今日のNHK杯戦の宮田−深浦戦は、せんすにとっては佐藤−中井戦についで興味の濃かった一戦。しかし、深浦の工夫がずばりで、宮田は力を出す暇もなく敗れました。
今日の一戦は余りにもインパクトがきつすぎて、ラーメンの行列の間もいろいろと考えてみたのですが、せんすのへたれた脳味噌ではどうにもなりませんでした。
第1図。先例は非常に多く、重要対局としては朝日OP5番勝負第5局羽生−深浦、前期A級順位戦佐藤−谷川、前期棋王戦敗者復活戦佐藤−深浦、前期竜王戦第2局森内−羽生などがありますが、せんすの知る限り1局を除いて全て▲6八銀と上がっています。
本局では△5六歩と直ちに深浦が仕掛け、▲6六歩で受かっていると思われたものの△5四飛▲3五歩△1五角(第2図)と進行してみると、これが後手よしとは。5筋にあやがあり、4八銀が間接的に質になっているからですが、これで悪いのであれば先手はどうすればよいのか。上述の対局で先手を持った棋士たちはこの手に気がついていなかったのか興味深々です。
初心に戻れば、双方の飛車が浮き飛車であれば左銀は動かせないわけですから、本局のような場合も左銀を動かさない方が安全です、とはとてもいえない。5筋に敵の歩が伸びてきているのですから。
3六歩を保留しておけば、4八銀が質になることもないわけですが、先手陣の進展性がないのが気に入らない。
回答らしきものは上で述べた「1局の例外」にありました。その対局は8月24日に行われたC1順位戦の宮田−飯塚戦でNHK杯戦の反省か、宮田は▲3五歩と修正しています。なるほど。
それにしてもやはり深浦はすごい。どんな隙も見せられないというのはこういうことですね。 |
PM 07:16:14 |
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[将棋(横歩取り)]
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