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明日から畳の裏返しの仕事が続きますので書きます。 たまにお客様に裏返しをして欲しいと依頼を受けて見に行きますと、畳表(畳の表面)が切れて畳床が見えています。 単純に畳自体、を上げたら裏が同じ新しい畳が出てくると思っているのです。 畳を持ち上げますと裏には畳床の裏面材が見えるだけなのです。 普段目にする畳ではないのです。 表面の畳表(普段目にする畳の表面)が切れてたり擦り剥けすぎて、畳床が見えてる場合、その畳表(畳の表面)を使用しての裏返しは出来ないのです。 畳の裏返しは畳表がまだ中古として使用で来る場合の畳表の再利用です。 裏返しとは今現在付いている畳表面の畳表(ゴザ)を剥がして、ひっくり返して縫い付けます。 新しい畳から5年程度での裏返しが理想です。畳縁は新しくする場合がほとんどです。
 畳をひっくり返して畳表と畳床を縫いつけたある糸を解きます。
 畳を表に戻して畳縁と畳床を縫ってある糸を包丁で切りながら畳縁を剥がしていきます。このとき古い畳表を傷つけないようにしなくてはいけません。
 畳表を畳床から剥がすと今までは内側で見えなかった畳表の裏側が出てきます。 年数が8年でも裏側は結構きれいです。 このとき畳床の補修箇所があるときは補修をします。
 畳表をひっくり返します。今まで裏の面だった畳表が表側になり、今まで使って焼けてしまっていた表側が裏側になります。 そして畳床に縫い付けます。
 畳表を畳床に縫いつけた後は畳の端に付いてある畳縁を縫いつける作業です。 畳縁を裏面にしておき、形が崩れにくくする為の下紙(型紙)を上に置きまっすぐ縫い付けます。 この状態では畳縁のイメージが湧きませんね。
 畳縁の裏側のまっすぐ縫ったところを起点に畳縁をひっくり返します。 そうすると縫い目が見えなくなり、畳縁の表の部分が出てきます。 この畳縁を畳の側面に縫い付けます。 畳の上から見ると縫った部分は見えません。
 畳の裏返し完成です。
この作業を6畳でしたら6枚、8畳でしたら8枚作業してお客様のお部屋に敷きこまれていきます。
子供の頃この裏返しについての小話を聞いたことがあります。
江戸時代、あるお殿様が、お城の畳、800畳を新しくすることを考えていました。 すると畳刺(畳職人)が裏返しにしたらどうかと進言したそうです。 するとお殿様 「裏返しとは、戦で裏切り(裏返る)を連想させる!よくない」 畳刺 「戦で裏切り(裏返る)とは、戦場での話し。このお城は800畳ですので、1000畳にはなりませぬ。」 そしてお殿様は納得したそうです。 |
PM 09:09:33 |
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