お気楽映画時評
CSやDVDで観た全盛期の日本映画の紹介と感想。他にTVドラマやアニメなどのコメント&徒然日記&筋トレ日記も

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2009年11月23日  ★★(1878)【裸の大将】 1958年 東宝
2009年11月22日  ★★(1877)【素晴らしき日曜日】 1947年 東宝
2009年11月21日  ★★(1876)【男はつらいよ フーテンの寅】 1970年 松竹
2009年11月20日  ★★(1875)【兄さんの愛情】 1954年 東宝
2009年11月19日  ★★(1874)【疑惑】 1982年 松竹

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2009年11月23日  ★★(1878)【裸の大将】 1958年 東宝



























「日本のゴッホ」と呼ばれる放浪の天才画家・山下清(1922年−1971年)の描いた人間ドラマ。「この作品は、山下清氏の「日記」より自由に脚色したものです」と巻頭にクレジットされ、山下清の日記を元にした作品である。小林桂樹は本作品の演技で毎日映画コンクール主演男優賞を受賞している。

東京浅草で生まれた山下清(小林桂樹)は、小さい頃の病気が元で知的障害・言語障害をもつことになり、知的障害者施設に入る。そこで、「ちぎり紙細工」に出会い、芸術の才能を開花させる。しかし、放浪癖のある清は、施設を抜け出し、戦争中の各地を点々とする。弁当屋や食堂で働きながら、各地を放浪するが、ようやく施設に戻る。施設の先生の助力で、彼は個展を開くが、その素朴なタッチの絵が大人気になる・・・

小林桂樹がなんとも言えずに、シミジミと山下清を好演している。ラストに、クレージー・キャッツの面々が出ている。1958年といえば、まだ「スーラダ節」も出ていない時代。クレージーの売り出し前の貴重な映像でもある。

清の行動と彼を取り巻く人々の騒動がコミカルに描かれているが、一番の見所(聞き所)は、清の言動。脚色はしてあるとのことだが、いちいちもっともらしくて、禅問答のようでもあるが、笑いの中に真実をついている。例えば、戦後、自衛隊が駐屯することになった町に着た清が、自衛隊の行進を見て、見物人と交わす会話。普通の人間が矛盾の中で生きていることをあぶりだしてくれる。

清「戦争やらないのに(自衛隊が)鉄砲をもっているのは、どういうわけかな」
町の人A「実はわたしにもよくわからないんだよ」
町の人B「(鉄砲は)敵が攻めてきた時に使うんだよ」
清「敵が攻めてきた時に戦うのと、戦争をするのとはどう違うのかな」
町の人B「黙れ!今更そんなこと言っているときではない」
清「戦争やらないのに鉄砲持っているのはどういうわけかな」

画面は、報道陣(クレージー・キャッツ)から逃げる山下清を演じる小林桂樹。浴衣にリュックは、山下清のトレードマークだった。

【出演】  小林桂樹 三益愛子 沢村貞子 団令子 有島一郎 加東大介 東野英治郎 柳家金語楼 三木のり平 クレージー・キャッツ
【監督】 堀川弘通
【ロケ地】 白糸の滝 瀬戸内海 宮島 鳥取砂丘 阿蘇 桜島



PM 05:55:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | [映画いろいろ]

2009年11月22日  ★★(1877)【素晴らしき日曜日】 1947年 東宝



























D.W.グリフィス監督の無声映画「恋の馬鈴薯」にヒントを得た黒澤明監督のラブ・ストーリー。当時まだ37歳の青年監督の熱気が随所に感じられる映画だ。満員電車から吐き出されて会社に急ぐ女、駅頭でしけモク(捨てられたタバコの吸殻)を拾おうかどうか考えている男。二人は実は恋人どうし。印象的な巻頭だ。

戦後まもなく、まだ東京の大部分が焼け跡だった頃、サラリーマンの雄造(沼崎勲)は恋人・昌子(中北千枝子)と、日曜日にデートする。二人で建売住宅を見たりして、将来の夢を育む。しかし、貧乏が故に楽しめないみじめな現実に雄造はヤケを起こす。昌子はそんな雄造を励まそうと努力するが・・・

日比谷野外音楽堂でのラストシーンは感動的だ。無人の客席に向かって昌子が拍手を求めるシーンは、映画の観客に実際の拍手を求める手法として話題を呼んだ。 戦争に負け、疲弊した日本人へのメッセージを二人の恋人に託したものだろうか

画面は、沼崎勲(右)と中北千枝子(左)。中北千枝子は、脇役の多い女優さんだが、この映画では珍しく主役を演じている。

【出演】 沼崎勲 中北千枝子 渡辺篤 中村是好 菅井一郎 堺左千夫 内海突破 並木一路
【監督】 黒澤明
【ロケ地】 日比谷野外音楽堂 新橋駅 上野動物園



PM 06:14:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | [映画いろいろ]

2009年11月21日  ★★(1876)【男はつらいよ フーテンの寅】 1970年 松竹



























国民的喜劇シリーズの第3作目。渥美の寅さんも板についてきた。本作と次作は、山田洋次監督ではない。

まだまだ若い?寅さん(渥美清)は、久しぶりに柴又に帰ると、おいちゃん(森川信)から縁談話を持ちかけられる。ところが、相手の女(春川ますみ)は、寅さんの旧知で旦那に逃げられたばかりだった。世話焼きの寅さんは、旦那を探し出して、ヨリを戻してあげたばかりか、復縁のお祝いまでしてあげ、その散財はすべてとら屋にツケ回ししてしまう。おいちゃんに散々怒られた寅さんは、旅に出る。

暫くして、おいちゃんとおばちゃんが湯の山温泉に旅行に出ることになるが、泊まった旅館にはなんと寅さんが番頭で働いていて、しかも、美人女将のお志津(新珠三千代)に片思いしていた・・・ というワンパターンの展開だが、見るほうとしては、展開が分かりやすくで肩が凝らないでいいのかもしれない。

このシリーズは、純日本的なロードムービーと言えないこともない。寅さんが日本中を旅行して恋をして、自分を発見する、考えてみれば、当時の国鉄(現JR)の旅行キャンペーン「ディスカバー・ジャパン」を寅さんが実践したようなものだ。

画面は、渥美清(右)と新珠三千代(左)。毎回、美人のマドンナの相手をできる寅さんは日本一の幸せ者だ。

【出演】 渥美清 新珠三千代 香山美子 倍賞千恵子 河原崎建三 三崎千恵子 前田吟 森川信
【監督】 森崎東
【ロケ地】 柴又帝釈天 江戸川(葛西神社裏) 三重県湯の山温泉 霧島神宮 桜島 
【主題歌・挿入歌】 「男はつらいよ」(渥美清) 



PM 07:59:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | [映画いろいろ]

2009年11月20日  ★★(1875)【兄さんの愛情】 1954年 東宝



























元海軍中将の遺族で、戦後家計が傾いたものの、平穏な日々を過ごしていた一家に、年頃の娘が逗留することになり、波乱が起こるが、やがて収まって、それぞれが人間的に一つ成長をするという爽やかなホームドラマ。いわゆる没落物ではない。

西小路家では、海軍中将の父が戦死し、謙一(池部良)、周二(石浜朗)、耕三(江原達治)の三人兄弟に母の政子(三宅邦子)の四人でつつましく暮していた。長男の謙一は堅実なサラリーマンで、互いに深く愛し合う恋人・水原夏乃(久我美子)がいる。謙一は、借金までして散在しがちな母の政子をたしなめるほどで、西小路家は謙一で持っているようなものだった。

そんなある日、仙台から遠縁の娘・斎藤久美子(伊吹友木子)が、故郷での縁談から逃れるために突然、上京して、西小路家に居候することになる。若くて、明るい久美子は、三人兄弟を引っ掻き回し、兄弟に微妙な不和が生まれ、次男の周二と久美子が箱根に一泊旅行に行ったことで、兄弟間の溝は更に大きくなるが・・・

長男の謙一が好きだった久美子は、気を引くために次男の周二を誘い出したのだった。帰ってきた周二を殴る謙一に、久美子も自分が原因だったことを理解し、仙台に帰ることを決意する。主のいなくなった部屋に久美子が置いていったハツカネズミがせわしなく動いているのが暗示的だ。

久美子という、部外者にかき回されたお陰で、かえって兄弟と家族の絆を深めることができ、一家は新しく生活を始めるというハッピーエンドに納得。

画面は、石浜朗(左)と伊吹友木子(右)。松竹俳優の石浜は、同年公開の『風立ちぬ』に続いてこれが2本目の東宝(東京映画)作品出演。ちょっと線の細い二枚目を演じさせるといい味を出す。劇中で、吹き替えなしでピアノを弾く場面があるが、かなり上手い。

【出演】 池部良 久我美子 石浜朗 伊吹友木子 江原達治 三宅邦子 加東大介
【監督】 丸山誠治 中川信夫
【ロケ地】 銀座 日本橋 箱根芦ノ湖 大阪港 東京駅 上野駅



PM 07:53:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | [映画いろいろ]

2009年11月19日  ★★(1874)【疑惑】 1982年 松竹



























昭和を代表する社会派ミステリー作家・松本清張の同名原作を、名コンビの野村芳太郎監督が映画化した作品。その性癖と素行から「疑惑」だらけで、誰もが犯行を疑わない被疑者が実は無罪であったという大胆な設定が真に迫る。熱気を帯びた法廷シーンが最大の見所。

富山県のとある港湾の岸壁から、車が海中に転落する。運転していたと思われる地元の資産家・白河福太郎(仲谷昇)は溺死するが、同乗していた妻で元ホステスの鬼塚球磨子(桃井かおり)は、まったく無傷で助かる

球磨子は前科四犯の札付きのワルで、事故の直前に福太郎に3億円の生命保険を掛けていたため、福太郎の遺族やマスコミは、事故に見せかけた球磨子の殺人だと考えるようになる。

球磨子は、弁護士を依頼するものの、次々に逃げられ、結局、国選弁護人として、やり手の女性弁護士・佐原律子(岩下志麻)が、球磨子の弁護することになる。

最近、しばしば見られる事件によく似ているが、警察の予断捜査、マスコミ報道の暴走、それに乗った世論、自ら「毒婦」とうそぶく、ふてぶてしい球磨子の印象から、観客も球磨子の犯行を疑わないだろう。しかし、ラストのどんでん返しに一種のカタストロフィーを味わうことになる。

画面は、桃井かおり(右)と岩下志麻(左)。法の網をくぐってしたたかに生きる女を、それを上回るしたたかさをもって弁護する女がその生き方は許さないわよと厳しく叱責する場面。岩下の表情が怖いくらい。 

【出演】 桃井かおり 岩下志麻 鹿賀丈史 柄本明 真野響子 森田健作 仲谷昇
【監督】 野村芳太郎
【ロケ地】 富山駅 加賀屋



PM 07:57:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | [映画いろいろ]


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