せんすぶろぐ
将棋、歴史のオタクです。他の一般の話題についても折をみて触れていくつもりです。

2005年01月23日  Konstans 供 641-668<暗殺>)
 この時代は「陛下! アラブ人に勝てません!」という時代です。この人は歴代皇帝の中でも西側指向が強く、いうことをきかないローマ教皇を逮捕、流刑にしたり、ローマを訪問したり(これをした最後の東の皇帝になった)、帝都を捨ててシラクサで宮廷を営んでしている。そういう反東方世界的な姿勢ゆえ、帝国臣民の受けは当然ながらよくない。

 東側の主要領土のシリア、エジプトがいきなり離脱したので、残った西側領土とコンスタンティノープルの連帯を固めようという発想だったと思うが、西は西でビザンツとは別の世界を築きつつあったわけですよ。そういう過去のいきさつを思い出すと、今のEU拡大の動きというのは一体何なのか、と不思議にもなりますね。トルコまで取り込もうとしているわけですから。

 彼の治世の大イベントといえば、11歳の時におじさんのヘラクロナスとその母マルチナ(ヘラクレイオスの妃。叔父姪の近親相姦婚なので国民受けは悪かった)を追放して単独帝位についたことでしょうが、これは自分の力でしたはないので、ここでは置いておきます。となると、帝国軍史の中でも最大級の惨敗になるリキア・フェニクス沖の海戦ですか。

 この戦いについては、小アジア沖合いのロードス島をアラブ人に取られてしまった→このままコンスタンティノープルにあいつら、やってくるんじゃないか(怖いよ〜)→全艦隊を動員せよ。余が親卒する!と勢い込んで1000隻からの艦隊を繰出したにもかかわらず、その五分の一だかのアラブ艦隊に完膚なきまでに叩きのめされてしまったということだけしか分かっていません。敗色が濃厚を通り過ぎた頃、彼は水兵の服と取り替えて戦場を辛くも離脱しました。そんな思いをすれば暗い陰鬱な人間になってしまうでしょうね。服を取られた水兵さんは当然ながら「上さま、お覚悟!」と切り込んできたアラブ兵に殺されてしまいました。こっちの方が可哀想ですが。

 陛下は、「やべぇよ、このままじゃ、余まで殺されちまう」と思し召し、無理矢理服の交換をしたのか、あるいはその水兵が「私が身代わりになります。陛下はどうか帝都まで無事お戻りください!」といったのか、もとより分かるはずもないのでしょうが、後者であってほしいと思いつつも、残された資料から何となく窺い知るに前者かな、という気がしますね。真実が後者ならごめんなさい。まぁ、こういう国において皇帝の命と一水兵の命が等価のはずはないので、どう考えても理性的な措置であることには変わりはありません。

 それにしても、陸の戦いは結構、勢いとかなんとかで数の少ない方がどうにかなることもあるんでしょうけれど、海戦はなにをもっても「スキル」がものをいうはずです。ほんの50年前にヘラクレイオスがフォーカスを倒すためにカルタゴからきた時は艦隊で来ているので、帝国において海軍が無視されていたわけではないと思うのですが、数も圧倒的に多かったはずなのに一体全体この惨敗はどういうことなんでしょう。アラブ人は海の民ではないのでなおさら不思議です。

 政略、戦略眼は立派だったけれど、それを実施する際の手腕が乏しかったのか、っていってもそんなのは臣下の仕事です。ですから、私は彼にはきつい点数をつけられません。6/10。

<3140>

PM 04:08:29 | Comment(31) | TrackBack(0) | [歴史]

2005年01月23日  羽生、理詰め
 将棋ファン以外の関心を読んでいたNHK杯3回戦の羽生二冠−橋本四段戦が今日、放送されました。

 ハッシーと綽名されやや偏った方面において人気のある橋本は、この対局では割りと普通の装いで登場。ちょっとがっかりしました。(うーん、皆さんの期待を裏切らないでほしかったですぅ)

 将棋の方ですが、1、2回戦の勝利の原動力だった振飛車穴熊を採用しました。羽生も居飛車穴熊にしてくれたので、居飛穴党のせんすとしては興味深く進行を見守りました。羽生は松尾流穴熊を採用。以前のせんすは松尾穴熊を対四間穴熊にも使っていたのですが、6六が弱くなってしまうのが気に入りませんでした。羽生も△6五歩が来る前にさっさと仕掛けてます。(第1図) 6八角が移動すれば6筋の後手の攻めは軽く流せるので当然といえば当然です。

 解説の藤井九段もいっていましたが、▲3五歩〜▲2四歩の仕掛けは5一に駒の利きがあると上手くいきません。そういう点を考えると、後手は左金を6一に移動させ、飛車を6二に持ってくるような組み方がよかったのでは、と思います。振飛車党の方はどう思われるのでしょうか。

 第2図の▲3六歩について。藤井九段は「気がつかなかった」といっていますが、本当なんでしょうか。うちの激指4は直ぐに着手しました。(最近、信頼度が落ちていたが見直しました。私は思いつかなかったです) 以下、自然な手順で飛車桂得に駒得を拡大しました。一手一手は普通の手ですが、羽生が着手すると美しい音楽になる、そんな感じですね。この将棋が第2図から90手も指されるとは思わなかったのですが、強い人ほど結論を急がない、の見本みたいな将棋でした。

 逆に橋本の根性粘りは大したもの。あっさり投了というわけにはいかない棋戦ということもあるのでしょうが、これだけ粘っていればひょっとすると事件の一つや二つ起こるかもしれません。これをみていた他の棋士に「あいつとやるとしんどいことになりそうだ」と思わせただけでも甲斐はあったと思います。順位戦も早く昇級して下さいね。

PM 03:56:29 | Comment(12) | TrackBack(2) | [将棋(四間飛車)]

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プロフィール
名前せんす
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佐藤康光の棋界制覇、矢内理絵子の女流棋界制覇を切望するオジ将棋ファンです。とはいっても、棋士は皆さん、好きです。

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