A級順位戦羽生−佐藤の観戦記(by山村英樹)掲載が終わりました。ちゃんと指し手の解説が過不足なくついたものでしたので、以下感想などを。せんすの元記事はこことここです。
・局中、局後にせんすは△2三歩と傷の修復をしたい旨の記事を書いていますが、羽生の認識としては「2四歩がどれくらい利いているのかよく分からない」とのこと。本譜終盤の変化手順でも2筋の飛車が通っている状態で2三に駒を打ち込んで精算して▲2四歩と叩く順が紹介されているのですが、手番・速度重視で△同金▲同飛△2三歩と跳ね返して後手は悪くないようです。先手玉もかなり脆弱ですものね。
・第1図から△7七歩成。私は佐藤掲示板に「これもよさそう」みたいなことを書いたものの、実はなんか明確ではないような不安感も抱いていました。残念ながらやはり悪手だったようで、△8二飛であれば勝ち筋だったようですね。
・第2図の▲2三桂はアマなら「まずは打ち込みから」というわけで、第一感なんですが、プロ的には無筋なのでしょうね。こういう手を普通にさせるのが羽生のすごいところですが、却ってアマにはそのすごさが分かりにくいかもしれません。
・第3図の▲5四歩の時点では、せんすはもう「いけないか」と思っていました。実際には△7一角でまだまだなんですね。こんな角が永久蟄居になる手は全然考えなかったのですが、両取りが厳しすぎる以上、こういう思考法しかできないおのれのへたれぶりを恥じるのみです。佐藤康光は△6二角に対する▲6三銀が見えていなかったというのですが、これは驚きです。横腹の空いている居飛車玉を考えると当然の一手としか思えませんが、やはりプロはそう考えるところなのですね。不思議です。 |
PM 08:22:34 |
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[将棋(四間飛車)]
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