の棋聖戦第1局から重要対局で何度も採用されている形で推移し、1図が封じ手局面です。△9五歩か△7五歩くらいでしょうが、名人が例によって周到な準備をしていてもおかしくないですね。

 私は割とよくこの形を指しているので、恥をしのんでこの後の自分の将棋の棋譜をさらしておきます。

△9五歩▲同歩△7五歩▲同銀△7一飛▲8四角成△8一飛▲7三馬△7一飛▲8四馬△8一飛▲7三馬△7一飛▲6四馬△3五歩▲8六歩△3六歩▲8五歩△3七歩成▲同馬△7五飛▲同歩△6六桂▲2四歩△7八桂成▲同玉△7六銀▲6七金△8七角▲6八玉△6七銀成▲同銀△6六歩▲同銀で2図。

 自分(後手)としては一直線に進んでしまった感じなのですが、振り返っても代わる手が思いつきません。どうも先手の馬が生還し、桂を取り合ってしまうと▲2四歩が恐ろしく厳しくなってしまいました。2図はまだ後手が戦えなくもないのでしょうが、厳密には先手がいいはずと思います。

 谷川九段の着手を個人的利益もあり注目しています。(私は一手損角換わりには早繰り銀しか指さない。この形で持つとしたら後手しかありえない)

<4327>


PM 07:39:09 | Comment(0) | [将棋(角換わり)]

2006年06月14日  千葉防衛
 千葉女流王将が五番勝負最終局を快勝し、タイトル防衛に成功しました。今期の彼女は女流名人リーグでスタートダッシュに失敗したりと、必ずしも好調ではないような印象でしたが、それだけに女流棋界の地殻変動を予感させますね。

 将棋の方ですが、「何で女流のタイトル戦は同じ戦形ばかり繰り返すのかな、いい加減にしろよ」といいたくなる後手急戦矢倉。5局中3回目の登板ですが、こういう戦形の偏りは男性棋士のタイトル戦ではまずないとしたものです。

 1図の段階で私のDBには先例が10局、先手の7勝3敗。「消えた戦法の謎」にもありますが、後手玉の薄みを先手は突くことで対応できるのでしょう、プロは。(私はいつも失敗している) 組みあがったところで2図なのですが、先手の角はここにおくものなのでしょうか。ただでさえ分厚い後手の攻撃陣との距離が近すぎて、当たりをまともに食うだけのような気がします。さらに3七桂と相容れない2図の▲3五歩。。。

 「消えた戦法の謎」では3図のような陣形が推奨されていて、なるほど4六に銀を置くのであれば、強く迎撃できるでしょう。(1989年の竜王戦本戦)

 本譜をみると2歩損を先手はしてしまうのですが、代償がなく、作戦というか意図がよく分かりません。将棋世界で解説をしてくれるのでしょうか。なんかこの五番勝負は名人戦、名人戦騒動の間に埋没している感じもあり、ちょっとでも盛り上げたいな、と思ってまめにこのブログでも取り上げたので、できれば業界側でもサポートしてあげてほしいです。

<3536>


PM 10:06:48 | Comment(0) | [将棋(矢倉)]

2006年06月13日  総崩れ2
 株式市場。。。みんなが泣いている。

 バーナンキ議長が演説をする機会が今日を含めて今週は多いようですが、また余計なことを言わないかと心配です。

 ついでに、やっぱり日銀は金利を今年中には上げたいみたいですね。多少物価が上がっていても、今の情勢でそんなことをしたら軟着陸ではなくクラッシュになってしまうとしか思えないのですが。

(今日は将棋のエントリーはお休み)

<3722>


PM 10:17:46 | Comment(16) | [経済]

2006年06月13日  総崩れ1
 日本チーム。○○を●●していたら、とかが多すぎるし、いってもすっきりしないのでやめる。中村俊輔は攻守に頑張ったと思います。

 起死回生の策として、楢崎のDF起用を提案したい。


PM 10:11:25 | Comment(20) | [スポーツ]

2006年06月12日  雑感
 昨日のNHK杯戦。1回戦の組み合わせの中でも、最も番狂わせが起こらなさそうな感じでしたが、伊藤六段が頑張ってまぁまぁ面白い将棋でした。

 局後の感想戦がそれなりにあったので、ここでは私が感じたことだけを書いておきます。

 1図で視聴者の多くの人が▲6六角を構想したと思います。△3三桂と受けさせておいての8筋攻撃はアマ好みです。聞き手の中倉さんも水を向けていましたが、解説の桐山九段は8筋攻撃を思いつかなかったようで(感想戦で「それなら角打ちもあるか」みたいな発言を聞いたと思います)、その場では角打ちは損みたいなニュアンスでしたね。プロはこういうことを考えないものなのでしょうか。ちょっと不思議です。

 2図における▲6七銀はかなり変で▲5五歩から位置修正を目指すのが手筋だと思うし、行方七段もそういう指摘をしていたようでしたが、音声がよく聞こえず結論がはっきりしません。先手にまずい筋でもあったのでしょうか。

 それにしても、△3六歩からの攻撃、さらに△5七桂成からの寄せはプロなら当然とはいえさすがでした。

<4953>


PM 07:19:30 | Comment(2) | [将棋(中飛車)]

2006年06月12日  祈る相手
 新潮45によると、今年のGWに佐藤優、鈴木宗男、村上正邦の3氏が吉野に旅行したとのころ。南朝御所のあった吉水神社で村上氏は後醍醐天皇に「もう一度力を与えてください」と願ったということです。

 大悪人みたいにいわれた方々ですが、その後は謀略もあったような話しも伝え漏れており、自分を正当に評価してほしい、という心情は分かりますね。

 でも。

 後醍醐天皇といえば、改革の英主というイメージはあるものの、実際は天皇親政という太古の時代を構想したウルトラ反動政治家。さらに「他人は自分のために存在する」と明確に考えていたとはいわないまでも、そういう意識が濃厚としか思えない人物で、ちょっと仕えるのは勘弁というのが正直なところ。さらに政権復帰を夢見ての活発な活動は政治家として見習うべきなのかも知れないが、彼が天皇だったということを横にどかせば、もう権力欲に取り付かれてしまった鬼の姿しかみえないのです。

 権力からさらっと退いた人々が必ずしも偉いわけではないが(25歳でいなくなってしまった清の順治帝とか、政務を弟に任せてしまった足利尊氏などは、やはり無責任だと思う)、祈る相手は別の方の方がよかったのではないでしょうか。


PM 07:14:43 | Comment(17) | [ニュース]

2006年06月11日  女流王将戦第4局追記
 同じく週刊将棋によると、先日の私のエントリーはかなりピンと外れだったよし。(除く▲5四桂・・・錯覚ではないにしても悪手) 反省。


PM 09:28:02 | Comment(0) | [将棋(矢倉)]

2006年06月11日  棋聖戦第1局追記
 週刊将棋の解説(谷川九段と両対局者)と羽生三冠の昨日の解説がまったく別物なので、備忘。

 週刊将棋は羽生三冠指摘の▲2八玉には全く言及なし。代わりに2図、3図における▲6七金が正着であるとのことです。そして羽生三冠は飛車先交換をされてからは後手の作戦勝ちであると示唆していました。第1局の観戦記掲載開始までまだ余裕があるので、ここをクロスチェックする姿勢が担当観戦記者には強く求められるのですが、多分、この期待が満たされることはないでしょう。。。

 1図で△8六歩が語られていないのは、後手右銀の位置ゆえに後手の飛車の引き場所が難しい(8二飛なら▲8三歩?)からなのでしょうか。でも後手は飛車を8六に置いたまま△6三銀とすれば飛車の行動半径が広くなるので、1図で飛車先交換をしても支障はないのではないか、とへぼは感じるのですが。

 いつ飛車先交換をしていいのか悪いのかというのはアマには大問題なのではっきりした結論を知りたいところです。

<4536>


PM 09:26:36 | Comment(17) | [将棋(三間飛車)]

2006年06月10日  棋聖戦第1局;BS羽生解説
 囲碁将棋ジャーナルで羽生三冠の棋聖戦第1局解説をききました。

 ここでも話題になった1図における▲5四飛については、清水女流二冠も関心があったのか羽生三冠に水を向けるも、あっさり「だめですね」と一言。彼にしてみると、もう論外すぎて話しにならない、といった風情でしたね。角が5六にいないのであればまだしも、この形ではちょっと、という気はします。

 見所はなんといっても2図の解説。先手玉を2八に運びつつも、手をプルプルさせて遺憾の意を表明する羽生三冠。▲7五飛として▲7七桂以下の飛車ぶつけをみせることにより後手の飛車先歩交換を妨害するべきというのがその意図で、清水さんもびっくりしていましたね。なるほど。ただ1図以降▲3八銀△3二金▲4八玉△6二銀▲6六歩のところで△8六歩とされる可能性はなかったのでしょうか。

 いずれにしても、8筋歩交換以降は後手の作戦勝ちが明白らしく、わざわざ羽生三冠が解説をしなくてもいいような内容になってしまったようです。

 観戦記にのらないらしい王位戦紅組プレイオフを解説してもらったほうが、ずっとうれしかったのですが、そういう柔軟な取り扱いはできないのでしょうか。

<6525>


PM 06:42:49 | Comment(12) | [将棋(三間飛車)]

2006年06月09日  乱暴者
 男には指せない将棋をみた。女流王将戦第4局です。

 1図は2四で歩交換をした角を4六に引いたところ。第2局は6八に引いて先手が勝っていますが、なぜ中井さんのほうから手を変えたのでしょうか。とはいえ、それまでの例を検索してみると羽生―郷田の王位戦などでは▲4六角でした。私などはこの角は後手の標的になる運命としか思えないのですが、さてどうなったでしょうか。

 案の定△5五銀と当てられ、▲3七角△6四歩に▲5七銀! △5六歩がみえみえですが、▲4六銀と突っ張り、△同銀▲同角△7三桂▲5三歩△同飛▲6四角と真っ向勝負。ひえ〜。

 △5七歩成▲5三角成△5八銀▲7九玉△6七と▲5八飛△7八と▲同玉△5三銀▲同飛成と歯を食いしばっての殴り合いですが、低い陣形の後手に3段目の竜が有効とは思えず、手番を握る後手がいいのだろうか。

 △4四角▲7三竜と桂損ながら竜をどかして△5七金。まぁ、ここまであまりにも粗い展開だったが▲6八銀打と落ち着くべきところであろう、と思ったのに、中井さんの次の一手は思いも寄らぬ▲5四桂。「△4五角でただですよ?」と誰しも思うし、千葉さんもそのように指したわけですが、まさか両取りをうっかりしていたとか?

 相変わらず私は後手の急戦矢倉の受け方がよく分かっていないのですが、4六歩+4七銀と受けるのがよいのではないのだろうか。この将棋みたいな正面からのどつきあいは飛車の応援がない先手の方がどうもしんどいように思います。

<4698>


PM 09:28:57 | Comment(0) | [将棋(矢倉)]

2006年06月08日  「羽生善治の終盤術」
 この二日間、棋譜をみていないので、本のレビューでも。

 3ヶ月前に1巻、先週末に2巻を読みました。3巻はまだです。多分、24で2000を超えている人であれば、ほとんどの問題を正解できると思いますが、寄せの基本を再確認する上では有効なテキストです。

 敢えて欠点をいうと、彼の将棋はほとんど並べているので、出題を見た瞬間、「ああ、あれか」と記憶が戻ってきてしまうものが結構あることくらいでしょうか。(そんな人はそうはいないのだろうか??) 出題の意図が分からなくても、「確か、最後に相手の玉はあの辺にいたよな?」と推測できてしまいます。

 次は可能であれば、「中盤術」をテーマに局面ごとの考え方をまとめてほしいなぁ、というのが私の希望ですが、労力は終盤編の数倍になるでしょうから難しいですかね。

<5059>


PM 11:17:08 | Comment(28) | [将棋]

2006年06月06日  頼むから黙っていて
 あんまり頭にきたので、将棋ではないけれど、エントリーを立てます。

 昨晩の米連銀バーナンキ議長の発言で、ようやく底をみたかと思った株式市場は再度、下落へ。。。頼むから、黙っていてほしい、と呟いたのは私だけではないだろう。

 だいたい、下のような重要発言を普通のパネルディスカッションでしてしまうとは、彼は自分の力のすごさを全く認識していないのか、あるいは分かっていて、微妙にふざけているのか。

(バーナンキ・コメント)
・今後もコアインフレ上昇が継続しないように警戒する。
・米経済は予想通り景気減速局面に入った。一方、世界経済は非常に強い拡大局面にある。

 つまりはなんとしても利上げをしたい、したくてたまらないから機会があればしゃべらずにはおられない、ということなのだろうか。このままでは景気は軟着陸ではなく急ブレーキがかかってしまいそうだが、物価上昇リスクの方が重いと見ているのだろう。

 それにしてもですよ、銀行協会のパネディスなんか適当なことをいっておけばいいのに、という思いは払拭できない。金利を上げるなら、上げてもいい。但し前奏は短めにしてもらいたい。

 恐らく、少々の金利上昇でも米国の景気は揺らがないと私は感覚している。その分、家計の金利収入が増えるのだから十分米経済をファイナンスできるはずだ。(アメリカ人の家計が借金漬けというのは、真実ではない)

 いつまで、疑心暗鬼の状態が続くのだろうか。

<8日午後11時20分追記>
 この二日でメールや直接、彼への非難をあちこちで聞いた。連銀議長は市場と対話をして政策を決める、というが、ああいう風に自分の思いをぶちまけてしまうのはよくない。もっとファジーな言い方にして、市場がそれを観測した結果の動向を評価し、また別の物言いで調整するという、やや回りくどいやり方が適切だと思う。あちこちのパワーを上手く操るということはかなり難事なのだが、ややナイーブな人物を戴いてしまったか?


PM 10:42:07 | Comment(15) | [経済]

2006年06月06日  ゴキゲン中飛車
 棋聖戦第2局の登板が確実視されるので、関連して次の一手。あまりこの戦法で実績がない森内名人が後手番で森下九段と対戦した王座戦からですが、先手の快勝に終わった将棋です。

 1図の△2四馬は2五から引いたものですが、いかにもこなれていない感じ。先に△3六歩▲同歩としてから馬を引くのが手の流れというもので、△4六馬が残るので先手も忙しかったということです。そこをすかさず咎めた森下九段の一手を考えてみて下さい。

 正解は▲5三桂の直撃手。△5一金は▲5二歩△同金▲4一桂成としておけば次の▲2一飛と連携できるし、△7一金としても▲4一桂成から同じように運んでよし。

 この将棋の出だしは▲7六歩△3四歩▲2六歩△5四歩▲2五歩△5二飛▲7八金とやや古風。でも、矢倉に組めるのであれば安心感もあるし、再評価してもいいかもしれません。


PM 10:36:18 | Comment(0) | [将棋(中飛車)]

2006年06月05日  佐藤棋聖、快勝発進
 棋聖戦第1局は事前の予告通り先手鈴木八段の石田流になりましたが、後手の佐藤棋聖がいかにも「らしい」迎撃を展開、先手の攻撃部隊を全滅させてしまいました。

 出だしは鈴木八段の本の通りでしたが、1図の△5四角が新対策ですか。角がにらみ合うことになりますが、後手の角が8七を睨んでいるので、先手の8八銀がいきなり釘付け。対して後手は2三を金が守っているので、銀をどんどん前線に進出させることができます。

 2図まで進んで、後手の陣形のバランスのよさが目立ち、また5五銀なども気になるところですが、ここでいきなり▲8三角成。アマ有段者の将棋でもこういう手で勝てることはほとんどありませんが、タイトル戦ではなおさら。とはいえ、このままでは全面屈服しかなさそうでやむをえないのでしょうか。3図まで進んで、後手の優勢は明らかです。鈴木八段の感想では角切り後の△8二飛を見落としていたということですが、普通の手なのに不思議ですね。

 後はどうやって仕上げるか、というところで、私などは△8一歩と謝ってしまうところですが、佐藤棋聖は△5五角と桂取りを見せ▲8三角に△8一飛と派手な決め手。そのまま投了になりました。

 石田流の将棋をレビューするバックグラウンドは私にはないのですが、先手は左の銀をどうにかする術はなかったのか(いかにも居飛車の発想ですが、7九飛+7八金とか)、美濃囲いではなくもう少し中央指向の駒組にして5六角を後方に下げるような陣立てはどうだったのか、といった抽象的な感想くらいしか今は思いつきません。

 どうも、こういう異形の将棋だと佐藤棋聖も120%の力がでやすく、あるいは戦略的には損なのかもしれません。

<5923>


PM 07:40:08 | Comment(16) | [将棋(三間飛車)]

2006年06月04日  腰掛銀強襲
 5/31のエントリーで取り上げた腰掛銀の後日考察。

 県代表の方を含め強い方々からのコメントでは先手がやれているのではないかとのこと。そうですか。ちょっと意外でした。

 まず▲76歩△34歩▲26歩△32金▲78金にいきなり角を換えることの得失ですが、私は先手に棒銀で速攻をされることを考えると、△8四歩▲2五歩の応酬をしてからの角交換は損な場面があるのではないかと考えています。後手の主張は、通常の角換わりであれば開局早々△8五歩を突かされてしまうところを突かずに済んでいる、という点にあるというのが私の感覚です。プロの間では緑の手順は多くはありませんが、後手側を持った棋士は、森内名人、丸山九段、木村七段、井上八段、行方七段、阿久津五段、飯島五段となかなかのラインアップであり、まるっきりホープレスというわけではないようです。

 次に私が文中で触れた1図で仕掛けずに先手が入城した場合、後手はどうするの?という疑問への回答として、平成5年の王座戦第2局の存在を指摘されました。私はこの将棋のことを失念していたのですが、▲5三桂成に△同銀としたため▲4四歩△同銀▲7一角に対して「△4二飛と普通に応接すると▲4四角成△同金▲5三銀があるので後手は攻め合うしかない。ここでは先手の攻めが成功。」とのことです。△5三同金が正着となるとのコメントですが、▲7一角には△4二飛とすれば▲4四飛には△同飛と取れるということになるのでしょうか。(金で取るのでは同じですから) しかし、▲5三角成△4九飛成▲5九金打と手番を取られてどうするのでしょう。。。

 それから1図で「後手は△6二飛〜△8四歩、△7三桂のような駒組みの方が良いのではと思います。通常の▲2五歩−△8四歩型から▲4八飛と回って仕掛けられる形より後手損してるのでは。」とのご指摘ですが、先に△6二飛と回る形は激指4が得意にしている指し回しで、私もいつもこれに苦労しているので、なるほどと思いました。ただ、後手から仕掛けをしないと結局、先手に本譜のような仕掛けを許すことになります。また後手からの仕掛けが本譜の先手のような手順の場合、「こんな仕掛けで潰れるのか」というそもそもの疑問は解決しないままになってしまいます。

 将棋って難しいですね。

<4763>

 

PM 09:58:39 | Comment(1) | [将棋(角換わり)]

2006年06月03日  ビザンチン帝国の軍隊
 図書館で「ビザンチン帝国の軍隊 886-1118 ローマ帝国の継承者」を借りることができた。

 たった26ページしかないカラー刷りで表紙に帝国軍人のチャーミングな絵が。。。装丁をみた妻曰く。

「何この絵本?」
「ほぅ・・・だったら中身も読んでみな。絵本なら理解できるよね」

 開けて妻絶句。軍組織、装備、給与、傭兵等について充実した解説が各所に。

 なかなかに帝国おたくの興味を満たしてくれる本でした。10世紀断面で非常に手厚い装備が供給されていたわけで、こういう軍隊なら結局は戦争に勝てるだろう、と思う。

 冒頭部分の言及が今更ながら印象的なので引用しておきます。帝国国民としては非常に気持ちよく読めます。

「彼らは早くから、一つの戦闘で勝ちを収めることは必ずしも戦争に勝利することにはならないという事実に気づいていた。政治的に無益な戦役で兵や物資を浪費する換わりに、しばしば条約を結び、賄賂を送って敵国を買収したのである。

                   (中略)

 虚偽と陰謀が背景にあったとはいえ、重要な事実を忘れてはならない。脅迫や賄賂といった手段が通用したのも、この国が強固な軍事制度に支えられていたからである。10世紀から11世紀初頭にかけて、ビザンチンの軍隊は戦力面でも効率でも最高潮に達した。我々が知る限りもっともよく組織された軍隊で、兵士の訓練、装備、報酬において、当時まぎれもなく世界最高の水準にあった。」

 ただ、この本で紹介されている戦闘がよりにもよって帝国歴史史上最悪の惨敗とされている「マンツィケルト」だけとはいかがなものか。帝国軍隊の零落振りを説明するために必要なのは理性では分かるが、読み手(ほとんどが帝国ファンのはず)の精神的バランスを考慮して1014年のクレディオンの戦い(対ブルガリアの歴史的大勝)も載せてほしかった。この敗戦の後、帝国は12世紀に一時的な回復を見せるのであるが、著者によれば「マンツィケルトで帝国の信用は永久に失墜した」とある。これは雑感2でも述べるように「異議アリ」だ。そもそも著者自身が言っている、「一回の戦闘で云々」の下りと矛盾している。

雑感1
 こういう洗練と軍事力、その領土内に多くの宗教、民族を包含しえた帝国から、現代は何か参照することはあるのではないでしょうか。

雑感2
 よく勝負の世界で「運命の一戦」という表現を目にする。この一戦に勝っていればその後の展開は変わっていただろう、とかですね。多分、そうはならないことは、ほとんどの人が認識している。高野山の決戦に大山康晴が敗れても結局は彼の覇権は確立しただろうし、49年の名人戦で大内延介が▲7一角と打たずに▲4五歩としていても中原誠はすぐに名人位に復位しただろう。
 第二次世界大戦のミッドウェイで日本軍が勝っても結局は日本が戦勝国になることはなかっただろう。

 ただ、だからといって、今、劣勢にいる人たちが未来永劫勝ち組になれない、というわけではない、とも思う。一生が終わった時に、「力があったからこういう結果になったんだな」と回顧するチャンスは誰にでも開かれている。そういうチャンスをつかむ努力を怠らなかったからこそ、ビザンチン帝国は幾度もの難局を乗り越え1000年の歴史を永らえることができたのだ。



PM 10:10:20 | Comment(15) | [歴史]

2006年06月03日  朝日OP
 今日は図面なしでエントリーを書きます。(図面をつくるのには柿木か棋泉版の棋譜がないとできないのですが、今のところ、手元にない。手入力する気がおきない)

 個人的には糸谷四段の将棋に注目をしていましたが、レビューしにくいのでやめ。加藤アマ―遠山四段戦にします。

 外出から帰ってきたのが午後8時過ぎ。asahi.comの棋譜を結果を見ないで片っ端から並べていったのですが、トップにあったのがこの将棋。61手目までは竜を押し返し遠山四段の方がいいのかな、という感触を持ったのですが、62手目の△2八歩は変では? 取りきれない桂馬であれば跳ばしては理屈に合わない。花村九段の名言「駒得をした時は一度、兵を自陣に帰すのがよい」に従い、△4四銀とか△3二金とか△3四金とか自軍の金銀を集結させるのが兵法なのでは?ときわめて感覚オンリーの感想を抱いたのです。駒の数は後手の方が多いので分のある戦いをできたのではないでしょうか。

 本譜は4五まで跳んだ桂馬を生かすべく先手が5筋の歩をぐいぐい進ませ5三に拠点製造、さらに手薄な7筋からの襲撃が決まってしまっては、3筋の金2枚は木偶でしかない。後手にとっては駒を取られながらの敗走を余儀なくされ、悲しい将棋になってしまいました。

 プロ7勝3敗はこんなところではないでしょうか。

<5744>


PM 10:00:03 | Comment(0) | [将棋(中飛車)]

2006年06月03日  谷川快勝
 第5局は谷川九段が隙のない攻めで名人を圧倒。2勝目をあげました。スコア上は競っていますが、なんかここまでの5局で大熱戦というのがないですね。第6局は140手超、詰めろ逃れの詰めろが4回くらいかかるようなのをみたいです。

 結局、封じ手の局面で心配した通りだったのかなぁ、というほど単純ではないのでしょうが、へぼは2三が薄いなと指摘したことを喜んでおきます。

 それにしても1図の△4二銀引は銀矢倉をつくるにしてもかなり奇異な手順ではあります。この時点での後手玉は、たとえてみると宝石が鍵もかけられずに放置された状態であり、まずは△3二金と鍵をかけておきたくなるのが並みの将棋指しの本能のはず。名人がそれに逆らってなぜ銀を先に引いたのか、again、とてつもなく深い理由があるはずですから、観戦記で触れてほしいです。

 2図まで推移すると、2二玉を先行させたこと、銀を先に引いたことが全てデメリットとなっている。名人に分からないはずがないと思うのですが。。。

 それでも終盤の粘りはさすがで、間違えたら許しませんよ、という気迫が垣間見れますが、相手が相手なのでちょっと無理でしたね。

 問題はなんといっても第6局を谷川九段がしのげるか、ですが、過去この二人の対戦で森内先手番のときの勝率はちょうど5割(12−12)。但し、この中には例の8連敗の時のものも入っており、最近は名人の4連勝。普通に考えれば、次局で防衛と思えますが、去年も6局目では決め切れていませんので、まぁ、楽しく観戦させていただきます。

<5524>


AM 08:36:17 | Comment(3) | [将棋(矢倉)]

2006年06月01日  名人戦第5局
 第5局はやや定跡から外れた矢倉になっています。

 1図(封じ手時点)の前の局面で2六歩が活きていないので、後手の森内名人がうまく立ち回ったのかな、という感じもあったのですが、であればなぜ△2二玉と入城したのでしょうか。これだと▲2五歩がひとかどの手になり、2三を強化しようと左金を上げると角の打ち込みが発生してしまいます。3二玉と2六歩の関係を維持した方が後手には得が多いと素人目には思えます。

 このブログでも何度か主張していますが、個人的経験から右の銀が4八とか6二に残った形は忌むべきものと私は思い知らされているので、△5三銀と何はともあれ上げて角とか銀を6一に打たれても即死にならないようにしたいのですが、例によって日本海溝よりもふかーい理由が名人にはあるのでしょうね。

<4688>


PM 09:13:46 | Comment(0) | [将棋(矢倉)]

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名前せんす
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佐藤康光の棋界制覇、矢内理絵子の女流棋界制覇を切望するオジ将棋ファンです。とはいっても、棋士は皆さん、好きです。

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