■2005年05月18日
手縫い
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ロフィシェルの襟なしコートは、横から見ると、ちょっと異常なほどボリュームがある。もしも人間サイズだったら、重力できれいなフレアが現れるかもしれないが…。背中のプリーツとリボンがキュート。紫のストローハットも付属。長袖のシースドレスは、袖も含めて、すべて赤いシルクの裏地がついている。かなりタイトなドレスが、スルッとひっかかりなく着せられるのも、この裏地のおかげ。つま先の底を厚くして、かかとを高くしたスーパー・ハイヒールのシルエットが最高に格好いい! シースドレスもコートも、サイズが人間の6分の1以下なら(ミドヴァニィの身長は約25センチ)、縫い代の折り返しにかけたプレスも、まるで6倍の強さで押しつけたかのように、しっかりとプレスされている。いったい、どこから縫いはじめてどこが縫い終わりなのかわからないほど、完璧に縫いあとが隠されていて、触っていると、フランス(当時)の工房で一針一針手作業で制作されていた様子に思いが飛び、優しい気持ちになれる。同時に背筋が伸び、雑で適当で品のない生活ぶりを反省する心が湧いてくる…… |
AM 01:43:24 |
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■2005年05月15日
MODELE EXCLUSIF CREE POUR L'OFFICIEL
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フランスのファッション雑誌「ロフィシェル」と提携したロフィシェル・ミドヴァニィは、花柄のリバティー・プリントの長袖シースドレスに、ゴールデン・イエロー(またはターコイズ・グリーン、ターコイズ・ブルー)のカクテルコートで発表された。 コートの裏にも、ドレスと同じリバティー製の裏地がついており、「LIBERTY」と「L'OFFICIEL」のタグがついている。 コートの分量がやたらたっぷりあり、なかなか格好よくスタイリングできないが、オートクチュールの技法で作られた、縫い目の見えない製法や、ポケットのリアルな仕上がり、裏地つきでも軽やかな厚みなど、ため息がでそうなほど美しい仕立て。 |
AM 08:03:46 |
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■2005年05月12日
ロフィシェル・ミドヴァニィ
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どこかグズグズした、微妙な表情に親しみがわかず、割としまいっぱなしだった彼女。改めて眺めると、ぽってりとオーバー気味に書かれた下唇のリップがなかなかチャーミング。まゆげの色は、少し濃すぎかも…。ジェット・ブラックの髪の色が、初期の大きなウィッグの仕切直しのようで嬉しい。 当時のカタログを見てたら、250体制作されたとのこと。ひょっとして、同じスタイリングで最も量産されたミドヴァニィかも? 値段も一番お値打ちで、それでも当然、メイクも衣装もハンドメイド。 画像の衣装は、初代サイキック・インディアン「ソラヤ」のブラウス。 |
PM 10:16:34 |
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■2005年05月01日
Exposition Dali
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「オマージュ・トゥ・スキャパレリ」に付属している、ダリの展覧会のパンフレット。両面にカラーコピーされた紙を2つに折ったもの。1934年にパリのJACQUES BONJEANで行われたものの、複製。表紙の対抗ページ(最終面)には、ビリーボーイ・トイズのスタンプが押してある。 |
PM 11:04:45 |
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■2005年03月20日
秋山
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まるで双子のような「ドミノ」と「オマージュ・トゥ・スキャパレリ」。バービーのような整形美的メイクが特に強烈なので、人形に興味のない知り合いの興味を、よく惹きつけた。ある時、「渋谷のLOFTであの人形のポストカードを見た」と言われて驚き、確認したらサンダーバードのペネロープのことだったり。 眼球やまぶた、小鼻や鼻孔の造形も彫刻のようで、写真に撮ると秋山庄太郎の女優写真のように美しい。 |
AM 08:27:46 |
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■2005年03月17日
ビーハイブ
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別売りのイブニングドレスを着たドミノ・ミドヴァニィ。ヘアはディップ系のガチガチに固めたスタイリングではなく、セットしたあと軽くスプレーで止めたような、ソフトな感触。飾ったりしまったり、大好きなだけに出し入れの多い人形だったが、ほとんど髪の乱れがない。友達に見せたら「金井克子みたい」と言われたことがある。 |
PM 09:55:28 |
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■2005年03月15日
DOMINO
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1992年春、発表当時に撮影した「ドミノ」。大きくふくらませたホワイト・ビーハイブ・ヘアが豪華でおもしろい。下の台は、ワイドサイズのパッケージ上蓋。「ドミノ」はスリムな初期型パッケージに入っていた。 |
AM 08:03:46 |
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■2005年03月07日
HOMMAGE A SCHIAPARELLI
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画像は、92年に発表された「オマージュ・トゥ・スキャパレリ」。10体作られたうちのno.1。 パリクチュール界の女帝・スキャパレリが、1930年代なかばにシュルレアリスムとモードを融合させて大反響を呼んだことは、ミドウァニィと関わらなければ知らずにいたことだった。ショッキングピンクの生みの親と呼ばれ、彼女の右腕としてジバンシーがメゾンのモデリストを担当した時期もあるというエピソードは、このブログのための調査で知った。 モードの世紀 エルザ・スキャパレリ
スキャパレリが大好きなビリーボーイ氏は、スキャパレリの精神を全身全霊を捧げて表現した、という。 ルーブル美術館をはじめ世界中の美術館に収蔵されているシュールなジュエリーを手掛けたビリーボーイ氏が、マン・レイやダリと対話するミドウァニィに夢を託しているようにも見える。 |
AM 03:14:38 |
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■2005年03月07日
ショッキング
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このミドウァニィには香りがあった。箱を開けると、スパイスがかった甘い香水の香りがした。出所を探ると、台紙の裏の、アクセサリーを固定する糸の隙間に小さな紙コットンが忍ばせてあった。 渡辺さんに尋ねたら、「ビリーボーイの承認を得て仕組んだ私の悪戯。香水はスキャパレリのショッキング」との答えが返ってきた。 最近まで、ショッキングというのはアンティークの香水だと思っていたが、1937年発表以来の伝統あるロングセラーで、今でも発売されている。ミドウァニィの箱に仕組まれた香水は極めて微量で、香りはすぐに消えたが、アート〜モード〜コスメ〜ドールという、クラクラするような相互作用には感動させられた。香りも含めてトータルに演出された、ソラヤを先駆けるような印象深さで忘れられない。 ブログのタイトル「女の芳香」は、このエピソードから思い付いた。イタリアの作曲家アルマンド・トヨバヨーリによる、76年の映画「PROFUMO DI DONNA」サントラの、イマジネーションあふれる邦題(柳生すみまろ氏による)をそのまま拝借。国際タイトルは「Parfum de Femme」だった。 |
AM 03:08:19 |
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■2005年03月06日
NG
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この画像は、所有当時に撮影したもの。はりきって、翌年の年賀状として配りまくったが、悲しいことに帽子のかぶりかたが根本的に間違っている。つまさきを前方にかぶるのが正解だった。無教養ぶりが露わになったお寒い写真だが、人形で遊んだ誰もが、ドレスをうしろまえに着せたりパンツを頭にかぶせたりする「小さなシュルレアリスト」であったことを忘れないでいただきたいものである。 |
AM 01:40:50 |
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■2005年03月05日
man ray
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「オマージュ・トゥ・スキャパレリ」の構成要素、マン・レイの「天文台の時刻に―――恋人たち A l’heure de l’observatoire - Les amoureux」は、ミドウァニィサイズに復元した手描きのペインティング。 マン・レイについて確認しようと検索したら、いきなり強烈なサイトがトップに現れ、たちまちファンになってしまった。 マン・レイになってしまった人 恋焦がれ、収集し、耽溺し、その行程も含めて発表するまでが、すべてアートになってる、憧れの人。 手作り本のプレゼンテーションには胸がときめいた。マン・レイ未亡人との対話はスペクタクル。コレクションの展覧会場を写したポストカードもクールで編集者的だ。詩的な言葉と、男前ぶりを感じる日常の記録のバランスが心地よかった。大先輩を真似して、早速マルマンのスクラップブックが欲しくなった。 |
AM 12:17:19 |
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プロフィール |
名前 | fernando |
画像の作品は、すべてfernandoが所有してきたもので、発表当時の品質を保っているとは限りません。
作品の説明には、ミドヴァニィの公証代理人である、SW JAPAN代表・渡辺純子氏による、作品発表当時のカタログからの引用が含まれてます。
SW JAPAN E-mail:info@swjapan.net |
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