篤姫を放送していた去年は全く大和証券杯を観戦しなかった私ですが、「坂の上の雲」は事前予告で既に満腹感があるので将棋への関心の方が上回っております。しかし、今日も終局後、サーバーダウン。運用レベルの失態なのか、根本的な失陥があるのか、一度模擬対局を行なうなど実証的に改善を試みてほしいものです。
将棋は観戦していて、面白いものでした。今日の取組は清水女流三冠対すっかり旬の中村真梨花女流二段戦。中村さんの四間飛車に対し、清水さんは四枚美濃を採用。
この囲いについては、このブログでも何度か言及していますが、
・私が学生時代に採用し、初期は素晴らしい勝率を上げてくれたものの、暫くすると頭から攻められるようになって、辛くなってきた。 ・にも関わらず、見かけの美しさに目が眩んだ私は継続採用。米長玉等で延命を計画。でも、使いこなせないまま勝率極度に悪化。
という悲しい思い出があります。この将棋でもその囲いの見掛け倒し感を存分に味わうことになりました。当時のトラウマを抉られる思いがいたします。
居角のまま開戦した清水さんの発想に疑問を覚えつつも、中村さんの攻勢を上手く対処して優勢になったところで1図の▲6四桂。常套手段とはいえ、「家の門前まで敵が来ているのに大丈夫なのかな? こういうのは根っこの香車を取りに▲7五桂としておけば、後は相当に安心できるはずなのに」という反応をしたのもトラウマのなせる業か。もっとも解説の長岡四段は▲5七角を先にするべきだ、という見解で、「攻め切れないなら、駒を渡すな」という掟にも適っており、納得感はあります。いずれにしてもここで桂馬を渡したことが直後の中村さんの怒涛の寄り身を誘発させました。
一瀉千里に攻め込まれて、2図。この局面で後手玉が詰めろかどうかよく分からないが、この流れで詰まされるとは思えない。先手玉が詰まないことははっきりしているので、腹括って△3四金とか△5六銀不成かと思いきや、さすがに手を渡すのが怖かったのか中村さんは金を1枚犠牲にして、敵の飛車を奪い、自玉の安泰を図りました。この指し方を相手が清水さん以外の女流棋士ならしなかったのではないか、という気もします。。。第一人者の威圧感ですかね。
これで負けになってしまった中村さんが3図直前の自陣飛車でもう一勝負をかけたのに対し、清水さんは▲3二金としたために頓死してしまいました。3二に利きを維持するように▲3二銀で勝ちだったようですが、この急場、30秒の秒読みでは清水さんといえども正確に読むのは難しかったのでしょう。
この棋戦の持ち時間は女流王将戦と似ているので、清水さんに有利さがあるかと踏んでいたのですが、あっさり逆目にでましたね。。。 |
PM 10:59:51 |
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[将棋(四間飛車)]
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