出張から戻ったばかりです。日本時間本日の午前3時の段階の将棋界の情勢については、ヒースローのラウンジに置いてあるインターネット端末で確認しました。(日本語の書き込みはできませんでしたので、このブログの更新とかはできなかったんです)
「その時、思ったこと」 ・竜王戦1日目指し掛け局面(第1図)、これで森内竜王が負けたら、かなり痛いなぁ。王座戦の観戦記(河口老師)によると「64手目の△2六桂に代え、△8八歩(まさに本局の渡辺五段の指し手)であれば後手が有利だったのではないか。だが、この戦形はもう出ないだろう。」と、せんすには理解不能の記事がありました。後手に選択権がある本手順で後手が本当に有利になるのであれば、とっくにこの1ヶ月の間で誰かに指されていてもおかしくないはず。ゆえに研究が深く潜行していたのであろうが、横歩取りの場合は渡辺が本気で研究態勢に入ればかなりの準備ができるし、さらに優秀なブレインがついているからどうだろうか。
・ついでに、王将戦で後手番を乗り越えての谷川勝ち、さらに阿久津勝ちに微かな驚き。これで2敗者が4人、唯一1敗の郷田九段が有利とはいえ、順位が5位なので残り全勝がマストで、対戦相手も強烈だし、どうなるんだろう。
竜王戦に戻りますが、本日帰宅して早速、現局面をみると明白に後手の優勢、しばらくして森内投了になっていました。一両日中には若手棋士の日記に総括がでるのでしょうが、このブログの主たる目的は「自分の読み筋を書いて、後で検証すること」にありますので、恥をかくのを覚悟で書きます。
・本譜で先手がよくないのであれば、図面を載せていないので申し訳ないですが、55手目とか早い段階で▲7六角と投入すべきだったのか、と結果論から思います。 ・かつて郷田が棋聖戦の対羽生戦で出した▲8九同銀と平然と竜を作らせる手順はやはり危険なのではないか。 ・本譜。69手目の▲4五桂がやや元気がよすぎか。▲7六角打とするのではどのような不都合があったのか。 ・第2図の△6六桂はものすごい芋筋にみえたけれど、先手の右翼の駒が邪魔なので成立しているんですね。 ・第3図の△9八竜は思いつかないです。
名局と呼ぶにはやや留保したいものがあるのですが、残り3局で、歴史に残るような死闘を演じていただければ、と一観客としては思います。正直なところ、消化不良です。 |
PM 06:17:27 |
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[将棋(横歩取り)]
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